吉田隼人がツアー・オブ・クロアチア最終日に逃げ…グロスがポイント賞獲得

6日間にわたり熱戦が繰り広げられたツアー・オブ・クロアチアは最終日となる4月22日、サモボル(Samobor)から首都ザグレブ(Zagreb)までの151.1kmで第6ステージが開催された。NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニの吉田隼人が逃げに乗り、エドアルド・グロスが石畳の急坂で力走して区間3位に。逆転でポイント賞を獲得した。

ポイント賞を獲得したエドアルド・グロス


第6ステージは途中3級山岳が組み込まれた平坦基調のステージだったが、最後にザグレブ旧市街で石畳が敷かれた急坂を含む6.5kmの周回コースを2周半する設定。この急坂が勝負を大きく左右すると考えられていた。NIPPO・ヴィーニファンティーニの目標は2つ。前日のステージを終えて1点差で失ってしまったグロスのポイント賞ジャージを奪還すること。そして登坂力のあるオールラウンダーのフアンホセ・ロバトが中心となって区間優勝をねらうことだった。

スタート後、3km地点に設定された最初の中間スプリントポイントまでチームは集団をまとめ、緩い上りのスプリントをグロスが首位通過、そして吉田がライバルのポイント獲得を阻止すべく2位通過することに成功。この時点でグロスはポイント賞ランキングで再び首位に立った。

最初のスプリントポイントでの勢いで、吉田を含む6選手の逃げが形成された。6選手は協調体制がとれ、すぐにタイム差が5分強まで広がっていく。2つ目の中間スプリントポイントでは吉田は2位通過に成功。しかし6選手のうち2選手がバルディアーニ勢であったため、中盤からは集団も警戒してタイム差を詰めていく。残り15kmで最初の急坂石畳区間へと差しかかると、6選手の先頭集団は崩壊。吉田もここで脱落したが、同時にバルディアーニの2選手がそろってアタックを仕掛けて先行を始めた。

1分を切るタイム差まで詰めていたメイン集団も急坂区間で大きく伸び、いくつかの小集団に分裂。区間優勝をねらう有力選手で形成された前方の集団は懸命に前を追ったが、最終周回に入っても絶妙なタイミングで飛び出したバルディアーニの2選手をなかなかとらえられない。結果的に25秒のタイム差をもってバルディアーニのパオロ・サイモンが逃げ切って区間優勝。メイン集団から必死に追い上げたグロスが気迫の走りで後続の先頭となる3位でフィニッシュ。勝てなかったことに大きく肩を落としたグロスだが、獲得ポイントを67に伸ばし、20点の大差でポイント賞ジャージの奪還に成功した。

エドアルド・グロス

エドアルド・グロスのコメント
ポイント賞ジャージを獲得できたことにとても満足している。これはチームの目標であり、それを達成できたことをうれしく思う。ただ今日のステージで勝てなかったことが悔しい。今日、吉田隼人は重要な逃げに乗り、とてもいい仕事をしてくれた。しかし、最後の局面で逃げを吸収することができなかった。チームメートが素晴らしい仕事をしてくれ、それに報いるために、どうしても区間優勝したかった。これまでのステージでチームメートたちは献身的に自分やチームのために走ってくれた。一人ひとりに感謝を述べたいと思う。今大会、チームはいくつかのいい成績を上げることができたが、この先のレースでもさらにいい成績を残せると確信している。

内間康平

内間康平のコメント
5人以上の逃げはつぶすこと、そして3km地点にあるスプリントポイントでグロスに取らせる動きをイメージしながらスタートした。うまくスプリントポイントまで固めて、目標通りグロスがスプリントポイント先着。ポイントを拡げるために2着目を吉田が獲得しながら、逃げに入った。その後はひたすらグロスとロバトの風除けや補給をこなしながら距離を減らしていった。最後の周回に入る前、混乱を避けるために自分と西村は後退したが、グロスが3位、そしてポイント賞を獲得してレースを終えた!
昨日は調子を落としたが、今日は再び調子を上げ、レースを終えれたのがいい感触だった。次のレースへ向けてまた頑張っていきたい。最後に、ツアー・オブ・クロアチアは初めての参戦だったが、すごくきれいな風景が広がる中でのレースは最高によかった。それを感じながら走れるのも自転車ロードレースのよさでもある。また来年、戻ってこれるように大事にレースをこなしていきたい。

