コルマールの白ワインが人生の中でも一番身にしみた

ツール・ド・フランス取材者日記。さて、片田舎のゲストハウスで一泊。門扉のカギの使い方をあらかじめ教えてもらっていたので、自分で門を開けてジョギングシューズに履き替えていたら、オーナーのマダムがフランスパンを買い込んで到着しました。自宅は別にあるみたいですね。

ゲストハウスのマダムと同宿したお客さんたち

こういったゲストハウスはオーナーのセンスが問われるんですが、さすがにフランス人なので水回りのタオルの配色とか配置はさすがで、とても快適に過ごせました。一方で不便なのは、やはり人のおうちなので外出に気を遣うこと。トイレやシャワーも同宿者の使っていないときに、って感じで。

料金は朝食がついて40ユーロ(5000円)。2人で泊まれば多分半額になります。世界中から旅行者がやってくるとのこと。ネット社会になって、こんな観光産業がうまく回っていくようになったんでしょうね。

ロレーヌ地方の丘陵地

たまにはこんなアットホームな宿もありです。でも滞在中常にフランス語会話教室なので、疲れをいやすどころかグッタリします。楽しいんですけどね。やはり勝手知ったるチェーン系ホテルをベースにして、3週間に2回ほどでいいかな。

コルマール ©Office du Tourisme Colmar
アルザス地方のワインボトルは肩がなくてスラッとしている

この日はロレーヌ地方からアルザス地方のコルマールへ。ヨーロッパ随一のキュートな町並みが人気の観光地です。少なくとも3度は訪問していますが、美しい町並みでのんびりした記憶はなく、郊外の広い直線道路がゴール地点で、その先にある劇場がいつものボクのシゴト場。

そしてコルマールは財政が裕福なので、いつも白ワインを1本おみやげに持たせてくれます。ついでに昼食の際にグラスで2杯ほどコルマール産の白ワインをいただきましたが、これまで飲んだすべてのワインよりもおいしかったです。

焼却しても有害ガスが出ない木製容器。そしてワイングラスは必ずガラス製

ツール・ド・フランスのゴールの町は地元特産物でもてなしてくれるんですが、ワインに限ってはボルドーとかブルゴーニュとか一部を除いて地元産でなく別のところから仕入れたものを用意する町もあるんですよね。でもアルザスはキリッと冷えた白ワインです。誇りがあるんでしょうね。 開幕地ベルギーはビール。フランスに入ってまずはシャンパーニュ。そしてアルザス・ロレーヌ地方の白ワイン。赤ワインの出番は後半です。ツール・ド・フランス取材陣は各地のお酒を確かめながら仕事を続けるハメになるので、想像以上に大変です。

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ラストは世界で一番リッチなアベニュー・ド・シャンパーニュ

ツール・ド・フランス取材者日記。フランスで開催されていた女子ワールドカップサッカーも決勝戦が終了し、開幕からベルギーを訪問していたツール・ド・フランスもいよいよ大会3日目にフランスに戻ることになります。スタート地点はベルギーのバンシュ。10km走れば国境で、シャンパーニュ地方を目指して一気に南下しました。

ツール・ド・フランスさいたまの千羽鶴贈呈式がスタート地点のビラージュで行われた

ブリュッセル郊外のカンパニールホテルに3連泊したボクは、この日まずはスタート地点のバンシュを目指して 80kmほどの通勤。この日のランニングは短めに切り上げるために少しペースを上げて、身支度して急ぎます。

スタートのビラージュではツール・ド・フランスさいたまの一行が訪れ、日本のファンが選手の安全と大会の成功を祈願して折ってくれた千羽鶴の贈呈式があるんです。それには遅れちゃいけないと逆算してホテルを出たつもりですが、意外と時間がかかってしまいました。

案の定、やってはいけない「キャラバン隊の出発」にひっかかります。スタート地点は町の中心地に設定されることが多く、そこに数百台の広告キャラバン隊が隊列を作って走るので、40分ほどのこの時間は最優先されるべきチーム関係車両も停車させられます。つまり全車両が動けないんです。

