初山翔再び! 100km超の逃げを敢行【ジロ・デ・イタリア第10S】

NIPPOビーニファンティーニ・ファイザネの初山翔が5月21日にトラベンナ〜モデナ間の145kmで開催された第102回ジロ・デ・イタリア第10ステージで115kmのアタックを見せた。第3ステージの独走に続いての果敢な走りで、その存在感をアピールした。

2019ジロ・デ・イタリア第10ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

レースこの区間の出身であるバルディアーニCSFのルカ・コビリ(イタリア)がスタート直後から飛び出し、初山がこれに反応した。2選手はローテーションをしながらペースを維持。残り30km地点まで115kmにわたって先頭を走り続けた。

コースは平たんで、集団スプリント勝負に持ち込みたいチームの追撃によって2選手は吸収される。区間優勝争いはゴールスプリントになり、グルパマFDJのアルノー・デマール(フランス)が大会初優勝。デマールは2016年のミラノ〜サンレモに続くイタリア国内での2勝目。そして今季初優勝となる。

「ゴールまでは直線で、とてもハイスピードでナーバスなスプリントになると予想していた。チームメートには先頭から10〜15番手ほどの位置にいさせてくれとオーダーし、それを忠実にやってくれた」とデマール。
「ジロ・デ・イタリアの早い機会に勝ちたかったが、なかなかそうはいかず、ようやく今日目標がかなった。次の目標は最終日のベローナまで走りきること。山岳ステージで脚が尽きるかもしれないが、最後まであきらめないで走りたい」

ジロ・デ・イタリア第10ステージのゴール勝負をアルノー・デマールが制した ©Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

首位のバレリオ・コンティ(イタリア、UAEエミレーツ)はタイム差なしの集団でゴールし、マリアローザを守った。初山は3分36秒遅れの149位。総合成績は1時間36分42秒遅れで、最下位の163位だが、イタリアでの知名度は急上昇中。

マリアローザを守ったコンティ ©Gian Mattia D’Alberto – LaPresse
アルノー・デマールがジロ・デ・イタリア第10ステージ優勝 ©Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)バレリオ・コンティ(イタリア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
□マリアビアンカ(新人賞)ナンス・ピーターズ(フランス、AG2Rラモンディアル)

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携帯が鳴りやまないくらいの反響に…初山翔が単独アタック【ジロ・デ・イタリア第3S】

ジロ・デ・イタリア第3ステージが5月13日に距離220kmで開催され、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネの初山翔がスタート直後にアタック。144kmにわたって単独で先行した。

単独アタックを決めてゴールを目指す初山翔 ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2019

5月11日にイタリア中部のボローニャで幕開けした第102回ジロ・デ・イタリア(2.UCIワールドツアー)はトスカーナ地方を南下し、13日の第3ステージはルネッサンスの巨匠レオナルド・ダヴィンチの生まれ故郷であるビンチから、ティレニア海沿いのオルベテッロまでの220kmのロングステージだった。

NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネは前日に引き続き、まずは逃げに選手を送りこむべく、この日は「逃げると決めていた」という初山がファーストアタックを仕掛けた。すぐに集団からリードを奪ったものの、追走を仕掛ける選手は現れず、スタート後2km地点から初山の長いソロエスケープが始まった。

独走を続ける初山翔 ©NIPPO-Vini Fantini-Faizane

いくつかの起伏や強い横風や追い風が吹くシーンがあったが、集団は落ち着いて走行。初山は最大で7分強のタイム差を稼いだが、中盤に差しかかると強い風に影響により、集団はややナーバスになりながらペースアップ。沿道の大声援を受けて力強く走っていた初山だったが、迫り来る集団の勢いにはかなわず、今大会最初の逃げは144kmで幕を閉じた。

その後も集団はハイペースを刻み、強い風もあって70名ほどに人数を減らし、やや小さくなった集団でのゴールスプリントの展開となり、NIPPO勢は新人スプリンターのジョバンニ・ロナルディが世界屈指のスプリンターに食らいつき、区間13位でレースを終えた。初山は最終的に3分14秒遅れの区間169位。総合成績では18分55秒遅れの171位に。

誰も来ず、これはもう一人で行くしかない

初山翔のコメント
監督のマリオからは「逃げに乗れ」と言われていた。昨日も同じオーダーが自分とチーマに出ており、昨日はチーマが乗ったので、今日はお前が行け!という感じだった。風もあったので集団にいてもラクではないと思っていたので、スタート直後からアタックを仕掛けた。誰も付いてこなかったので、タイム差が1分ほど開いたところで少し後ろを待ったが、誰も来ず、これはもう一人で行くしかないと思った。この状況で逃げ切りの可能性はないと思っていたが、できるかぎり逃げたい、ゴールから近い位置で捕まりたいと考えながら走り続けた。無茶に踏んでいっても、捕まることはわかっていたし、今日のゴールまでの展開や、まだ3週間レースが続くということも考慮して無理をしない程度に温存しながら走った。

