山本元喜とトマ・ルバがツール・ド・熊野第2ステージでワンツー

和歌山県南部の太地半島をめぐるツール・ド・熊野第2ステージで、レース半ばに集団から飛び出したKINAN Racing Teamの山本元喜とトマ・ルバが奇襲に成功。2人逃げを完遂させ、ワンツーフィニッシュを達成した。ステージ優勝は山本、2位がトマとなり、先着した山本はポイント賞に。総合優勝は岡篤志(JCL TEAM UKYO)。

山本元喜とマ・ルバがツール・ド・熊野第2ステージで起死回生の逃げ切りワンツー  © KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

6月1日のオープニングセレモニーから始まったロードレースイベント熊野INTERNATIONAL ROAD RACEフェスタは、4日に最終日を迎えた。ツール・ド・熊野の第2ステージは太地町を舞台に、10.5kmの周回コースをおおよそ10周回・104.3kmで競う。先ごろの大雨によって、古座川国際ロードレースの中止、ツール・ド・熊野第1ステージのコース短縮と続いたが、この日は無事に予定通りのレース実施がかなった。

KINAN Racing Teamは前日のステージで遅れを喫しており、第2ステージは雪辱の場となる。これまで数多くの好レースが繰り広げられた太地の丘陵コースを攻めていくことが絶対的な使命となった。

© KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

その通り、リアルスタートから攻め続けた。同様の思惑で走り出した選手・チームが多いこともあり、簡単にアタックは決まらないが、ジェットコースターとも称される変化の多いコースは自然と消耗戦の様相に。上りを1つこなすたびに脱落者が次々と発生し、メイン集団の人数はみるみるうちに減っていく。

そんな中、ドリューのバイクにトラブルが発生。集団からの後退を余儀なくされ、それを待った津田とともに前線復帰を目指す。津田のアシストもあり、時間こそかかったもののドリューはメイン集団へ戻ることに成功。KINANメンバーは再び人数を整えて次なる展開に備えた。

5周目の後半にはトマが単独で集団からアタックを仕掛けて、レース全体の活性化を図る。一度集団へと戻り、中間スプリントポイントの競り合いをやり過ごすと、6周目に山本がアタック。追随した選手を上り区間で引き離すと、数秒のリードを得る。

© KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

さらに、次の周回ではトマが再び集団から飛び出して、すぐに山本に合流。ここから2人逃げが始まった。この周回を終える頃にはタイム差を30秒ほどまで広げ、そのままリード拡大を図る。メイン集団ではリーダーチームのJCL TEAM UKYOがコントロールを本格化させ、散発する追走の動きを摘み取っていく。また、集団待機のドリュー・モレ、ライアン・カバナ、新城雄大も集団前方を固めて他チームに追撃ムード構築を許さない。

山本とトマは30~40秒のリードを保ったまま終盤へ。そのペースが衰えることはなく、いよいよ最終周回へ。個人総合争いに関係しない2人の逃げとあって、JCL TEAM UKYOも集団をまとめる方向に。逃げ切りが現実的になってきた両選手は最後まで脚を緩めることなく、ハイペースで突き進んだ。

リードを守った2人は、そろって最後の直線へ。勝利を確信すると、トマが山本に前へ出るよう促してそのままフィニッシュへ。正式リザルトは、山本がステージ優勝、トマが2位。結果的にメイン集団は26秒差でレースを終えることとなり、ライアンがスプリントに挑んでステージ5位とした。

悔しさだけが残った前日のレースを払拭する劇的逃げ切りに、コース脇を固めたファンや地元の人たちも大興奮。大会の実行委員長を務めたメインスポンサー・キナンの角口賀敏会長も山本と抱き合って勝利を喜んだ。

© KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

この日はトップスポンサーのラフィネグループより、リバース東京・川村信久社長が応援に駆け付けたほか、サプライヤー企業ではチャンピオンシステムジャパン、ウベックススポーツジャパン、イナーメスポーツアロマ、クロップスもブースを出展。ツール・ド・熊野オフィシャル観戦ツアーにも多数のファンが参加しており、チームを支えてくれる人たちの方の前で、最高の瞬間を披露することになった。

勝った山本は、同時にポイント賞も獲得。大会を彩る4賞の一角を押さえた。

大きな目標としてきたレースを終え、チームはこれから次のフェーズへ。6月下旬に控える全日本選手権に照準を定めて準備を進めていく。ここでつかんだ勢いをもって、日本チャンピオンジャージの奪還を目指していく。

