中根英登がスプリントで区間5位…ツアー・コロンビア2.1

ツアー・コロンビア2.1の第4ステージが2月15日(現地時間)にコロンビア第2の都市メデジンで開催された。登坂区間で60名ほどに絞られた集団からボブ・ユンゲルス(ドゥクーニンク・クイックステップ)がカウンターアタックを仕掛けて優勝。好位置につけていたNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの中根英登が後続スプリントで区間5位、今季2回目のトップ10リザルトを残した。

ツアー・コロンビア2.1の第3ステージを走る中根英登 ©Dario Belingheri/BettiniPhoto

2月12日に開幕した6日間のステージレース。第4ステージは距離144km。24kmの周回コースを6周回するコースプロフィールで、10.9km地点に急な登坂区間となる4級山岳が設定されていた。

2周回目に入ると6名の逃げが形成され、3周回目でタイム差は2分ほど広がった。メイン集団はレースリーダーのリゴベルト・ウラン擁するEFエデュケーションファーストがコントロールし、最終周回の登坂区間を前に逃げを吸収すると、そこからは激しいアタックが繰り返される展開となり、集団は60名ほどに絞られた。

集団ゴールスプリントの場合、NIPPOはイメリオ・チーマのスプリントで勝負する作戦だったが、集団に残ったのは中根、アレハンドロ・オゾリオ、ルーベン・アコスタの3選手のみ。そして残り5kmを切ると地元選手で、2018年のツール・ド・ラブニールで山岳賞を獲得したオゾリオが果敢にアタックを繰り返した。その動きがあったため、中根は集団前方の好位置で脚をためながらフィニッシュラインをめざした。ラスト3kmから単独で先頭に立ったオゾリオ。逃げ切りの展開をめざして懸命にペダルを踏んだが、残り1kmをすぎるとカウンターアタックを仕掛けたユンゲルスに交わされて惜しくも集団に吸収。

後続は2位以下のスプリントとなり、集団前方からスプリントに挑んだ中根が集団内4位、区間5位でフィニッシュした。ピュアスプリンターは残っていなかったが、それでもワールドツアーで活躍するビッグネームが多くいる集団で、素晴らしい結果を残した。表彰台が見えていただけに悔しさが残る中根だが、1月28日に開催されたブエルタ・ア・サンフアン(アルゼンチン/UCIアメリカツアー2.1)第2ステージの区間10位に続く、今季2回目のトップ10入り。

ツアー・コロンビア2.1の第2ステージ、沿道では大勢の観客が選手たちに声援を送る ©Dario Belingheri/BettiniPhoto

同大会は残すところ2ステージ。ここから厳しい山岳ステージが始まっていき、17日に開催される最終ステージが1級山岳山頂フィニッシュのクイーンステージになっている。また17日はイタリアでもイタリア国内のシーズン開幕戦となる「トロフェオ・ライグエリア(UCI1.HC)」が開催され、初山翔や2018年覇者のモレノ・モゼールが出場する。

中根英登

中根英登のコメント
唯一の平坦基調なステージかと思いきや、急勾配の上りからUターンして一気に下る区間が存在した厳しいコースレイアウト。イメリオのスプリント勝負一択のオーダーだったので、毎周回彼のためにみんなで位置取りと補給を運び、中切れを埋めたりと動いた。最終周回の上り区間で当然のごとくペースが上がるがしっかり前方でクリア。先頭集団に残ったのはオゾリオ、アコスタ、自分の3人だった。

ラスト5kmを切ってからオゾリオが勝つためのアタックを連発。 彼が独走に持ち込み勝てるかと思ったがラスト1kmを切って吸収されてしまう。自分はオゾリオが逃げているので集団の前方で待機。今日の勝者ユンゲルスがアタックしたのには誰も付くことができず、最終コーナーを10番手くらいで通過。コーナーから立ち上がって集団が左に寄って微妙に速度が緩んだので、コーナーの立ち上がりで脚がつりかけていたが、踏んだ勢いを殺さないようにそのまま右側からスプリント開始。3位のアラフィリップには全く届かず、ゴールライン直前で1人にまくられてステージ5位だった。

標高が約1600mだったためか、今日は身体がしっかり動いた。スプリントする位置とタイミングは今までの中では好感触だったが、最後はやはり脚がなかった。 勝者が、ポディウムが、目の前に見えていただけにこの順位はかなり悔しい。残り2ステージも厳しいコースレイアウト。また明日も頑張ってきます!