今日、逃げに乗れたことは良かったと思う。携帯がなりやまないくらいの大きな反響をいただいていて嬉しい。明日からもエネルギーを温存できるところはとことん温存しながら、逃げなのか、何かできることをしたい。今日1日で3週間分の仕事をしたとは思っていないので、また明日からも引き続き頑張りたいと思う。

ジロ・デ・イタリア第3ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

ビビアーニ降格でガビリアが不服のV

大集団のゴール勝負となったこの日はドゥークニンク・クイックステップのエリア・ビビアーニ(イタリア)が1着でゴールしたが、危険走行により降格。2着のフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEエミレーツ)が区間勝者となり、2年ぶり5勝目を挙げた。

ガビリアは2017年にいきなり4勝を挙げ、コロンビア勢の区間最多記録としてルッチョ・エレラとナイロ・キンタナが持っていた3勝を塗り替えた。 コロンビア勢としては大会通算28勝目。
「最初にゴールした選手が勝利となるはずだ。このようにカーブを描いているゴールでまっすぐに走ることは無理。今日の勝利はビビアーニで、それにふさわしい走りだった」と、ゴール後に敗北を認め、ビビアーニに手を差し出していたガビリア。審判団の判定に不服の意を示し、区間勝者とポイント賞の表彰時に笑顔を見せなかった。

総合成績ではユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)が首位を守った。

ステージ優勝も宿敵ビビアーニの降格に納得せず笑顔を見せなかったガビリア ©LaPresse
ログリッチェがマリアローザを守った ©Marco Alpozzi/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEエミレーツ)
マリアアッズーラ(山岳賞) ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
□マリアビアンカ(新人賞) ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

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NIPPOは白基調のジャージでジロ・デ・イタリアへ

5月11日から6月2日まで開催されるジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)、5月19日から26日までのツアー・オブ・ジャパン(UCIアジアツアー2.1)の2レース限定で、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネはホワイトを基調としたスペシャルジャージを着用する。

年に一度、スペシャルジャージを着用することがルールで認められいる。チームはこれまでも注目度やプロトンでの視認度を上げるために、ジロ・デ・イタリアやジャパンカップなどで着用してきた。

スペシャルジャージはオレンジ色を基調とすることが多くなっていたが、今季はオリジナルのジャージデザインとの差別化を図り、ファンにとっての“サプライズ”となるべく、斬新なホワイトを基調としたデザインに仕上げた。

主要スポンサーロゴは従来どおりだが、袖に大きくENEOSのロゴが配置され、新たにサイドにもNIPPOのロゴが入った。イタリアのトップブランド・サンティーニ製で、ホワイトを基調とするデローザのチームバイクともよりマッチするデザインになる。

イタリアでは5月9日夜(日本時間5月10日早朝)、ジロ・デ・イタリアのチームプレゼンテーションが開催され、スペシャルジャージが正式公開される。

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初山翔と西村大輝がジロ・デ・イタリア初参戦…日本勢として3年ぶり8、9人目

イタリアが世界に誇る世界三大ツールの一つ、ジロ・デ・イタリア(2. UCIワールドツアー)に、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネが、2016年以来3年ぶりに主催者招待枠(ワイルドカード)を獲得して出場する。

ジロ・デ・イタリアに参戦するNIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネの8選手

ワイルドカードでの出場となるNIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネは、区間優勝を目標とした布陣で挑む。チームの軸となるのは2014年のジロ・デ・イタリアで区間優勝の経歴をもつマルコ・カノラと、長年トップチームで活躍してきたフアンホセ・ロバト。勝負勘に優れる2人のオールラウンダーがエースとして貪欲に勝利を目指す。また急成長を遂げる若手ニコラ・バジョーリの活躍にも期待が高まる。

そしてベテランクライマーのイバン・サンタロミータ、今季アジアで2勝している若手スプリンターのジョバンニ・ロナルディ、アシストの要としてダミアーノ・チーマが選考された。

西村大輝

日本人選手はチーム史上最多となる2選手、西村大輝と初山翔がメンバー入り。チーム加入2年目、24歳の西村は、チームに所属する日本人選手のうち最年少。今後のキャリアを見すえ、アシストとして一つでも多くの経験を積み上げることがミッション。現在30歳、2016年の全日本チャンピオンである初山は、2018年のチーム加入以後、ヨーロッパのハイレベルなレースで経験を積み、今季もシーズン序盤よりジロ・デ・イタリアのメンバー候補として、エース選手のかたわらでレースを重ねてきた。

また今季よりチームに加入した水谷壮宏監督が第二監督として、日本人監督初となる3週間フル参戦し、ベテラン監督のマンゾーニとともに、選手を率いて長く厳しい戦いに挑む。他に、メカニック研修生の南野求とマッサージャー研修生の森井章人も3週間帯同し、スタッフとしても数えられるほどの日本人しか経験していないグランツールで本場の仕事を学ぶ。

