第1回欧州グランパー選手権はガードナーとグロースシャルトナー優勝

第1回欧州グランパー選手権が7月30日にスイスで開催され、女子はイリ・ガードナー(英国)、男子はフェリックス・グロースシャルトナー(オーストリア)が初代チャンピオンになった。

英国のイリ・ガードナー ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023

UEC・欧州自転車競技連盟が初開催した大陸別ヒルクライム選手権大会

スイスで開催された第1回グランパー選手権は、アイロロから標高2091mのゴッタルド峠までの距離12.78kmの上り坂で行われた。

フェリックス・グロースシャルトナー ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023

ガードナーとグロースシャルトナーは石畳の路面と、頂上まで24のヘアピンカーブがある「曲がりくねった」コースを攻略して最も速くゴールした。

第1回欧州グランパー選手権 ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
第1回欧州グランパー選手権 ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
第1回欧州グランパー選手権 ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
エリート女子はイリ・ガードナー(中央)が優勝 ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023

オランダのフォレリングが初優勝【ツール・ド・フランスファム】

女子レースの第2回ツール・ド・フランスファムは大会最終日となる7月30日、ポーを発着とする22.6kmで第8ステージとして個人タイムトライアルが行われ、オランダチャンピオンのデミ・フォレリング(SDワークス)が総合優勝した。

マイヨジョーヌのフォレリング ©A.S.O. Charly Lopez

フォレリングは天王山となるツールマレー峠に上る第7ステージで独走勝利。初日から首位を守っていたチームメートのロッテ・コペッキー(ベルギー)からマイヨジョーヌを引き継いだ。

初優勝が決まってデミ・フォレリングが感極まる ©A.S.O. Thomas Maheux

お互いを強くするチーム環境が大好き…フォレリング

「まだ優勝に気づく時間がない。昨日は夜11時30分にホテルに到着し、すぐにマッサージを受け、シャワーを浴びてベッドに入った。でも、眠れなかったので、いろいろ考えたりしていた。今朝、目が覚めたときに少しリラックスしすぎていたが、いいタイムトライアルをするという目標がまだあることを自分に思い出させた」と総合優勝を決めた後のフォレリング。

デミ・フォレリングがツール・ド・フランスファムを制した瞬間 ©A.S.O. Thomas Maheux

「今週チームがやったことは驚くべきことだ。私たちは多くの浮き沈みも経験したが、私たちのチームがいかに強いか、毎日をベストを尽くして勝利を目指して戦う意欲を示した。私たちはお互いをより強くする。私はそれを見るのが大好きで、周りにいい人たちがいるとすべてを克服できるのを見るのは世界にとって素晴らしいことだと思う。それは私にとてもインスピレーションを与えてくれる」

左から新人賞のセドリーヌ・カーボル、山岳賞のカタルジナ・ニーウィアドマ、総合優勝のフォレリング、ポイント賞のロッテ・コペッキー ©A.S.O. Charly Lopez

●2023ツール・ド・フランスファム・アベックズイフトのコース
7月23日(日) 第1ステージ クレルモンフェラン〜クレルモンフェラン 124km
7月24日(月) 第2ステージ クレルモンフェラン〜モリアック 152km
7月25日(火) 第3ステージ コロンジュラルージュ〜モンティニャックラスコー 147.5km
7月26日(水) 第4ステージ カオール〜ロデズ 177.5km
7月27日(木) 第5ステージ オネルシャトー〜アルビ 126.5km
7月28日(金) 第6ステージ アルビ〜ブラニャック 122.5km
7月29日(土) 第7ステージ ランヌムザン〜ツールマレー 90km
7月30日(日) 第8ステージ ポー〜ポー 22.6km(個人タイムトライアル)

マイヨジョーヌのフォレリング ©A.S.O. Charly Lopez
アリス・タワーズ ©A.S.O. Charly Lopez

フォレリングがツールマレー峠を制して首位に…ツール・ド・フランスファム

女子レースの第2回ツール・ド・フランスファムは7月29日、ランヌムザン〜ツールマレー間の90kmで第7ステージが行われ、オランダチャンピオンのデミ・フォレリング(SDワークス)が優勝した。

