個人タイムトライアルでガンナ初優勝、クスが首位を死守【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第78回ブエルタ・ア・エスパーニャは2023年9月5日、バリャドリードで第10ステージとして距離25.8kmの個人タイムトライアルが行われ、イタリアチャンピオンのフィリッポ・ガンナ(イネオスグレナディアーズ)がトップタイムで優勝。ブエルタ・ア・エスパーニャでの初勝利を飾った。

トップタイムを叩き出したイタリアチャンピオンのガンナ ©Rafa Gomez/SprintCyclingAgency©2023

この種目の世界チャンピオン、レムコ・エベネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)は16秒遅れの2位。それでも総合優勝のライバルであるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)に20秒差をつけ、首位まで1分09秒差の総合3位に浮上した。

タイムトライアルの世界チャンピオン、エベネプールがスタート前にバイクを入念にチェック ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2023

首位セップ・クス(米国、ユンボ・ビスマ)は1分29秒遅れの13位だったが、前日までの貯金でその座を守った。

エベネプールはガンナから16秒遅れの2位 ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2023
ログリッチはガンナから36秒、エベネプールから20秒遅れた ©Rafa Gomez/SprintCyclingAgency©2023
ステージ優勝のガンナを祝福するツール・ド・フランス5連覇の実績を持つミゲール・インデュライン ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2023
イタリアチャンピオンのガンナが第10ステージの個人タイムトライアルを制す ©Unipublic

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)セップ・クス(米国、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨルナレス(山岳賞)エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ロット・デスティニー)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

第10ステージの個人タイムトライアルでチーム内のトップタイムを出したログリッチ ©Unipublic

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ガンナが初日の個人タイムトライアル優勝…ティレーノ〜アドリアティコ

イタリア半島をはさむティレニア海とアドリア海を結ぶ7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコが3月6日に開幕。初日の第1ステージは個人タイムトライアルで、現イタリアチャンピオンで元世界王者、フィリッポ・ガンナ(イネオスグレナディアーズ)がトップタイムで優勝。首位に立った。

フィリッポ・ガンナがティレーノ~アドリアティコ第1ステージの個人タイムトライアル優勝 ©Fabio Ferrari/LaPresse

アワーレコード世界新をはさみ、レースでは久々の勝利

タイムトライアルを得意とするガンナは2020年、2022年に続く大会通算3勝目。2022年のドイツランドツアーのプロローグで勝って以来、194日ぶりの勝利だったが、2022年10月8日にはアワーレコードに挑戦し、世界新記録を樹立している。

ティレーノ~アドリアティコ第1ステージの個人タイムトライアルでゴールするフィリッポ・ガンナ ©Gian Mattia D’Alberto /LaPresse

「今日はいいレースだった。ボクは長い間勝利を探していた」とガンナ。

「路面はまだ濡れていたが、3つのカーブでリスクを冒すことはしなかった。ティレーノ〜アドリアティコはまだ長く、第5ステージのサルナーロ・サッソテッロまでリーダーのジャージを維持する計画なのか、それともチームの総合成績を狙う選手のために働くのかはまだわからない。とにかくうれいい。タイムトライアルだけでなく、通常ステージでもパフォーマンスをみせたい」

マグナス・シェフィールドが個人タイムトライアル3位で新人賞のトップに ©Fabio Ferrari/LaPresse
ティレーノ~アドリアティコ第1ステージで首位に立ったフィリッポ・ガンナ ©LaPresse

ピナレロがツール・ド・フランス第1ステージに新兵器ボリデFを投入

ピナレロが7月1日に開催されたツール・ド・フランス第1ステージで新しいタイムトライアルマシン「BOLIDE F (ボリデF)」を公開した。

ツール・ド・フランス第1ステージでコロンビアのTTチャンピオン、ダニエル・マルティネスが走る ©A.S.O. Pauline Ballet
世界チャンピオンのガンナが使用するボリデFのスペシャルバージョン
6月22日のイタリア選手権タイムトライアルでガンナがボリデFを実戦投入 ©Tommaso Pelagalli/SprintCyclingAgency©2022
自動車メーカーが開発中のモデルに施すようなカモフラージュ柄にして、ツール・ド・スイスなどでイネオスグレナディアーズが投入 ©Tim de Waele/Getty Images

●ピナレロジャパンのホームページ

欧州選手権開幕…ミックスリレーは地元イタリア優勝

大陸別のロードチャンピオンを決める各大陸選手権の1つ、欧州選手権が9月8日にイタリアのトレントで開幕。初日のミックスリレーでフィリッポ・ガンナやエリサ・ロンゴボルギーニなどで構成されたイタリアチームが優勝した。大会は12日の男子ロードまで5日間の日程で行われる。

欧州選手権ミックスリレーを制したイタリアチーム ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

イタリアチームはガンナ、マッティア・ソブレーロ、アレッサンドロ・デマルキの男子、ロンゴボルギーニ、エレーナ・チェッキーニ、マルタ・カバッリが出場。全大会の覇者ドイツ、オランダを制して優勝した。