2019年のジロ・デ・イタリアはおもにイタリア国内を巡るコースレイアウトで、5月11日(土曜日)にイタリア中部ボローニャでの個人タイムトライアルで開幕し、トスカーナ地方を通過しながら南下。その後、チームスポンサーのファルネーゼヴィーニ社が本社を構えるアブルッツォ州に立ち寄ったのち、アドリア海側を北上。そして2週目からはフランス国境に近いアルプス山脈や北部のドロミテ山塊で山岳決戦が繰り広げられ、6月2日(日曜日)に美しいベローナでの個人タイムトライアルでフィナーレを迎える。

3週間、全21ステージでの総走行距離は3518.5km、総獲得標高は4万6500mに達し、山岳ステージは世界屈指の厳しさを誇る。

初山翔

ジロ・デ・イタリア出場選手
初山翔
西村大輝
マルコ・カノラ(イタリア)
フアンホセ・ロバト(スペイン)
イバン・サンタロミータ(イタリア)
ニコラ・バジョーリ(イタリア)
ダミアーノ・チーマ(イタリア)
ジョバンニ・ロナルディ(イタリア)
監督 マリオ・マンゾーニ、水谷壮宏、アレッサンドロ・ドナーティ

ツアー・オブ・ジャパン出場予定選手
5月19日(日曜日)〜26日(日曜日)※メンバー変更の可能性もあり
伊藤雅和
吉田隼人
中根英登
イメリオ・チーマ(イタリア)
フィリッポ・ザッカンティ(イタリア)
ジョアン・ボウ(スペイン)
(リザーブ)ルーベンダリオ・アコスタ(コロンビア)
監督 バレリオ・テバルディ

西村大輝のコメント
「この上なく大きな舞台に立てることに対し、使命感や緊張などさまざまな感情があふれてくるが、まずは自分を起用してくれたチームへの感謝の気持ちを忘れず、ステージごとに与えられる役割に対し全力で取り組んで、少しでも多く役に立てる走りがしたい。 応援よろしくお願いします」
西村大輝
西村大輝(にしむらひろき) 略歴
1994年10月20日生まれ(24歳)
ジュニアカテゴリーで好成績を残し、将来の活躍が期待されていた2013年に腰を痛め、手術を繰り返し回復までに約2シーズンを費やす。しかし、現役復帰を諦めることなく長く苦しいリハビリを続け、2017年に完全復活。2018年より本チームに加入し、活動の場を世界へと移し、世界のトップレースで貴重な経験を積む。登りを得意とするオールラウンダー。

2012年 アジア選手権ロードレース ジュニアカテゴリー優勝
2013年 シマノレーシングチーム(日本、コンチネンタルチーム)加入
2017年 全日本選手権ロードレース エリートカテゴリー5位
              NIPPOヴィーニファンティーニ(イタリア、プロコンチネンタルチーム)へトレーニーとして加入
2018年 NIPPOヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ 正選手として加入
2019年 ツアー・オブ・タイランド(UCIアジアツアー2.1)個人総合成績9位
初山翔のコメント
去年からジロ・デ・イタリア出場の可能性があることを伝えられており、少なからず意識していた。このモンスター級にどデカイ規模のレースで3週間という長丁場。不安がないわけではないが、参加できることをありがたく思い、毎日しっかりと走りたい。 スマートでなくても泥臭くても、自分を選んでくれたチームに後悔されないような走りがしたい。
初山翔
初山翔(はつやましょう) 略歴
1988年8月17日生まれ(30歳)
アンダー23時代をイタリアのアマチュアチームで過ごし、2011年に宇都宮ブリッツェンでプロデビュー。逃げや山岳を得意とするオールラウンダーで積極的な走りも持ち味。2018年に初出場したクラシックレース・ミラノ〜サンレモでは250kmほど逃げ続けた。2016年全日本チャンピオン。今季はシーズンインよりヨーロッパツアーを転戦。

2011年 宇都宮ブリッツェン(日本、コンチネンタルチーム)加入
2013年 ブリヂストンアンカー(日本、コンチネンタルチーム)加入
      ツール・ド・おきなわ(UCIアジアツアー1.2)優勝
2016年 全日本選手権ロードレース エリートカテゴリー優勝
2017年 ツアー・オブ・ジャパン(UCIアジアツアー2.1)山岳賞獲得
2018年 NIPPOヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニに加入
水谷壮宏監督のコメント
今回のジロ・デ・イタリア参戦について、本当に心の底から嬉しく思い、そしてここまで協力して下さった方々に対しての感謝の気持ちで一杯。 選手時代に目標だったツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアへの参戦、しかし夢への道のりは険しく達成できなかったことを悔やんでいたが、監督としてフル参戦する任務を頂けたことに感謝している。

監督としてジロ・デ・イタリアに参戦することは、多くのプレッシャーに耐え、各選手のパフォーマンスを最大限に引き出し、チームを目標とする区間優勝へと導くこと。言うのは簡単であるが、容易ではないことは確か。まず自分として21ステージあるこの大会でどのように対応を行うかが一番の課題で、疑問も数多くある。自分が経験した他のステージレース同様、単に期間が長く疲労が蓄積するだけなのか、それともフル参戦しないとわからない自分の想像を遥かに超える何かが待ち受けているのか? とても楽しみでありながら不安要素もある。しかし選手も同様に感じているので焦ることはなく、期間中は優秀なスタッフと選手でチームワークを活かし、目標に向かっていきたい。特に第一監督マリオの言うことをしっかりと聞き、サポート出来るように心務めるのが今回のキーポイント。