山本元喜のコメント
「中間スプリント通過後に上りを利用して集団からアタックした。次の周回にはトマも合流してくれて逃げの態勢が整った。集団とは30~40秒差だったので、射程圏に捉えられていると思って気が気ではなかったが、トマがずっと引っ張ってくれて、ひたすら食らいついた。

勝ちを確信したのは残り2km。後ろを振り返ったら誰も見えなかったので、これは勝ったと思った。応援してくださる方々の前でワン・ツーフィニッシュは最高の結果。

レースの中止やコース短縮は、自分たちはもちろんだが、それ以上に長い間準備をしてくださっていた方々が一番悔しいはず。そうした人たちの思いを背負って走っていたつもりだし、結果で感謝の気持ちを示せたことが何よりもうれしい」

キナンのトマ・ルバがチャレンジロードで独走勝利

チャレンジサイクルロードレースが4月10日に静岡県伊豆市・日本サイクルスポーツセンターで開催され、KINAN Racing Teamのトマ・ルバ(フランス)が優勝。チームに今季初勝利をもたらした。2位以下に30秒以上の大差をつける快勝で、翌週に控える「三菱地所JCLプロロードレースツアー」の開幕へ最高の脚試しとなった。

トマ・ルバがチャレンジロード優勝 ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

1971年に初開催され、2022年で45回目を迎える国内ロードレースシーンにおける伝統のレース。この先本格化するシーズンへ向けて、調整具合の確認と総仕上げの意味合いを持つ貴重な機会ともなっている。

KINAN Racing Teamは今回、トマのほかに小出樹、花田聖誠、新城雄大、畑中勇介の5選手が参加。ここまで積んできたトレーニングの成果をレースを通じてチェックした。

2022チャレンジロード ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

5kmのコースを14周回する、69kmのレース。序盤から出入りがあった中、大きな動きとなったのは8周目。トマのアタックをきっかけに5人の逃げグループが形成されると、メイン集団に対して1分以上のリードを確保。やがて先頭は4人となるが、トマらは快調に飛ばし続け、集団とのタイム差は拡大。先頭グループの逃げ切りムードが色濃くなる。

そして迎えた最終周回。鐘を合図にトマが再度のアタックを繰り出すと、それまで逃げてきたメンバーを全員振り切り独走態勢に。最後までペースを落とすことなく駆けると、2位以下に30秒以上の大差をつけて優勝のフィニッシュを切った。

トマにとっては、2020年の宇都宮ロードレース以来の勝利。同時に、チームとしても今季初勝利となり、翌週に控えるチームの主戦場「三菱地所 JCLプロロードレースツアー」の開幕、弾みとなる好レースだった。

なお、メイン集団でレースを進めた他のメンバーは、花田が5位、畑中が10位、小出が11位でそれぞれレースを終えている。

2022チャレンジロード ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

「初出場だったが、ツアー・オブ・ジャパンの経験から伊豆のコースは把握していた。ハードなコースなので、とても楽しみにしていた。私のようなクライマー向けのレースはそう多くはないので、個人的に今日はチャンスがあると思っていた。狙い通り優勝できて本当にうれしい。勝ったのは2020年の宇都宮ロードレース以来」とルバ。

「JCLが開幕する来週もチームとしてベストを尽くしたい。2戦ともスプリンターにチャンスがあるコースなので、チームメートが上位進出できるようアシストしたいと考えている。ここまでいいトレーニングを続けられたし、チームスタッフが最高のコンディションを私たちに提供してくれた。そのおかげでチームの強さを感じられている。

個人的な今後の目標としては、ツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野。最高の状態に仕上げて、この2レースに臨むつもりだ」

2022チャレンジロード ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

チャレンジサイクルロードレース(69km)結果 
1 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)1時間51分46秒
2 宮崎泰史(宇都宮ブリッツェン)+31秒
3 渡邊翔太郎(愛三工業レーシングチーム)+44秒
4 谷順成(那須ブラーゼン)+1分14秒
5 花田聖誠(KINAN Racing Team)+1分43秒
6 西尾勇人(那須ブラーゼン)+1分52秒
10 畑中勇介(KINAN Racing Team)+2分4秒
11 小出樹(KINAN Racing Team)+2分8秒
DNF 新城雄大(KINAN Racing Team)

キナンのトマ・ルバが宇都宮ロードで独走勝利

日本国内最高峰のロードレースシリーズ戦「Jプロツアー」の宇都宮2連戦として、8月9日に宇都宮ロードレースが行われ、キナントマ・ルバが残り2kmからのアタックを成功させ独走勝利した。

