中川きららがBMXフラットランド3位【スーパー世界選手権】

英国グラスゴーで開催されているUCI自転車世界選手権は8月10日、BMXフリースタイル・フラットランド決勝が行われ、日本代表の中川きららが女子クラスで3位になった。

世界選手権女子フラットランド3位の中川きらら(右) ©日本自転車競技連盟

前年3位の中川は決勝で82.66ポイントを獲得。2022年に続いて3位になった。 川⼝朔来は81.26ポイントの4位。

「今年の銅メダルは自分の実力を発揮できた、うれしい銅メダルになりました。ありがとうございました」と中川。

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佐々⽊元がBMXフラットランド世界チャンピオン…中川きらら3位

2022UCIアーバンサイクリング世界選⼿権がアラブ⾸⻑国連邦のアブダビで開催され、11⽉ 11⽇に⾏われたBMXフラットランド男子で佐々⽊元(鎌ケ⾕巧業)が優勝。2位は伊藤真⼈(GETIT BMXスクール)、3位は早川起⽣(Red Bull)で日本が表彰台を独占。女子は中川きらら(佐賀東⾼)が3位になった。

世界チャンピオンの佐々⽊元を中央に、左が2位。伊藤真⼈、右が3位早川起⽣ ©whynit.picture

BMXフラットランド男⼥決勝。2022年5⽉のワールドカップ(モンペリエ)でも表彰台を独占し世界を驚かせたばかりのBMXフラットランド⽇本男⼦。そのとき3位だったベテラン佐々⽊は、世界選⼿権も表彰台常連でありながら、2019年3位、2021年2位と、もう⼀歩のところで優勝を逃してきた。

今⼤会は公式練習から「得意な路⾯」と⼿応えを感じていた佐々⽊は、予選・準決勝ともに繊細な⾼難度トリックで魅せ1位通過。決勝でも勢いそのままに、悲願の世界選⼿権優勝を果たした。

佐々⽊元の決勝 ©whynit.picture

また世界選⼿権初出場の2選手も⼤活躍。伊藤は会場を⼤きく使う得意のスタイルで観衆の⼼をつかみ、ダイナミックな技をフルメイクして堂々2位。早川は予選から少しミスが出て順位を伸ばしきれず苦戦するも、決勝では攻めのライディングで得意の⾼難度スピン系トリックを決めて得点を伸ばし3位に。結果、世界選⼿権の表彰台を⽇本代表が独占するという偉業を達成した。

中川きららが世界選手権3位 ©JFBF

⼥⼦代表の中川は、初の海外派遣を感じさせない好調を⾒せ予選を1位通過するも、決勝では⼒を出しきれず優勝を逃した。それでも3位と健闘し、男⼥4名で4つのメダルを獲得した。

佐々⽊元のコメント
今、⽣まれてきて⼀番幸せです。プレッシャーも⼤きかったけれど、観衆・ライダー仲間からの応援が⾮常に⼒になりました。今までやってきた繊細な技が評価されたこと、メイク率を重視した構成が勝因と感じています。⾃分が勝ったことで、今⼀緒にいる⽇本代表チームや⽇本のみんなが盛り上がってくれ たらうれしいです。

佐々⽊元がアルカンシエルを獲得 ©JFBF

伊藤真⼈のコメント
テーマパークのパフォーマーとして2015年から2年間アブダビに住んでいたこともあり、この世界選⼿権に出られて本当にうれしかったですし、多くの⼈にここを⽬指したいと思ってほしいと感じています。BMXは⼤会だけが全てではないですが「BMXが好きで乗り続けていたら世界選⼿権で勝てるようになった」という僕のような⼈を育てるべく、育成にも⼒を⼊れ⽇本のシーンに貢献していきたいです。

伊藤真⼈は会場を⼤きく使う得意のスタイル ©whynit.picture

早川起⽣のコメント
⽇本代表として参戦できたことをとてもうれしく感じています。⾃分の求めるライディングができなかったことは悔しく、結果には納得していません。まだまだ多くの⼈に⾃分のライディングで驚いてほしいし、⾃分をきっかけにBMXフラットランドを知ってほしいので、この結果をバネにまた頑張ります。