バンシュは大きな人形をかぶって練り歩く祭りが有名な町らしい

このバンシュは歴史あふれる城郭都市で、中世に敷き詰められたはずの石畳をゴツゴツ言わせながらクルマを走らせます。渋滞に耐え、路面の突き上げを我慢して、駐車できる場所まで進みます。早起きした関係車両はすでにいいところに駐めているので、ボクの車両はかなり離れたところに。

と、思っていたら、車両スタッフが、「このクルマはちっちゃいからそこに駐めていいよ」と。神の声かと思いました。

おかげでなんとか千羽鶴の贈呈式に間に合い、それでも長居はできないのでさいたま市の関係者にごあいさつして、フランスのエペルネへ。

国際映像を担当するフランステレビジョンのカメラクルー

シャンパーニュ地方の町としては第4ステージのスタート、ランスのほうが大きいんですが、エペルネには有名なシャンパン醸造所がいくつもあって、その意味であなどってはいけない町です。第3ステージの残り1.5kmはアベニュー・ド・シャンパーニュ。黒い鉄格子に金色のブランド名がはめ込まれた敷地が連なる、世界有数のリッチな通りです。市庁舎を過ぎて最初にあるのがモエエシャンドン社。同社の最高級ブランド、ドンペリニョンはシャンパンを最初に作ったという修道士の名前からつけられたそうです。

世界で最もリッチなアベニュー・ド・シャンパーニュ。右手にあるのがモエエシャンドン社だ

この日のホテルは格安のプルミエクラス。全然ファーストクラスじゃなりません。同じ「ルーブルグループ」のカンパニールホテルが隣にあることが多く、夕食はここに回ることに。ビュフェがついてメインが選べる定食に、グラスビールとグラスワインで3500円くらい。今年は円高で救われているけど、やはりお金はかかるなあ。

サルドプレスではまずシャンパーニュ
第3ステージはベルギーのビンチェをスタート ©ASO Pauline-BALLET

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せっかくのベルギーなのでビールの多様性と自転車競技の人気に迫る

ツール・ド・フランス取材者日記はブリュッセル2日目。2010年にオランダのロッテルダムをスタートしたときは大会2日目にベルギーのブリュッセルへ。町の中心にあるイビスホテルに泊まりましたが、周囲は移民の人たちが拠点とするエリアで、あまり治安がよくなく、ホテルの人からも「クルマは地下駐車場へ」とのご案内。駐車料金もバカにならない額なので、今回は郊外のホテルを選択したというわけです。

ビラージュの「この町のワインコーナー」がビールでした。さすがベルギー

2018年10月末にコース発表されて、すぐに予約したのがこのカンパニールホテル。フランスの大手ホテルチェーン「ルーブル」のブランドで、部屋はまずまずでバスタブがあることも多く、そしてなによりもレストランが併設されているので、週に1回はカンパニールに宿泊して、どこかに食べに出かけることなくくつろぐようにしています。

ところが、このブリュッセル郊外にあるホテルは、レストラン設備はあるのにディナーはやっていないんです。観光としては不便なこともあり、不人気なんですね。いやあ、まいった。1泊5000円と、カンパニールにしては破格の安さだなと思って予約したんですが。

ということでこの日も、ビール飲み屋はあるけどレストランがない街中に繰りだして、ケバブ屋さんを探すことに。

1日にして有名選手になったテウニッセンがマイヨジョーヌ姿に
ウサギちゃんはネコより撮るのが難しいことが分かりました

こういうときの頼みはケバブ屋。中東出身の経営者なので信仰する宗教の慣例として週末も営業しています。おいしい肉料理にポテトを添えてテイクアウトできたんですが、イスラム教なのでお店にお酒が置いていない。しかたなく別の売店でベルギービールを購入。この日の夕食は部屋飲みで1000円で済ませました。