吉田隼人

吉田隼人のコメント
最終ステージの今日は、グロスのポイント賞を取り返す走りと、ロバトの最後のスプリントで勝負する目的を持ってスタートした。3km地点にはスプリントポイントも設定されていて、グロスにポイントを加算できるようサポートする走りを行った。そのスプリントポイントではグロスが1位通過し、ボクも2位通過することで、他チームにポイントを取らせないことに成功した。スプリントポイントが終わった直後にさらにバルディアーニの2選手がアタックするのに反応し、そのまま自分を含め6人の逃げ集団ができた。結果的に、その中から今日のステージ優勝者が出たので、自分の力不足が悔やまれるが、今日のステージで3位にグロスが入ってくれたおかげで、ポイント賞を取り返すことに成功し、チームとしていい雰囲気で、ケガなく終えたことはよかったと思う。また何より、ボク自身のコンディションも日に日に上がり、今は次のレースが楽しみ。次は今回以上のパフォーマンスが出せるように引き続き準備していく。

西村大輝

西村大輝のコメント
監督から与えられた役割は、4〜5人くらいの逃げであればそのまま行ってよし。それ以上で大きいような逃げであれば集団のペースを上げて逃げを引き戻すようにとの指示だった。理由は当然グロスのポイント賞ジャージ獲得のため。そしてグロスがスプリントポイントを1位通過し、吉田さんが2位で入り最高の形となった。そのまま吉田さんを含む逃げが行ってからは、グロスから集団内で位置取りをするように指示を受け、集団を牽引しているMSティナの後ろで走り、スプリンターたちが少しでも楽に走れるように風除けの役割と補給を行った。周回に入る前の平坦区間で、各チーム位置取りを行うために上がってきて、その際に集団内で、内間さんを先頭に位置取りを行い、ラスト20kmほどで後ろに下がるように指示が出たので内間さんと集団後方で走り、最後の周回コースで遅れてグルペットでゴールした。
今大会は最初の3日間は調子よく走れていたが、4日目以降は調子を落としてしまったので、スタミナ不足が露呈した形となった。 今後も、とにかく必死で出し切って走り、しっかりと強くなれるように頑張りたい。

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NIPPOのグロスがツアー・オブ・クロアチア第2ステージ優勝…総合でも首位に

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NIPPOのグロスがツアー・オブ・クロアチア第2ステージ優勝…総合でも首位に

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのエドアルド・グロスが4月18日に開催されたツアー・オブ・クロアチア第2ステージで、ロングスパートを仕掛けて区間優勝。個人総合成績でも首位に立った。19日は赤いリーダージャージを着用してスタートする。大会は22日まで。6日間の日程。

エドアルド・グロスがツアー・オブ・クロアチア第2ステージで優勝 © Dario Belingheri/BettiniPhoto

2018年で4回目の開催を迎えたステージレース、ツアー・オブ・クロアチ」。4月18日に開催された第2ステージは、KarlovacからZadaRまでの234.5kmのステージで、3級山岳が2カ所に組み込まれた。170km地点、この日2つめの山岳からフィニッシュラインにかけては下り基調。フィニッシュ前は平坦となっていたが、最後に1周する8.5kmの周回コースはコーナーが連続するテクニカルなものだった。

レースは序盤から5選手が逃げる展開で進んでいき、集団から最大で5分強のリードを得た。170km地点の3級山岳では、後続から30選手ほどが追走をしかけ、一時先頭は35選手になった。そこからピーター・コーニン(アクアブルースポーツ)が単独で先行し、山頂へと向かっていく。

ツアー・オブ・クロアチア第2ステージ

しかし、下り区間では非常に強い風が吹いていて、主催者は選手たちの安全を考慮し、山頂から190km地点までの下り区間をニュートラル走行とする決定を下し、山頂で一度レースがストップした。強風によりチームカーが風上を走り、選手たちを守るような形で下り区間を安全に走行。そして190km地点より、2分ほどのタイム差でコーニンとメイン集団が再スタートを切ったが、集団はすぐにコーニンを吸収し、集団ゴールスプリントに向けて激しい位置どりを繰り広げながら、フィニッシュ地点へと向かった。

