キナンサイクリングがツール・デュ・ロワールエシェールに参戦へ

キナンサイクリングチームが発足以来4年連続となる春のフランス遠征に挑む。遠征メンバーは椿大志、塚本一樹、中西健児、雨乞竜己、新城雄大。平均年齢23歳の5人で構成される。4月6日に日本を出国してフランス入り。北中部の都市ブロアを拠点にトレーニングを行なっていく。遠征の終盤では4月11〜15日に4年連続の出場となるツール・デュ・ロワールエシェールに臨む。

ツール・デュ・ロワールエシェールに出場するキナンチームメンバー ©︎KINAN Cycling Team

2017年以降、この遠征におけるメンバー選出は若手から中堅年代の日本人選手に限定し、サイクルロードレースの本場である欧州フランスでのトレーニング、さらにはその成果を試す場としてUCIヨーロッパツアーへの出場によって強化を図ることを目的としている。

同大会は過去に活躍した選手がトッププロチーム入りするなど、将来を有望視される選手たちの登竜門的な位置付けとも言われている。2017年の第2ステージを制したアレックス・フレーム(ニュージーランド)は2018シーズンからUCIワールドチームのトレック・セガフレードへ。同じく個人総合優勝を果たしたアレクサンダー・カンプ(デンマーク)は2017年の世界選手権アンダー23ロードレースで銅メダルと大きな飛躍を果たしている。

2018年は、開幕からの2ステージが平坦基調。大会中盤の第3、第4ステージがアップダウンに富み、総合成績を狙っての激しいレースとなることが予想される。最終の第5ステージはこの大会恒例ともいえるロワールエシェール県の県庁所在地であるブロアの市街地に設けられた周回コースでのクライマックスとなる。

平坦ステージではエーススプリンターの雨乞を軸に、大会中盤からは逃げや勝負どころのアタックでレースを動かすべく果敢にトライしていきたいという。今回のメンバーでは椿、雨乞、新城はヨーロッパでの競技活動経験があり、これまでに培ってきた走りを発揮する絶好の機会ともなる。2018年は完走者2名だったが、今回はこれまで以上に戦力を整えてレースへと臨む。

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インデュラインがジロ・デ・イタリア殿堂入り…最後の勝利から25年の節目

1992年と1993年のジロ・デ・イタリアで総合優勝したスペインのミゲール・インデュラインがジロ・デ・イタリア殿堂入りを果たし、4月5日に授賞式が行われた。ベルギーのエディ・メルクス、イタリアのフェリーチェ・ジモンディとフランチェスコ・モゼール、アイルランドのステファン・ロッシュ、フランスのベルナール・イノーらの英雄に並んだ。

ミゲール・インデュラインを中央に左は元世界チャンピオンのマウリツィオ・フォンドリエスト、右はライバル的存在だったクラウディオ・キャプーチ © LaPresse

大型選手のインデュラインは個人タイムトライアルを得意としつつ、山岳ステージでも上りが得意な選手と互角に走るすべを知っていた。1991年7月のツール・ド・フランスからジロ・デ・イタリアと合わせた二大大会を5連勝するという快挙。1995年には個人タイムトライアルの世界チャンピオンに。1996年のアトランタ五輪でもその種目で金メダル。1994年にはアワーレコードの世界記録を樹立した。

マリアローザのインデュライン(左)と山岳王キャプーチ © BettiniPhoto

授賞式はミラノ大聖堂から石を投げたら届く近さというジェロラモ劇場。
「最も思い出深いのは1994年のメラーノ〜アプリカ間でマルコ・パンターニと一緒にアタックしたこと。ステルビオとモルティローロを上ってパンターニとゴールを目指した。そのときにマリアローザを着用していたのはロシアのエフゲニー・ベルツィンで、彼を逆転しようと試みた。結局それは果たせずベルツィンが優勝したが、ボクにとっては強烈な思い出だ」とインデュライン。

Illustration : Riccardo Guasco

インデュラインはジロ・デ・イタリアで総合優勝した初めてのスペイン選手。その後はアルベルト・コンタドールが2008年と2015年に総合優勝した。ジロ・デ・イタリアでの個人タイムトライアルは通算4勝。モゼールの12勝、メルクスの7勝などに続き、歴代6位の記録だ。

スペインの無敵艦隊ミゲール・インデュライン

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Livアンバサダーと行く 初めてのロードバイクサイクリングは5月13日開催

女性のためのサイクルブランド「Liv(リブ)」は「Livアンバサダーと行く 初めてのロードバイクサイクリング」を2018年5月13日(日)大阪で開催する。経験豊富な女性スタッフで運営する女性限定イベントで、1人でも安心して参加できる。

クロスバイクからロードバイクに乗り換えると、楽に遠くまで行けるから行動範囲が広がる。新しい世界を体感することができる。でも初めてロードバイクに乗る女性は細いタイヤやドロップハンドルに不安を持つ人も多い。