伊藤雅和

伊藤雅和のコメント
毎周チームメートに調子などを聞きながら距離をこなしていった。今日はこれまでの調子が嘘のように踏めてた1日だった。最後の上りで遅れる選手たちに前をふさがれて、前との距離が開いてしまい、一人で大急ぎで追っかけて、頂上付近でフルームに追い付いたから大丈夫だと思ったらフルームが踏みやめて前との距離がもっと開いてしまった。安心した自分のミスだった。今日の脚なら前に残れたと思うのでふさがれた時にどかしたりそういう積極性が足りなかったと後悔している。前に残るチャンスを自分のせいでなくしてしまって、そしたらもっと最後の仕事を今日残った3人のアシストができたのにとすごく後悔している。でも脚の感覚はよくなってきたのでこのまま調子を上げていきたい。

ツアー・コロンビア2.1

中根英登がブエルタ・ア・サンフアン第2Sで10位と健闘

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの2019年初戦となるアルゼンチンでのブエルタ・ア・サンフアン。1月28日(日本時間同29日)に開催された第2ステージで中根英登が大健闘した。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの中根英登

1月27日に開幕した南米アルゼンチン最大のステージレース「ブエルタ・ア・サンフアン(UCIアメリカツアー2.1)」。28日(日本時間29日)に開催された第2ステージは、40度に達する厳しい暑さのために、スタート時間が30分ほど遅くなり、さらに終盤に設定された3級山岳を含む周回コースが4周回から3周回に変更。走行距離も160kmから134kmに短縮された。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは、3級山岳山頂フィニッシュというコースレイアウトのため、好調な中根、2人のネオプロ・コロンビア人アコスタとオソリオをエースにして戦う作戦でスタートした。

7名の逃げが先行する展開でレースは進んでいき、強い風も吹いたために落車も頻発し、ややナーバスなステージとなった。フィニッシュラインに向かう登坂区間を前に、最後まで逃げていたイスラエルサイクリングアカデミーの選手が集団に吸収されたが、その時点で集団は80名ほどに小さくなっていた。最後の登坂区間では、ナイロ・キンタナを擁するモビスターら強豪チームがペースアップを図り、集団は急激に小さくなっていく。

ブエルタ・ア・サンフアンの第2ステージ ©Roberto Bettini/BettiniPhoto

そして残り3kmを切って優勝候補でもあるジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタックを仕掛け、キンタナとティシュ・ベノート(ロット・スーダル)が反応し、先頭は3名に。中根とアコスタが35名ほどになった追走集団に食らいつく。追走集団はアラフィリップをとらえることはできなかったが、勝者と同タイムでのスプリントとなり、中根が区間10位、アコスタが区間29位でフィニッシュした。

同集団には格上カテゴリーの、世界のトップレースで活躍するワールドツアー選手がひしめいていて、そのなかでトップ10の好成績を残したことは、中根にとって大きな自信につながる素晴らしい結果となる。しかも中根はこの結果に満足しておらず、ここをステップとして、さらに上を目指していきたいという。

中根英登
中根英登のコメント
クライマーの総合順位を落とさぬようにゴールすることを最優先にしてスタートした。アタック合戦で一時自分とダミアーノ・チーマを含む20人くらいが先行する時があったがこれは長く続かず、地元チーム中心に7人の逃げを容認して集団は落ち着く。チーマ兄弟が何度も補給に行ってくれて、水を身体にかけながら強烈な暑さをしのぐ。周回コースに入り、風が強いために平坦路での位置取りが毎回ナーバス。昨日よりも落車が多く発生したが、巻き込まれることなく最終周回へ。
上りの麓までの平坦路でチーマ兄弟の素晴らしいアシストを受けて、ストレスなく落ち着いて上りへ突入。頂上手前で強烈なアタックがかかり、集団が活性化。少し後ろにいたためにそのアタックについていくチャレンジはできず、その追走集団で頂上通過。サガンがいたために、ボーラのアシストが強烈に牽引するが、追いつくことはできずに追走集団でのスプリントにチャレンジしてステージ10位だった。
チーマ兄弟はボクらを信頼して1日通して素晴らしいアシストをしてくれたことに感謝したい。最後の強烈なアタックに反応するための位置にいるために、もっと脚を使って前にいかなければならなかったし、集団スプリントでの仕掛けるタイミングや位置ももっと改善できるはず。次はトップ3に食い込むために、そしてステージ優勝を目指して、このステージの経験を次に生かしていきたい。

