トマジーニ・ミニベロはフレームセット価格で50万7100円

イタリア・トスカーナ州に工房を構えるトマジーニ(Tommasini)のMinivelo(ミニベロ)として「Mini-T」が登場。チューブセットとしてコロンバスのNEMOを使用し、TECNOと全く同じラグと使用して同じ製作工程を経て作られる。

トマジーニ・ミニベロ(ミッドナイトブルーピンクライン)
トマジーニ・ミニベロ(ミッドナイトブルーピンクライン)

サイズの豊富さとトスカーナに育ったトマジーニらしい意匠、そしてそのライドテイストはマニアの垂涎もの。

トマジーニ・ミニベロ(ミッドナイトブルーピンクライン)

トスカーナ州のハンドメイド工房から、Minivelo「Mini-T」が販売された。基本はオーダーメイドで、規定サイズから好きなカラーリングやデザインを選択できる。特殊なカラーリングを除いて、標準小売価格に含まれるのがうれしい。メッキを施したオリジナルのキャストラグと独特なデザインはMiniveloファンを魅了してやまないだろう。

トマジーニ・ミニベロ(ブリテッシュグリーン)

コロンバスの軽量ニオビウム鋼は、写真のモデルで重量が約8.5kgほど。走りも軽く見た目だけでなく、いろいろその気にさせてくれる乗り味だ。

ブリテッシュグリーンに馬デザイン

納期:約3カ月(夏休みやクリスマス休暇を挟む場合はその日数が加算される)
価格:507,100円(税込)フレーム&フォークセット(ヘッドパーツは含まず)

トマジーニ・ミニベロ(ブリテッシュグリーン)

●アクションスポーツのホームページ

いまなぜか鉄自転車が人気…しっとりするオトナな乗り味

鉄製パイプをフレームとして採用した伝統的な自転車が再び注目されている。最先端のカーボンモデルのような軽さはないが、しっとりとした乗り心地が持ち味。本場イタリアの有名工房にオーダーすることも可能で、サイズだけでなく、その人の使い方に適したフレームに仕立ててくれる。そんなトマジーニ社の日本窓口となるアクションスポーツの神田秀仁さんに鉄自転車の魅力を聞いた。

メッキにはサビ止めや装飾以外の意味もある

金属のたわみを利用して左右のペダルをそれに合わせて踏み込めば人間と一体となったような推進力を発揮する。そんな鉄自転車に魅了される人たちが増えている。大量生産の超軽量カーボンとはかなり異なった乗り味で、そこに回帰するベテランサイクリストが増えつつあり、初めての自転車として鉄フレームを購入する人さえいるという。

注文する人の体格に合わせてカットしたパイプを、ラグと呼ばれる鉄製の継ぎ手に差し込んで溶接するのが工房での職人の仕事だ。火とロウ剤を使って溶接したあとは、その部分を芸術品のようにヤスリで磨き、さらに塗装工場が好みの色やデザインできれいに仕上げる。まさに世界で1つしかないマイバイクが手に入る。

ラグと呼ばれる継ぎ手は溶接後にメッキが鏡のように磨かれる

さまざまな魅力があるが、その1つがメッキ処理だ。もともとはサビ止めとしてフレームを丸ごとメッキで満たされたプールに入れて電着させた。こうしてメッキで表面処理されたフレームは好みのカラーに塗装する部分もあるが、そのままメッキが見えるところは鏡のように磨かれる。

「乗ってみるとフレームの剛性がアップしているのがわかるようです」と神田さん。

クランクをつなぐ部分はイタリア規格なので、専用工具や組み付け技術が自転車販売店にも求められる

重さは安定感に直結…悪路でも景色を感じる余裕も

往年の自転車愛好家に「クロモリ」と呼ばれた頑丈なフレーム。鉄に別のいくつかの金属元素を微量に添加して合金にすることで軽くても強くなったり、適切な弾性が生まれたりする。鉄の代名詞だったクロモリは数ある鉄合金のひとつだ。

もともと鉄は重いというイメージがあるが、進化した最近の鉄はそれほど重くない。多様な合金の登場で、かつて主流だったパイプと比べるとフレーム全体で200gから500gほど軽くなったという。重さが適度にあり、バネがあるため安定感は抜群だ。軽量カーボンバイクで長距離を走ったり、強風や路面が荒れている道を走ると乗り手はずっと緊張をしいられる。一方、ある程度の重さがある鉄は安定感をもたらすという。

