バルベルデは東京五輪メダルを賭けてツール・ド・フランス棄権も

世界タイトルなど数々の栄冠を獲得してきた39歳のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は2020シーズン最大の目標として東京五輪でのメダル獲得を掲げた。そのため5日前に終幕するツール・ド・フランスも途中でリタイアする考えを明かした。

アルカンシエルのユニホームでバッティング練習するアレハンドロ・バルベルデ © Yuzuru SUNADA

バルベルデはさらに世界選手権ロードの調整のためにブエルタ・ア・エスパーニャも途中棄権する考えであることを口にした。同選手の計画は物議を醸しそうだ。

所属チームのモビスターも、「ツール・ド・フランスを100%走ると東京五輪に万全の体制で臨むことができない。バルベルデが今回のツール・ド・フランスをスプリングボードにする計画は肯定できる」と考えを支持した。

富士山周辺がコースとなる2020東京五輪、そして世界選手権は山岳を得意とするバルベルデに有利なもの。2020年で40歳となるバルベルデが競技生活最後で最大の目標として金メダルを目指す環境は整っている。

スペインチャンピオンジャージを着るアレハンドロ・バルベルデ

バルベルデがツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャで総合成績を狙わない場合、ミケル・ランダがバーレーン・マクラーレンに、ナイロ・キンタナがアルケア・サムシックに引き抜かれたモビスターはだれをエースにするのか? エンリク・マスのような若手選手をレースリーダーに昇格させて成長を促していく必要に迫られている。

エンリク・マス

●モビスターのホームページ

ロシア排除でも個人参加で東京五輪へ…イルヌル・ザカリン

2020シーズンにCCCチームに移籍したロシアのイルヌル・ザカリンがシーズンの参戦計画を明かした。ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、そして中立選手として2020東京五輪を目指したいと語った。ロシアは国家的なドーピング違反によって五輪から排除される可能性がある。

イルヌル・ザカリン ©Tim de Waele/Getty Images

2019シーズンはカチューシャ・アルペシンに所属していたザカリンは30歳。新たなキャリアを求めて刺激を与えようとCCCに移籍した。「新チームでは役割が明確に定義され、すべてが非常によく組織されている」と、トレーニングキャンプ中にその手応えをコメントしている。

2019年はジロ・デ・イタリアで4年ぶり2度目のステージ優勝を挙げ、総合10位でフィニッシュした。

「シーズン前半から1週間のステージレースを走って競争力を高め、自分のトップレベルに戻りたい。昨年と同様にジロ・デ・イタリアを走り、ツール・ド・フランスでも2016年に続くステージ優勝と総合成績の上位を目指したい」とザカリン。

カチューシャ・アルペシンのイルヌル・ザカリンが2019ジロ・デ・イタリア第13ステージで独走 ©Fabio Ferrari / LaPresse

過去にドーピング違反のザカリンは東京に出場可?

ツール・ド・フランス終了後は東京五輪への出場を望んでいるが、世界アンチドーピング機関によってロシアはオリンピックから除外される可能性が高い。それでも一部のロシア選手は個人参加で競技することを許されるのだが、2009年にザカリンはステロイドの陽性検出で2年間の活動停止処分を受けている。ザカリンの出場を国際オリンピック委員会が認めるかは定かではないという。

「多くのロシア選手と同様に国際的な制裁には憤りを感じている。だからどんな色の旗の下であっても東京五輪に出場できるように、必要な書類を提出するつもりだ」とザカリンは東京行きをあきらめていない。

●CCCチームの公式サイト

2020東京五輪ロードの日本枠は男女各2…国別配分発表

UCI(国際自転車競技連合)が11月15日、2020東京オリンピックの自転車競技男女ロードレースにおける各国の出場枠を発表した。日本男子は国別ランキングにおいて下位に低迷したが、開催国出場枠として個人ロードレースに2選手を送り込む。女子は個人ロードレースに2選手、個人タイムトライアルに1選手が出場できることになった。