NIPPO・ヴィーニファンティーニが3年ぶりにジロ・デ・イタリア参戦へ

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネが5月に開催される三大ツールのひとつ、ジロ・デ・イタリアへのワイルドカードを獲得。2016年以来3年ぶりにイタリア最大のステージレースに出場することになった。

2019ジロ・デ・イタリアに出場するNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ

イタリア最大のステージレース「ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)」を主催するRCSスポルト社が、1月25日に同レースへのワイルドカード(主催者招待枠)を発表し、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネが4枚のワイルドカードのうちの1枚を獲得。2015年、16年以来、3年ぶり3回目の出場が決ままった。ワイルドカードは、第二ディビジョンであるUCIプロコンチネンタルチームに与えられるもので、2019年は3つのイタリア籍チーム、そして2018年に引き続きイスラエルサイクリングアカデミーが獲得した。

ジロ・デ・イタリア2019 ワイルドカード獲得チーム
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ(イタリア)
アンドローニジョカトリ・シデルメク(イタリア)
バルディアーニCSF(イタリア)
イスラエルサイクリングアカデミー(イスラエル)

2019年のジロ・デ・イタリアは、5月11日(土)にイタリア中部のボローニャで開幕し、全21ステージで構成される。3週間かけてイタリア全土を駆け抜けて、6月2日(日)にヴェローナで最終ステージを迎える。総走行距離は3,518.5km、厳しい山岳ステージは5つ設定されている。2019年で102回目の開催となり、長い歴史と伝統をまとったイタリアが世界に誇る美しくも過酷なレースだ。

また同時にRCSスポルト社は同社が主催する他のUCIワールドツアーレースへのワイルドカードを発表。NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは3月9日に開催されるストラーデ・ビアンケ(イタリア/1.ワールドツアー)のワイルドカードも獲得した。

チームはスペイン・カルペでのトレーニングキャンプを終え、シーズン初戦は南米アルゼンチンで1月27日から2月3日まで開催されるブエルタ・ア・サンフアン(UCIアメリカツアー2.1)となる。
大門宏チームマネージャーのコメント
まずは主催者であるRCSスポルト社に対し、お礼を申し上げたい。また同社には、NIPPO岩田会長の新年挨拶としての本社訪問を快く受け入れて頂き、心から感謝している。しかも訪問した翌日(1月12日)にガゼッタ・デロ・スポルトの紙面であれだけ大きな記事を掲載していただいたことは、この新聞の影響力(日本の四大スポーツ新聞をはるかに超える規模)を知る自分にとっては衝撃的な出来事だった。大変失礼で意地悪な言い方かもしれないが、大きく紙面を飾った記事を見て、「でもジロ・デ・イタリアへの招待は許してね」という意味合いがこもった大サービスなのかと内心感じていた。

2015、16年に続き、3年ぶりのジロ・デ・イタリアの出場が叶ったことで、ファルネーゼヴィーニ社、ファイザネ社、デローザ社をはじめイタリアのスポンサー各社が全社員を挙げて歓喜している姿が思い浮び、本当にホッとしている。

特にファルネーゼヴィーニ社CEOのヴァンレンティーノ・ショッティ氏にとって、この2年間、ジロ・デ・イタリアに参加しないチームをサポートし続けることは決して穏やかではなかったと思う。 チームマネージャーのフランチェスコ・ペロージにとっても、この2シーズンはスポンサー探しで苦悩に満ちた仕事を強いられていたので、個人的には改めてイタリアのスポンサーにとって、ジロ・デ・イタリアへの出場がどれだけ重要な位置付けで大切なことか、彼らの側でつくづく痛感させられていた。

ジロ・デ・イタリアは過去2度、チームスタッフとして帯同したが、選手を支える立場のスタッフにとって、キャリアを積む最高の現場だと実感した。21日間、8台のチーム車両の走行距離は車によっては5000kmを優に超える。ほぼ毎日街やホテルを転々と移動するチームに随行し、得られる実体験は、なにものにも代えがたい。監督、メカニック、マッサー、広報、スポンサー関係者の方々、チームに関わる1人でも多くの日本人を随行させ、彼らの将来の活動に役立たせ、それが日本の自転車競技界の発展に貢献できることを願いたい。

