クビアトコウスキーがティレーノ〜アドリアティコで初の総合優勝

スカイのミハウ・クビアトコウスキーが3月13日に最終日を迎えた7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコで初の総合優勝を達成。ポーランド選手としては大会史上初。同選手は大会5日目の第5ステージで首位に立つと、最終日の個人タイムトライアルでその差を守り抜いた。2014年の世界チャンピオン。ツール・ド・フランスではクリストファー・フルーム(英国)の頼もしきアシスト役。

ティレーノ〜アドリアティコ最終ステージの個人タイムトライアルで首位を守ったクビアトコウスキー © LaPresse/Fabio Ferrari

第7ステージ、10km個人タイムトライアルの優勝者はBMCのローアン・デニス(オーストラリア)で、同じコースで行われた2017年に続く優勝。

ローアン・デニスが個人タイムトライアルでトップタイム ©
LaPresse/Fabio Ferrari

「雨が降っていたのでとてもナーバスな最終ステージだった。コーナーで転倒しないように注意を払って走ったが、調子のよさも感じていた」とクビアトコウスキー。
「チームにとっては苦しい1週間だった。ゲラント・トーマスがメカトラブルで首位を陥落してしまったこともある。でもこの美しいレースで、最終的に美しいトロフィーを獲得できた。ボクの生涯で最も輝かしい成果だ。今週の土曜日に行われるミラノ〜サンレモでも優勝をねらっていきたい」

3月17日には「プリマベーラ=春を告げるレース」と呼ばれるミラノ〜サンレモに連覇をかけて出場する。

ティレーノ〜アドリアティコ総合優勝のミハウ・クビアトコウスキー © LaPresse/Spada

日本企業のNIPPOがスポンサーするチームのニコラ・バジョーリが山岳王に © LaPresse/Spada

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アダム・イエーツがティレーノ〜アドリアティコ区間勝利…首位はクビアトコウスキー

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マルセル・キッテルがティレーノ〜アドリアティコで区間2勝目

イタリア半島を横断する7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは大会6日目となる3月12日に第6ステージが行われ、カチューシャ・アルペシンのマルセル・キッテル(ドイツ)がゴール勝負を制して、第2ステージに続く区間2勝目を挙げた。

ティレーノ〜アドリアティコ第6ステージを制したマルセル・キッテル ©LaPresse/Fabio Ferrari

「イタリアでの初勝利だった第2ステージにはかなわないが、この日も特別な喜びがある。チームメートのネイサン・ハースの誕生日を祝うことができたからね」とキッテル。
「チームメートは牽引力のあるメンバーがそろっていて、ボクは隊列を形成している中にポジションしているだけでよかった。優勝することでチームのモチベーションを持続することができる」

ティレーノ〜アドリアティコ第6ステージ。カチューシャやロットなどスプリンターを擁するチームがペースメーク ©LaPresse/Fabio Ferrari

ティレーノ〜アドリアティコ第6ステージを制したマルセル・キッテル ©LaPresse/Fabio Ferrari

総合成績では、前日に首位に立ったスカイのミハウ・クビアトコウスキー(ポーランド)がその座を守った。総合2位には3秒差でBMCのダミアノ・カルーゾ(イタリア)がつける。
「この日は雨だったのでとてもナーバスな走りになった。ファンにとってはテクニカルサーカスだけど、選手にとってはたまらない」とクビアトコウスキー。
「個人タイムトライアルに強いカルーゾが3秒差で追っているので、最終日のタイムトライアルを終えてどんな結果になるのかは分からないが、総合優勝できるチャンスなので努力をしてみたい」

ティレーノ〜アドリアティコ第6ステージで首位を守ったクビアトコウスキー ©LaPresse/Fabio Ferrari

大会は13日まで。第7ステージとしてサンベネデット・デルトロント間で距離10kmの個人タイムトライアルを行う。

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キッテルがティレーノ〜アドリアティコ第2ステージで優勝

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アダム・イエーツがティレーノ〜アドリアティコ区間勝利…首位はクビアトコウスキー

イタリア半島を横断する7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは大会5日目となる3月11日に第5ステージが行われ、ミッチェルトン・スコットのアダム・イエーツ(オーストラリア)が集団から7秒抜け出してステージ優勝をした。

ティレーノ〜アドリアティコ第5ステージを制したアダム・イエーツ ©LaPresse – D’Alberto / Ferrari

「前日に兄弟のサイモンがパリ〜ニースで勝ったので、今日はモチベーションが高かった。第2ステージで落車してタイムを失ってしまったので、総合成績の上位に絡めなくて残念だが、できるだけいい順位でフィニッシュしたい」とイエーツ。

7秒遅れの区間3位に入ったスカイのミハウ・クビアトコウスキー(ポーランド)が総合成績で首位に立った。

ティレーノ〜アドリアティコ第5ステージを終了して首位に立ったクビアトコウスキー ©LaPresse – D’Alberto / Ferrari

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ランダがティレーノ〜アドリアティコ第4ステージ優勝…トーマスが首位を奪還

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ランダがティレーノ〜アドリアティコ第4ステージ優勝…トーマスが首位を奪還

イタリア半島を横断する7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは大会4日目となる3月10日に第4ステージが行われ、モビスターのミケル・ランダ(スペイン)が大会初優勝。スカイからエース格で現チームに移籍しての初勝利でもあった。