そこでLivは、ロードバイクの不安を解消して楽しさを体感できる、ロードバイク未経験者と初心者の女性を対象としたイベントを企画した。最新の女性用ロードバイクに乗って10数km離れたおしゃれなカフェを目指す。事前の準備は不要。体格に合う最新のロードバイクやヘルメット、グローブが用意されている。

講師を務めるのは、Livアンバサダーの中川ひろか。マウンテンバイクの国内トップ選手として活躍するかたわら、ヨガインストラクターやボティケアトレーナーの資格をもち、イベント経験も豊富な女性サイクリスト。ロードバイクの基本的な乗り方の説明やポジションチェック、カラダの使い方やストレッチなどのアドバイスを受けることができる。

Livアンバサダーと行く初めてのロードバイクサイクリング

ivアンバサダーと行く初めてのロードバイクサイクリング
【対象】ロードバイク未経験者と初心者の女性(未購入または購入後3カ月以内)
【ガイド】Livアンバサダー中川ひろか+女性スタッフ2名
【内容】ロードバイクでの往復25kmライド。途中、カフェでのランチと、中川さんから身体の使い方についてアドバイスを受けることができる。
【参加条件】イベントにはウェブメディアの同行取材がある。イベント中の画像撮影、インタビューなどに協力できる人。
【バイク】女性用ロードバイク。手持ちの愛車でも参加可能。(GIANTおよびLivに限る)
【料金】3500円(機材レンタル費用、保険、ランチ代金、消費税を含む)
【募集人数】10人
【開催日時】2018年5月13日(日)9:00〜16:00
【集合場所】ジャイアントストア大阪
住所:〒562-0015大阪府箕面市稲1-3-18
阪急電鉄箕面線「牧落駅」より徒歩16分。阪急電鉄箕面線「牧落駅」の隣駅である「桜井駅」からストアまでの送迎車も用意

Livアンバサダーと行く 初めてのロードバイクサイクリングの詳細と申し込みページ

中川ひろか

中川ひろかプロフィール
友人のすすめで山に走りに行ったことがきっかけとなりマウンテンバイクを始め、2005・2006・2011年にはジャパンシリーズチャンピオンを3度獲得。2018年は全日本チャンピオンを目指して活動するほか、女性に向けてスポーツバイクの楽しみ方やスクール、そして自転車のあるライフスタイルの提案なども積極的に取り組んでいる。
【資格】ヨガインストラクター、ボディケアトレーナー、日本マウンテンバイク協会認定インストラクター

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伊豆大島のサイクルきっぷは半額以下を継続…次回はGW明けに

首都圏から気軽に行ける自転車パラダイスとして人気の伊豆大島に、期間限定で大きくディスカウントされた大型客船キップが東海汽船から販売される。次回の実施期間は2018年5月11日(金)夜発から7月14日(土)帰着。おとな往復料金は通常8900円だが、期間中は4000円・こども2000円(税込み)。輪行袋に入れれば手荷物料金なし。片道1500円で自転車をそのまま持ち込めるサービスもある。

輪行袋に収納すれば手荷物料金は不要

東京の竹芝客船ターミナルを22時に出航し、大島に翌日午前6時に到着(6月29日からは23時出港・5時到着)。午後2時30分に帰路の便が大島を出航し、平日午後7時・土日午後7時45分に竹芝に到着する(6月30日からは13時20分出港・17時40分到着)。伊豆大島の滞在時間は8時間ほどで、大島一周46.6kmを走っても、温泉で汗を流し、食事をする余裕がある。

2等リクライニングシート限定だが、土曜日夜発でもごらんのように空いていた

夜行の大型客船となるが、2等リクライニングシート限定となる。また宿泊希望者は大島温泉ホテルを1泊8870円(こども5810円)=2名以上の場合=で利用できる。

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総合サイクリングステーション「シクロパビリオン」のイベントに参加しよう

サイクリングに最適な武蔵・比企丘陵の自然に囲まれ、首都圏からのアクセスのよさを合わせ持つ「シクロパビリオン」は、サイクリストに「走る楽しみ」「学んで成長する楽しみ」を提供する総合サイクリングステーション。週末ごとにイベントを開催し、スキルアップなどに役立てることができる。

ヒルクライム初心者向けの入門レクチャーサイクリング

初心者はもちろん、中級、上級者、レーサーまであらゆるサイクリスト向けに、基本から高度な技術まで分かりやすく学べるレクチャー。ベテランのインストラクターが帯同し、サポート態勢も充実しているのが魅力。身につけた技術を試せるサイクリングイベントをたくさん用意されている。参加料は3000〜7000円。