フォレリンクが霧のツールマレー峠を独走する ©A.S.O. Thomas Maheux

総合成績の首位は、初日からその座を維持していたベルギーチャンピオンのロッテ・コペッキーからフォレリンクへ。SDワークスチーム内でマイヨジョーヌを引き継いだ。

リアンヌ・リパート ©A.S.O. Thomas Maheux

チームメートの存在が霧のツールマレーで断然有利に

「チームでは数秒の話はやめて数分にしようと話し合った。できるだけ時間を稼ぎたかったので、チームのためにそれができてうれしい。コーチ陣はツールマレー峠が物事を正すだろうと言い続けていた。でも私は彼らに言いました。言うのは大変だけど、それはやらなければいけないこと。少し緊張していました。彼らが私を本当に信じているからそう言ったのだと理解していた。そして、それが私に大きな力を与えてくれた」

私は総合優勝のライバルであるアネミエク・ファンフルーテンに言いました。後ろにチームメイトがいたので、協力してゴールを目指すことはできない。そして、アシスト陣が(チームメートの)ロッテ・コペッキーを落とそうとしたら、私は協力しないと。

ある時点で私はそれを感じて、単独でアタックした。霧の中ですぐに距離が開けば、彼らには私が見えなくなると分かっていたが、私はアクセル全開で決して振り返らなかった。ラインを越えた時は、それが終わったこと、自分の夢がかなったことがうれしかった。目標を実現させた」

2023ツール・ド・フランスファム ©A.S.O. Charly Lopez
2023ツール・ド・フランスファム ©A.S.O. Thomas Maheux
2023ツール・ド・フランスファム ©A.S.O. Thomas Maheux
勝負はツールマレー峠へ ©A.S.O. Thomas Maheux

●2023ツール・ド・フランスファム・アベックズイフトのコース
7月23日(日) 第1ステージ クレルモンフェラン〜クレルモンフェラン 124km
7月24日(月) 第2ステージ クレルモンフェラン〜モリアック 152km
7月25日(火) 第3ステージ コロンジュラルージュ〜モンティニャックラスコー 147.5km
7月26日(水) 第4ステージ カオール〜ロデズ 177.5km
7月27日(木) 第5ステージ オネルシャトー〜アルビ 126.5km
7月28日(金) 第6ステージ アルビ〜ブラニャック 122.5km
7月29日(土) 第7ステージ ランヌムザン〜ツールマレー 90km
7月30日(日) 第8ステージ ポー〜ポー 22.6km(個人タイムトライアル)

カタルジナ・ニーウィアドマ ©A.S.O. Thomas Maheux

コペッキーが初日から首位で山岳へ…ツール・ド・フランスファム

女子レースの第2回ツール・ド・フランスファムは7月28日、アルビ〜ブラニャック間の126.5kmで第6ステージが行われ、モビスターのエンマ・ヨルゲンセンが優勝した。

コペッキーが初日から首位を守る ©A.S.O. Charly Lopez

総合成績では初日に首位に立ったベルギーチャンピオンのロッテ・コペッキー(SDワークス)がタイム差を守って首位を堅持した。

ツール・ド・フランスファム第6ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
キアラ・コンソンニ ©A.S.O. Thomas Maheux
エンマ・ヨルゲンセンが先行する ©A.S.O. Thomas Maheux

●2023ツール・ド・フランスファム・アベックズイフトのコース
7月23日(日) 第1ステージ クレルモンフェラン〜クレルモンフェラン 124km
7月24日(月) 第2ステージ クレルモンフェラン〜モリアック 152km
7月25日(火) 第3ステージ コロンジュラルージュ〜モンティニャックラスコー 147.5km
7月26日(水) 第4ステージ カオール〜ロデズ 177.5km
7月27日(木) 第5ステージ オネルシャトー〜アルビ 126.5km
7月28日(金) 第6ステージ アルビ〜ブラニャック 122.5km
7月29日(土) 第7ステージ ランヌムザン〜ツールマレー 90km
7月30日(日) 第8ステージ ポー〜ポー 22.6km(個人タイムトライアル)