期間中はワールドツアー勢の動きをレース内側から見られるので、たとえば、いつどこで超級エース勢がアタックするか、どのあたりでグルペットが形成されるか、各選手のペース配分など、各チームの戦略やレース前後のチームスタッフの動きなどを、実戦を通して多く学び、今後に繋げたいと思う。

今回、ジロ・デ・イタリア出場が決まった初山選手と西村選手には全力でサポートし、この大会を走ることにより大きく成長してもらいたい。グランツールは特別であり、極限まで肉体と精神を追い込み完走さえも困難となるが、活躍して選ばれた日本人選手であることを世界に向けてアピールし、今後さらに強い選手になってほしい。そして彼らの熱い走りが日本の自転車競技界に刺激を与え、将来、さらに多くの日本人選手とスポンサーがグランツールで活躍できるように力になれれば最高です。
 
大門宏マネージャーのコメント
ジロ・デ・イタリアは、2015、16シーズンと2大会経験したが、当時と大きく違う点はスタート人数が各チーム9人から8人に減ったこと。レベルも明らかに上がっている。クネゴからも良く聞かされたが、近年のグランツールは以前のようにに中ダルミ(優勝候補選手にとっても息抜きのような)ステージはなく、毎日スタートから速い。誤解を恐れずに言うなら、完走ギリギリの選手(アシスト要員やピュアスプリンター)に対してのレギュレーションも以前と比べて厳しくなっている。

もちろん今回もツアー・オブ・ジャパンのメンバーと共に目標とバランスを考慮して選考したことは言うまでもない。オリンピックに向けてUCIポイント獲得を最優先させるために主要メンバーをツアー・オブ・ジャパンに選考するのでは? という見方もあるとは思うが、我々にとってポイント対象レースは11月まで多くプログラミングされている。そこまで傾倒することはチームのフィロソフィーにも反するし、チームの一番の目標ではない。それよりも最優先させなければならないのは、メインスポンサーをはじめ、日本のスポンサー、ファンの方々のお膝元で魅力溢れるレースを披露できるか否かに尽きる。

オリンピックの代表選考に関しては「欧米の強豪の中でどれだけ戦えるか」がナショナルチームから求められている焦点。アジアから離れると簡単なレースなど1レースも存在しない。エースとアシストが明確なハイレベルのレースにおいて、たとえ数ポイントでも獲得するのは決して簡単なミッションではないが、シーズンを通して正攻法で挑んでいきたい。

我々のような若いメンバーが主体のチームにとってグランツールは、まさに「当たって砕けろ」が参加するコンセプトとして最も相応しく、挑戦の修羅場だと捉えている。主催者からも連日エスケープにメンバーを送り込む積極的な姿勢がワイルドカードのチームに求められるが、チームの思惑としてはやはりステージ優勝が大きな目標となる。

チームの二本柱はカノラとロバト。もちろん当初はモゼールも当確メンバーであったが、体調不良からの回復が遅れ、メンバーから外すことを余儀なくされたのは、スポンサーを含むイタリアの首脳陣にとっては大きな誤算だった。

期待を担う3人目は若手の筆頭バジョーリ。決してステージレース向きの選手ではないが、チームの陣営から見て正直、イタリア国内でも実績のある彼をを外す理由はどこにも見当たらなかった。

アシストの要はチーマ兄弟の兄、ダミアーノ。当初から不可欠なメンバーとして監督陣営からも信頼され認識されていた。勝ってるとは言え、まだ弱冠20才のロナルディは、当初ジロ・デ・イタリアのメンバー構想には全く入ってなかったが、モゼールの欠場の穴を埋めるだけでなく、トルコでも見せ場を演出したようにロバトのアシストを期待してのメンバー入りとなった。

サンタロミータは、グランツールに6回出場するなど最も豊富なキャリアを有し、今回のメンバー構成にとって必要不可欠であったが、4月に3回クラッシュに巻き込まれ大ケガを負った。本人にとっても万全とは言えず、不安材料は多いと思うが、ワールドツアーチームに10年以上在籍した圧倒的な経験で今回のメンバーを支えてくれることを期待している。

西村大輝は昨年と比べて日本人の中でも最も成長したメンバー。だからといってジロ・デ・イタリアのメンバーとして相応しいか?と問われれば「NO」だが、たとえ21日間走り切れなくても、エースからの要求を果たしながらグランツールを経験することが彼の新たなモチベーションに繋がり、日本の同世代の若者や子どもに勇気と希望を与えるキャラクターに成長することを期待している。

