2022ジロ・デ・イタリアのコース発表…例年より1日増の24日間

2022年5月6日に開幕する第105回ジロ・デ・イタリアのコースが発表された。開幕から3日間はハンガリーで行われ、大会4日目が移動日。全21ステージと休息2日を加えると、例年よりも1増の24日間の日程となった。

2022ジロ・デ・イタリアのコース

平たん7、起伏がち区間6、山岳区間6、個人タイムトライアル2。総距離3410.3km、獲得標高は5万1000m。

2022ジロ・デ・イタリア日程

5月6日(金) 第1ステージ ブダペスト〜ビシェグラード(ハンガリー) 195km
5月7日(土) 第2ステージ ブダペスト 8.6km(個人タイムトライアル)9.2km
5月8日(日) 第3ステージ カポシュバール~バラトンフュレド(ハンガリー) 201km
5月9日(月) 移動日
5月10日(火) 第4ステージ アボラ〜エトナ 166km★★★
5月11日(水) 第5ステージ カタニア〜メッシーナ 172km
5月12日(木) 第6ステージ パルミ〜スカレア 192km
5月13日(金) 第7ステージ ディアマンテ〜ポテンザ 198km★
5月14日(土) 第8ステージ ナポリ〜ナポリ 149km★
5月15日(日) 第9ステージ イゼルニア〜ブロックハウス 187km★★★
5月16日(月) 休養日
5月17日(火) 第10ステージ ペスカーラ〜ジェシ 194km★
5月18日(水) 第11ステージ サンタルカンジェロディロマーニャ〜レッジョエミリア 201km
5月19日(木) 第12ステージ パルマ〜ジェノバ 186km★
5月20日(金) 第13ステージ サンレモ〜クネオ 157km
5月21日(土) 第14ステージ サンテナ〜トリノ 153km★
5月22日(日) 第15ステージ リバローロカナベーゼ〜コーニュ 177km★★
5月23日(月) 休養日
5月24日(火) 第16ステージ サロ〜アプリカ 200km★★
5月25日(水) 第17ステージ ポンテディレーニョ〜ラバローネ 165km★★
5月26日(木) 第18ステージ ボルゴバルスガナ〜トレビソ 146km
5月27日(金) 第19ステージ マラーノラグナーレ〜カステルモンテ 178km★
5月28日(土) 第20ステージ ベッルーノ〜パッソフェダイア 165km★★★
5月29日(日) 第21ステージ ベローナ 15km(個人タイムトライアル)
★は難易度

2021ジロ・デ・イタリアもベローナでフィナーレを迎えた ©Massimo Paolone / LaPresse

サガンがベルナルを制してジロ・デ・イタリアクリテリウム優勝

初開催となるジロ・デ・イタリアクリテリウムが2021年11月6日、エキスポ2020ドバイで開催され、5月のジロ・デ・イタリア本大会でポイント賞を獲得したペテル・サガン(スロバキア)が総合優勝のエガン・ベルナル(コロンビア)を制して優勝した。

ジロ・デ・イタリアクリテリウム優勝のサガン。左が2位ベルナル、右が3位マルク・ヒルシ ©Luca Bettini

「こんなユニークな場所で勝利できてうれしい。レースをコントロールし続けたチームメイトに感謝したい」とサガン。

「クリテリウムの前半戦は先頭あたりに位置していて、ポイント賞を獲得するためにスプリントを争おうとしたが、すぐにエリア・ビビアーニが今日の私よりも強いと気づいて戦術を変えることにした。とにかく高速レースだった。その後、ベルナル、ヒルシ、ブシャールがアタックしたので、それに反応したのは正解だった。そこからベルナルが再びアタックしたので、一緒に走り、ゴールラインでベルナルを打ち破ることができた」

ドバイエクスポのイタリア館前で ©Luca Bettini
エクスポ2020ドバイで行われたジロ・デ・イタリアクリテリウム ©Luca Bettini
マリアローザのエガン・ベルナルが先頭を走る ©Luca Bettini
サガンがベルナルを制してジロ・デ・イタリアクリテリウム優勝 ©Luca Bettini
エリア・ビビアーニがポイント賞を獲得 ©Luca Bettini
2022ジロ・デ・イタリア開幕地ハンガリー出身のアッティラ・バルテルが敢闘賞 ©Luca Bettini
最速ラップ賞のフィリッポ・ガンナ ©Luca Bettini