ミケル・ランダがステージ優勝 © LaPresse/Fabio Ferrari

「この日のコースは亡くなった元チームメート、ミケーレ・スカルポーニの故郷近くでもあったから、フィニッシュラインを通過したときは天にいる彼にこの勝利を捧げるつもりで手を挙げた」とランダ。
「モビスターは昨年までのスカイよりもストレスを感じることなく、いつでもアタックできる環境にあるので走りやすい」

ティレーノ〜アドリアティコ第4ステージ ©LaPresse/Fabio Ferrari

ティレーノ〜アドリアティコ第4ステージ ©LaPresse/Fabio Ferrari

総合成績では首位ゲラント・トーマス(英国、スカイ)がレース終盤にメカニックトラブルで遅れ、BMCのダミアノ・カルーゾ(イタリア)が初日以来となる首位を奪還した。

BMCのダミアノ・カルーゾが総合1位に ©LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

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ログリッチがティレーノ〜アドリアティコ第3ステージV…首位はトーマスに

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初山翔がティレーノ〜アドリアティコで逃げ、バジョーリの山岳賞防衛に貢献

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニの初山翔がティレーノ〜アドリアティコ第3ステージで逃げ、チームメートであるニコラ・バジョーリの山岳賞防衛に大きく貢献した。勾配20%の“壁”のような坂を2回登る厳しいフィニッシュが組み込まれた第3ステージでは、フォッロニカからトレビまでアップダウンを繰り返す239km、大会最長距離だった。

初山翔がアタック ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2018

前日のステージを終えて、山岳賞ジャージを獲得したバジョーリの山岳賞を守ることを第一の目標としてスタートを切った。スタート直後のアタックにバジョーリが反応。さらに作戦通りに初山も続き、他のプロコンチネンタルチームの選手を含む5人の逃げができた。5選手は脚が揃い、すぐに集団から8分強のリードを得た。

フィニッシュ地点のほか、コース上に3カ所の山岳ポイントが設定されていたが、バジョーリはすべて1位通過に成功。初山も上位通過し、ライバル選手にポイントを与えないなどバジョーリのために力走をみせた。バジョーリは3つめの山岳ポイントを過ぎた時点で山岳賞ポイントを合計20点まで伸ばし、このステージでの山岳賞ジャージを確実なものとした。また初山も暫定で山岳賞3位につけることになった。239kmの長いステージだったが、その後も逃げ集団はうまく協調しながら走り続けた。最後の周回コースに入った残り12km地点で初山は脱落。その後もバジョーリを含む2選手が先行を続け、そこから最初の激坂区間を前にバジョーリがアタック。一時単独で先頭に立ったが、ハイペースで追い上げるメイン集団により吸収された。

協調しながら走り続ける初山を含む5人の先頭集団 ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2018
山岳賞リーダーを守ったプロ2年目のニコラ・バジョーリ ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2018

周回コースを1周回すると集団はどんどん小さくなり、最後はトラブルで後退したマルコ・カノラに代わり、クライマーであるイバン・サンタロミータが粘りの走りをみせて、区間28位でフィニッシュした。

初山翔

初山翔のコメント
自分がジャージを獲得したわけでも、上位入賞したわけでもないが、今のコンディションや自分のレベルを考えると今日はいいレースができたと思う。今日はバジョーリの山岳賞キープを第一の目標とし、さらに可能なら自分も逃げに乗るというオーダーだった。0km地点のアタックで逃げが決まり、自分は少し遅れて追いつき、その後は5選手で最後までうまく回った。山岳賞を狙うライバルチームもあったが、バジョーリのポイント差を広げるために、監督の指示もあり、最初と2番目は自分がバジョーリに次いで2位通過した。コンディションが確実に上がっている実感がある。明日からのステージはミーティング次第だが、またチャンスをみて逃げを狙っていきたい。

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ログリッチがティレーノ〜アドリアティコ第3ステージV…首位はトーマスに

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ログリッチがティレーノ〜アドリアティコ第3ステージV…首位はトーマスに

イタリア半島を横断する7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは大会3日目となる3月9日に第3ステージが行われ、ロットNL・ユンボのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が残り1kmから単独で抜け出し、スロベニア選手として大会初優勝を遂げた。

ティレーノ〜アドリアティコ第3ステージを制したログリッチ ©LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

「ゴールまでまだあるところでアタックする作戦だった。ボクはこれまで何度もゴール勝負で負けているからね」とログリッチ。
「この大会は総合成績の上位をねらうつもりだったけど、昨日は落車によってマシンが壊れてしまって遅れを取り、その夢が絶たれてしまった。だからステージ優勝することに目標を変えた」

ティレーノ〜アドリアティコ第3ステージ ©LaPresse/Fabio Ferrari

スカイのゲラント・トーマス(英国)はログリッチから7秒遅れの単独4位でゴールして、総合成績で1位になった。チームエースのクリストファー・フルーム(英国は)10秒遅れの5位集団の中でゴールして、トーマスから3秒遅れの総合3位に。トーマスは「いつでもフルームがテイクオーバーしてもいい」と語っていて、総合優勝をねらう好位置につけた。

ティレーノ〜アドリアティコ第3ステージで首位に立ったゲラント・トーマス ©LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

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