初山翔は、昨シーズン、的確で積極的な走りで春先のティレーノ〜アドリアティコ、ミラノ〜サンレモ等のビックレースでチームに大きく貢献し、今年はシーズンインの頃からジロ・デ・イタリアのメンバーとして有力視されていた一人。昨年と比べてもパワーアップした自覚、自信が周りにも伝わっていたが、シーズンイン当初からクラッシュをはじめとする不運に見舞われ、幸先の悪いシーズンに苦しんでいた。4月に入りリズムを取り戻す兆しが出て来たところで、予定されてたツアー・オブ・クロアチアが直前にキャンセルになり、重要なプログラムを前に評価される対象レースを失ったことは、本人の気持ちを思えば思うほど残念な状況だった。それぞれのキャラクターを活かした8名のメンバー構成を考えると、同じ脚質タイプのサンタロミータとオゾリオのケガからの回復次第というある意味、本人にとっては困惑させられる立場だった。出場有力候補として見守って来ただけに、結果的に8人のメンバーに選ばれ、本人の気持ちを聞く前に今はホッとしている。本来のパフォーマンス的には実力さえ発揮できればエースからも信頼が厚く、若い西村より優れている点が多いのは間違いない。各ステージで監督から与えられたミッションに応えながら、エースの傍らで「初山の持ち味」を精一杯アピールし貢献してくれることを期待している。

中根英登がスプリントで区間5位…ツアー・コロンビア2.1

ツアー・コロンビア2.1の第4ステージが2月15日(現地時間)にコロンビア第2の都市メデジンで開催された。登坂区間で60名ほどに絞られた集団からボブ・ユンゲルス(ドゥクーニンク・クイックステップ)がカウンターアタックを仕掛けて優勝。好位置につけていたNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの中根英登が後続スプリントで区間5位、今季2回目のトップ10リザルトを残した。

ツアー・コロンビア2.1の第3ステージを走る中根英登 ©Dario Belingheri/BettiniPhoto

2月12日に開幕した6日間のステージレース。第4ステージは距離144km。24kmの周回コースを6周回するコースプロフィールで、10.9km地点に急な登坂区間となる4級山岳が設定されていた。

2周回目に入ると6名の逃げが形成され、3周回目でタイム差は2分ほど広がった。メイン集団はレースリーダーのリゴベルト・ウラン擁するEFエデュケーションファーストがコントロールし、最終周回の登坂区間を前に逃げを吸収すると、そこからは激しいアタックが繰り返される展開となり、集団は60名ほどに絞られた。

集団ゴールスプリントの場合、NIPPOはイメリオ・チーマのスプリントで勝負する作戦だったが、集団に残ったのは中根、アレハンドロ・オゾリオ、ルーベン・アコスタの3選手のみ。そして残り5kmを切ると地元選手で、2018年のツール・ド・ラブニールで山岳賞を獲得したオゾリオが果敢にアタックを繰り返した。その動きがあったため、中根は集団前方の好位置で脚をためながらフィニッシュラインをめざした。ラスト3kmから単独で先頭に立ったオゾリオ。逃げ切りの展開をめざして懸命にペダルを踏んだが、残り1kmをすぎるとカウンターアタックを仕掛けたユンゲルスに交わされて惜しくも集団に吸収。

後続は2位以下のスプリントとなり、集団前方からスプリントに挑んだ中根が集団内4位、区間5位でフィニッシュした。ピュアスプリンターは残っていなかったが、それでもワールドツアーで活躍するビッグネームが多くいる集団で、素晴らしい結果を残した。表彰台が見えていただけに悔しさが残る中根だが、1月28日に開催されたブエルタ・ア・サンフアン(アルゼンチン/UCIアメリカツアー2.1)第2ステージの区間10位に続く、今季2回目のトップ10入り。

ツアー・コロンビア2.1の第2ステージ、沿道では大勢の観客が選手たちに声援を送る ©Dario Belingheri/BettiniPhoto

同大会は残すところ2ステージ。ここから厳しい山岳ステージが始まっていき、17日に開催される最終ステージが1級山岳山頂フィニッシュのクイーンステージになっている。また17日はイタリアでもイタリア国内のシーズン開幕戦となる「トロフェオ・ライグエリア(UCI1.HC)」が開催され、初山翔や2018年覇者のモレノ・モゼールが出場する。

中根英登

中根英登のコメント
唯一の平坦基調なステージかと思いきや、急勾配の上りからUターンして一気に下る区間が存在した厳しいコースレイアウト。イメリオのスプリント勝負一択のオーダーだったので、毎周回彼のためにみんなで位置取りと補給を運び、中切れを埋めたりと動いた。最終周回の上り区間で当然のごとくペースが上がるがしっかり前方でクリア。先頭集団に残ったのはオゾリオ、アコスタ、自分の3人だった。

ラスト5kmを切ってからオゾリオが勝つためのアタックを連発。 彼が独走に持ち込み勝てるかと思ったがラスト1kmを切って吸収されてしまう。自分はオゾリオが逃げているので集団の前方で待機。今日の勝者ユンゲルスがアタックしたのには誰も付くことができず、最終コーナーを10番手くらいで通過。コーナーから立ち上がって集団が左に寄って微妙に速度が緩んだので、コーナーの立ち上がりで脚がつりかけていたが、踏んだ勢いを殺さないようにそのまま右側からスプリント開始。3位のアラフィリップには全く届かず、ゴールライン直前で1人にまくられてステージ5位だった。

標高が約1600mだったためか、今日は身体がしっかり動いた。スプリントする位置とタイミングは今までの中では好感触だったが、最後はやはり脚がなかった。 勝者が、ポディウムが、目の前に見えていただけにこの順位はかなり悔しい。残り2ステージも厳しいコースレイアウト。また明日も頑張ってきます!