●エキスポ2020ドバイのホームページ

ブダペスト開幕の2022ジロ・デ・イタリアに2つの異例

2022年の第105回ジロ・デ・イタリアは開幕からの3日間をハンガリーで開催する。2021年11月3日に主催者が同地で発表した。首都ブダペストの繁華街が舞台となる個人タイムトライアルは大会2日目の第2ステージとなる。同大会が海外で開幕するのは14回目。

2022ジロ・デ・イタリアはブダペストで開幕へ ©LaPresse

ブダペストは2020ジロ・デ・イタリアの開幕地として決まっていたが、新型コロナウイルスの蔓延によりハンガリー政府が非常事態を宣言した。大規模なイベント開催を禁止したため、国際的なイベントを開催することが不可能となり、2020年大会の開幕地を返上。2年ぶりに悲願の開幕地招致を実現させた。

開幕日は5月6日で、異例の金曜日となる。3日間をハンガリーで過ごし、同9日に空路でイタリアに移動するためで、全日程は1日増の24日間となる。また通常は、総合成績の首位選手を明確にする意味で個人タイムトライアルが設定されることが多いが、初日は集団スタートのロードレース。土曜日となる2日目にタイムトライアルが設定された。

2022ジロ・デ・イタリアは開幕からの3日間をハンガリーで過ごす

●第105回ジロ・デ・イタリアの最初の3ステージ

5月6日(金)ブダペスト〜ビシェグラード195km
5月7日(土)ブダペスト(個人タイムトライアル)9.2km
5月8日(日)カポシュバール~バラトンフュレド201km

●これまでにイタリア以外で開幕したジロ・デ・イタリア
1965 サンマリノ
1966 モンテカルロ(モナコ)
1973 ベルビエ(ベルギー)
1974 バチカン市国
1996 アテネ(ギリシャ)
1998 ニース(フランス)
2002 フローニンゲン(オランダ)
2006 スラン(ベルギー)
2010 アムステルダム(オランダ)
2012 ヘアニング(デンマーク)
2014 ベルファスト(北アイルランド)
2016 アペルドールン(オランダ)
2018 エルサレム(イスラエル)

2022ジロ・デ・イタリアの開幕プレゼンテーションに集まった主催者や歴代王者のステファン・ロッシュ(左から3人目)、イバン・バッソ(右端)、ハンガリー出身の現役選手アッティラ・バルテル(右から3人目) ©LaPresse

2022ジロ・デ・イタリアは2年前に幻に終わったブダペスト開幕へ

ジロ・デ・イタリアを主催するRCSスポルトが2021年11月3日、2022年の第105回ジロ・デ・イタリアのコースプレゼンテーションをハンガリーの首都ブダペストで開催すると発表した。大会日程は2022年5月6日から29日の全24日間。ブダペストは2020年の第103回大会の開幕地だったが、新型コロナウイルス感染拡大により返上した。

2022ジロ・デ・イタリアの開幕地となるハンガリーのブダペスト

プレゼンテーションにはハンガリーのアッティラ・バルテル(グルパマFDJ)と1987年の総合優勝者ステファン・ロッシュ(アイルランド)が出席し、現地時間14時からコースが明らかになる。日本時間は現地が10月末にサマータイムを終えることからプラス8時間の22時になる。

レースは最初の3ステージをハンガリーで開催し、大会4日目を移動日としてイタリアあるいはその近隣国に移動することが予想される。デンマークのコペンハーゲンで開幕する2022ツール・ド・フランスと同様の日程で、どちらも通常大会よりも1日増の24日間となる。

レッドブル・エアレース第4戦ブダペスト大会を飛ぶマイケル・グーリアン © Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

ジロ・デ・イタリアもクリテリウム…11月にドバイで開催

ジロ・デ・イタリアを主催するRCSが11月6日に中東のドバイでクリテリウム大会を開催することを、10月27日に発表した。エガン・ベルナル、ペテル・サガン、フィリッポ・ガンナ、エリア・ビビアーニらが参戦する。

