ラグビーワールドカップ2023フランス大会のプール組み合わせ抽選が2020年12月14日に、さらに全試合の日程発表が2021年2月26日に行われた。2019日本大会8強の日本は同準優勝イングランド、南米の強豪アルゼンチンと一緒のプールDに入り、ラグビー人気の高いトゥールーズで2試合を行う。
大会は2023年9月8日から10月21日まで。出場20カ国。
日本はプールDで伝統国イングランドと対決
組み合わせ抽選会に出席したフランスのマクロン大統領。右は司会のルイーズ・エクラン ©Aurelien Meunier – World Rugby/World Rugby via Getty Images
ラグビーワールドカップ2023プール
【プールA】ニュージーランド、フランス、イタリア、米地区1、アフリカ地区1
【プールB】南アフリカ、アイルランド、スコットランド、アジア/パシフィック地区1、ヨーロッパ地区2
【プールC】ウェールズ、オーストラリア、フィジー、ヨーロッパ地区1、世界最終予選(敗者復活戦)優勝チーム
【プールD】イングランド、日本、アルゼンチン、オセアニア地区1、米地区2
「大きなチャレンジ」と日本のジョセフコーチ
ラグビーワールドカップ2023のプール組み合わせ決定から一夜明け、日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチはプールDで同組となったイングランド、アルゼンチンという強豪との対戦を「大きなチャレンジ」と語り、2大会連続8強進出を目指す日本の新たな挑戦を歓迎した。
挑戦しがいのあるいいプールに入った…リーチ・マイケル
サッカーボールを両手でつかんでから200年の節目
1823年11月、ウィリアム・ウェッブ・エリスの頭の中で、なにか普通でないことが渦巻いていました。うまく進まないフットボールの試合の途中、この英国人の生徒は、ボールを両手でつかみ、相手の選手全員を注意深くかわしながら、相手陣のゴールまで突進したのです。
狂った行為? いいえ、それは新しいなにかを生み出す行為でした。ラグビーが生まれた瞬間だったのです。2023年、喜ばしくも私たちが史上10大会目のワールドカップという機にその200周年をフランスで祝うとする、ラグビーの誕生でした。
ラグビー高にあるプレート。サッカーをしていたウィリアム・ウェッブ・エリスが試合中にいきなりボールを持って駆けだしたのがラグビーの起源だ
ラグビーは、多くの点において独自性を持つスポーツですが、そのことが最もよく表れる機会となるのがワールドカップです。この「唯一の格闘系チームスポーツ」は、同時に「他競技がすれ違うだけであるのに対し、お互いが真に出会う唯一のスポーツ」でもあります。矛盾しているでしょうか? いいえ。ラグビーが理知的に保ち続けるべき《激しさ》と《良識》の二つは、その間に違いが存在しながらも互いに調和するものなのです。
ラグビーがどこに向かうのかを理解するためには、それがどこから生まれたのかを、決して忘れてはなりません。「ラグビー校」のフィールドから、ウィリアム・ウェッブ・エリスの自由の突進から生まれたことを。本能的な衝動、予測不能なことへの嗜好、この「因習破壊」の欲求から生まれたことを。その根源的な激しさはラグビーのDNAを成すものであり、かつラグビーを際立たせるものであるため、ラグビーは決してそれを放棄してはならず、そこから離れてはならないのです。
ラグビー創造のエスプリに立ち戻ること、そして、共有価値を基にひとつのジェネレーションを生み出すこと。これこそが2023年ラグビーワールドカップに課されたミッションなのです。これら全ては、チームワークの力によって、新しいコミュニティに接することによって、そして新たな地平を拓くことによって可能となります。2023年ラグビーワールドカップでは「私たち」という集団が、その全ての意義を担うのです。
クロード・アチェ(ラグビーワールドカップ2023フランスCEO)
日本の試合日程と会場
POOL A
POOL B
9月9日 | アイルランド×ヨーロッパ地区2 | ボルドー |
9月10日 | 南アフリカ×スコットランド | マルセイユ |
9月16日 | アイルランド×アジア/パシフィック地区1 | ナント |
9月17日 | 南アフリカ×ヨーロッパ地区2 | ボルドー |
9月23日 | 南アフリカ×アイルランド | サンドニ |
9月24日 | スコットランド×アジア/パシフィック地区1 | ニース |
9月30日 | スコットランド×ヨーロッパ地区2 | リール |
10月1日 | 南アフリカ×アジア/パシフィック地区1 | マルセイユ |
10月7日 | アイルランド×スコットランド | サンドニ |
10月8日 | アジア/パシフィック地区1×ヨーロッパ地区2 | リール |
POOL C
9月9日 | オーストラリア×ヨーロッパ地区1 | サンドニ |
9月10日 | ウェールズ×フィジー | ボルドー |
9月16日 | ウェールズ×世界最終予選優勝チーム | ニース |
9月17日 | オーストラリア×フィジー | サンテティエンヌ |
9月23日 | ヨーロッパ地区1×世界最終予選優勝チーム | トゥールーズ |
9月24日 | ウェールズ×オーストラリア | リヨン |
9月30日 | フィジー×ヨーロッパ地区1 | ボルドー |
10月1日 | オーストラリア×世界最終予選優勝チーム | サンテティエンヌ |
10月7日 | ウェールズ×ヨーロッパ地区1 | ナント |
10月8日 | フィジー×世界最終予選優勝チーム | トゥールーズ |
POOL D
QUARTER-FINALS
10月14日 | プールCの1位×プールDの2位 | マルセイユ |
10月14日 | プールBの1位×プールAの2位 | サンドニ |
10月15日 | プールDの1位×プールCの2位 | マルセイユ |
10月15日 | プールAの1位×プールBの2位 | サンドニ |
SEMI-FINALS
10月20日 | セミファイナル(10月14日の勝者2チーム) | サンドニ |
10月21日 | セミファイナル(10月15日の勝者2チーム) | サンドニ |
BRONZE FINAL
10月27日 | 3位決定戦(セミファイナルの敗者2チーム) | サンドニ |
FINAL
10月28日 | 決勝戦(セミファイナルの勝者2チーム) | サンドニ |
ギルバートの店内には初期の楕円球も
ラグビーワールドカップ2023フランス大会の開催都市
●ラグビーワールドカップ2023フランス大会のホームページ