宇都宮ロードを制したトマ・ルバ ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

前日の8日から宇都宮市内で行われてきたレース開催。先に行われた「宇都宮クリテリウム」では、山本大喜が逃げで魅せ、あわや逃げ切りかという快走。優勝は逃したが、スプリント賞を獲得し、大きな成果を残した。

続いて迎えた宇都宮ロードレースは、世界的にも有名なジャパンカップサイクルロードレースの主会場である宇都宮市森林公園を基点に、6.7kmのコースを11周回。計73.7kmで争われる。コースは周回前半と後半に長い上りがあり、その後は下りと平坦基調となるが、変化の多いコースとあって総合力が試される。登坂力はもとより、要所でのアタックや終盤にかけてのスピードなど、勝つために必要な要素は数多い。また、このところの暑さも選手たちにとっては大敵に。サバイバル化が予想され、生き残った中から勝負強さを発揮した選手に勝機がめぐってくる。

そんなタフなレースへKINAN Cycling Teamは、クリテリウム同様6選手を送り込む。トマに加え、Jプロツアー個人ランキング6位と好調の山本元喜を軸としながら、山本大、椿大志、中島康晴、新城雄大とあらゆる展開に対応できるメンバーをそろえた。

レース距離が短いこともあり、スタート直後からハイスピードで進むプロトン。周回を経るたびに力のある選手たちだけが集団に残るような状況が作り出されていく。この間、2周目完了時に設けられた1回目のスプリントポイントを山本大が1位通過。連日のスプリント賞に手をかけた。

速い展開によって変化が起きたのは4周目。約15人が先行する形になり、ここにKINAN勢は山本元、椿、トマが入る。しかし、ここは集団からもすかさずチェックがあり、完全に抜け出すまでには至らない。その後もプロトン全体が活発で、KINAN勢もたびたび前方をうかがう姿勢を見せる。

レース半ばになりメイン集団は35人程度にまで絞られる。そこから、この日2回目となる大きな動きがあったのは7周目。山本元、山本大、トマを含んだ16人の先頭グループが形成されると、有力チームの多くが選手を送り込んだこともあり勢いを増していく。後続との差はみるみる間に開いていった。

この先頭グループの中でも駆け引きがあり、たびたび数人単位のパックに割れる場面が見られたが、8周目の終盤に仕掛けたトマのアタックによって状況は一変。ここに石原悠希(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team)、小石祐馬(チームUKYO)が加わり、3人がそのまま逃げの態勢を固める。KINAN勢は山本元と山本大が第2グループに待機し、追撃態勢に備える。

ただ、終盤になるにつれてトマら3人の勢いが明白に。しばらくは30秒前後のタイム差だったのが、最終周回を迎える段階で約1分20秒に拡大。この日の勝者は3人の中から出ることが濃厚になった。

快調に先頭交代のローテーションを繰り返したトマら3人だったが、決定打は残り2kmでやってきた。上りを利用してトマがアタック。一緒に逃げ続けた2人を完全に置き去りにし、独走に持ち込む。こうなると、あとはフィニッシュへと急ぐだけ。最後は後ろに25秒差をつけて優勝を決めた。

トマの勝利から1分29秒。第2グループで待機となった山本大と山本元も上位争いのスプリントに加わってそれぞれ7位と8位。この結果、トマの優勝、山本大のポイント賞に加えて、今節限定で設けられたチームポイント賞も獲得。トップ10に3人を送り込み、個人・チームそれぞれでタイトルを獲得した。

宇都宮で連日チーム力を発揮し、最高の結果につなげたKINAN Cycling Team。7月からのレースシーズン再開以降、好調な戦いぶりを続けており、今後も勢いのまま進んでいく。次の公式戦は、8月22・23日の群馬ロードレース8月大会。下部カテゴリーのE1クラス(Jプロツアー直下のエリート最上位クラス)との交流戦も兼ねており、アマチュア実力者たちの挑戦を受けつつ、プロチームとしての意地を見せる絶好の機会となる。

宇都宮ロードレース(73.7km)結果
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 1時間49分9秒
2 石原悠希(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +25秒
3 小石祐馬(チームUKYO) +26秒
4 西村大輝(宇都宮ブリッツェン) +1分26秒
5 横塚浩平(チームUKYO) +1分29秒
6 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム) 
7 山本大喜(KINAN Cycling Team) 
8 山本元喜(KINAN Cycling Team) 
20 中島康晴(KINAN Cycling Team) +3分13秒
30 新城雄大(KINAN Cycling Team) +3分17秒
32 椿大志(KINAN Cycling Team) +3分20秒

