【ツール・ド・フランス現場雑感】今年こそアルプスでバカンス

第109回ツール・ド・フランスは2022年7月10日、スイスのエーグルからフランスのシャテルまでの193kmで第9ステージが行われ、AG2Rシトロエンのボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)が独走して初優勝した。

2022ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

この日は序盤に区間優勝を狙う21人の第1集団が形成され、ユンゲルスもこれに加わっていた。3年前から不調に陥っていたが、今季は復調して前日に調子のよさを確認。

ボブ・ユンゲルスが2022ツール・ド・フランス第9ステージ優勝 ©A.S.O. Charly Lopez

「有力選手に追いつかれないためには残り60kmでアタックしなくちゃダメだ」と決心して、一人旅を果たした。

レマン湖のほとりをツール・ド・フランスが行く ©A.S.O. Charly Lopez

UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)は39秒遅れの総合2位、ユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)と同タイムでゴール。マイヨジョーヌを守って翌日の休息日を迎えることになった。

マイヨジョーヌのポガチャルを牽引するチームメート ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

マルコ・ハラー ©A.S.O. Pauline Ballet
ジョナタン・カストロビエホ、ピノが第9ステージで第1集団に加わった ©A.S.O. Charly Lopez
2022ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

アルプスの滞在型レジデンスなら部屋飲みができる

昨夜宿泊したスイスの修道院は、とても気持ちよく過ごすことができ、朝は名残惜しい気持ちで散策路へ。今日はラン練習はお休みです。前日も外に出てみて、風に肌寒さを感じたものの歩いているとちょうどいい感じでした。

スイスの住民は総出でツール・ド・フランス応援

修道院はこの一帯が所有地のようで、森の中のを歩いていくといくつか看板が出現してお題に答えていくような設定です。そして最後に丘の上の大きな十字架にたどり着くという結末に。

レースはスイスから国境を越えてフランスへ。今回のボクのツール・ド・フランス取材では、日本からまずパリに入ってからコペンハーゲンに向かったので、ベルギー、そしてスイスと訪問したわけで、フランスへは4回目の入国となりました。

2022ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

この日は幸いなことにコースがループを描くような設定で、ゴールまでの移動は50kmほど。さらに宿はモルジンヌの上にあるスキーリゾート、アボリアズなので50km。ガソリンに優しいコース設定でありがたいです。

シャテルからモルジンヌ方面を望む

プレスセンターがゴールのかなり手前にあったので、状況を確認してからまずはホテルの確保に向かいました。というのもこの日の宿は、滞在型レジデンス。ホテルとはちょっと異なるので、管理人が不在の状況が想定できたこと。そして「チェンクイン方法を伝えるので、3日前までに必ず連絡をください」というメールを読み飛ばしてしまったことがあって、かなり不安だったんです。

アボリアズはツール・ド・フランスでよく登場するスキーリゾートだ

でも行ってみると、若い女性が笑顔で迎えてくれました。アボリアズ全体は一般車がホテル群に入れないように、いくつかの有料駐車場にクルマを駐めてから荷物を持ってレジデンスまで歩いていくスタイルです。

案内所で、1日6ユーロかかるけど、下ったところに広大な無料駐車場もあると教えてもらいましたが、荷物を引きずっていく距離が短くなるなら6ユーロを出す価値はあるなと判断。結局、有料駐車場からホテルはものの2分で、2連泊の部屋を確保しました。

レジデンスは想像以上に快適だ。こういったところでのんびりバカンスを楽しみたいなあ

2段ベッドがあり、リビングの向い合せのソファを進展すると合計4人が宿泊可能。タオルやシーツなどもその分があり、しかも今回初めてのバスタブ付き。日本から携えてきた「温泉の素」がようやく活躍しました。

スポーツ新聞の原稿を書いてから、アボリアズの町へ。レストランは数件ありましたが、キッチンや冷蔵庫、そして電子レンジ付きなのでスーパーマーケットのカルフールで買い出し。ワイン1本は飲みきれないんですが、2連泊なので8ユーロで購入。いつものように買い物袋を忘れましたが、いそいそとお部屋へ。

ジーンズなどの大物をラブリーでラブリーに洗濯。日々の手洗いも欠かせないが、水栓がない洗面所も多くて

ツール・ド・フランスの休日はすべての関係者のためにある

人生で何日、アルプスで過ごしたかなあ。100日前後ですかね。こういうのをリゾートって言うんだと肌で感じています。

さて、翌日は休息日。しかも今回は移動がないので、取材歴30年でめったにない、正真正銘の休日です。ツール・ド・フランスの休息日は選手のためというより関係者のためにあると信じて疑いません。滞在型レジデンスから1分のところにラブリー(コインランドリー)があるので大物を全て洗いました。コインランドリーをフランス語で言うとかわいいんです。

リフトを使ってダウンヒルバイクを上げてトレイルを楽しむ。スイス国境にも行けるという

この日はラン練習も。ガーミン先生指示の80分走を休息日ならできるかなと休息日にスケジュール移動させたんですが、ここが標高1800m超だったことを忘れていました。あまりにも苦しくて、メニューを完遂できず。

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🇫🇷ツール・ド・フランス2022特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト

ボブ・ユンゲルスがリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ制覇【動画】

現在開催されている自転車ロードレースの中で最古の歴史を持つワンデーレース、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュが4月22日にベルギーで開催され、25歳のルクセンブルクチャンピオンであるボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ)が残り20kmから独走を決めて初優勝した。これまでのキャリアの中で最も大きな勝利となった。

ボブ・ユンゲルスがリエージュ〜バストーニュ〜リエージュで積極果敢な走りを見せる © ASO / Karenn EDWARDS

同選手は2016年と2017年のジロ・デ・イタリアで新人賞を獲得。2017年のジロ・デ・イタリアでは序盤の5日間にわたって総合1位のマリアローザを着用。第15ステージではステージ優勝を飾るなど、期待の若手選手。2018シーズンはツール・ド・フランス出場を予定している。

2018リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ © ASO / Karenn EDWARDS

組織力の高いクイックステップフロアーズが地元レースで力を見せつけた。しかし主役はフレッシュワロンヌを制したエースのジュリアン・アラフィリプ(フランス)ではなく、ルクセンブルクのナショナルチャンピオンジャージを着用したユンゲルスだった。チームは複数の作戦を構築していて、残り20kmのラロシュ・オ・フォコンでユンゲルスをアタックさせたのもひとつのカードだった。

リエージュ〜バストーニュ〜リエージュの激坂コート・ド・サンロシュ © ASO / Karenn EDWARDS

終盤の決定的なアタックだけに他チームも追撃を仕掛けたが、それを好調のアラフィリプがことごとくマーク。ユンゲルスはゴールまで逃げ切り、自らの初優勝を飾るとともに、クイックステップフロアーズにさらなるタイトルをもたらせた。ルクセンブルク選手が伝統の同大会に優勝するのは3人目。アンディ・シュレックが同じように独走優勝した2009年以来の快挙となった。

リエージュ〜バストーニュ〜リエージュを制したボブ・ユンゲルス © ASO / Karenn EDWARDS

2018リエージュ〜バストーニュ〜リエージュの覇者ボブ・ユンゲルスを中央に左が2位マイケル・ウッズ、右が3位ロマン・バルデ © ASO / Karenn EDWARDS

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