日本のロードレースファンが最も注目していることは、日本人選手のメンバー入りが叶うのか…? という点だと思うが、まだシーズンが始まっていない今の段階では、コメントを控えたい。 今シーズン所属している日本人選手にとってヨーロッパ、アジアでのUCIポイントの獲得はあらゆる意味で至上命令。 ジロ・デ・イタリアを走ることになれば準備期間、回復期間含めて最低でも4ヶ月を犠牲にする必要がある。そのあたりのバランスが非常に難しい。

🇮🇹Giro d’Italia

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ

NIPPO・ヴィーニファンティーニのデローザ2019チームエディションバイク

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは2019シーズン、イタリアのレーシングバイクブランドの老舗デローザとパートナーシップを締結。チームNIPPOとデローザの提携は、2012シーズンのコンチネンタルチーム時代を含めると8シーズン目を迎え、これまで培った強固な信頼関係をもって、ハイエンドモデルである『プロトス』『SK ピニンファリーナ』『キング』、3つのチームエディションが、勝利をめざして戦い続けるチームに供給される。

デローザ・プロトス チームエディションモデル

すべてのチームエディションモデルがホワイト基調のカラーリングに一新され、『プロトス』には、チームのイメージカラーである蛍光オレンジ、ネイビーブルー、スカイブルーのラインがあしらわれる。

チームのメインバイクは引き続き『プロトス』。これまでの多くの勝利がその実力を証明している。4タイプのカーボン素材を組み合わせ、高い剛性と軽量化を実現。デローザの特徴であるジオメトリーバランスに優れた操縦性能だけでなく、登坂やスプリントなどにおいて、プロレーサーからのあらゆる要求に応える完成度の高いオールラウンドなレーシングバイク。

SK ピニンファリーナ。チームエディションモデルがホワイト基調のカラーリングに一新された

メインコンポーネントはパワーメーターの『パワー2マックス』がチェーンホイールに組み込まれたカンパニョーロ『スーパーレコードEPS』と『スーパーレコード(12速)』となる。レーシングホイールは『ボーラ35』『ボーラ50』『シャマル』で戦う。ハンドルとステムはFSAとヴィジョン。サドルはセライタリアのラインナップから選手の好みに合わせてセレクト。そしてレーシングタイヤは引き続き日本のトップブランドであるIRCタイヤがスポンサーとして参加する。

17名の所属選手に対し、レースバイク、レーススペアバイク、トレーニングバイク、タイムトライアルバイクの計4台でシーズンに挑む。

主要スペック一覧
フレーム: デローザ『プロトス』『SK ピニンファリーナ』『キング』
メインコンポーネント: カンパニョーロ 『スーパーレコードEPS 12速』『スーパーレコード(メカニカル)12速』
ホイール: カンパニョーロ『ボーラ35』『ボーラ50』『シャマル』等
タイヤ: IRCタイヤ『アスピーテプロ』『フォーミュラ プロ(チューブラー、チューブレス)』
サドル: セライタリア
ハンドル、ステム: FSA、ヴィジョン
ペダル: ルック
パワーメーター: パワー2マックス
ボトル、ボトルケージ: エリート
ヘルメット: カブト『エアロ – R1』『ゼナード – EX』『フレアー』『エアロ – TL』
シューズ: ノースウェーブ『エクストリームRR』

上段左. SKピニンファリーナのトップチューブ。流線型の美しいフォルムにチーム名が入る 上段中. セライタリアのサドル。選手の好みにより数種類のモデルから選択 上段右. プロトスに搭載されたフロントディスクブレーキ 下段左. 12速スーパーレコード・リヤディレーラー。今後、電動式も投入されていく予定 下段右. プロトスのトップチューブにもチーム名があしらわれる

クリスティアーノ・デローザ(デローザ社CEO)のコメント
プロコンチネンタルチーム体制になってから、これまでチームのイメージカラーである蛍光オレンジと、メインスポンサーの一つであるファンティーニ(ファルネーゼヴィーニのブランド名)のイメージカラーであるネイビーブルーをセレクトしてきた。2シーズン施してきたオレンジは当初から候補になかったが、ウーゴ(デローザ創始者)のお気に入りで、デローザのイメージカラーともいえるブルーの色調でいくかどうかは最後まで迷った。