チームメートに祝福されるヨルゲンセン(左) ©A.S.O. Thomas Maheux

注目のメガ世界選手権で日本代表チームが新デザインウエア

UCI自転車世界選手権・英国グラスゴー大会で日本代表の新ウエアを着用する。大会は8月3日から13日まで。

トラック種目ウエア。モデルは太田海也(左)、窪木一茂 ©JKA/Shuntaro MOCHIZUKI

今回の世界選手権は自転車競技のオリンピック・パラリンピック採用種目をはじめ複数種目が同じ場所、同じ期間で開催される史上初の大会。世界が注目する大会に公益財団法人日本自転車競技連盟(JCF)として新たなイメージの発信と競技での勝利を目指し、全種目で共通のエレメントをもちいた新デザインを採用した。

デザインコンセプトはファンとともに勝利を目指すJAPAN CYCLING

①日の丸と富士山(代表全種目の競技ウエアで採用)

日本を象徴する国旗をイメージさせる日の丸に富士山をあしらった。ファンや観客が見つけやすいデザインにすることで、競技者や関係者との一体感をもって日本チームを応援してほしいという期待と願いが込められている。

BMXレーシング種目ウエア、畠山紗英(左)、中井飛馬

②矢絣(やがすり)(BMXフリースタイル以外全てで採用)

競技ウエアの一部に矢絣柄を入れ込んでいる。矢絣は縁起のいい柄で、破魔矢と同じ邪気を払うという意味がある。また、矢は射るとまっすぐに飛ぶ。JCFはこのイメージを、競技では一直線に頂点を狙う意味を込めて取り入れました。

③勝色(かちいろ)(ロード、トラック、パラ、MTB-XCO で採用。 BMX、MTB-DHI、トライアル、インドア未使用)

パラサイクリング種目ウエア、杉浦佳子

パンツ部分にも、伝統的な勝利へのイメージとして使われている勝色を採用した。

上記①、②、③のコンセプトと合わせて、代表全員が「Team Japan エンブレム」を胸に日本代表として世界で活躍し、応援してくれる人とともに勝利するイメージをもってデザインを行った。

●UCI自転車世界選手権・英国グラスゴー大会で日本代表選手リスト

ポガチャルが11月5日のツール・ド・フランスさいたまに参戦

UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)がツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに初出場することが決まった。大会は2023年11月5日、さいたま新都心駅周辺で開催される。

表彰式を待つ間にクールダウンするポガチャル ©A.S.O. Pauline Ballet

世界最高峰のサイクルロードレース「ツール・ド・フランス」の名を冠した自転車競技イベント「J:COM presents 2023ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」に、ツール・ド・フランス2023で新人賞に輝いたポガチャルがやってくる。

新人賞ジャージを着るポガチャル ©A.S.O. Pauline Ballet

ポガチャルは2020年、2021年のツール・ド・フランスで総合優勝。区間通算11勝、2020年から4大会連続で新人賞を獲得するなど、輝かしい戦績を持つ。日本でも人気があり、さいたまクリテリウムは初出場となる。

タデイ・ポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez

「日本のみなさんはじめまして。私自身初めてとなるツール・ド・フランスさいたまクリテリウムへの出場が決まり、とてもうれしく、そしてとても興奮しています」とポガチャル。

「本場ツール・ド・フランスに勝るとも劣らない熱いレースを繰り広げることを約束します。ぜひ11月5日、さいたまにお越しください。日本のファンに会えることを楽しみにしています」

マイヨジョーヌのタデイ・ポガチャル。第7ステージのスタート地点 ©A.S.O. Charly Lopez

その他の出場選手は、決定次第発表されるという。