ヒンドレーが前半最大の山岳で優勝【ジロ・デ・イタリア第9S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月15日、イゼルニア〜ブロックハウス間の山岳コース191kmで第9ステージが行われ、ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)が有力選手ばかりのつばぜり合いを制して優勝。

ジャイ・ヒンドレー(右)がロマン・バルデ(左)とリチャル・カラパスを制して優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)が1分46秒遅れたが、前日までの貯金を利してマリアローザを守った。

2022ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

ヒンドレーは2020年の第18ステージに続き、2年ぶり2度目のステージ優勝。ジロ・デ・イタリア以外には勝利がないが、2020年は最終日前日で首位になった。最終日の個人タイムトライアルでテイオ・ゲイガンハートに逆転され、39秒遅れの総合2位となっている。

2022ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse
ディエゴ・ローザが山岳賞を獲得 ©Fabio Ferrari / LaPresse
リチャル・カラパスを牽引するリッチー・ポート ©Fabio Ferrari / LaPresse
フアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った ©Massimo Paolone/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ディエゴ・ローザ(イタリア、エオーロ・コメタ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

第8ステージにもどる≪≪   ≫≫第10ステージにすすむ

2022ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

デヘントが10年ぶり2度目の区間勝利【ジロ・デ・イタリア第8S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月14日、ナポリを発着とする153kmで第8ステージが行われ、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)が4人のゴール勝負を制して優勝。2012年以来、10年ぶり2度目の区間勝利を飾った。総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った。

トーマス・デヘントがジロ・デ・イタリア第8ステージで優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

35歳の区間勝利はジロ・デ・イタリア歴代2位

デヘントは2012ジロ・デ・イタリアのステルビオ峠にゴールする山岳ステージでも勝っていて、10年ぶり2度目の勝利。ツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャでもステージ勝利している。

35歳でのジロ・デ・イタリア区間優勝は、1983年に36歳で勝ったルシアン・バンインプに続く歴代2位の記録。

2022ジロ・デ・イタリア第8ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

「過去数年間はレースで優勝できたが、いいブレークアウェイに乗るのがますます難しくなっていると感じている。今シーズンはこの日でようやく3回目。そこにはいつもいいライダーがいる。今日もまた、ファンデルプールとビニアム・グルマイがいた。いつもなら私はマークされるが、この日は誰もが彼らを見ていることを見抜いていた。私はそれを利用した」とデヘント。

「この2年間、不運と体調不良に見舞われた。今日、私はまだレースに勝つことができることを証明した。今日は本当にいいサーキットレースだったし、チャンピオンシップみたいなものだったけど、ベルギー選手権のことしか話せないのは、ヨーロッパ選手権や世界選手権で優勝したことがないからだ。グランツールを走るのはとても気持ちいいが、今日はクラシックレースのような感じがした」

マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)やトーマス・デヘントが積極的に動く ©Fabio Ferrari / LaPresse
イタリアのナポリ ©Marco Alpozzi / LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)クーン・ボウマン(オランダ、ユンボビスマ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

トレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った ©Massimo Paolone/LaPresse

第7ステージにもどる≪≪   ≫≫第9ステージにすすむ

ボウマン初優勝、デュムランが好アシスト【ジロ・デ・イタリア第7S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月13日、ディアマンテ〜ポテンザ間の196kmで第7ステージが行われ、クーン・ボウマン(オランダ、ユンボビスマ)がトム・デュムラン(オランダ、ユンボビスマ)のアシストを受けて初優勝。総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った。

トム・トム・デュムラン(左)とクーン・ボウマンのオランダ、ユンボビスマコンビ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ボウマンはジロ・デ・イタリア初優勝で、2017年のクリテリウム・デュ・ドーフィネの区間勝利以来の勝ち星。デュムランは優勝候補の一角だったが、第4ステージの上りで9分以上も遅れ、マリアローザ争いから脱落していた。

ニーバリがかつてのチームメートで、事故で他界したミケーレ・スカルポーニの両親の激励を受ける ©Marco Alpozzi/LaPresse
レースを積極的に動かすデュムランとボウマン ©Fabio Ferrari/LaPresse
クーン・ボウマンがダビデ・フォルモロ、バウケ・モレマ、トム・トム・デュムランらと抜け出す ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)クーン・ボウマン(オランダ、ユンボビスマ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

クーン・ボウマンがジロ・デ・イタリア第7ステージで優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

第6ステージにもどる≪≪   ≫≫第8ステージにすすむ

デマールが写真判定でユアンを制して2連勝【ジロ・デ・イタリア第6S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月12日、パルミ〜スカレア間の192kmで第6ステージが行われ、グルパマFDJのアルノー・デマール(フランス)が集団スプリント勝負で優勝。前日に続く2連勝で、大会通算7勝目を飾った。総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った。