中間スプリント賞(第2周回)
山本大喜(KINAN Cycling Team)

チームポイント賞
KINAN Cycling Team

トマ・ルバ

トマ・ルバのコメント
「残り2kmでのアタックは正直“イチかバチか”だった。残っていた力をすべて注ぎ込むつもりで、独走になってからも全力で踏み続けた。このレースで勝つための実質唯一のチャンスだったと思う。
レースがない日々が続いて、もちろん勝つことに飢えていたよ(笑)。国際UCIレースが開催できない状況で、いまはJプロツアーに集中しないといけない。開幕以降たびたび上位争いに加わることができたが、今日は優勝する絶好のチャンスだった。それを生かすことができて本当にうれしい」

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室内トレーナーは好きじゃないが、周囲の支えで幸せな日本生活…トマ・ルバ

KINAN Cycling Teamに所属するフランスのトマ・ルバは2020シーズンから本格的に日本にベースを置いた競技活動にシフトした。しかし、チームとより多くの時間を共有し、国内外ビッグレースでの活躍を誓っていた矢先の新型コロナウイルス感染拡大。現在の生活やレースシーズン再開への思いを聞いてみた。

トマ・ルバ

-今シーズンから拠点を日本へと移した直後でのこの驚きの状況。いま、どのように受け止めていますか?
2019年11月に日本での生活を始めました。計画としては、チームとより多くの時間を過ごし、成長の力になるとともに、若いチームメートにアドバイスする機会を増やすことでした。しかし3月以降、「待機」の状態を余儀なくされ、外部とのコンタクトは最小限にとどめています。したがって、当初の計画はその都度先々へとスライドしています。

サイクリング以外での日本における生活は非常に満足しています。年々、日本で過ごす時間が長くなっていたので、新生活への順応もスムーズでした。また、自国フランスをはじめとするヨーロッパをとりまく状況は非常に厳しく、厳格なロックダウン(都市封鎖)が行われていたので、こうしたことからも日本で過ごしていてよかったと感じています。

-最近のトレーニングは順調ですか? 屋内トレーニングがメインでしょうか?
ホームトレーナーがあまり好きではなくて…(笑)。それもあって、3月から4月にかけてのトレーニング量は30%ほど減らしました。同時に、社会的接触を減らすために生活習慣も変えました。どんなときでもトレーニングは単独で行うこと。外出は静かな場所へ。家から遠く離れない。コンビニでの買い物も店内にはとどまらない。できる限りの安全対策を心がけています。

また、空いた時間を利用してウィークポイントの改善にも取り組んでいます。自宅でのボディトレーニングやジムセッションを多く取り入れるようになりました。どれも、レースや遠征が多くなるシーズン中にはトライできないものばかりです。

-1日の過ごし方に大きな変化は出ていますか?
コロナ騒動前の日常と比較して、1日の過ごし方そのものには大幅な変化はありません。ちなみにこれまでであれば、交通量の少ない午前7時頃にトレーニングを開始し、帰宅後に昼食を摂っていました。いまは午後からボディトレーニングやジムセッションといった室内トレーニングが入ってきます。その後は回復に充てるとともに、家族との時間を過ごします。その繰り返しですね。これが私のサイクリングライフです。

トマ・ルバ

-こうした状況下で、モチベーションはいかにして保っていますか?
レースや活動のスケジュールがない状態なので、計画を立てることは非常に難しいです。ただ、サイクリングは私の仕事であって、大好きな仕事でもあります。まずはできる限りのトレーニングを続けて、体調を保ち、レース再開に備えていきます。

いま多くの人が困難に直面していて、その状況はとても厳しいものがあります。その一方で、レースがなくても情熱を持ち続けられる私たちは本当に幸運だと思います。それも、この困難な時期をサポートしてくださるキナンやサプライヤー企業のみなさんあってのこと。周囲の人々に恵まれていることも幸運で、なにひとつ不満はありません。

-自転車に限らず、日々なにか楽しみを見つけていますか?
この状況下で唯一よい面を挙げるとするならば、趣味の時間を確保できることでしょうか。

妻との時間も大切にできますし、日本語の上達にもチャレンジ中です。日本語の勉強においては、中島(康晴)“大先生”に教わることができないのが寂しいのですが…(笑)。また外食を控えていますが、その分好きな料理にも時間を割くことができるので、新しいレシピにも挑戦しています。成功したかどうかですか…まあ、それは聞かないでください(笑)。