テクニカルな最後の周回コースでは、集団はいくつもの小集団に分裂。NIPPO・ヴィーニファンティーニは、前方にグロスとファンホセ・ロバトがしっかりと残り、危険なアタックもかかるなかでタイミングを見極め、残り800m地点でグロスがロングスパートを開始。そしてリードを守り切って先着し、フィニッシュラインで大きなガッツポーツを掲げた。

エドアルド・グロスがツアー・オブ・クロアチアで首位に立った © Dario Belingheri/BettiniPhoto

NIPPO・ヴィーニファンティーニにとって、この勝利が2018シーズン初勝利。グロスは前日の第1ステージで3位にとどまり、勝利を逃した悔しさをこの日のステージにぶつけ、プロ通算11勝目を挙げた。この日の成績を受けて、個人総合成績で首位に浮上した。

健闘をたたえ合うNIPPO・ヴィーニファンティーニ © Dario Belingheri/BettiniPhoto

エドアルド・グロス

エドアルド・グロスのコメント
今日の最後の周回コースはテクニカルだったが、昨年も走り知っていたので、特に驚くことはなく、冷静に、そして残り800mからスプリントを開始した。強い風に見舞われたステージだったが、チームメートたちが風をさえぎるなどサポートしてくれ、素晴らしいチームワークで勝利することができ、また総合リーダーにもなれたことをうれしく思っている。明日のステージは厳しいもので、どうなるかわからないが、今はこの勝利を喜びたい。

内間康平

内間康平のコメント
逃げに乗りたいと言っていた第2ステージ。それを実現すべく、アタックに反応。様子を見て、今だ!と飛び出すとプロコン3人、コンチ1人とかなりいい構成だったが、しばらくして吸収され、ちょっと休み。もう一度トライした直後の逃げが決まった。その後は回復に努めながらメイングループで走った。今日はグロスがステージ優勝! この勢いにのって、また明日から頑張って走りたい。

吉田隼人

吉田隼人のコメント
今日はステージ距離今大会最長の237km。途中に登りはあるものの、チームとしてもスプリントを予想しスタートした。そしてレース前のミーティングでも昨日同様、グロスを中心に自分も狙いに行くプランでスタートすることになった。今日のステージは最後はコーナーの多い周回コース。その周回コースに入るまでは、グロスと同じ位置で入ることができたが、徐々にポジションを下げてしまう。しかし、昨日は集団先頭が見えない位置でゴールすることになったが、今日は先頭を確認できる位置で走ることができた。また徐々に位置取りもできているので、最低でもスプリントできる位置で位置取りできるよう明日以降に備えたい。

西村大輝

西村大輝のコメント
監督からの指示は昨日と同じで、5〜6人の逃げに入ること。コンチネンタルだけであれば入らなくていいというものだった。序盤から何度もアタックに反応していくが、タイミングが合わず結局逃げに乗ることはできなかった。その後はチームの位置取りや、補給や防寒着の運搬などを、ひたすら繰り返して走った。補給所を過ぎてから横風で分断した時に、前から2つ目の集団に入った。それまでに、かなり動いていたので猛烈に苦しかったが、ひたすら耐えた。前の集団が、すぐそこに見えているという状況だったので、追いかけっこ状態になり、スピードは猛烈に速かった。結局、前に追いついたが、風があまりにも強いということでニュートラルが入った。
最後の周回コースに入ってからは前で落車があり、巻き込まれることはなかったが、減速したところから踏み直す脚がなくて集団から遅れてゴールした。結果はグロスがステージ優勝をし、最高の形となりすごくうれしかった。ゴール後に監督のテバルディ、他の選手がボクの今日の走りをかなりほめてくれて、ロバトはテバルディに「彼の走りは素晴らしかった。」と話してくれてうれしかった。昨日、今日と連日ゴール後にほめてもらうことができて、うれしい気持ちはあるが、やはりヨーロッパのレースで逃げに乗って、評価をもらえるように頑張りたい。明日は本格的な山岳ステージとなり、ハードなレースになると思うので、今晩もしっかりと休んで回復に努めようと思う。