誰も予期していなかったであろうホワイトをチョイスしたことは、デローザファンにとってもサプライズだったとは思うが、単なる思い付きじゃない。今年はウエアに、ホワイトが基調となるNIPPOのスポンサーオリジナルロゴが復活したこともあり、ウーゴにも相談し、まずはベースをホワイトでいこうと決めた。

そこにアクセントとして、チームのイメージカラーのオレンジ、ファンティーニのネイビーブルー、ファイザネのスカイブルーとそれぞれのイメージカラーを施した。閃いた感覚をデッサンにちりばめて、塗装で今年のチームのイメージを表現したに過ぎないが、ウエアとのバランスも良く、爽やかなイメージで大変気に入っている。

ディスクブレーキについては、アメリカのメーカーではトップモデルでもディスク仕様しか選択の余地がないマーケティング戦略の動きが見られるが、我々は完全移行するには時期尚早と考えている。確かにディスクブレーキには多くのメリットや可能性があり、未来は明るい。本来ブレーキに求められる機能(スピードコントロール)の点だけでなく、完成車として考えればフレームの細部にわたるデザインも大きな変革を遂げるだろう。我々にとって機能性と先鋭的でスタイリッシュなイタリアンデザインの両立は欠かせないため、これからも機能性とデローザらしい“美しさ”とのバランスを追求していく。

またディスク仕様で製造するとカーボン繊維で新たな補強が必要になる。必然的にフレームの剛性が増し乗り味も違ってくるが、これからもプロ選手からのフィードバックと真摯に向き合いながら、世界中の様々なカテゴリーのレース現場での対応も見極め、慎重に扱っていきたい。

NIPPO・ヴィーニファンティーニがサンティーニ製2019チームウエア発表

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニは2019シーズンもイタリアンブランド・サンティーニを公式パートナーとし、オレンジ基調のビビッドな新しいチームウエアを完成させた。

オレンジ基調のビビッドな新しいチームウエア

2019シーズンを戦うチームウエア。プロコンチネンタルチーム体制5年目のシーズンは、新たなパートナー(第3スポンサー)としてファイザネ社を迎え、それに伴いデザインが刷新された。

ジャージは明るいオレンジ色基調のデザインとなり、集団のなかで高い視認性を誇る。スポンサーロゴを配置した比較的シンプルなデザインとなっているが、ヴィーニファンティーニの部分にチームのイメージカラーであるネイビーブルーがあしらわれ、同色のパンツとともにシックでエレガントなイメージを高めている。

ウエアメーカーは2018年に引き続き、北イタリアのベルガモに本社を構えるサンティーニ社。サンティーニ社は、1965年の創業以来、メイドインイタリアにこだわり、これまで多くのプロチームを支えてきた。UCI(国際自転車競技連合)のオフィシャルスポンサーとしても知られていて、世界選手権の勝者に贈られるアルカンシエルジャージを長年にわたりサポートしている。

サンティーニ社を訪問したのは新規加入となるモレノ・モゼールとフランチェスコ・ペロージGM

●サンティーニ公式サイト

2019シーズン体制のチームは、12月11日から16日までイタリア・ラスペッツィアでビルディングキャンプを実施している。1月から始まるシーズンに向けて、所属する全選手が集まり、メディカルチェックやプログラムミーティング、ビデオ・写真撮影などが行われる。

NIPPO・ヴィーニファンティーニは来季、4国籍17選手が所属

イタリア登録のUCIプロコンチネンタルチーム、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネが2019シーズンに所属する17選手を発表した。日本人選手は伊藤雅和、初山翔、吉田隼人、中根英登、西村大輝と契約更新。イタリア、スペイン、コロンビアを加えた4カ国の選手が所属する。

左から伊藤雅和、初山翔、吉田隼人、中根英登、西村大輝

日本人選手は2018年に所属した選手のうち、5選手が契約更新(西村はネオプロ2年契約の2年目)。また、8月から最大で3選手が認められるトレーニー(研修生)制度で、2019シーズンは特に日本人選手を対象として積極的に受け入れていく予定だという。

新規加入選手は4選手で、アスタナから移籍するモレノ・モゼール、イタリアのネオプロ、ジョヴァンニ・ロナルディ、コロンビアからはプロ登竜門といわれるツール・ド・ラブニールで山岳賞を獲得したアレハンドロ・オソリオら若手選手2名が加入。チームキャプテンは最年長となるイヴァン・サンタロミータが務める。