各国の自転車競技連盟は2019年12月15日までに獲得した参加枠に対して、出場権を行使するかをUCIに通知。不参加となる枠はルールに則って再配分される。

2020東京オリンピック男子ロードレースの国別出場枠(クリックすると拡大します)
2020東京オリンピック男子ロードレースの国別出場枠(クリックすると拡大します)
2020東京オリンピック女子ロードレースの国別出場枠(クリックすると拡大します)
2020東京オリンピック女子ロードレースの国別出場枠(クリックすると拡大します)

●国際自転車競技の当該ページ

ラグビー大学選手権決勝は新国立競技場で開催へ

日本ラグビーフットボール協会は2020年1月11日(土)に開催される「第56回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」の決勝戦を、新装となった「国立競技場」で行うことを決定した。国立競技場で同選手権決勝戦が行われるのは、2013年度の第50回大会決勝戦(2014年1月12日)以来となる。

同選手権は11月24日(日)の1回戦(1試合)を皮切りに、全14校によって覇を競う。ラグビーワールドカップ2019日本大会の熱気をそのままに2020年以降につなげる絶好の機会として、大学日本一を懸けた決勝戦を新しい国立競技場で行うことにした。

イベントでは東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と連携し、同年の東京2020オ リンピック・パラリンピック競技大会の運営準備に向けたオペレーションの確認も行われる予定。

チケット情報については確定次第、協会オフィシャルウェブサイトなどでお知らせする。

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ブリヂストンサイクリングの隊列に入れるVRゴーグル工作キット

ブリヂストンサイクルは2019年11月15日(金)から12月31日(火)の期間中に、対象の子ども用自転車を購入し、2020年1月31日(金)までにキャンペーン特設サイトから応募した先着5000人に、オリンピックで実施される自転車競技(チームパシュート)を体感できる「VRゴーグル工作キット」をプレゼントするキャンペーンを実施する。

キャンペーンは開催まで300日を切った東京2020オリンピックに向けて、オリンピックで実施される自転車競技(チームパシュート)を大迫力の360度VR映像で体験することができるゴーグル型の工作キットをプレゼントするもの。

応募者へ配信する二次元コードからVR動画をダウンロードした手持ちのスマートフォンをVRゴーグルへセットすることで、青空の下、同社が保有する自転車競技チームTEAM BRIDGESTONE Cyclingの隊列に入ってアジアNo.1の実力を持つ選手たちと一緒に競技場を駆け抜ける気分を味わうことができる。

クロスファイヤージュニア

さらに、VR動画の中に隠れているキーワードを見つけて応募すると抽選で100人にブリヂストンオリジナル東京2020マスコットグッズが当たるWチャンスも用意している。VR動画が閲覧できる二次元コード付きTEAM BRIDGESTONE Cyclingカードは、応募者全員に配信するので、だれでも挑戦できる。

●利用できるスマートフォンの条件は・サイズ:幅70mm×高さ150mm×厚さ10mm以内のもの・ジャイロセンサー(角速度センサー)搭載機種

エコパル

■自転車競技(チームパシュート)とは

すり鉢状の自転車競技場「バンク」で行われるトラックレースの一種で、4人1組の2チームがホーム側とバック側に分かれスタート、相手を追い抜くか、タイムで勝敗を決めるトーナメント。ゴールした3番手の前輪でタイムを計測。風よけとなる先頭の交代が戦略的な競技。東京2020オリンピックでは、伊豆ベロドロームで行われます。

■キャンペーン概要

【キャンペーン応募期間】
2019年11月15日(金)~2020年1月31日(金)23:59まで
(対象車購入期間)2019年11月15日(金)~2019年12月31日(火)
キャンペーン特設サイト

【キャンペーン対象車種】
・エクスプレスジュニア
・クロスファイヤージュニア
・エコパル(エコパルモカはキャンペーン対象外)

