さっそく心拍センサーとリンクさせようとしたのだが…
BiNaviそのものの初利用はとても簡単で、ハンドルバーに取りつけて電源を入れ、ライドのタイプ(ロード、室内、通勤、ロング、eバイク)を選んでスタートボタンを押して走り出せば、GPSをキャッチして地図上に現在地を表示したり、さまざまな走行データが表示されるようになります。

ただし、せっかくのサイクルコンピューターなのだからもっと最大限に活用したいのです。そこで心拍数、ケイデンス(ペダル回転数)、ペダルを踏み込む強さを示すパワーメーターなどと連携させて、画面上で確認しながら効率的なライドができるようにする環境づくりを構築させるべき。これをしなければ高機能サイクルコンピューターであろうとも宝の持ち腐れとなってしまいます。
そのため、まずは「センサー」と呼ばれる心拍計やパワーメーターなどの機器をサイクルコンピューターとリンクさせるという作業が必要になります。iGPSPORTでも胸に巻いて計測するタイプの心拍計が4510円という安さで販売されていますが、手持ちの他社の腕時計タイプでも問題ありません。ただしこれ、たいていの取り扱い説明書では「とても簡単にリンク(同期)できる」と記述されていますが、そんなに簡単だったことは今までほとんどありません(泣
Garminデバイスのレビューを数十アイテムこなしてきた筆者でさえ、たまに頭を抱える難所です。筆者はBluetoothやANT+のことはある程度知識があるのですが、それでも今回も最初は手こずりました。

連携させるセンサー側でもやるべきことが多い
たとえばGarmin社の手首で計測するタイプの心拍計付きGPSデバイスを愛用しているので、そこで計測される心拍数をBiNaviの画面に表示させることにしましょう。BiNavi側でやることは「システムメニュー」→「センサー」→「センサー追加」→「心拍数」と画面タッチしていくと、「センサーに近づけて接続してください」と表示されます。これでオッケー。
ところがGarminデバイスでもやることが多いんです。比較的新しいモデルの「Forerunner 965」と接続することにしました。まずGarminデバイス側で「心拍転送モード」をオンに。でもそれでうまくいくのはケースバイケース。GarminデバイスとスマホアプリのGarmin Connectがつながっている場合はbluetoothの通信枠が取られてしまうのです。bluetoothは1つの機器しか接続できないことがあるのです(複数接続できる最新モデルもあります)。
こんなときはペアリングしているスマホのbluetoothをオフにしたりして、GarminデバイスとBiNaviをbluetoothで接続してあげると問題が解決します。スマホやその中のアプリをオフにしなくてもつながるケースもあります。

さて、Garminデバイスは右上ボタンのアプリ選択で「心拍転送モード」が選べますが、これで接続した場合、「バイク」や「ラン」といったアクティビティをスタートさせる画面が出ないので、別の手段を考えないといけません。バイク走行データはもちろんBiNaviで取得して、実績として蓄積されるのですが、Garminデバイスでも同じ走行データを記録しておきたいという人もいます。筆者も自転車以外にランやハイキングをするので、スポーツ活動の全データはGarmin Connectで管理しておきたいのです。そんな場合は、Garminデバイスのアクティビティ項目でそれぞれ、「バイク」とか「ラン」の設定で「心拍転送モード」にしておくのが便利です。
ちなみにBiNaviで記録したアクティビティをGarmin Connectにも記録しておきたい場合は、GPXまたはTCX形式のファイルを選択してアウトポートすれば大丈夫です。このやり方はGarmin Connectで作成したナビゲーションルートをiGPSPORTアプリにインポートし、BiNaviに送信するという際にも活用できます。

他社メーカーのセンサーもデータを画面表示させよう
以上のことは、比較的新しいGarminデバイスでのトラブルシューティングです。それでは数年前に発売されたGarminデバイスでも同様かというと残念ながら…。今回のBiNavi入手で、まずは8年前に購入したGarmin Phenix 5との接続を試みたのですが、bluetoothを介しての接続ができませんでした。そこでトラブルシューティングとしてよくやる手段、両者の電源をいったんオフにしてからオンにする(再起動させる)と、とiGPSPORTサイコンをさせたらBiNaviがANT+を駆使してGarminデバイスの信号を拾って同期できました! でも心拍転送モードを利用しているので、Garminデバイスのアクティビティはスタートできません。Garmin Phenix 5は単なる心拍計です。
マニュアルによれば心拍デバイスの追加は簡単にできるとのことですが、さまざまなケースがあって苦労することもあります。でも試行錯誤していろいろなやりかたを試していくとこれまでの経験では100%問題が解決するので頑張ってくださね。筆者もこのあとパワーメーターやシマノDi2を接続する自信はまったくないです。

こうして心拍の推移やパワー出力をBiNavi画面で見ながらライドするのは本当に楽しいです。iGPSPORTでも無料のスマホアプリがダウンロードできるので、ログ解析が自分なりにできて、今後の走りのモチベーションになります。サイクルウエアの後ろポケットに入れて同期させながら走ると、さらにナビ機能が拡張されて、初めて訪れたルートでも不安になることなくコーナーに入っていけます。 日本語音声ナビは現在ちょっとクセが強くて、左前方を「ひだりまえかた」とガイドするので、このあたりの改善依頼はすでに伝えてあります。

言語をフランス語に変えたら画面表示までフランス語になってしまいましたが、音声に「クリス・フルーム」というのがあるのでこれを選択すると、ツール・ド・フランス4勝のトッププロがナビしてくれよるようになりました。フルームはブランドアンバサダーを務めているようです。彼の声はとても落ち着きがあって、ナビは英語ですがだいたい把握できます。

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