所属選手は12月中旬にイタリアのラスペッツィアで行われるビルディングキャンプ、2019年1月上旬から始まるスペイン・カルペでのトレーニングキャンプに参加。2019シーズンの初戦は1月27日から2月3日までアルゼンチンで開催されるブエルタ・ア・サンフアンインターナショナル(UCIアメリカツアー2.1)の予定。

2019シーズン所属選手一覧
Ruben Dario ACOSTA/ルーベンダリオ・アコスタ(コロンビア) 1996年生まれ ※新規
Nicola BAGIOLI/ニコラ・バジョーリ(イタリア)1995年生まれ
Joan BOU/ジョアン・ボウ(スペイン)1997年生まれ
Marco CANOLA/マルコ・カノラ(イタリア)1988年生まれ
Damiano CIMA/ダミアーノ・チーマ(イタリア)1993年生まれ
Imerio CIMA/イメリオ・チーマ(イタリア)1997年生まれ
初山翔/はつやま・しょう(日本)1988年生まれ
伊藤雅和/いとう・まさかず(日本)1988年生まれ
Juan José LOBATO/フアンホセ・ロバト(スペイン)1988年生まれ
Giovanni LONARDI/ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア)1996年生まれ ※新規
Moreno MOSER/モレノ・モゼール(イタリア)1990年生まれ ※新規
中根英登/なかね・ひでと(日本)1990年生まれ
西村大輝/にしむら・ひろき(日本)1994年生まれ
Alejandro OSORIO/アレハンドロ・オソリオ(コロンビア)1998年生まれ ※新規
Ivan SANTAROMITA/イヴァン・サンタロミータ(イタリア)1984年生まれ
吉田隼人/よしだ・はやと(日本)1989年生まれ
Filippo ZACCANTI/フィリッポ・ザッカンティ(イタリア)1995年生まれ

伊藤雅和

伊藤雅和のコメント
来年もこのチームで走るチャンスをいただけたことをうれしく思います。 今年は所属2年目でどうしても目に見える結果がほしかったですが、それを手に入れることはできませんでした。しかしレベルの高いレースを走らせてもらい、全力でチームメートをアシストし、自分自身のフィジカルのレベルも少しですが、上がってることを確認できました。来年もチームから求められることを理解して、1つ1つのレースを大事にコンディションを整え走っていきたいです。とにかく自分自身強くなるために、毎日少しずつ積み上げて、チームから評価される走りをできるように頑張ります。来年も応援よろしくお願いします!

初山翔

初山翔のコメント
来年もこのチームで走れることをうれしく思います。今年を振り返ってみれば、今まで経験したことのないハイカテゴリーのチームとレースに付いていこうと必死で、浮き足立ちっぱなしの1年でした。来年は今年の経験を生かしながら、自分自身の成績をもっとシビアに追求しなくてはいけないと思っております。また来シーズンも引き続き、ごひいきのほどよろしくお願いします。

吉田隼人

吉田隼人のコメント
今シーズンを無事に走りきり、来年もこのチームで走れることをうれしく思います。今年は自分のイメージしていた結果とは異なることが多く、考えさせられることもありました。しかし、この年齢になってもチャレンジさせてもらえることは恵まれていると再認識し、来年は今年のような結果では終われません。結果を出すにあたり必要なことは全て行い、みなさんにいい報告が早くできるように準備を進めていきますので、引き続き応援よろしくお願いします。

中根英登

中根英登のコメント
チームNIPPOの一員として3年目を迎えることができました。来シーズンもこのチームで走れることが決まり、非常にうれしく思っています。本チームに移籍した昨年は不安と楽しみな気持ちが入り混じるなか、これまでで一番いい結果に恵まれました。今年は昨年の自分を超えるべく厳しいトレーニングに打ち込み、ツアー・オブ・ジャパンやアジア競技大会、ジロ・デラ・トスカーナでのUCIポイント獲得、初の世界選手権出場とさらに飛躍できたと感じています。昨年と違い今年は自分の成績をねらうチャンスを多くいただき、チームからの信頼も高まっていると実感した一方で、チームメイトの素晴らしいアシストを受けながらも満足いく結果を残せないこともあり悔しい思いもしました。まだまだ自分は強くなれるし、ならなきゃいけない。今年の自分をさらに超えるために、世界のトップ選手たちに少しでも近づいてコンスタントに欧州のトップレースで成績を残していけるように、来シーズンも全力で戦います! 引き続き応援よろしくお願いします!