それと、多くのサイクリストのみなさんと同じかもしれませんが、私もNetflixを楽しむ1人です。どんなスポーツも好きですが、なかでもマイケル・ジョーダンの大ファンです。シカゴ・ブルズでの最終シーズン(1997-98シーズン)の物語である「マイケル・ジョーダン:ラストダンス」が毎週配信されているのですが、新しいエピソードが本当に待ちきれません。

-「Stay Home」が叫ばれる中で、なにか健康を維持する効果的な方法があれば教えてください
スポーツは生活習慣を整えるのに効果的です。やりすぎは免疫力の低下につながる可能性がありますが、適度な運動は効果的です。また、気持ちをポジティブに保つことも大切ですね。どんな状況にあっても、ポジティブなことを見つけるようにしてほしいです。

これを乗り越えた先には、必ず普通の生活が戻ってきますからね。

-レースに目を向けて、ニュージーランドとオーストラリアでのレースではともに個人総合8位で終えました。シーズン序盤の2レースを振り返って、どんな走りができましたか?
2019年12月、トレーニング中に落車してしまいました。さらなるトレーニングの時間が失われてしまい、1月はそれを取り戻すために急ピッチで仕上げました。その影響で、ニュージーランドとオーストラリアでのレース後は疲労感がありましたが、先々のレースへつなげていくことを意識していました。

この2戦での結果そのものは悪くなかったと思います。実際に、ツアー・オブ・タイランドやツアー・オブ・ジャパン、ツール・ド・熊野といった大きな目標に向けて、好感触を得られていました。それだけに、この状況には言葉がありません…。

-UCI通達により7月に入ってからのレースシーズン再開に向けた動きが出てきました。レースカレンダーは未確定ですが、短期的な目標としてはどのあたりを考えていますか?
2020年内にレースが開催されるのか、または2021年まで待たなければならないのか、スケジュールがまったく読めないだけに、どのレースをターゲットにするかは正直挙げられません。1つ確かなことは、トレーニングを継続し、いつシーズン再開を迎えても大丈夫なよう準備しておくことです。今年中にレースシーズン再開がかなえば、すべてのレースが私にとっての目標になると確信しています。そうなればもちろん、全力を尽くしますよ!

聞き手:KINAN Cycling Teamメディアオフィサー 福光俊介
インタビュー実施日:2020年5月15日

●キナンのホームページ

キナンのトマ・ルバが頂上ゴールの最難関ステージ4位

UCIオセアニアツアー「ニュージーランド・サイクルクラシック」は1月18日に第4ステージが行われた。この日は頂上フィニッシュが待ち受ける最難関ステージ。KINAN Cycling Teamはメイン集団で上りきったトマ・ルバが4位でフィニッシュ。個人総合では8位と上げて、翌日に控える最終の第5ステージに進むこととなった。

ニュージーランド・サイクル クラシック第4ステージ4位のトマ・ルバ(右) ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

前日の第3ステージでは、チームとしてメイン集団のペーシングを担い、14人と大人数の先頭グループを追走。最後は中島康晴のスプリントに持ち込んで6位で終えた。個人総合では3ステージを終えて、山本大喜がチーム最上位の個人総合24位につける。同じく29位のトマ・ルバとともに上位陣が見えるポジションをキープ。毎ステージ、スピード域の高いレースが続いており、シーズン初戦の選手たちは速さに対応しながら、上位進出を狙ってトライを繰り返している。

第4ステージは、今回最長のレース距離175.6km。まず、大会の拠点都市であるマスタートンを基点とする51kmのコースを3周回。途中、登坂距離6.5km、平均勾配4.8%のテ・ワラウ・ヒルの上りをこなすことになる。1周目と2周目の通過には山岳ポイントが設けられる。

タフな周回を終えると、いよいよ今大会のハイライトでもあるアドミラル・ヒルへ。頂上に敷かれるフィニッシュラインへは、登坂距離4.1km、平均勾配6.2%。特筆すべきは、フィニッシュ前1.5kmでいったん緩斜面となるも、最後の数百メートルで再度急坂を駆け上がる点。総合争いにおいて遅れることは許されない、KINAN勢にとっても最終局面の攻略こそが上位進出のカギとなる。

そんなレースは、この日もリアルスタートからアタックと吸収の連続。山本元喜や中島康晴らがチェックに出つつ、大人数の飛び出しには山本大喜も加わって、優位な展開へ持ち込もうと試みる。しばらくは決め手に欠ける状態が続いたが、スタートから1時間ほど経とうかというところで、上りを利用して6人が抜け出すことに成功。その後もメイン集団から追走を狙う動きが見られたが、結局1周目を終えようかというところで集団が落ち着き、前の6人を先行させる流れになった。