伊藤雅和

伊藤雅和のコメント
毎周チームメートに調子などを聞きながら距離をこなしていった。今日はこれまでの調子が嘘のように踏めてた1日だった。最後の上りで遅れる選手たちに前をふさがれて、前との距離が開いてしまい、一人で大急ぎで追っかけて、頂上付近でフルームに追い付いたから大丈夫だと思ったらフルームが踏みやめて前との距離がもっと開いてしまった。安心した自分のミスだった。今日の脚なら前に残れたと思うのでふさがれた時にどかしたりそういう積極性が足りなかったと後悔している。前に残るチャンスを自分のせいでなくしてしまって、そしたらもっと最後の仕事を今日残った3人のアシストができたのにとすごく後悔している。でも脚の感覚はよくなってきたのでこのまま調子を上げていきたい。

ツアー・コロンビア2.1

中根英登がブエルタ・ア・サンフアン第2Sで10位と健闘

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの2019年初戦となるアルゼンチンでのブエルタ・ア・サンフアン。1月28日(日本時間同29日)に開催された第2ステージで中根英登が大健闘した。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの中根英登

1月27日に開幕した南米アルゼンチン最大のステージレース「ブエルタ・ア・サンフアン(UCIアメリカツアー2.1)」。28日(日本時間29日)に開催された第2ステージは、40度に達する厳しい暑さのために、スタート時間が30分ほど遅くなり、さらに終盤に設定された3級山岳を含む周回コースが4周回から3周回に変更。走行距離も160kmから134kmに短縮された。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは、3級山岳山頂フィニッシュというコースレイアウトのため、好調な中根、2人のネオプロ・コロンビア人アコスタとオソリオをエースにして戦う作戦でスタートした。

7名の逃げが先行する展開でレースは進んでいき、強い風も吹いたために落車も頻発し、ややナーバスなステージとなった。フィニッシュラインに向かう登坂区間を前に、最後まで逃げていたイスラエルサイクリングアカデミーの選手が集団に吸収されたが、その時点で集団は80名ほどに小さくなっていた。最後の登坂区間では、ナイロ・キンタナを擁するモビスターら強豪チームがペースアップを図り、集団は急激に小さくなっていく。

ブエルタ・ア・サンフアンの第2ステージ ©Roberto Bettini/BettiniPhoto

そして残り3kmを切って優勝候補でもあるジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタックを仕掛け、キンタナとティシュ・ベノート(ロット・スーダル)が反応し、先頭は3名に。中根とアコスタが35名ほどになった追走集団に食らいつく。追走集団はアラフィリップをとらえることはできなかったが、勝者と同タイムでのスプリントとなり、中根が区間10位、アコスタが区間29位でフィニッシュした。

同集団には格上カテゴリーの、世界のトップレースで活躍するワールドツアー選手がひしめいていて、そのなかでトップ10の好成績を残したことは、中根にとって大きな自信につながる素晴らしい結果となる。しかも中根はこの結果に満足しておらず、ここをステップとして、さらに上を目指していきたいという。

中根英登
中根英登のコメント
クライマーの総合順位を落とさぬようにゴールすることを最優先にしてスタートした。アタック合戦で一時自分とダミアーノ・チーマを含む20人くらいが先行する時があったがこれは長く続かず、地元チーム中心に7人の逃げを容認して集団は落ち着く。チーマ兄弟が何度も補給に行ってくれて、水を身体にかけながら強烈な暑さをしのぐ。周回コースに入り、風が強いために平坦路での位置取りが毎回ナーバス。昨日よりも落車が多く発生したが、巻き込まれることなく最終周回へ。
上りの麓までの平坦路でチーマ兄弟の素晴らしいアシストを受けて、ストレスなく落ち着いて上りへ突入。頂上手前で強烈なアタックがかかり、集団が活性化。少し後ろにいたためにそのアタックについていくチャレンジはできず、その追走集団で頂上通過。サガンがいたために、ボーラのアシストが強烈に牽引するが、追いつくことはできずに追走集団でのスプリントにチャレンジしてステージ10位だった。
チーマ兄弟はボクらを信頼して1日通して素晴らしいアシストをしてくれたことに感謝したい。最後の強烈なアタックに反応するための位置にいるために、もっと脚を使って前にいかなければならなかったし、集団スプリントでの仕掛けるタイミングや位置ももっと改善できるはず。次はトップ3に食い込むために、そしてステージ優勝を目指して、このステージの経験を次に生かしていきたい。