スタート地点に設営される関係者の社交場は、「村」という意味のビラージュと呼ばれます。ここには協賛メーカーのブースが並び、地元特産物がふるまわれています。「この町のワインコーナー」もあってクルマを運転しない関係者だったらいくらでも飲めるんですが、ブリュッセルではワインではなくベルギービールでした。緯度が高く、ブドウが収穫できないからベルギーは多様性のあるビール文化が成熟したんですよね。

7月7日はスペインのサンフィルミン祭りなので、スペイン選手やスタッフがそろいのバンダナを首に巻いて登場します

ブリュッセルの交通機関はすべて無料に

ベルギーは自転車競技も盛んなので、開催地が力を入れるのは当然。開幕から2日間をホストしたブリュッセルは公共交通機関がすべて無料に。市が全額を負担しているということでした。 この日の第2ステージは大会唯一のチームタイムトライアル。国際自転車競技連合のコミッセールがタイムトライアルバイクを車検していきます。

タイムトライアルバイクの車検

チームメカニックが列をなして待っているので、テキパキとタイムトライアルバイクをチェックしてくれるんですが、検車済みのシールとか貼らないでそのままメカに返すんですね。メカはチームピットまで戻るんですが、出走までまだ2時間あります。いいんだろうか、こんなやり方で。

自転車は一度に2台しか運べないので、各チームは4人が車検場まで持ち込むことに

3日目はフランス国境の町がスタートとなり、いよいよフランスに入国。今夜はベルギービールを楽しみます。

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地味に30周年の取材者日記、スタートしました

ツール・ド・フランス取材者日記。2019ツール・ド・フランスはマイヨジョーヌ100周年エディ・メルクスの初制覇から50周年の節目ですが、ボクにとっても30年。じつは初取材が1989年なのです。4年で卒業できなかったフランス文学科の落ちこぼれが、いつの間にかフランス語を使わねばならぬこの旅がライフワークとなっていました。

初日のスタート前に記念撮影する広告キャラバン隊。その元気がいつまで続くかな…

経費は自分持ちなので極力切り詰める

1997年からは東京中日スポーツの現地記者として単身で全日程を取材。当時はインターネット黎明期で、使い始めたばかりのメールで送稿したり、デスクに電話をかけたり。日本の読者さんとコミュニケーションするなんて手段はなく、ただただ孤独をかみしめながら最終日のパリを目指したものです。

さすがに現地サルドプレスでもボクより年上は数えることしかいなくなると、寄る年波を打破するために追加料金7万3000円でビジネスクラスに変更。エールフランスは出発30時間を切って空席があるとネットやアプリで簡単に変更できるのです。そして機内にはマイクロカレントとマッサージャーを持ち込んで快適に移動。

パリに到着してイビスホテルに投宿。クルマとポケットWiFiは翌日に受け取った方が1日だけ経費が節約できます。

大会通信システムからポケットWiFiに初挑戦

マイクロカレント(微弱電流)の家庭用治療器でヒーリングタイムを作ることにした

グッスリと眠れた心地よさで、ポケットWiFiの受け取り場所に行ったものの、だれもいません。しかもターミナル3なんていう、ふだん使わない場所だし。たまたまホテルから近いのでいいんだけど、いろいろ問い合わせたらあと30分で来るらしいです。

お花を持ってだれかを待っている人います。ボクも待ってるんですけど…。しばらくしてブロンドのきれいな女性が到着ゲートから現れたので、待っていた男性がお花を渡していました。しかしボクの待ち人は現れず。

仕方なくターミナル2まで戻ってツーリストインフォメーションに行くと(ポケットWiFiはインフォメーションで渡してくれるんです)、「ターミナル3はだれもいないわよ」と笑顔でボクが借りるべきトラベルWiFiを手渡してくれました。

フランスのTravel Wifiはツーリストインフォメーションで受け取ることができる。返却時は専用パックに入れてポストに投函するだけ

これまでサルドプレスで大会期間中8万円払って接続していたんですが、ポケットタイプの性能が向上したので変更しようと思ったのがきっかけ。日本の業者さんは6万円ほどの見積もりでしたが、2万円ですみました! しかも1日最大5GBの高速通信です。