ジロ・デ・イタリアのクリテリウムレースがドバイで開催されることになった ©Massimo Paolone/LaPresse

レースは、中東で初めて開催される博覧会、Expo 2020ドバイの一環として行われる。博覧会会場イタリア館近くに拠点が設定され、2.1kmのサーキットコースを30周する。

ジロ・デ・イタリアクリテリウムの記者発表 ©LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア、ラノ大聖堂前でトロフィーを授与されたエガン・ベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

出場選手は2021ジロ・デ・イタリアで活躍した選手らが集められた。総合優勝と新人王のベルナル、ポイント賞を獲得したサガン、山岳賞のジェオフリー・ブシャール、初日と最終日の個人タイムトライアルを制したガンナら。

2021ジロ・デ・イタリア、ポイント賞のサガン ©Massimo Paolone/LaPresse
2021ジロ・デ・イタリアでジョフリー・ブシャールが山岳賞 ©/LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア、初日に続いて最終日の個人タイムトライアルを制したガンナ ©Fabio Ferrari/LaPresse

エガン・ベルナルがジロ・デ・イタリア初出場で初優勝

イネオス・グレナディアスのエガン・ベルナル(コロンビア)が第104回ジロ・デ・イタリアで初めての総合優勝を達成した。23日間のステージレースは最終日となる5月30日にミラノで個人タイムトライアルが行われ、ベルナルは総合2位のダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーンビクトリアス)に30秒詰め寄られたが、最終的に1分29秒差で逃げ切った。

2021ジロ・デ・イタリア総合優勝のベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

個人タイムトライアルでトップタイムを出したのはイネオス・グレナディアスのフィリッポ・ガンナ(イタリア)。初日の個人タイムトライアルに続く優勝で、大会通算6勝目を挙げた。

初日に続いて最終日の個人タイムトライアルを制したガンナ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ツール・ド・フランスに勝ってからは困難な時代だった…ベルナル

「ジロ・デ・イタリアに勝つなんてスゴい。冷静にしているけど、心の中は幸せで爆発しそうなくらいに感じる。こんなレースに勝てるくらい素晴らしいレベルを維持しているけど、これからも地に足をつけて行こうと思う。他にも非常に強い選手がいる。彼らがいるからこれから先も新たなモチベーションを見つけられる」とベルナル。

「この大会で最も困難な瞬間は、カルーゾが逃げた昨日だった。ボクの周りには5人のチームメイトがいたが、あっという間にわずか3人になってしまった。幸いなことにジョナタン・カストロビエホが適切なタイミングで正しい決断を下した。最も美しい瞬間は、モンタルチーノへの砂利道でアタックしたとき。今日、タイムトライアル中にコーチのミケル・アルテツェの声を聞いたときもうれしくて、今後数年間は忘れないと思う」

「チームマネージャーのデイブ・ブレイルズフォードもこの勝利に大きな役割を果たしていた。ツール・ド・フランスで優勝した後、ボクは困難な時期を過ごした。このジロ・デ・イタリアでボクは再び目指していたものを見つけた」

ベルナルとの差をさらに詰めて総合2位を決めたダミアーノ・カルーゾ ©Fabio Ferrari/LaPresse
マリアローザのエガン・ベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

ポイント賞はボーラ・ハンスグローエのペテル・サガン(スロバキア)、山岳賞はAG2Rシトロエンのジョフリー・ブシャール(フランス)でともに初受賞。新人賞はベルナル。

ポイント賞のサガン ©Massimo Paolone/LaPresse
ジョフリー・ブシャールが山岳賞 ©/LaPresse

日本選手として唯一出場したバーレーンビクトリアスの新城幸也は、カルーゾの総合2位に貢献する走りを見せながら、総合77位でゴール。ジロ・デ・イタリアは4度目の出場で4度目の乾燥。グランツールは14度目の出場で14度目の完走を果たした。

イネオス・グレナディアスが2020年のゲイガンハートに続いてマリアローザをゲット©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)
□マリアビアンカ(新人賞) エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)

ミラノ大聖堂前でトロフィーを授与されたエガン・ベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

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