西村大輝

西村大輝のコメント
今年は、所属するチームのカテゴリーや出場するレース、生活リズムなど、初めての経験ばかりの年となりました。自分にとって世界中のレースを転戦し、一年の多くを海外で過ごすこの生活は、子供のころから憧れていたものでした。来年は2年契約最後の年となるシーズンで、自分の中では今年以上に大切な一年となります。今年経験させていただいたことを走りへ活かし、チームから与えられた役割を果たしていけるように頑張ります。

水谷壮宏が2019年からNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの監督に就任

日本を代表するスプリンターとして活躍し、引退後は日本籍のUCIコンチネンタルチーム・ブリヂストンアンカーで監督を務め、多くの勝利を導いた水谷壮宏(みずたにたけひろ)が2019シーズン、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの監督に就任する。

水谷壮宏【中央】がNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの監督に就任

水谷監督は幼少期を過ごした香港でトライアスロンや自転車ロードレースに出会った。中学卒業後にフランスへと渡り、単身でプロへの道を切り開いた経歴をもち、現在もフランス在住。2006年に現役を引退し、2013年から17年まで、ブリヂストンアンカーで監督として活躍。2018年は半年間、中国の自転車競技連盟からの要請で中国ナショナルチームのコーチとして活動した。NIPPOとも関係が深く、1998年はフランス拠点のNIPPON HODO-BESSONの主力選手として、現在ワールドツアーチームの監督を務めるフィリップ・モデュイらと活躍した実績をもつ。

2019シーズンに向け、イタリア人メンバーで実施されたヘルスチェックから、水谷監督はチームに合流し、監督間でのスケジュールミーティング等、シーズン開幕に向けて準備を進めている。

水谷壮宏監督のコメント
来季は選手時代に大変お世話になった大門宏さんのもと、NIPPOをメインスポンサーとするNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネで監督を務めることになり、光栄に思っています。来季からワールドツアー、プロコンチネンタルチームの監督(スポーツディレクター)に義務付けられるUCI主催のスポーツディレクターコースを受講し、ワールドツアーレースで必要とされる監督ライセンス取得(日本人では福島晋一監督のみ取得済み)を目指すという目標もあり、貴重な機会をいただけたことに感謝しています。

自転車競技界でもっとも厳しいヨーロッパにおいて、プロコンチネンタルチームを運営し、日本人選手が世界に挑戦できる環境を築き上げた大門さんの努力は計り知れないものです。15歳からフランスに渡り、夢であったヨーロッパでプロになり、そして引退後はコンチネンタルチームの監督として歩んできた自分自身の経験からも、それがたやすいではないことをよく心得ています。

現在、日本の自転車競技界では、東京オリンピックでの活躍やツール・ド・フランス出場などに向けて、多くの勝利=UCIポイント獲得、日本人選手の育成などが期待されていますが、そこには多くの問題点や壁が存在しています。立場を与えられたからには、厳しい課題に立ち向かいながら責任をもってそこをめざしていく所存です。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは、ワールドツアーへの出場も可能なカテゴリーのプロチームです。監督が5名、多くのスタッフで世界中のレースを分担することや厳しいドーピングコントロールに対するチームに課せられたルールなど、自分にとってはあらゆる面で初体験ですが、私が望んでいた環境が全てそろっています。またヨーロッパだけではなくワールドワイドにレース活動を行い、世界のトップレベルの選手と争い、日本人選手が強くなれる可能性は無限です。この新天地で、自分の経験を生かして、チーム目標の達成と日本人選手育成に努め、新たに歴史的にも自転車競技文化が深く根付くイタリアで多くのことを学び、少しでも日本の自転車競技界の躍進に献上していきたいです。

アラン・マランゴーニが引退レースのツール・ド・おきなわで逃げ切り優勝

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのアラン・マランゴーニが11月11日に沖縄県で開催されたツール・ド・おきなわで逃げ切り優勝。チームにとって2018シーズン最終戦で、マランゴーニはこの大会で引退することになっていて、感動的なプロ初勝利でキャリアを締めくくった。

