ジロ・デ・イタリア新人王&総合3位のロペスがスーパーハッピーを連発

アスタナのミゲールアンヘル・ロペス(コロンビア)が25歳以下で最も総合成績のいい新人賞と、総合3位の座を獲得した。「信じられない気分だ。最終日のローマで表彰台に上がれることができてとてもうれしい」と語っている。

ジロ・デ・イタリア総合3位までの表彰台。総合優勝のフルームを中央に左がデュムラン、右がロペス © Roberto Bettini/BettiniPhoto

24歳のロペスは小柄ながら上りに強く、その将来性を高く評価されている逸材だ。カザフスタンのアスタナに所属し、今回のジロ・デ・イタリアでもエースだった。

「この結果はボクにとって大きなものだけでなく、チーム全体でも素晴らしい。大会期間中を通して、それだけではなくて1年を通してアシストしてくれるチームメート、チームスタッフ、そしてマネージャーのアレクサンドル・ビノクロフに感謝したい。これはみんなの成功だ。期間中は常にハードワークで、不運な落車もあった。でも最後はポディウムに到着することができた。

ジロ・デ・イタリアでの第1目標は新人賞の獲得で、これを達成できたことに一番満足している。次の目標は総合成績のトップ5入りで、なんとポディウムに上ることができた。大会の沿道でコロンビアのファンだけでなく、カザフスタンのファンもたくさん見つけることができた。すべてのサポーターに感謝したい。みんな素晴らしいジロ・デ・イタリアになってくれたらとてもうれしい」

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キナンが2度目のツール・ド・コリアに挑む…上位進出を目指し5日間の戦いへ

韓国を舞台に5月30日から6月3日まで開催されるステージレース、ツール・ド・コリア(Tour de Korea)に出場選手するキナンサイクリングは29日、トレーニングライドやミーティングを行い5日間の大会に向けて準備を進めた。チームは2年連続2度目のツール・ド・コリア出場となる。今回のメンバーは雨乞竜己、ジャイ・クロフォード、椿大志、中西健児、塚本一樹。このうち雨乞、クロフォード、中西は2017年も出場している。怪我で戦列を離れていたクロフォードにとっては、1月のシャールジャ・ツアー(Sharjah Tour)以来のレース復帰。塚本は海外では2度目となるレースに挑む。

ツール・ド・コリアの開幕地に集まったキナンの出場5選手 ©︎KINAN Cycling Team / Naoi HIRASAWA

大会にはキナンを含む20チームが出場。欧米を拠点とするUCIプロコンチネンタルチームが4チーム参戦するなど強豪が集まっている。開幕前日にあたるこの日、選手たちは第1ステージのスタート地点となる群山でライドを行った。川沿いを走り、2時間ほどのトレーニングで最終調整。気温が高く日差しも強いため、大会中も暑さへの注意が必要になりそうだ。また、夜にはミーティングを開き、レース中の動きや注意すべきポイント、大会を通しての目標などを確認し合った。

韓国西岸から山間部に向かうツール・ド・コリアの各ステージは、レース終盤までアップダウンが連続するものの、フィニッシュ付近はスプリンターに有利なレイアウトが多い。なかでも最終第5ステージは、首都ソウルの周回コースでフィニッシュする完全なスプリントレースだ。一方で、山頂ゴールがないため逃げ切りを決めると総合成績で上位に入れる可能性も高くなるため、逃げをめぐる攻防も重要になりそうだ。

今回初めてチームの指揮をとる綾部勇成スポーツディレクターは、現役時代に何度もツール・ド・コリアを走った経験をもつ。「レースのクラスとともに選手のレベルも上がっているが、アジアのレースは人数が少なくヨーロッパの選手には慣れない部分もあるので、チャンスはある」とレースを分析。チーム作りについては「みんながのびのびと走れる環境を作ってあげたい。また、いつも石田哲也監督の指揮のもと走っていると思うので、違うなにかを与えられたら」と意気込みを語った。

第1ステージは群山から北に進路をとり、山間部を抜けて天安にフィニッシュする184.6kmで争われる。スプリンター有利なステージが多いとはいえ、初日から距離1.3kmで平均勾配9.9%という急勾配の山岳が登場。キナンにとっては、アップダウンを越えてゴールスプリントでチャンスをうかがう、チーム力が試されるステージになりそうだ。(文=平澤尚威)


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