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勝てなかったの残念だがいいコンディション…ツール・ドラプロバンスのグロス

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのエドアルド・グロスがツール・ドラプロバンスの第1ステージで2位になり、「勝てなかったことは残念だけど、冬季のトレーニングが成果をあげ、いいコンディションに仕上がっていることを実感できた」とコメントした。

エドアルド・グロス

「チームメートたちに感謝している。彼らの献身的な走りがあり、ベストな状態でスプリントに挑むことができた」とグロス。
「最後のコーナーではコフィディスの選手たちがとても上手なレース運びをした。このままトレーニングを続け、さらにいい成績をねらっていきたい。まずは日曜日の第3ステージが再び勝利をねらうチャンスになると思う」

初山翔

初山翔のコメント
大きな逃げに注意しつつも、グロスのスプリントを手伝うようにとのオーダー。その結果グロスが2位に入ってくれた。これからもトライしてスプリントへの連携を高めていきたい。明日は厳しい山岳ステージ。自分のコンディションを確かめつつ、役目を果たしたい。

小林海(まりの)

小林海のコメント
多少の起伏があった第1ステージ。チームはグロスのスプリントで勝ちをねらう作戦で、なるべくグロスに脚を使わせないように後半まで固まって走った。ボクはとにかくタイムを失わないように、テクニカルなゴール前でトラブルなく安全にゴールした。
明日の山頂ゴールではいい走りをしたい。

西村大輝

西村大輝のコメント
チームの作戦はグロスのスプリントでのステージ優勝。ボクへの指示は大人数の逃げがあれば乗ることだった。少人数の逃げが決まってからは、チームでまとまって走りグロスの脚を使わせないように走った。結果はグロスが2位に入り、いい雰囲気で第1ステージを終えた。明日の第2ステージは厳しい山岳ステージとなるので、より一層気を引き締めて与えられた役割を果たせるようにしたい。

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NIPPOのグロスがツール・ド・プロバンス第1ステージで2位

NIPPOの初山翔、小林海、西村大輝がツール・ドラプロバンス参戦

NIPPOのグロスがツール・ドラプロバンス第1ステージで2位

2月8日に開幕したツール・ドラプロバンスは、165.9kmで競われた2日目の第1ステージでNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのエドアルド・グロスがスプリントで2位になった。

第1ステージでエドアルド・グロスがスプリントで2位。優勝はコフィディスのクリストフ・ラポルト

プロローグ(5.8kmの個人タイムトライアル)を終えた翌日の9日、ロードレース初日となった第1ステージはオバーニュからイストルまで。途中に4級山岳が2カ所に設定されているなど、起伏もあったが平坦基調のステージだ。

スタート後にコンチネンタルチームの3選手の逃げが決まった。集団はフランスのトップチームがコントロールし、レースは落ち着いて進んでいった。危険視されていた横風もこの日は弱く、フィニッシュラインに向けてタイム差が詰まっていく王道の展開になった。

NIPPOチームはスプリンターのグロスを中心にした作戦を組んでいて、終盤になってひとつにまとまった集団のなかで、アラン・マランゴーニらがグロスのために牽引を開始。絶好なポジションにつけていたが、残り500mからコーナーが連続するコースレイアウトになっていたため最後から2つめのコーナーでグロスが走路をふさがれる形となり失速。その瞬間に勝者となるクリストフ・ラポルト(コフィディス)がアタックを仕掛けて先行。グロスも必死に前を追った、勝者には届かず2位という結果になる。

脚があっただけに悔しさを爆発させたグロスだが、すべての選手が今季初戦。そのなかでチームワークがよく機能していたこと、またグロスのコンディションがとてもいいことに手応えを感じるステージとなった。大会最終日の第3ステージも集団ゴールスプリントになることが予想されていて、次のチャンスをねらっていく。

ゴール後にチームメートに感謝しながらも、勝てなかった大きな悔しさがにじんだグロス

第2ステージは2級山岳の山頂フィニッシュで、本大会唯一の山岳ステージ。クライマーたちの出番となり、総合成績もここで大きく動いてくる。

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