アラン・マランゴーニが逃げ切り優勝

コースは沖縄北部やんばる地域を巡る国内UCIレース最長距離の210km。2回登る与那と、終盤に組み込まれる羽地ダムへの登りが勝負所。また終盤には細かいアップダウンが多く組み込まれていて、体力面の強さも要求されるコースだ。

まだ夜が明け切らない6時45分に選手たちは名護の街からスタート。なかなか逃げは決まらずに進んだが、約40km地点で今回が引退レースとなるマランゴーニを含む10名のやや大きな逃げが形成された。

有力チームが選手を一人ずつ送り込んだ逃げ集団は協調体制が取られ、本島の西側を北上する海岸線で、タイム差は一気に8分台まで広がった。本島北端を周り、2回目の与那の登りに入るとタイム差は6分台まで縮まり、メイン集団はアタックがかかり活性化。下り終えた時点でタイム差を4分半まで詰めていく。

ツール・ド・おきなわ(UCIアジアツアー1.2)

そしてメイン集団から5人が飛び出して追走集団を形成。一方の先頭からは2選手が脱落し先頭は8名に。しかし先頭と追走との差は縮まらず、逃げ切りの展開が濃厚となっていく。そして最後の長い登坂となる羽地ダムへの登坂区間で先頭からアタックがかかり、先頭集団はマランゴーニを含む4名に絞られた。

冷静さを失わないマランゴーニは、勝負をしかけるタイミングを待ち続け、残り5kmの緩やかな登坂区間で一気にアタック。それが決定的な動きとなり、そのままフィニッシュラインへ独走で飛び込んだ。

現在34歳のマランゴーニは、2009年のプロデビュー以来、ワールドツアーチームにも長く所属していたが、アシストとしての走りに徹し、自身が勝利するレースはなかった。そして迎えたキャリア最後のレースで、念願だったプロ初勝利をつかみ、フィニッシュ後には大勢の方の祝福に大粒の涙を見せた。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのアラン・マランゴーニ

ツール・ド・おきなわ結果
1 MARANGONI Alan NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ  5:05:04
2 OVETT Freddy オーストラリアン・サイクリングアカデミー・ライド・サンシャインコースト  +0:19
3 FENG Chun Kai 台湾ナショナルチーム  +0:19

アラン・マランゴーニが自らの引退に花を添えた

アラン・マランゴーニのコメント
今日はすべてのことが完璧に進み、まるで映画のなかにいるような気分。今日のレースに向けて、1カ月以上イタリアには帰れず、多くの犠牲を払ってきた。知らない土地で、一人でトレーニングすることになったが、素晴らしい友人の助けもあり、今日の勝利をつかむことができたと思う。助けてくれた全ての人に感謝している。レース中はいままでのキャリアが走馬灯のようによぎり、勝ちたいという一心でペダルを踏んだが、なぜか今日は冷静さを失うことはなく、最後までタイミングを待つことができた。ミラノ〜サンレモのようなビッグレースではないけれど、今回の勝利は自分のなかで特別な意味をもつ。考えられる最高の形でキャリアを締めくくることができ、本当に幸せに思う。

内間康平のコメント
いつもどおりの展開であれば、逃げは捕まると思い、最初のアタックには吉田に動いてもらい、自分は最後の展開に向けて温存しているなかで、アランの逃げが決まった。メンバーを聞いて、脚が揃っていたこと、今までは羽地ダムへの登りで逃げは捕まるが、2回目の与那で8分差があったため、逃げ切りが濃厚だと思った。
メイン集団はアタックが頻発してペースが上がらなかった。伊藤と二人だったが、枚数が足りず、脚も攣りそうだったため、追走には乗れなかった。入らないといけないグループだったが、そこに入れなかったことは、優勝できる脚がなかったと感じた。
しかし、シーズン最後の地元のレースで、大勢に応援してもらっていたので、全力をつくしてゴールしようと思った。最初は無謀かと思ったが、アランがいいメンバーとともに逃げ切り、優勝したと聞いて、とても嬉しかった。キャリア最後のレースで勝てることはそう簡単ではない。アシスト人生を送って来た彼のキャリアにおいて、本当に素晴らしいと感じた。チームは4人での出走だったが、最後のレースで勝って、シーズンを終えられるということはとてもうれしい。来年以降も今回のことを思い出して、頑張っていきたい。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニの4選手と福島晋一監督(左)