デマールが写真判定の結果、ユアンを制して区間2連勝 ©LaPresse

前日の大会通算6勝目で、デマールはフランス勢としてジャック・アンクティルとベルナール・イノーの勝利数に並んだが、この日の勝利でフランス勢歴代単独1位となった。

「ポイント賞ジャージを最後まで守ることが今後の最大の目標となったが、ジロ・デ・イタリアはこれからが正念場だ。謙虚さをもってしっかりと走っていきたい」とデマール。

2022ジロ・デ・イタリア第6ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
マリアチクラミーノのデマール(左)がユアンを抑えた ©Massimo Paolone/LaPresse
アルノー・デマール(左)とジャコポ・グアルニエーリ ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

マリアローザとともに新人賞ジャージも獲得したロペス ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

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デマールがスプリント勝利、ロペス首位堅持【ジロ・デ・イタリア第5S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月11日、カタニア〜メッシーナ間の174kmで第5ステージが行われ、グルパマFDJのアルノー・デマール(フランス)が集団スプリント勝負で優勝。前日に首位に立ったトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った。

トレインローザが選手たちを歓迎 ©Fabio Ferrari/LaPresse

デマールはジロ・デ・イタリア通算6勝目で、フランス選手としてジャック・アンクティルとベルナール・イノーの記録に並んだ。フランス勢は通算72勝目となり、イタリア、ベルギー、スペインに次ぐ記録。

2022ジロ・デ・イタリア第5ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
アルノー・デマールが2022ジロ・デ・イタリア第5ステージ優勝 ©LaPresse
アルノー・デマールが2022ジロ・デ・イタリア第5ステージ優勝 ©Fabio Ferrari/LaPresse

ニバリが故郷で今季限りの引退を発表

ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナカザクスタン)は出身地であるメッシーナにゴールしたこの日、2022シーズンを限りに引退することを明らかにした。

故郷メッシーナで今季限りでの引退を明かしたビンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナカザクスタン) ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

「人生のステップを横にずらす時が来た」とニバリ。
「ジロ・デ・イタリアがメッシーナに到着するのを待って、家族や友人のいる場所で、私の意思をオフィシャルにしたかった。遅かれ早かれ、この瞬間はくるもの。私が長年にわたって犠牲にしてきたもの、まずは家族との時間を取ることに務めたい」

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

フアン・ロペスが第5ステージでマリアローザを守った ©LaPresse

第4ステージにもどる≪≪   ≫≫第6ステージにすすむ

2人逃げでケムナ優勝、ロペスが首位に【ジロ・デ・イタリア第4S】

第105回ジロ・デ・イタリアは移動日明けの5月10日、アボラ〜エトナ間の172kmで第4ステージが行われ、ボーラ・ハンスグローエのレナード・ケムナ(ドイツ)とトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)が抜け出し、ケムナが初優勝。総合成績ではロペスがマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)を逆転して首位になった。

レナード・ケムナがフアン・ロペスを下した ©Massimo Paolone/LaPresse

ケムナはジロ・デ・イタリア初優勝。ツール・ド・フランスでは2020年にステージ優勝している。2022シーズンはブエルタ・ア・アンダルシア、ツアー・オブ・アルプスに続く3勝目。

ロペスはスペイン勢として17人目のマリアローザ着用者となったが、24歳での獲得はこの中では最年少。

2022ジロ・デ・イタリアがイタリアに戻ってきた。第4ステージはシチリア島 ©LaPresse

ロペスがマリアローザを獲得してとてもうれしかった

「大人数の第1集団に加わったので、できるだけここで頑張ろうと思った。ラスト10kmで先行したけれど、向かい風が吹いていたし、まだ急な上り坂ではなかったので自信はなかった。最後の1kmはロペスの後輪についていくことに懸命で、それがうまくいった」とケムナ。

「ロペスがマリアローザを手に入れたことを知ってうれしい表情を見るのは素晴らしかった。お互いに幸せだった。今回のジロ・デ・イタリアでは総合優勝争いに加わることは絶対にないけど、将来はそこで戦うかもしれない」

2022ジロ・デ・イタリア第4ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

アルベルト・コンタドール以来のマリアローザに興奮

「最後の山岳のことを知らなかったが、監督が無線で指示をしてくれた。最も難しい部分でアタックしろと言われてそのとおりにした。かなりいい走りができていると感じた」とロペス。

「ケムナのことはよく知らなかったが、ボクは自信を持っていた。自分がマリアローザを獲得したことを知るまで数分かかった。アルベルト・コンタドールがマリアローザを着た最後のスペイン人だったとみんながボクに伝えてくれた。この瞬間を楽しもうと思う」

フアン・ロペスとレナード・ケムナがゴールを目指す ©Fabio Ferrari/LaPresse
お互いの健闘を称え合うレナード・ケムナ(左)とフアン・ロペス ©Fabio Ferrari/LaPresse
2022ジロ・デ・イタリアを制したレナード・ケムナ ©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)
マリアアッズーラ(山岳賞)レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

フアン・ロペスが第4ステージでマリアローザ ©LaPresse

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