先頭の6選手とメイン集団とのタイムギャップは、最大で約9分。集団は総合で上位にメンバーを送り込んでいるチームを中心にペーシングを開始。序盤は積極的に攻めたKINAN勢も集団に待機し、情勢を整えることに集中した。

その後もしばし逃げと集団との構図は続いたが、3周目に入っていよいよ追撃ムードが高まりを見せる。みるみる間に逃げていた選手たちを射程圏内にとらえると、先頭でも上りで力の差が見え始め、1人、また1人と遅れていく。この周回を終える頃には、その差は数十秒にまで迫った。

タイミングを同じくして、メイン集団から前方めがけてアタックが散発。ブリッジに成功した選手が加わると、逃げグループは再び勢いを取り戻す。集団も活性化するが、前とのタイム差は再び1分台に。KINAN勢も最後の山岳に向け、集団内でのポジションを上げて重要な局面に備えた。

 いよいよ勝負のアドミラル・ヒルへ。ここからは登坂力勝負。有力選手のアタックに山本大らが反応するがリードを奪うまでには至らない。それでも集団は距離を追うごとに人数が絞られていく。

一方、先頭では終盤にメイン集団からのブリッジに成功したライリー・フィールド選手(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)が、山岳で独走態勢を固める。後ろにはメイン集団も続いていたが、勢いは完全にフィールド選手が上回っていた。最後まで後続の追撃を許すことなく、1人でアドミラル・ヒルの頂上へと到達。

フィールド選手のフィニッシュから53秒。メイン集団は10人ほどになって最終局面へとやってきた。KINAN勢ではトマがこの中で粘り、最後の上りスプリントでステージ4位を確保。その後次々と他のメンバーもフィニッシュラインを通過した。

この結果、このステージを終えた時点での個人総合順位でトマが8位に浮上。トップとのタイム差は55秒とし、チーム最上位となっている。

大会はいよいよ最終日へ。19日に行う第5ステージは、マスタートン市内にセッティングされる“メガ・サーキット”での平坦勝負。10kmのコースを12周回、120kmでクライマックスを迎える。KINAN Cycling Teamは中島でのスプリントを狙って組織力で勝負していく構え。また、UCIポイント圏内に入ったトマの個人総合順位も意識しながら、最後のステージに臨むことになる。

ニュージーランドサイクルクラシック2020 第4ステージ(175.6km)結果
1 ライリー・フィールド(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 4時間31分3秒
2 キース・デュベステイン(ニュージーランド、チーム ブリッジレーン) +53秒
3 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー)
4 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 
5 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) 
6 ヘイデン・マコーミック(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) +55秒
16 山本大喜(KINAN Cycling Team) +1分57秒
47 新城雄大(KINAN Cycling Team) +4分18秒
61 椿大志(KINAN Cycling Team) +8分17秒
67 山本元喜(KINAN Cycling Team) +11分30秒
78 中島康晴(KINAN Cycling Team) +24分8秒

個人総合
1 ライリー・フィールド(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 12時間36分59秒
2 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) +26秒
3 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム)+45秒
4 ヘイデン・マコーミック(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) +48秒
5 キース・デュベステイン(ニュージーランド、チーム ブリッジレーン) +49秒
6 コナー・ブラウン(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) +51秒
8 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +55秒
17 山本大喜(KINAN Cycling Team) +1分59秒
43 新城雄大(KINAN Cycling Team) +4分28秒
63 椿大志(KINAN Cycling Team) +9分58秒
65 山本元喜(KINAN Cycling Team) +11分39秒
78 中島康晴(KINAN Cycling Team) +25分0秒

ポイント賞
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 24pts
13 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 4pts
19 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts

山岳賞
1 フィン・フィッシャー=ブラック(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) 16pts
10 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 4pts
12 山本元喜(KINAN Cycling Team) 4pts

チーム総合
1 ブラックスポークプロサイクリングアカデミー 37時間53分21秒
7 KINAN Cycling Team +4分58秒

トマ・ルバ

トマ・ルバのコメント

「今日のプランは(山本)大喜で総合を狙うことで、自分はセカンドオプションだった。個人的には12月に落車して、1週間トレーニングができなかったことが影響していて調子はまったく良くないし、痛みも残っている。そうした中でも、チームワークで良い流れを作って、大喜と狙いをシェアしながら戦うことができた。結果的に大喜がアタックを試みた後に遅れてしまったので、自分のリザルトにシフトして最後の上りに挑むことになった。(ステージ4位という結果については)コンディションを考えると悪くないし、これからもっと上げていけると思う。シーズン最初のレースでトップ5に入れてよかったし、これもチームワークのおかげだ。

