シクロクロス世界選手権で小川咲絵23位、柚木伸元39位、

オランダのホーヘルハイデで2月3日から5日まで開催された2023 UCIシクロクロス世界選手権で日本代表選手が参戦。エリート女子で小川咲絵(AX cyclocross team)が23位で完走した。監督は三船雅彦。

2023シクロクロス世界選手権のジャパンチーム

小川は足切りとなる周回遅れを免れてファイナルラップに入り、6分41秒遅れの23位で完走。 女子エリートレースでの日本人選手完走は2018年以来。同クラスはオランダ勢が1位から3位までの表彰台を独占した。

U23男子の柚木伸元(三重・朝明高)は39位、副島達海(大阪産業大)は40位でともにフルラップを走ってゴールした。

男子U23で追走をする柚木伸元

U23女子の石田唯(早稲田大)はフルラップを完走して、2020年大会(ジュニア31位)に続く2度目の完走。大蔵こころ(早稲田大)は完走できず順位としては32位。

エリート男子の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)はレース序盤の落車の影響もあり、必死の追走もかなわずラップアウト。順位としては35位。

ファンアールトがゴール勝負でファンデルプールに敗北…シクロクロス世界選手権

ベルギーのワウト・ファンアールトは、オランダのホーヘルハイデで開催された2023 UCIシクロクロス世界選手権で地元オランダのマチュー・ファンデルプールとのゴール勝負に負けて2位になった。

シクロクロス世界選手権はファンアールト(左)とファンデルプールのマッチレース ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

ファンアールトは、2014年のホーヘルハイデ、2016年のフースデンゾルデル、2017年のベルボー、2018年のファルケンブルグに続く4つ目の世界タイトル獲得ができなかった。

ライバルのファンデルプールは2015年、2019年、2020年、2021年に4つのエリート世界タイトルを獲得し、2012年と2013年に2つのジュニア世界タイトルを獲得している。今回もオランダのライバルであるファンデルプールとの一騎打ちとなった。

シクロクロス世界選手権は2022年のワールドチャンピオンである英国のトム・ピドコックがロードシーズンに照準を当てたため出場回避。レースはラルス・ファンデルハールがオランダ勢の前線に立ち、ファンデルプールを牽引。ファンアールトはそれに追従した。

ファンアールトがシクロクロス世界選手権を走る ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

ファンデルプールとファンアールトは1周目には16秒飛び出し、ベルギーのゲルベン・カイパーズとマイケル・ファントーレンハウトがこれを追走するという展開に持ち込んだ。

3周目と4周目では完全に2選手の一騎打ちとなり。5周目にファンデルプールが板越えのセクションでわずかに優位に立つものの、両者は譲らず、さらに4周にわたって後続選手らに18 秒の差をつけて先頭を走り続けた。

ベルギーのワウト・ファンアールト ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

ファンアールトは最終ラップの林間部を抜け、ファンデルプールが板越えで主導権を握る前に勝負に出た。ファンアールトがわずかにリードを取り、下り坂を下って最後のストレートに入ったが、ここでファンデルプールが力強くライバルを追い越して勝利した。3位にはベルギーのエリ・イーゼルビットが入った。

シクロクロス世界選手権で2位になったファンアールト ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

28歳のファンアールトについて、5度目の世界チャンピオンになったファンデルプールは次のようにコメント。

「多くの人はシクロクロスレースで以前にも同じような勝負を見たことがあるよね。もう10年以上も彼との戦いは続いている。それはボクたちが書いている非常にクールな進行形の物語だ。でもここで終わりではない。まだロードシーズンがあり、必ずまたファンアールトと勝負することになるだろう」

シクロクロス世界選手権エリート男子の優勝者

2015マチュー・ファンデルプール
2016ワウト・ファンアールト
2017ワウト・ファンアールト
2018ワウト・ファンアールト
2019マチュー・ファンデルプール
2020マチュー・ファンデルプール
2021マチュー・ファンデルプール
2022トム・ピドコック
2023マチュー・ファンデルプール

イネオス移籍のフェランプレボがシクロクロス世界選手権欠場

MTBなど4つの世界タイトルを持つフランスのポーリーヌ・フェランプレボが2月5日に開催されるシクロクロス世界選手権を欠場することが明らかになった。シクロクロスでも第一人者である同選手は今季からイネオス・グレナディアーズに移籍。ケガからの回復が遅れ、4月からのMTBシーズンに向けて目標を修正することになった。

クロスカントリーオリンピック(XCO)の世界チャンピオンとなり、アルカンシエルを着用したフェランプレボ ©Bartek Wolinski / Red Bull Content Pool

