7月25日 第18ステージ アンブリュン〜バロワール

モビスターのナイロ・キンタナ(コロンビア)が残り19kmを頂点とする最難関のガリビエ峠でアタックし、ゴールまで独走して1年ぶり3度目の区間優勝を飾った。首位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)は有力選手の集団から一時脱落したが、下り坂で追いついてマイヨジョーヌを死守した。総合2位はイネオスのゲラント・トーマス(英国)に代わってチームメートのエガン・ベルナル(コロンビア)になった。

ナイロ・キンタナが2019ツール・ド・フランス第18ステージを制した ©ASO Pauline BALLET

キンタナ、ベルナルのコロンビア勢がアルプスで活躍

序盤から30選手が第1集団を形成。この中に総合成績で9分30秒遅れ、2013年と2015年には総合2位になっているキンタナが加わっていたため、後続の有力選手らも決定的な差がつかないようにペースをコントロール。メイン集団の先頭にイネオスが並んで第1集団を追った。

先頭集団から徐々に脱落する選手が増え、勝負どころのガリビエ峠中腹でキンタナがアタックを決めると、誰も追走できなかった。単独になったキンタナはガリビエ峠を越え、ゴールまでの19kmを独走してトップフィニッシュした。

2019ツール・ド・フランス第18ステージ ©ASO Alex BROADWAY
マイヨジョーヌのアラフィリップ。第18ステージ ©ASO Pauline BALLET

「中盤戦のピレネーでは落車してしまったので、その回復を今日まで待つ必要があった。アルプスは標高が高いからボクたちコロンビア勢には有利だ。タイミングをはかってアタックした」とキンタナ。

一方の総合優勝争いは大混戦だ。ガリビエ峠でイネオスは総合3位につけていたベルナルをアタックさせた。さらに総合2位のトーマスが先行する。この動きをきっかけに有力選手がバラバラに。アラフィリップがついにここで遅れを取り、ガリビエ峠ではわずかに差をつけられて通過した。

ガリビエ峠。2019ツール・ド・フランス第18ステージ ©ASO Alex BROADWAY
イゾアール峠。2019ツール・ド・フランス第18ステージ ©ASO Pauline BALLET

「あらゆるリスクを犯した」というアラフィリップは下り坂を全開で走り、先行していたトーマスらに合流。ベルナルには届かなかったが、マイヨジョーヌを死守することに成功した。ベルナルはこの日32秒を稼ぎ、総合成績で1分30秒遅れの2位に浮上。

「トーマスがレースを動かすためにアタックしろと声をかけてくれた。まだ勝負どころが2区間ある。目標を失わず、今日のようにうまくいくレースがしたい」とベルナル。

新人王のエガン・ベルナル。2019ツール・ド・フランス第18ステージ ©ASO Alex BROADWAY

マイヨジョーヌを守ったアラフィリップは、「下りでリスクを負ってまで前方を追った。まだあきらめるわけにはいかない」と語った。

2019ツール・ド・フランス第18ステージ ©ASO Pauline BALLET

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)
□マイヨブラン(新人賞)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)

2019ツール・ド・フランス第18ステージのコースマップ(クリックすると拡大します)
アンブリュンのあるセールポンソン湖 ©OT Serre-Ponçon
アンブリュンの音楽フェス ©Rémi Morel
アンブリュンのあるセールポンソン湖 ©OT Serre-Ponçon
バール峠
イゾアール峠
ガリビエ峠【ボーナスポイント】

新ルール解説【ボーナスポイントとは?】

アンブリュン周辺は冬になると冠雪する ©Le Naturographe
アンブリュン ©LionelMacaluso
セールポンソン湖 ©Le Naturographe

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