観光大国フランスのホテルは2つ星以下でもここまで快適

ボクが利用しているのはホテルズドットコムというサイトで、ツール・ド・フランス期間中だけで25泊するくらいのヘビーユーザー。そのため半額料金などの適用も頻繁に受けることができ、経費を大幅に節約している。近年はAirbnbという予約サイトを経由して、現地の部屋所有者(ホスト)に提供されたスペースを間借りすることもできるようだ。

フランスで増えてきた近代的でエコノミーなホテル。朝食も気楽に食べられる。2014年第8ステージ
エコノミーなチェーンホテルの朝食。1000円ほど。2014年第14ステージ

さて実際に2017年のアルプスでのホテル予約具合を例にご紹介。7月20日にアルプスで開催される第18ステージ、ブリアンソン〜イゾアール間を観戦する方法。せっかくなので18日にブリアンソン入りして、近くにゴールする第17ステージも観戦。ブリアンソン市内に3連泊する日程を設定。宿泊予約サイトではブリアンソン駅から6kmほどのところに滞在型リゾートホテルのツインルームが直近まで予約できた。3泊食事なしで5万円ほどで、ツインルールなので2人で泊まれば1人2万5000円となる。たいていは前日までキャンセル無料、現地のチェックアウト時払いでいい。ホテル代が高いと思ったら、国境を越えてイタリアに行って宿を取ればおよそ半額で済む。

アルプスの過酷な山岳から下山したあとは宿泊したことのあるホテルでリラックスして疲れをいやす。2014年第14ステージ

イゾアール峠はブリアンソンの町から21km離れている。この日のコースはイゾアール峠の南面を登るので、北面のブリアンソン側はゴール後の関係者が下山するルートとして規制される。一般車両はイゾアール峠に向かうことを許可されないが、徒歩と自転車は規制外だ。ちょっと厳しい上り坂であることはナイショにしておこう。この峠が全日程の中で最後の勝負どころとなるので見逃すことはできないし。

宿泊先から電話があって、「帰ってしまうから誰もいないけど分かるようにしておく」と。訪ねてみると…。2015年第5ステージ
レターに「3歩下がって緑の仏像の裏にカギがある」と。宝探しかっ! 2015年第5ステージ

結果的に最適な手段は自転車しかない。愛車を日本から持ち込むか、市内でレンタサイクルを借りるかだ。往復の航空券20万円、フランス国内移動3万円。ホテルは3泊で5万円プラス他行程分の宿泊費。レンタサイクル代1万円。合計30万円だ。

ホテル予約サイトは巡礼宿も取れてしまう。「夕方にミサがあるから」と案内される。2015年第14ステージ

【現地コラム】
死ぬまでに泊まってみたいホテル。聖地巡礼の宿で欧州文化も実体験

セールポンソン湖から上りに上って民宿へ。さらに屋根裏の部屋まで階段を上らされた。2015年第16ステージ

ちなみにパリのシャルルドゴール空港からブリアンソンまで鉄道で行く場合は、レイルヨーロッパなどの日本語予約サイトを利用すると便利。シャルルドゴール空港から地下鉄などでパリのリヨン駅に行き、そこからTGV(テージェーベー)に乗って2時間半でバランスへ。バランスからは地域圏急行のTER(テーウーエル)で4時間。料金は2等で1万5000円ほどだ。どちらも自転車の持ち込みができるが、TGVの場合は駅窓口で申請して持ち込み料金を支払う。

町の人にホテルの存在を聞きまくったが、だれも知らないと。ここだったか。2016年第10ステージ
隠れ家的ペンションはプライベートプールとネコつきだった。2016年第10ステージ
モンバントゥーの北麓にある気持ちいいホテル。もちろん朝食も外で。2016年第13ステージ
スイスの山小屋で。ディナーは建物前のテーブルで。町の人が大勢飲みに来ていた。2016年第16ステージ
ビール醸造で財をなした持ち主がホテルに改装。オバケが出そうだったが、大丈夫でした。2017年第6ステージ
二大チェーンのアコーグループの最下級ホテル、F1はシャワー・トイレが共同。駆け出しのころの気持ちを確認するために、いまでもたまに宿泊。2017年第9ステージ
郊外型ホテル。駐車場からすぐにアクセスできる部屋は便利。2017年第9ステージ後の休息日
巡礼宿にはこの青い看板が掲げられている。ホタテ(サンジャック)は聖地サンティアゴデコンポステーラの象徴。2017年第15ステージ
国境からわずかに入ったイタリアのバンガロー。1人で過ごすにはもったいない。2017年第17ステージ
場末にあるアパート。隣にあるガソリンスタンドで食糧を調達。アルコールは販売禁止だが、ワインは例外。2017年第19ステージ
パリに到着する前日は落ち着いて過ごせる郊外に投宿。心地よいフランスの旅が名残惜しい。2017年第20ステージ
「ルレ」というのは宿場という意味だ。2017年第20ステージ
アルプスのホテル。せっかくなので夕食は防寒具を着込んでテラスで。2018年第10ステージ
朝食はアンテラス、外でいただくのが気持ちいい。2019年第10ステージ

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