フェランプレボは2022年12月26日のシクロクロスレースで右膝の下に深い切り傷を負った。

フェランプレボはマウンテンバイク競技のクロスカントリー、ショートトラック、マラソンで 3つ、グラベルで1つの合計4枚のアルカンシエルを獲得している。MTBクロスカントリーでは2015、2019、2020、2022年に世界チャンピオンに。2024年のパリ五輪MTBで金メダル獲得を目指している。

ファンアールトがW杯2勝目…ピドコックは世界選手権欠場

ベルギーのワウト・ファンアールト(ユンボ・ビスマ)が、1月8日にベルギーのゾンホーフェンで行われたシクロクロスワールドカップでライバルのマチュー・ファンデルプール(オランダ)に差をつけて優勝。2022-2023シリーズで2勝目。

ファンアールトが1月8日にベルギーのゾンホーフェンで行われたシクロクロスワールドカップで優勝した ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

砂区間でファンデルプールを突き放す

ゾンホーフェンの砂区間はワールドカップシリーズで最もテクニカルなコースの1つと言われるが、ファンアールトはほぼ完璧な走りを見せつけ、レース序盤から先行すると、後ろを確認することはほとんどなかった。

ライバルであるファンデルプールは、先行したファンアールトを早めにキャッチし、中盤戦でプレッシャーをかけようとした。しかし、ファンデルプールは深い砂のセクションでコースアウトするなどで、すぐにファンアールトに30秒以上遅れを取る。

ファンアールトは最後まで気を抜かず、2位ファンデルプールを80秒引き離して、地元のファンに手を振ってゴールした。ベルギーのローレンス・スウィークが3位。

ファンアールト ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

28歳のファンアールトは、「ファンデルプールは突然ボクの前で転倒し、そのアクシデントで大きなギャップを作ることができた」。

「明日はチームキャンプに出発する。走りに磨きをさらにかけるためには、太陽の下で何マイルも走る必要がある」

ファンアールトがワールドカップで優勝 ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

ピドコックがシクロクロス世界連覇に固執せずロード練習に集中

英国のディフェンディングワールドチャンピオン、トム・ピドコックは今回のワールドカップレースに出場しなかった。シクロクロス世界選手権は2月5日にオランダのホーヘルハイデで開催されるが、ピドコックが欠場することが確認された。

ファンアールトがファンデルプールに1分38秒差をつけて圧勝

ベルギーのワウト・ファンアールトが、2023年1月5日にベルギーのコクスアイデで開催されたシクロクロスレース、X2oトロフィー第5戦で優勝した。ライバルのマチュー・ファンデルプール(オランダ)に1分38秒差をつけて圧倒した。

ファンアールトが1月5日にベルギーのコクスアイデで行われたシクロクロスで優勝 ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

ともにロードレースのツール・ド・フランスでも活躍するファンアールトとファンデルプール。2023年になってはやくも2回目の直接対決となった。1月3日の最初の戦いはオランダのファンデルプールに軍配。

ワウト・ファンアールト ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

その2日後にコクスアイデで行われたX2oトロフィー第5戦で、地元ファンの声援に後押しされたファンアールトが有利にレースを展開し、優勝を収めた。ファンデルプールは1分38秒差の2位。ローレンス・スウィークが2分06秒遅れで3位。

ファンアールトが独走で優勝 ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool

ピドコックがシクロクロス世界連覇に固執せずロード練習に集中

2022年のシクロクロス世界チャンピオン、2020東京五輪MTB金メダリスト、2022ツール・ド・フランス最難関のラルプデュエズ区間勝者であるトム・ピドコック(英国、イネオスグレナディアーズ)が、連覇のかかる2月5日のシクロクロス世界選手権をターゲットとしていないことが明らかになった。

ピドコックがラルプデュエズで独走する ©A.S.O. Pauline Ballet

シクロクロス世界選手権は2月5日にオランダのホーヘルハイデで開催されるが、3強と言われるマチュー・ファンデルプール(オランダ)、ワウト・ファンアールト(ベルギー)、ピドコックのうち、ピドコックの目標変更宣言により、ファンデルプールとファンアールトの一騎打ちの様相を呈してきた。

世界チャンピオンの虹色ジャージーを着用するピドコック ©Twila Federica Muzzi / Red Bull Content Pool
シクロクロスW杯第9戦を制したファンアールト ©Kristof Ramon / Red Bull Content Pool
祖父レイモン・プリドールがなし得なかったマイヨジョーヌを獲得したファンデルプール ©A.S.O. Charly Lopez