日本随一の繁華街として世界中の高級ブランドが軒を連ねる東京都中央区銀座。時間貸し駐車場は目玉が飛び出るほど高額で、たいていは公共交通機関で訪問する。でも奥の手がある。自転車利用だ。大規模商業施設には最新の駐輪場が設営されていて、安価で快適。そしてその存在はあまり知られていないので利用者はほとんどいない。
2017年4月に開業した銀座エリア最大の商業施設「ギンザシックス」。開店と同時に買い物客が殺到し、フロアやエスカレーターは大混雑だ。そんななか、唯一ガラガラなのが駐輪場である。収容力104台。極太タイヤのファットバイクは物理的に収容できないが、たいていのスポーツバイクなら受け入れてくれる。最初の2時間無料、以後8時間ごと100円。ICカードによる管理で、登録料が1000円かかる。「初回登録時に身分証明書と自転車を持ってきてください」とのことで、これは機械式駐輪場に無難に収容できるかを確認するためだ。
いちど登録してしまえば10時間駐輪してわずか100円だから、地下鉄の運賃よりも安上がりだ。ちなみに「ギンザシックス」の自動車の駐車料金は30分300円で、お買い上げ金額3000円以上で1時間無料などのサービスが受けられる。
じつはギンザシックスにはもうひとつ、中央区立自転車駐輪場がある。中央区のホームページで「駐輪場」を検索するとギンザシックスと同じ住所がヒットするからだ。区内在住者、あるいは区外在住でも中央区内に通勤・通学している人で詳細規定をクリアする人なら定期利用ができる。区民は1カ月で一般1500円、学生1000円と安価だ。
さらに中央区では、東京駅周辺の放置自転車対策として駅周辺の歩道上11カ所に民設民営の時間制駐輪場を整備している。このうち5カ所が銀座1丁目にあって、最初の1時間無料・その後6あるいは8時間ごとに100円という安価な料金を設定している。
銀座三越にも最新の駐輪場が設営されていて、こちらは登録料なしで2時間無料、4時間ごと100円。エレベーターで地下1階の駐輪場まで降りる必要があるので、道路からそのまま預けられるギンザシックスのほうが場合によってはいい。
銀座6丁目の数寄屋橋近くには三井のリパーク「チャリパ銀座6丁目」という民間駐輪場もあるというので現地に行ったみたが、残念ながらモーターサイクル用だった。自転車用は廃止されてしまったようだ。同社ホームページによると時間貸し自転車駐輪場はアフファルトにサイクルロックと呼ばれる金属のハーフパイプが設置され、そこの車輪を入れてロックする。車のコインパーキングと同じ使い方で、精算機で料金を支払えばいいので24時間利用できる。
銀座5丁目、数寄屋橋交差点近くにオープンした「東急プラザ銀座」にも地下3階に駐輪場がある。料金は2時間まで無料。以後2時間ごとに100円。さらに東銀座にある歌舞伎座には、一時利用なら無料の駐輪場も。管理者の任意により一般来街者に提供しているスペースで、利用規則を理解して、長時間駐輪しないなどルールを守って使用してくださいとある。
駐輪場というのはもはや一大産業だ。平置きタイプもあるが、駅や商業施設では機械式駐輪場が高額な設備費を投資して設置される。収容効率が高く土地を有効活用できること、管理人などの人件費が削除できること、盗難やいたずらの心配がなく、出し入れも簡単なことから今後の普及率は高まる傾向にある。
ということで銀ブラするならスポーツバイクで訪れるのも一案なり。
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