第117回パリ〜ルーベにワイルドカード7チーム

第117回パリ〜ルーベは2019年4月14日にフランス北部で開催され、その出場チームが1月21日に主催者ASOから発表された。UCI(国際自転車競技連合)の規則によりUCIワールドチーム18チームが自動出場権。それ以外に7チームが主催者推薦で出場することになった。

2018パリ〜ルーベを走るペテル・サガン ©ASO/Pauline BALLET

●パリ〜ルーベ出場チーム
(UCIワールドチーム)
アージェードゥーゼル・ラモンディアル(フランス)
アスタナ(カザフスタン)
バーレーン・メリダ(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
CCC(ポーランド)
ドゥクーニンク・クイックステップ(ベルギー)
グルパマFDJ(フランス)
ロット・スーダル(ベルギー)
ミッチェルトン・スコット(オーストラリア)
モビスター(スペイン)
ディメンションデータ(南アフリカ)
EFエデュケーションファースト(ドイツ)
ユンボ・ビスマ(オランダ)
カチューシャ・アルペシン(スイス)
スカイ(英国)
サンウェブ(ドイツ)
トレック・セガフレード(ドイツ)
UAEエミレーツ(UAE)
(主催者推薦)
コフィディス(フランス)
デルコマルセイユプロバンス(フランス)
ディレクトエネルジー(フランス)
アルケア・サムシック(フランス)
ビタルコンセプトB&Bホテルズ(フランス)
ルームポット・シャルル(オランダ)
ワンティ・グループゴベール(ベルギー)

2018年のパリ〜ルーベは世界チャンピオンのペテル・サガンが優勝 ©ASO/Bruno BADE

パリ〜ルーベは「北の地獄」と呼ばれるパベ(石畳)の悪路を断続的に走る。ナポレオン統治以前に敷設された石畳で、第一次世界大戦で爆撃されて荒れ果てたものを修復。そんな歴史的建造物は、ふだんは農作業の車両しか利用していないという。

そんなルートで自転車レースが行われるのだから、それはもう地獄絵巻としか言いようがない。路面からの衝撃を緩和するために厚手のバーテープを巻き、太いタイヤを装備した自転車を駆使するが、随所で落車やパンクが相次ぐ。それでも選手は時速40kmで突っ込んでいく。選手によれば、「路面の悪さは沿道の観客の数で判断できる」という。選手のアクシデントを目撃したいという人間の残酷さを見る思いだ。

石畳の道はクルマ1台分の幅しかなく、レース中に進入できる関係車両は著しく制限され、チームのサポートカーもこの区間は迂回を余儀なくされる。各チームは石畳区間の出口にスタッフが交換車輪を持って待機することだけが許される。だからパンクしたり機材故障した選手はどんな状態であってもスタッフのいる出口まで走らなければならないのだ。

パリ〜ルーベでホコリまみれになった選手はここで「選手は右」という矢印のとおりに進むと旧ベロドロームに入場できる
これがルーベ自転車競技場だ。傾斜角のゆるい雨ざらしのバンクだが、サイクリストの聖地でもある