エクスプレスジュニア

【応募方法】
①購入
キャンペーン期間内(2019年11月15日(金)から12月31日(火))に対象車を購入。
②応募フォームに必要事項を入力
キャンペーン特設サイト(www.bscycle.co.jp/2020VR)にアクセスし、応募期間内に応募フォームに必要事項を入力。
③応募者全員にTEAM BRIDGESTONE Cyclingカードをプレゼント

2020年2月中旬に電子メールで360度のVR動画が閲覧できる二次元コード付きカードを配信。VR動画は、カードを使って(または配信される電子メール内に記載されたURLから)2月下旬から視聴できる。※VR動画公開期間:~2021年2月28日まで
④先着5000人にVRゴーグル工作キットをプレゼント
2月下旬頃に、先着5000人に郵送
⑤360度のVR動画を視聴
カードに記載されている二次元コード、または利用ガイド(VRゴーグル工作キットに同梱)内の二次元コードやURLから、手持ちのスマートフォン にVR動画をダウンロード後、VRゴーグルにセットして楽しむ

バルデは2020年ツール・ド・フランスを回避し東京五輪に照準

AG2Rラモンディアルに所属するフランスのロマン・バルデは2020年、ジロ・デ・イタリア(5月9〜31日)、東京五輪(7月25日)、スイスのマルティニーで開催される世界選手権ロード(9月27日)をターゲットにすると明らかにした。

AG2Rラモンディアルのバンサン・ラブニュ監督とロマン・バルデ

AG2Rラモンディアルは恒例となったアルプス山麓オワザンでの冬季トレーニングキャンプに入り、11月14日にイゼール県のボジャニーで記者会見を行い、バルデとバンサン・ラブニュ監督が2020シーズンの展望を語った。

バルデは1月21〜26日にオーストラリアで開催されるサントスツアー・ダウンアンダーでシーズンイン。2月20〜23日に行われるヴァル・エデザルプが欧州緒戦に。2月29日から3月1日までブクルドロームアルデッシュを走る。

ブエルタ・ア・エスパーニャには参戦の予定だが、ツール・ド・フランスを回避して直後に開催される東京五輪にベストコンディションで臨みたいという。10月末に開催されたツール・ド・フランスさいたまに来日した際に、バルデは悪天候にもかかわらず富士山麓の東京五輪コースを試走している。

ジロ・デ・イタリア、東京、世界選手権に集中

「ロマン・バルデの2020年シーズンのプログラムは、チーム経営陣やマネージャーが個人的な願望を考慮して全員が同意のもとで組み上げられた」とラブニュ監督。
「ジロ・デ・イタリア、東京五輪、世界選手権に集中する。そのコースは彼の資質にとても適している。バルデの勝利への渇望が2020年は高まることを我々は知っているし、バルデはシーズンを通して集団内の主要で野心的な選手になると思っている。

「2013年に初めてツール・ド・フランスに参加して以来、常に高いレベルのパフォーマンスで優秀な成績を修めてきたレースに出場しない。それでもジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャというグランツールを自信と野心を持って参加するだろう」

2019ツール・ド・フランスに出場したロマン・バルデ ©A.S.O. Pauline BALLET

ツール・ド・フランスをあきらめるのは簡単じゃなかった

「もっと輝きたい。だから最高の状態でジロ・デ・イタリアに参加したいと願っている。新しい世界に飛び込むとき、この3つの大きな目標を立ててシーズンを分けることはエキサイティングだ」とバルデ。
「ツール・ド・フランスをあきらめるのは簡単なことではなかった。しかし2020年はこれまでいじょうのシーズンインをするつもりで、目標のレースにつながる美しい物語んpページをめくるのは絶好の時期のように思える。

私の2020年のレースプログラムは、AG2Rラモンディアルチームの経営陣と連携して構築された。一貫性があり、野心的であり、私は2020年1月のオーストラリアでレースシーンに戻ることを楽しみにしている」

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●AG2Rラモンディアルのホームページ