上りのペダリングをレクチャーしてくれるイベントも

埼玉県東松山市にある「シクロパビリオン」の母体は、ツール・ド・フランスを目指す自転車ロードレースチーム「エキップアサダ」。世界各地でのレース転戦で培った知識&技術を一般サイクリストに惜しみなく提供している。さらに仲間と「走って、学んで、チームを応援」するための自転車クラブ「シクロクラブ」 も結成していて、その会員は随時募集中。

●シクロパビリオンのホームページ

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中島康晴が4位…ツアー・オブ・タイランド第4ステージ

ツアー・オブ・タイランドは4月4日、カオヤイ国立公園からナコーンラーチャシーマーまでの183.4kmで第4ステージが行われ、最後の集団スプリントでキナンサイクリングの中島康晴が4位に入った。

ツアー・オブ・タイランド第4ステージは中島康晴が4位 ©︎KINAN Cycling Team / Satoru KATO

大会4日目は、カオヤイにあるテーマパーク「シニカルワールド」をスタートし、2015年のアジア選手権ロードレースの開催地でもあるナコーンラーチャシーマーまでの183.4km。前半はアップダウンがあり、おおよそ中間地点となる84km地点と88km地点に4級山岳が設定されている。それを過ぎるとゴールまでは平坦路が続き、最後はナコーンラーチャシーマーの中心街にフィニッシュする。

リアルスタート後のアタック合戦から、シマノレーシングの入部正太朗、チームUKYOの横塚浩平を含む4人が抜け出し、メイン集団に2分差をつけて逃げ続ける。4級山岳前後では2人が追いついて一時6人が先行するものの、その後は元の4人逃げに戻った。

123km地点の中間スプリントポイントを過ぎてコース終盤に入ると、集団は逃げる4人との差を詰め、残り5kmを前に吸収。集団は1つになって最後のスプリント勝負へ向かう。キナンも中島のスプリントのために集団前方に位置取り、残り1kmへ。

残り200mの最終コーナーを先頭でクリアしたのはポイント賞ジャージを着るマルティン・ラス(エストニア、チーム イルミネート)。そのまま先頭を譲らずにフィニッシュラインを駆け抜けた。中島も追いすがったものの及ばず、4位に終わった。

キナン勢はサルバドール・グアルディオラ、トマ・ルバ、マルコス・ガルシアの3人も集団内でフィニッシュ。トマの総合3位と、チーム総合1位を維持し、翌日につなげた。

ツアー・オブ・タイランド第4ステージ結果(183.4km)
1 マルティン・ラス(エストニア、チーム イルミネート) 4時間8分56秒
2 モハドザムリ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム) +0秒
3 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)
4 中島康晴(KINAN Cycling Team)
5 アンドリス・ボセカルンス(ラトビア、ヘンシャンサイクリングチーム)
6 アブドゥル・ガニ(インドネシア、KFCサイクリングチーム)
51 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
54 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
87 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team)

個人総合時間
1 ベンジャミン・ディボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム) 16時間39分57秒
2 アルテム・オベチキン(ロシア、トレンガヌサイクリングチーム) +16秒
3 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +18秒
4 サラウット・シリオンナチャイ(タイ、タイランドコンチネンタルサイクリングチーム) +2分9秒
5 ホルヘカミーロ・カスティブランコ(コロンビア、チーム イルミネート) +2分10秒
6 イェフゲニー・ネポムニャフシー(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) +2分16秒
19 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +2分20秒
29 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +2分30秒
77 中島康晴(KINAN Cycling Team) +16分49秒

ポイント賞
1 マルティン・ラス(エストニア、チーム イルミネート) 50pts
2 中島康晴(KINAN Cycling Team) 38pts

山岳賞
1 ベンジャミン・ディボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム) 28pts
3 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 20pts

チーム総合
1 KINAN Cycling Team 50時間5分3秒

サルバドール・グアルディオラ

サルバドール・グアルディオラのコメント
今日はトマの総合を守ることと中島のチャレンジの日だった。結果として中島は4位だったが、よくやったと思う。明日も明後日も平坦コースでアタック合戦になるだろうから、4人しかいない我々はコントロールするのが難しいだろう。だからレース展開をよく見極めて対応していきたい。そして勝利を狙っていきたい。

中島康晴

中島康晴のコメント
今日のフィニッシュ地点は過去にも走ったことのあるところで、よく知っていたので勝つつもりで臨んだ。チームメートも協力してくれたので脚を温存でき、スプリント勝負に備えてのポジショニングもよかった。ただ、コースマップと実際が違っていて、残り1kmが実は残り2kmだったので、前に出るのが早くなりすぎてしまった。最終コーナーの通過順がそのまま結果になっているが、優勝まであと少しだったと思うととても悔しい。みんなには「よくやった」と言ってもらいましたが、申し訳ない気持ちでいっぱい。トマの個人総合3位とチーム総合首位を守ることができた点はよかった。まだ2日あるので、チャレンジを続けたい。

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