フランス車は免税で新車購入できます

免税で購入した自分名義の新車。赤ナンバーは免税という印だ

次はルノー・ユーロドライブへ。今回も免税で新車買いました。クリオのマニュアル車で、ガソリンです。受付の女の子が「エサンスだから気をつけてね」っていうから、「ディーゼルじゃなくてガゾリンだよね」と確認したら、「そう。えーとキュウジュウゴとかキュウジュウハチ」(ガソリンスタンドでの表示です)。おい、日本語話せるんかよw

ブリュッセル郊外、Vilvoorde(ビルボールデ)という町

受け取ったクルマで3時間ほどして、ブリュッセルのサルドプレスへ。山岳賞のウールクレールのTシャツとカスケット、ブリュッセルのカスケットをもらったので、ほしい人いますか? 一連のセッティングが終わったらプレゼント応募方法を考えます。

宿泊は郊外にあるカンパニールホテルで、この日から3連泊。夕食に出るのが遅くなっちゃったので、小さな町にはバーしかなく、初日からまさかのケバブをアンポルテ(テイクアウト)。夕食ひとつでも宗教を感じます。

パレロワイヤル宮殿前がチームバスの駐車場

翌日はツール・ド・フランス開幕日。時差のため、いい感じで早寝早起きです。またこの生活が始まりました。ホテルから早朝ランニングで走り始めたら道路にかわいいウサギちゃんがピョンピョン。戻ってお風呂に入って、相変わらず朝食はボクだけアンテラス。こんなに気持ちいいのにこっちの人はなんで外で食べないんだろう? でもかなり着込んでますけどね。 初取材から30年、全日程を単身で追いかけて23年。孤独を感じたこともありましたが、今ではSNSで日本の人たちが毎日応援してくれます。2019年も全ステージのレポートを現地からお届けします。質問や要望はツイッター@PRESSPORTSでお気軽に。

©ASO/Thomas MAHEUX

ツール・ド・フランスでもらったもの、プレゼントします

2019年から山岳賞のスポンサーになったスーパーマーケット「Eルクレール」のTシャツ

●EルクレールのTシャツとカスケット(キャップ)のセットを1名に
競合ブランドのカルフールに代わって2019年から山岳賞のスポンサーとなったEルクレール。スーパーマルシェ(スーパーマーケット)よりもさらに巨大なイペールマルシェ(ハイパーマーケット)としてフランスでは各地にあります。プレゼントアイテムはかなりデカいTシャツとカスケットです。
●応募方法: tdf2019present(アットマーク)pressports.com あてに「Eルクレールのプレゼント希望」とタイトルをつけて、本文にお名前(当選者発表で掲載するためニックネーム可)を明記して送信して下さい。
(アットマーク)部分を「@」に変えて下さい。
●応募期間:2019年7月7日から10日まで(日本時間)
●当選者の発表:2019年7月末に当ホームページで発表し、応募メールアドレスにご連絡し、プレゼント品の発送先などをうかがいます。当選メール不達の場合は当選無効とさせてもらいます。pressports.comを「受信可」に設定お願いします。応募いただいた個人情報は当選者の連絡のみに使用し、お渡し完了後はすべて破棄します。


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ツール・ド・フランス2019特集サイトを公開

2019ツール・ド・フランスを総力特集する全23ステージ情報を公開しました。スタートとゴールの町から提供された観光スポット画像をあますことなく掲載するとともに、主催するASOから提供された各ステージの地図と高低表を網羅。予想通過時間の詳細もダウンロードできます。