欧州選手権ミックスリレーを制したイタリアチーム ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

ジュニア女子タイムトライアルはアリーナ・イバンチェンコ(ロシア)、ジュニア男子タイムトライアルはアレック・セガールト(ベルギー)が優勝した。

ジュニア女子タイムトライアル優勝のアリーナ・イバンチェンコ(ロシア) ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
ジュニア女子タイムトライアル優勝のアリーナ・イバンチェンコ(ロシア) ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
ジュニア男子タイムトライアル優勝のアレック・セガールト(ベルギー) ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

大会2日目の9日はエリート男女とU23カテゴリーの個人タイムトライアルが行われる。

©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021


大会の模様はEBU(欧州放送連合)の協力によって、YouTubeチャンネルでライブ視聴できる。
●欧州自転車競技連合のYouTubeチャンネル

●欧州選手権ロードのホームページ

エガン・ベルナルがジロ・デ・イタリア初出場で初優勝

イネオス・グレナディアスのエガン・ベルナル(コロンビア)が第104回ジロ・デ・イタリアで初めての総合優勝を達成した。23日間のステージレースは最終日となる5月30日にミラノで個人タイムトライアルが行われ、ベルナルは総合2位のダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーンビクトリアス)に30秒詰め寄られたが、最終的に1分29秒差で逃げ切った。

2021ジロ・デ・イタリア総合優勝のベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

個人タイムトライアルでトップタイムを出したのはイネオス・グレナディアスのフィリッポ・ガンナ(イタリア)。初日の個人タイムトライアルに続く優勝で、大会通算6勝目を挙げた。

初日に続いて最終日の個人タイムトライアルを制したガンナ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ツール・ド・フランスに勝ってからは困難な時代だった…ベルナル

「ジロ・デ・イタリアに勝つなんてスゴい。冷静にしているけど、心の中は幸せで爆発しそうなくらいに感じる。こんなレースに勝てるくらい素晴らしいレベルを維持しているけど、これからも地に足をつけて行こうと思う。他にも非常に強い選手がいる。彼らがいるからこれから先も新たなモチベーションを見つけられる」とベルナル。

「この大会で最も困難な瞬間は、カルーゾが逃げた昨日だった。ボクの周りには5人のチームメイトがいたが、あっという間にわずか3人になってしまった。幸いなことにジョナタン・カストロビエホが適切なタイミングで正しい決断を下した。最も美しい瞬間は、モンタルチーノへの砂利道でアタックしたとき。今日、タイムトライアル中にコーチのミケル・アルテツェの声を聞いたときもうれしくて、今後数年間は忘れないと思う」

「チームマネージャーのデイブ・ブレイルズフォードもこの勝利に大きな役割を果たしていた。ツール・ド・フランスで優勝した後、ボクは困難な時期を過ごした。このジロ・デ・イタリアでボクは再び目指していたものを見つけた」

ベルナルとの差をさらに詰めて総合2位を決めたダミアーノ・カルーゾ ©Fabio Ferrari/LaPresse
マリアローザのエガン・ベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

ポイント賞はボーラ・ハンスグローエのペテル・サガン(スロバキア)、山岳賞はAG2Rシトロエンのジョフリー・ブシャール(フランス)でともに初受賞。新人賞はベルナル。

ポイント賞のサガン ©Massimo Paolone/LaPresse
ジョフリー・ブシャールが山岳賞 ©/LaPresse

日本選手として唯一出場したバーレーンビクトリアスの新城幸也は、カルーゾの総合2位に貢献する走りを見せながら、総合77位でゴール。ジロ・デ・イタリアは4度目の出場で4度目の乾燥。グランツールは14度目の出場で14度目の完走を果たした。

イネオス・グレナディアスが2020年のゲイガンハートに続いてマリアローザをゲット©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)
□マリアビアンカ(新人賞) エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)

ミラノ大聖堂前でトロフィーを授与されたエガン・ベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

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メルリールがウェイランツに捧げるジロ・デ・イタリア初V

第104回ジロ・デ・イタリアは5月9日、ストゥピニージ〜ノバーラ間の179kmで第2ステージが行われ、アルペシン・フェニックスのティム・メルリール(ベルギー)がゴールスプリント勝負を制し、グランツール初出場にして初優勝を飾った。

2011年大会で事故死したベルギーの故ウェイランツのイニシャルWを掲げてゴールしたメリエール ©Massimo Paolone/LaPresse

前日に首位に立ったフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)は大集団の中でゴール。中間スプリントポイントではボーナスタイム3秒を獲得し、マリアローザを守っただけでなく、2位エドアルド・アッフィニ(イタリア、ユンボ・ビスマ)とのタイム差を10秒から13秒に広げた。

2021ジロ・デ・イタリア第2ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア第2ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
第2ステージは少人数のゴール勝負に ©Massimo Paolone/LaPresse
ステージ優勝のメリエール ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
マリアアッズーラ(山岳賞)ビンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ)
□マリアビアンカ(新人賞) フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)

マリアローザを守ったガンナ ©Massimo Paolone/LaPresse

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