アウラールがステージ優勝…ツール・ド・熊野第1S

ツール・ド・熊野2日目となる第1ステージが5月31日、和歌山県新宮市の赤木川沿いを走る周回コースで開催された。2019年はコースが一部変更され、山岳賞のかかる登りが新たに設定し直された。それにより1周の距離が約1km延長され、1周17.2kmとなった。レースは4周+変則の2周で計100.4kmを走った。

©︎Tour de Kumano 2019

朝から雲が多めの1日。レース中は時折太陽が顔をのぞかせることもあったものの、川沿いを走る山間部のコースでは、さほど暑さを感じない中でのレースとなった。

新宮市役所前からパレードスタート。周回コースに入って改めてリアルスタートが切られると、アタックが繰り返される。その中から、中井唯晶(シマノレーシング)、エミール・ディマ(ジョッティ・ヴィクトリア)、チョン・フンミン(ソウルサイクリング)、草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)の4人が抜け出し、20秒から30秒先行する。  

2周目、メイン集団ではフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)のペースアップをきっかけに追走集団が形成される。草場が遅れて3人となった先頭集団との差は詰まり、3周目に合流して新たに20人の先頭集団となる。その後メイン集団は追走の意思がまとまらず、差は一気に3分まで開く。レース終盤には8人の追走集団が飛び出すものの、先頭集団に追いつくまでには至らず。メイン集団と先頭集団との差はさらに6分以上まで開く。リーダージャージを着る沢田桂太郎(チームブリヂストンサイクリング)もこの中に含まれ、総合首位陥落が決定的に。  

©︎Tour de Kumano 2019

最終周回に入り、19人になった先頭集団は誰も抜け出せないままスプリント勝負へ。残り200mのホームストレートに先頭で姿を現したのはオールイス・アウラール(マトリックスパワータグ)。フィニッシュライン手前でウィニングポーズを繰り出す余裕があるほど後続を引き離し、第1ステージ優勝を決めた。2位に岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、3位はスタート直後から逃げた中井唯晶(シマノレーシング)が入った。  

この結果、ステージ優勝したアウラールが個人総合首位となり、ポイント賞でもトップとなった。2回設定された山岳賞は、1回目をディマ、2回目を安原大貴(マトリックスパワータグ)が先頭通過。山岳ポイントは同点となったが、個人総合順位が上位の安原が山岳賞ジャージに袖を通した。

オールイス・アウラールがステージ優勝 ©︎Tour de Kumano 2019