早川起⽣ ©whynit.picture

中川きららのコメント
BMXを始めた⼩6の時に夢だった「BMXで世界⼀」を叶える舞台に⽴てたことはとてもうれしかったです。決めたかった技が決めきれず、3位という結果は悔しいです。みんなに憧れられるライダーになることを⽬指して、今後はライディングとともにメンタルも鍛えていきたいです。

中川きらら ©UCI

中川きららが全⽇本選⼿権フラットランド連覇、男⼦は早川起⽣

⽇本⾃転⾞競技連盟が主催する第6回全⽇本BMXフリースタイル選⼿権は、⼤会最終⽇となる9月18日にフラットランド種⽬の全カテゴリー決勝が行われ、女子エリートは中川きららが2連覇、男子エリートは早川起⽣(Red Bull)が初優勝した。

第6回全⽇本BMXフリースタイル選⼿権で優勝した中川きらら ©Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

全⽇本BMXフリースタイル選⼿権にフラットランド種⽬が追加されて2022年で4年⽬となり、2021年に引き続き、岡⼭県岡⼭市のイオンモール岡⼭・未来スクエアで⼤会が開催された。

商業施設の中⼼に設けられた会場は、選⼿と観客に⼀体感が⽣まれ、⼤会最終⽇にふさわしい盛り上がりの中、2022年の⽇本チャンピオンが決定した。

選ばれし6名で争われた⼥⼦エリート。予選は前年度チャンピオンである中川を、川⼝朔来が抑えて1位通過する展開でスタートした。決勝では川⼝にミスが続いてしまい、安定したライディングでまとめた中川が、2021年に続き全⽇本選⼿権2連覇を獲得した。2位には川⼝、3位には2021年に準優勝した伊藤聖真が⼊った。

第6回全⽇本BMXフリースタイル選⼿権で優勝した早川起⽣を中央に、左が2位佐々⽊元、右が3位伊藤真⼈ ©Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

中川きららのコメント
「今⽇の優勝で全⽇本タイトルを守りきれてうれしいです。この⼤会に向けてたくさんの⽅々からサポートをいただき頑張ってきたので、会場で応援いただいた観客のみなさんも含め、感謝したいです。応援ありがとうございました」

女⼦エリート成績
優勝:中川きらら(所属なし)79.25点
2位:川⼝朔来(LCDJ CDS)72.75点
3位:伊藤聖真(所属なし)71.75点

ワールドカップ上位進出の常連が出場した男子エリート

男⼦エリートはシーズン前半に開催されたJapan Cup 第1−2戦の結果から本⼤会への出場権を獲得した全11名で争われた。⽇本⼈選⼿は、2022年5⽉に開催されたワールドカップシリーズ第1戦フランス⼤会で上位トップ4を独占。今⼤会にも優勝した早川をはじめとする世界最⾼峰の選⼿が集結した。

第6回全⽇本BMXフリースタイル選⼿権で優勝した早川起⽣ ©Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

前⽇の予選で上位8名が決勝へ勝ち上がり、進出者の半数はワールドカップファイナリストになっているメンバーのためハイレベルな戦いとなった。決勝では上位3名のスコア差が3点以内という僅差の結果となったが、⾼難度トリックを連続して成功させた早川が、⾃⾝初となる全⽇本チャンピオンに輝いた。

2021年の覇者である佐々⽊元は、決勝直前のウォームアップ時にバイクトラブルに⾒舞われるなど、逆境の中での決勝となり、持ち前のライディングを⾒せるも1.62点届かず2位となった。

第6回全⽇本BMXフリースタイル選⼿権で優勝した中川きららを中央に、左が2位川⼝朔来、右が3位伊藤聖真 ©Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

早川起⽣のコメント
「本⽇はたくさんの応援ありがとうございました。岡⼭での全⽇本選⼿権は3度⽬であり、1回⽬は3位、昨年は2位だったため、今年はどうしても負け たくないという強い気持ちで⼤会に臨みました。決勝では⾃分のライディングができ、⽬標としていた初タイトルを獲得できてうれしいです」

男⼦エリート成績
優勝:早川起⽣(Red Bull)92.75点
2位:佐々⽊元(鎌ケ⾕巧業)91.13点
3位:伊藤真⼈(GETIT BMXスクール)90.13点

全日本チャンピオンの中川きらら(左)と早川起⽣ ©Naoki Gaman / Japan Cycling Federation