NIPPO・ヴィーニファンティーニが3年ぶりにジロ・デ・イタリア参戦へ

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネが5月に開催される三大ツールのひとつ、ジロ・デ・イタリアへのワイルドカードを獲得。2016年以来3年ぶりにイタリア最大のステージレースに出場することになった。

2019ジロ・デ・イタリアに出場するNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ

イタリア最大のステージレース「ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)」を主催するRCSスポルト社が、1月25日に同レースへのワイルドカード(主催者招待枠)を発表し、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネが4枚のワイルドカードのうちの1枚を獲得。2015年、16年以来、3年ぶり3回目の出場が決ままった。ワイルドカードは、第二ディビジョンであるUCIプロコンチネンタルチームに与えられるもので、2019年は3つのイタリア籍チーム、そして2018年に引き続きイスラエルサイクリングアカデミーが獲得した。

ジロ・デ・イタリア2019 ワイルドカード獲得チーム
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ(イタリア)
アンドローニジョカトリ・シデルメク(イタリア)
バルディアーニCSF(イタリア)
イスラエルサイクリングアカデミー(イスラエル)

2019年のジロ・デ・イタリアは、5月11日(土)にイタリア中部のボローニャで開幕し、全21ステージで構成される。3週間かけてイタリア全土を駆け抜けて、6月2日(日)にヴェローナで最終ステージを迎える。総走行距離は3,518.5km、厳しい山岳ステージは5つ設定されている。2019年で102回目の開催となり、長い歴史と伝統をまとったイタリアが世界に誇る美しくも過酷なレースだ。

また同時にRCSスポルト社は同社が主催する他のUCIワールドツアーレースへのワイルドカードを発表。NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは3月9日に開催されるストラーデ・ビアンケ(イタリア/1.ワールドツアー)のワイルドカードも獲得した。

チームはスペイン・カルペでのトレーニングキャンプを終え、シーズン初戦は南米アルゼンチンで1月27日から2月3日まで開催されるブエルタ・ア・サンフアン(UCIアメリカツアー2.1)となる。
大門宏チームマネージャーのコメント
まずは主催者であるRCSスポルト社に対し、お礼を申し上げたい。また同社には、NIPPO岩田会長の新年挨拶としての本社訪問を快く受け入れて頂き、心から感謝している。しかも訪問した翌日(1月12日)にガゼッタ・デロ・スポルトの紙面であれだけ大きな記事を掲載していただいたことは、この新聞の影響力(日本の四大スポーツ新聞をはるかに超える規模)を知る自分にとっては衝撃的な出来事だった。大変失礼で意地悪な言い方かもしれないが、大きく紙面を飾った記事を見て、「でもジロ・デ・イタリアへの招待は許してね」という意味合いがこもった大サービスなのかと内心感じていた。

2015、16年に続き、3年ぶりのジロ・デ・イタリアの出場が叶ったことで、ファルネーゼヴィーニ社、ファイザネ社、デローザ社をはじめイタリアのスポンサー各社が全社員を挙げて歓喜している姿が思い浮び、本当にホッとしている。

特にファルネーゼヴィーニ社CEOのヴァンレンティーノ・ショッティ氏にとって、この2年間、ジロ・デ・イタリアに参加しないチームをサポートし続けることは決して穏やかではなかったと思う。 チームマネージャーのフランチェスコ・ペロージにとっても、この2シーズンはスポンサー探しで苦悩に満ちた仕事を強いられていたので、個人的には改めてイタリアのスポンサーにとって、ジロ・デ・イタリアへの出場がどれだけ重要な位置付けで大切なことか、彼らの側でつくづく痛感させられていた。

ジロ・デ・イタリアは過去2度、チームスタッフとして帯同したが、選手を支える立場のスタッフにとって、キャリアを積む最高の現場だと実感した。21日間、8台のチーム車両の走行距離は車によっては5000kmを優に超える。ほぼ毎日街やホテルを転々と移動するチームに随行し、得られる実体験は、なにものにも代えがたい。監督、メカニック、マッサー、広報、スポンサー関係者の方々、チームに関わる1人でも多くの日本人を随行させ、彼らの将来の活動に役立たせ、それが日本の自転車競技界の発展に貢献できることを願いたい。

日本のロードレースファンが最も注目していることは、日本人選手のメンバー入りが叶うのか…? という点だと思うが、まだシーズンが始まっていない今の段階では、コメントを控えたい。 今シーズン所属している日本人選手にとってヨーロッパ、アジアでのUCIポイントの獲得はあらゆる意味で至上命令。 ジロ・デ・イタリアを走ることになれば準備期間、回復期間含めて最低でも4ヶ月を犠牲にする必要がある。そのあたりのバランスが非常に難しい。

🇮🇹Giro d’Italia

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ

NIPPO・ヴィーニファンティーニのデローザ2019チームエディションバイク

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは2019シーズン、イタリアのレーシングバイクブランドの老舗デローザとパートナーシップを締結。チームNIPPOとデローザの提携は、2012シーズンのコンチネンタルチーム時代を含めると8シーズン目を迎え、これまで培った強固な信頼関係をもって、ハイエンドモデルである『プロトス』『SK ピニンファリーナ』『キング』、3つのチームエディションが、勝利をめざして戦い続けるチームに供給される。

