グランツール24回出場のロッシュが17年間の選手生活に終止符

アイルランドのニコラス・ロッシュ(37)がプロ生活17年のキャリアを2021年シーズン終了とともに終えることを明らかにした。間を過ごし、最後となる3年間の所属先となったチームDSMが10月5日(日本での日付)に発表した。

2019年、ロッシュが6年ぶりにブエルタ・ア・エスパーニャで首位に ©Photogómez Sport

ニコラス・ロッシュは1987年にジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、世界選手権の三冠を、エディ・メルクスに続いて達成したステファン・ロッシュの息子。2005年にプロに転向し、最高峰の舞台で17年を過ごした。

ブエルタ・ア・エスパーニャのステージ勝を含む12勝を挙げた。グランツールはツール・ド・フランス10、ジロ・デ・イタリア5、ブエルタ・ア・エスパーニャ9の合計24回出場し、このうち22回完走した。ブエルタ・ア・エスパーニャでは総合5位と6位に、さらにツール・ド・フランスを含めるとトップ15に何度となく食い込んだ。

最高の思い出はブエルタ・ア・エスパーニャのリーダージャージ

2019ブエルタ・ア・エスパーニャ、マイヨロホを着用するニコラス・ロッシュ ©Photogómez Sport

2019年にチームDSMに加わると、ロッシュはブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージで、2013年以来となるリーダージャージを獲得。チームDSMでの3年間を通じてチームのライダーと豊富な経験を共有し、2020ツール・ド・フランスではチームメートのステージ勝利の立役者となった。2021年を最後のシーズンとして、アシスト役に徹し、ツール・ド・アルプスやジロ・デ・イタリアで各ステージのトップ3の表彰台入りを果たした。

「17年間に1270以上のレースデーを過ごしたことは、多くの素晴らしい思い出となった。引退し、新しい地平線に目を向けるときとなった。最後のレースは、自宅から友人や家族に激励されて向かったアイルランド選手権となった」とロッシュ。

2020ツール・ド・フランス。ヒルシが独走状態になると、追走集団でニコラス・ロッシュが抑え役を務める ©A.S.O. Pauline Ballet

「サイクリングは私の人生であり、それは長年にわたって私に多くをもたらした。信じられないほどの人々と会って働き、この地球上で最も遠く、素晴らしい場所のいくつかに旅行することができた。チームと一緒に多くのことを学び続け、まるで兄弟のような関係で楽しんだ。

2019年のブエルタ・ア・エスパーニャで赤いリーダージャージとともに4日間を過ごしたことは、特別な思い出になった。サイクリングキャリアの間に受けた信じられないほどのサポートがあり、すべての人に感謝したい。ありがとう」

ニコラス・ロッシュ ©2021 Team DSM