第14ステージは標高2115mのツールマレー峠にゴールする ©Vallees de Gavarnie – Pierre Meyer

7月6日の開幕後は現地から連日にわたってレースレポート、フランスの旅情報満載の取材者日記、主催者提供のレースシーン画像を追加掲載していきます。

🇫🇷ツール・ド・フランス特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト

7月28日 第21ステージ ランブイエ〜パリ・シャンゼリゼ

イネオスのエガン・ベルナル(22)がコロンビア選手として初の総合優勝を達成した。ベルナルは得意とするアルプスの山岳ステージで果敢にアタック。第18ステージで1分30秒遅れの総合2位に浮上すると、翌19ステージにおいて荒天による打ち切りの直前に通過した峠のタイム差で首位に。最後の山岳となった第20ステージでその座を守った。総合2位は前年の覇者でチームメートのゲラント・トーマス(英国)。同チームは5年連続で総合優勝者を輩出した。

ポディウムと呼ばれる総合成績のトップ3。1位のベルナルを中央に左が2位トーマス、右が3位クライスバイク ©ASO Pauline BALLET

コロンビア勢悲願のマイヨジョーヌ ベルナル総合優勝

「ボクは幸せだ。まだなにが起こったのか理解できていない。グランツールに初優勝したということも信じられない」

最終日前日、最後の山岳ステージが終了し、ゴール地点で恒例の優勝者会見が行われた。

マイヨジョーヌのベルナルがシャンゼリゼを駆ける ©ASO Pauline BALLET
パリのリボリ通りをコンコルドに向けて突き進む ©ASO Pauline BALLET

コロンビア選手がツール・ド・フランスに初参加したのは1983年。例外的にプロ・アマオープン化され、コロンビアのアマチュア選手らが「カフェドコロンビア」というチームを組んで出場した。高地で生まれ育った選手らは荒削りだったが、上りの強さには目を見張るものがあり、翌年に初のステージ優勝を挙げたルッチョ・エレラは国民的英雄に。コロンビアにロードレース人気が訪れ、レース参入する子どもたちが激増する。

「これはボクの勝利というだけでなく、コロンビアという国家の勝利だと感じている。コロンビア選手はすでにジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャでは勝っているけど、ツール・ド・フランスの総合優勝というタイトルがなかった。それをボクが達成したのだからとても名誉なことだ」

2019ツール・ド・フランス第21ステージ ©ASO Alex BROADWAY
選手のみなさん、メルシー! ©ASO Alex BROADWAY

ベルナルの父も自転車のプロを目指していた。

「優勝が確実となったとき、父は泣きそうだった。父はもう話すことができない状態だったが、なんとかボクを祝福してくれた。ボクたち家族にとって、これは夢だった。ボクたちはコロンビアの家でツール・ド・フランスのテレビを見ていて、こんなスゴい領域に到達できないと思った。子供のころに『いつか出場できたら最高にカッコいいぞ』と思ったけど、その目標は遠くにかなたに見えた。でも、いまここにいる。とても感慨深い」

マイヨジョーヌと新人賞のベルナルを中央に左がポイント賞のサガン、右が山岳賞のバルデ ©ASO Pauline BALLET

大会は地元フランス勢も決死の戦いを展開。ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)は14日間もマイヨジョーヌを着用したが、打ち切りレースとなった第19ステージで首位陥落した。期待が高かったグルパマFDJのティボー・ピノ(フランス)も優勝争いに加わったが、大腿部を痛めて涙を流しながらリタイアした。

ベルナルがコロンビア選手として初めてツール・ド・フランスを制した ©ASO Pauline BALLET
前年の覇者トーマスがマイヨジョーヌのベルナルを祝福する ©ASO Pauline BALLET

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)
□マイヨブラン(新人賞)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)

2019ツール・ド・フランス第21ステージのコースマップ(クリックすると拡大します)
© Paris Tourist Office – Photographer : © Jair Lanes
Tour de France / Paris Champs-Élysées © ASO/G.Demouveaux
パリのエトワール凱旋門 ©Paris Tourist Office – Amélie Dupont
パリのエッフェル塔とセーヌ川 ©Paris Tourist Office – Amélie Dupont
パリのエッフェル塔 ©Cmjn

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