12月にトレーニング中の落車でダメージを負ってしまったけど、チームマッサーの森川さん、安見さんが最善を尽くしてくれて、少しずつながら回復している。リカバリーとトレーニングのバランスをとりながら完治させたい。

2020年シーズンは2つの大きなターゲットを自らに課している。まずはツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野で結果を残すこと。これらに向けてトレーニングを積んでいく。2つ目は、チームの日本人選手を育成すること。国内外、レースの大小問わずみんなとともに走って、多くのことを伝えていきたい。昨年から意識して取り組んでいるつもりだけど、今年はさらにリーダーシップを出していけたらと思っている」

トマ・ルバがバニュワンギ最終Sで優勝…山岳賞も獲得

インドネシア・ジャワ島東部で行われてきたインターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン(UCIアジアツアー2.2)は、9月28日に行われた第4ステージをもって閉幕。KINAN Cycling Teamは、今大会のハイライトとなった超級山岳イジェン山でトマ・ルバが他を圧倒する走り。貫録のステージ優勝に加えて、個人総合4位と山岳賞を獲得し、上々の形で大会を終えた。

インターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン第4ステージで優勝したトマ・ルバ ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

前日までの3ステージを終えて、マルコス・ガルシアがチーム最上位となる個人総合6位。トップとの総合タイム差は57秒とし、上位戦線での走りを続けてきた。また、山岳賞でも初日から首位をキープ。チーム総合では2位につけ、個人・チームともに総合力のアピールを続ける。

そして最終日。129.9kmで競う第4ステージですべてが決する。スタート以降中盤過ぎまでは平坦が続くが、フィニッシュまで残り30kmを切って山岳地帯へと入っていく。4級、3級とそれぞれカテゴリー山岳を通過しながら、登坂を続けていく。いよいよ迎えるのは、超級山岳イジェン山。上り始めから10%を越す急勾配が続き、路面の粗さも相まって選手たちの行く手を阻む。さらには、中腹で驚異の最大勾配28%。頂上にフィニッシュラインが設定され、この上りを終えた時点で、今大会の総合成績が確定する。

イジェンの上りが総合争いの大きく関係してくることは必至。KINAN Cycling Teamは難攻不落のクイーンステージへ臨むにあたり、改めてマルコスを軸に戦うことを確認。山本元喜、椿大志の組み立てから、山岳ではサルバドール・グアルディオラ、トマ・ルバがライバルに対してプレッシャーをかけ、ここぞという局面でマルコスを前方へと送り出す構えだ。

そうして始まったレースは、スタートして早々に9人の逃げが決まる。いずれも総合成績に関係しない選手たちの動きとあり、メイン集団は完全に容認。リーダーチームのチーム サプラサイクリングが集団をコントロールし、レースは淡々と進行。半ばを迎える頃にはタイム差は6分近くにまで開くが、その後は山岳に向けて集団は少しずつギャップを縮めていった。

この間、KINAN勢は集団に待機。来る山岳区間に向けて、好位置を押さえながら勝負どころを待った。

レースが100kmを過ぎたあたりから、いよいよ山岳地帯へ。しばし先頭を走った9選手だったが、登坂力の差が明白となり、やがて逃げの態勢が崩壊。この日1つ目の山岳である4級のジャンベサリを上りきる頃には、先頭には3人だけが残る情勢となった。

一方、メイン集団ではジャンベサリまではチーム サプラサイクリングがコントロールしたが、続く3級のカリベンドに入ってついにKINAN勢が前方へ。山本、椿の順でペースアップを図ると、先頭との差はあっという間に縮まっていった。そして、カリベンドを終える頃には逃げメンバーは全員吸収。最後の最後に待つ超級のイジェン山に向けて、舞台は整った。

それからも依然KINAN勢によるコントロールが続く。サルバドールが上りのペーシングをさらに強めて人数を絞り込んでいくと、イジェン山の上り口からはトマが集団先頭へ。これが大きな決定打となって、前方にはトマとマルコスを含む6人だけが生き残る格好に。