変速レバーは下側チューブに取り付けられる旧式だが、一般オーダーは現在の主流スタイル対応

「カーボンは万能素材ですが、その特性をうまく生かした商品が少なく、一般の人たちには過剛性。踏んだときの加速はいいけど、長い距離になると首が痛くなる。普通の人はプロ選手のように鍛えていませんからね」

神田さんは、「速く走るときと快適に走るときの自転車は違う。楽しむときは鉄ですね」とも。愛用するトマジーニの鉄フレームは20年物。イタリア出張時に一度工房に持ち込み、再塗装を行ったというが、美しいシルエットはいまも健在だ。安定感があるので路面の荒れを気にしなくていいし、自転車に体を任せることができるので周りの景色もよく見える。

クルマのエンブレムに相当するヘッドバッジ。神田さんの愛車は20年来の風格がある

神田さんが最近気に入っている走りのスタイルは、「輪行袋を携行して、コースを決めないで走ること」という。輪行袋に入れて電車で帰ることにすれば、「行き着いた場所でおいしいものを食べながら飲めるでしょ」と。

グラベルと呼ばれる未舗装路を走る仕様に仕立てている

オーダーするときはフレーム各部の寸法を指示したりするが、自分の身長や手足の長さなどを送るだけでトマジーニ側でフレーム寸法を割り出してくれるという。その際に、「どんな乗り方をするのか、目的を伝えた方がいい」と神田さん。

「そうしないとイタリア人はガチガチのロードにしますからね(笑)」。

同社のオーダーフレームはさまざまな材質や仕様があるが、定番モデルに鉄製フロントフォークのセットで37万6200円(税込み)。カラーもオーダー可。納期は60日から90日で、その間にパーツを揃えたりしてワクワクする時間を楽しんでほしいという。

毎日のようにランやサイクリングを楽しむという埼玉・秋ヶ瀬公園近くで。あぜ道の向こうに富士山が見える

●アクションスポーツのホームページ

イタリアの自転車工房トマジーニのオリーブオイル入荷

世界的に知られるイタリア・トスカーナ州のハンドメイドバイク工房 Tommasini(トマジーニ)から新物エクストラバージンオリーブオイルが日本に入荷された。同工房が所有するオリーブ畑から作られたもの。輸入元はアクションスポーツ

トスカーナは本来、地中海性気候で雨が少ないエリアだが、2019年の日本と同様に地球温暖化の影響なのか雨が多く、特にオリーブ果実収穫時期の大雨の影響で大きなダメージがあった。エリアによっては収穫量が例年の半分以下との情報もあり、今回は希少なオリーブオイルとなる。

最高ランクの品質基準をクリア

Tommasiniのオリーブオイルは、DOP(EU全体で定められている特定の特産品を保護するための最高ランクの品質管理基準)・IGP(DOP基準と似ているが、 全工程が決められた場所である必要はない)の品質基準の100%エクストラバージンオイルと同じ最高品質規格で製造されている。

さらに、オリーブの実を詰みとったその日に、グリーンの実のみを選別して過熱せずに搾油する。これは品質基準や風味豊かな味わいを維持するために欠くことのできない手順。また、これらの要件を満たさなければ品質認定を受けることができないという。 Tommasiniのオリーブオイルは最高レベルの証明書でもある「 Collegio Toscano Olivicoltori」の認定を受けている。

トスカーナのオリーブ畑。2019年秋

オリーブの種類

『エクストラバージンと記載があっても、まったく味が違う?』と思っている人は多い。実は、ワインと一緒でオリーブの種類や製法・生産場所・気候が違えば、全く味わいは異なるものができる。Tommasiniのオリーブ オイルはトスカーナ原産のオリーブをブレンドして絶妙な味わいを醸し出しているという。

◆Frantoiano(フラントイオ・トスカーナ原産)
トスカーナの主要品種でとてもスパイシーでパンチがある

◆Leccino(レッチーノ・トスカーナ原産)
トスカーナの主要品種でフルーティな味わいで、まろやかなオイルになる

◆Canino(カニーノ・ラツィオ州原産 )
原産地はトスカーナの隣の州だが、ローマ時代からオリーブオイルの生産地として有名

◆Moraiolo (モライオーロ・トスカーナ州原産)
トスカーナの主要品種でとてもスパイシー。色は緑が濃くポリフェノールの含有量が高い

◆Pendolino(ペンドリーノ・トスカーナ州原産)

道の両側にオリーブ畑が延々と続く

Tommasiniオリーブオイル
内容量 500ml(2019末に収穫した新物)
価格 3500円(税別)
●販売サイト