デローザ・プロトス チームエディションモデル

すべてのチームエディションモデルがホワイト基調のカラーリングに一新され、『プロトス』には、チームのイメージカラーである蛍光オレンジ、ネイビーブルー、スカイブルーのラインがあしらわれる。

チームのメインバイクは引き続き『プロトス』。これまでの多くの勝利がその実力を証明している。4タイプのカーボン素材を組み合わせ、高い剛性と軽量化を実現。デローザの特徴であるジオメトリーバランスに優れた操縦性能だけでなく、登坂やスプリントなどにおいて、プロレーサーからのあらゆる要求に応える完成度の高いオールラウンドなレーシングバイク。

SK ピニンファリーナ。チームエディションモデルがホワイト基調のカラーリングに一新された

メインコンポーネントはパワーメーターの『パワー2マックス』がチェーンホイールに組み込まれたカンパニョーロ『スーパーレコードEPS』と『スーパーレコード(12速)』となる。レーシングホイールは『ボーラ35』『ボーラ50』『シャマル』で戦う。ハンドルとステムはFSAとヴィジョン。サドルはセライタリアのラインナップから選手の好みに合わせてセレクト。そしてレーシングタイヤは引き続き日本のトップブランドであるIRCタイヤがスポンサーとして参加する。

17名の所属選手に対し、レースバイク、レーススペアバイク、トレーニングバイク、タイムトライアルバイクの計4台でシーズンに挑む。

主要スペック一覧
フレーム: デローザ『プロトス』『SK ピニンファリーナ』『キング』
メインコンポーネント: カンパニョーロ 『スーパーレコードEPS 12速』『スーパーレコード(メカニカル)12速』
ホイール: カンパニョーロ『ボーラ35』『ボーラ50』『シャマル』等
タイヤ: IRCタイヤ『アスピーテプロ』『フォーミュラ プロ(チューブラー、チューブレス)』
サドル: セライタリア
ハンドル、ステム: FSA、ヴィジョン
ペダル: ルック
パワーメーター: パワー2マックス
ボトル、ボトルケージ: エリート
ヘルメット: カブト『エアロ – R1』『ゼナード – EX』『フレアー』『エアロ – TL』
シューズ: ノースウェーブ『エクストリームRR』

上段左. SKピニンファリーナのトップチューブ。流線型の美しいフォルムにチーム名が入る 上段中. セライタリアのサドル。選手の好みにより数種類のモデルから選択 上段右. プロトスに搭載されたフロントディスクブレーキ 下段左. 12速スーパーレコード・リヤディレーラー。今後、電動式も投入されていく予定 下段右. プロトスのトップチューブにもチーム名があしらわれる

クリスティアーノ・デローザ(デローザ社CEO)のコメント
プロコンチネンタルチーム体制になってから、これまでチームのイメージカラーである蛍光オレンジと、メインスポンサーの一つであるファンティーニ(ファルネーゼヴィーニのブランド名)のイメージカラーであるネイビーブルーをセレクトしてきた。2シーズン施してきたオレンジは当初から候補になかったが、ウーゴ(デローザ創始者)のお気に入りで、デローザのイメージカラーともいえるブルーの色調でいくかどうかは最後まで迷った。

誰も予期していなかったであろうホワイトをチョイスしたことは、デローザファンにとってもサプライズだったとは思うが、単なる思い付きじゃない。今年はウエアに、ホワイトが基調となるNIPPOのスポンサーオリジナルロゴが復活したこともあり、ウーゴにも相談し、まずはベースをホワイトでいこうと決めた。

そこにアクセントとして、チームのイメージカラーのオレンジ、ファンティーニのネイビーブルー、ファイザネのスカイブルーとそれぞれのイメージカラーを施した。閃いた感覚をデッサンにちりばめて、塗装で今年のチームのイメージを表現したに過ぎないが、ウエアとのバランスも良く、爽やかなイメージで大変気に入っている。

ディスクブレーキについては、アメリカのメーカーではトップモデルでもディスク仕様しか選択の余地がないマーケティング戦略の動きが見られるが、我々は完全移行するには時期尚早と考えている。確かにディスクブレーキには多くのメリットや可能性があり、未来は明るい。本来ブレーキに求められる機能(スピードコントロール)の点だけでなく、完成車として考えればフレームの細部にわたるデザインも大きな変革を遂げるだろう。我々にとって機能性と先鋭的でスタイリッシュなイタリアンデザインの両立は欠かせないため、これからも機能性とデローザらしい“美しさ”とのバランスを追求していく。

またディスク仕様で製造するとカーボン繊維で新たな補強が必要になる。必然的にフレームの剛性が増し乗り味も違ってくるが、これからもプロ選手からのフィードバックと真摯に向き合いながら、世界中の様々なカテゴリーのレース現場での対応も見極め、慎重に扱っていきたい。