トマによる猛烈なプッシュはその後も続き、ライバルたちを1人、また1人と振り落としていくが、マルコスも遅れ始めてしまう。この時点で総合を争うライバルたちの動向やチーム状況から、トマによるステージ狙いへプランを変更。選手同士で確認し合った戦術の中から、ここで“プランB”を発動することになった。

すでに数度イジェン山を経験しているトマの走りは、最大勾配28%となる中腹でも他を圧倒。勾配がわずかに緩やかになる最終盤もテンポで上り切り、ライバルたちに対してその背中を見せることなく頂上へとやってきた。

イジェン山を完全に征服したトマは、余裕の表情でフィニッシュへ。2位には49秒差をつけ、まさに貫録勝ちの言葉がピッタリの完勝だった。

トマのフィニッシュから6分50秒後、個人総合での上位進出をかけて走ったマルコスがやってきた。総合成績を競っていた選手たちに先着を許す結果になったが、ステージ16位とまとめた。その後、椿が28位、サルバドールは47位、山本は62位と、献身的な走りを見せた選手たちもしっかりと頂上到達を果たしている。

この日のステージ結果によって、注目された総合成績は大幅にシャッフル。ステージ優勝のトマは、順位を大幅にジャンプアップさせて個人総合4位へ。惜しくも総合表彰台は逃したが、大会最終日に猛烈な追い上げを見せた。さらに、大会を通じて上位戦線で走ったマルコスは同10位を確保。2選手をトップ10に送り込むことに成功し、UCIポイントではステージ優勝分も合わせて30点を獲得した。

また、唯一の超級山岳であったイジェン山をトップで上ったトマは、山岳ポイントを一気に稼ぎ出し、マルコスから山岳賞のポルカドットジャージを引き継いで今大会のナンバー1クライマーの称号を手に。さらに、チーム総合でも3位に食い込み、メンバー全員でポディウムへと登壇している。

チームはこれで、おおよそ2週間にわたるインドネシア遠征を終了。出場した2レースともに好成績を残し、これまで以上にアジアでのハードな戦いに自信を深めている。シーズンは終盤へと差し掛かっているが、引き続きアジア圏をメインとしたレース活動を継続。今後のレーススケジュールについては、近日中に発表ができる見通しとなっている。

インターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン第4ステージ(129.9km)結果
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 3時間47分51秒
2 アミール・コラドウズ(イラン、タイユアンミオジェサイクリング) +49秒
3 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +59秒
4 イェシードアルトゥーロ・シエラ(コロンビア、チャンユードホテルサイクリングチーム) +1分1秒
5 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) +1分54秒
6 ダミアン・モニエ(フランス、愛三工業レーシングチーム) 
16 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +6分50秒
28 椿大志(KINAN Cycling Team) +10分41秒
47 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +17分28秒
62 山本元喜(KINAN Cycling Team) +23分11秒

個人総合
1 ロビー・ハッカー(オーストラリア、チームUKYO) 13時間5分23秒
2 マイケル・ヴィンク(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) +16秒
3 ジェシー・イワート(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) +1分53秒
4 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +2分23秒
5 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +2分40秒
6 イェシードアルトゥーロ・シエラ(コロンビア、チャンユードホテルサイクリングチーム) +3分30秒
10 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +4分56秒
25 椿大志(KINAN Cycling Team) +14分48秒
35 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +19分6秒
62 山本元喜(KINAN Cycling Team) +34分9秒

ポイント賞
1 コルビン・ストロング(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 29pts
16 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 10pts
24 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 4pts

山岳賞
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 25pts
7 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 8pts
21 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 1pts

チーム総合
1 チーム サプラサイクリング 39時間24分25秒
3 KINAN Cycling Team +11分33秒

トマ・ルバのコメント
「残り10kmを切ったところから、チームは本格的に集団のペースを上げた。(山本)元喜と(椿)大志が本当に強くて、さらにはサルバが集団の人数を減らしてくれた。次が私の役割だったが、調子が良かった私の一方で、マルコスがベストではなかった。彼がゴーサインを出したので、ステージ狙いに切り替えて勝負に出た。トップで上り切れば山岳賞を獲得できることも計算できていたし、何よりステージ優勝できたことがよかった。

正直言うと、今日の上り(イジェン山)のタイムは先月同じコースを走ったツール・ド・インドネシアの時より1~2分遅れている。(今大会前には移動トラブルがあったが)そんな中でも目の前のレースに集中することが必要だし、今日のステージ優勝が成果になったと思う。まずは休みたいね(笑)

シーズンは終盤だけど、この先のレースも楽しみ。しっかりリカバリーして、その後のトレーニングでコンディションを整えていきたい」