ツアー・オブ・タイランド第1ステージでスプリントに絡んだ中島康晴が4位

6日間のステージレース「ツアー・オブ・タイランド」が4月1日にタイで開幕。第1ステージのパッタヤーからチャンタブリーまでの207.1kmが行われ、キナンサイクリングの中島康晴が4位に入った。

ツアー・オブ・タイランド第1ステージの中島康晴 ©︎ KINAN Cycling Team / Satoru KATO

6日間で1080kmを走るツアー・オブ・タイランドは、初日の第1ステージから200km超えの長距離ステージで開幕した。アップダウンがほとんどないフラットなコースだが、ゴール前500mが10mほど登ってのゴール。途中3カ所にスプリントポイントが設定されている。この日は朝から曇り。スタートしてまもなく雨が降り出し、その後も断続的に降ったりやんだりが繰り返された。

リアルスタート直後からアタック合戦が始まり、集団はハイスピードで進行する。43km地点の最初のスプリントポイント通過後、中島を含む20人弱の集団が先行するも、メイン集団との差を広げられずに吸収される。中島は97km地点の2回目のスプリントポイントを5位通過、155km地点のスプリントポイントは3位通過してボーナスタイムを獲得した。

レースはその後もアタック合戦が続くが決定的な動きは生まれず、集団のままスプリント勝負に持ち込まれた。第1ステージを制したのはチーム右京のロビー・ハッカー。スプリント勝負に絡んだ中島が4位に入った。

トマ・ルバ、マルコス・ガルシア、サルバドール・グアルディオラはタイム差なしで完走。ゴール直前の落車にグアルディオラが巻き込まれたが、幸い大事には至らずに済み、第2ステージも4人揃ってスタートする予定。

サルバドール・グアルディオラ

サルバドール・グアルディオラのコメント
今日は距離が長くてペースも速かった。いつもなら逃げが決まるのだけれど、今回は何度アタックがあっても逃げが決まらずにスプリント勝負になった。フィニッシュ直前の落車に巻き込まれてしまったけれど大丈夫。調子はいいよ。明日以降も1日1日、前方でレースして、チームメイトとともに勝利を重ねられるようにしたい。

中島康晴

中島康晴のコメント
4位という結果は率直に悔しい。最後のスプリントが思っていたよりもいいところにハマって、落車の影響もあって前の選手に届きそうだっただけに、表彰台を獲りたかった。タイランドは自分にとって総合2連覇している縁のあるレース。オーガナイザーも歓迎してくれて、たくさんの人が覚えていてくれて、結果を残したいと思っている。今日はそのチャンスがあったけれど、活かし切れず残念。気温が高いコンディションだと逃げが決まることが多いが、今日はタイにしては気温が低めだったこともあり、集団も力があって逃してはくれなかった。ボーナスタイムは取れる時に取っておこうと考えていたので、1秒でも取れた点はよかったと思う。チームとして今季まだUCIレースでの優勝がないので、このレースで勝ちたい。

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FRESH!「サイクリングチャンネル」でKINAN AACA CUPアーカイブ配信

東海地区のロードレースシリーズ「KINAN AACA CUP」。レースの模様はインターネットストリーミングプラットフォーム・FRESH!の「サイクリングチャンネル」(運営:ロックオン)によって、アーカイブ配信中。ログインや個人情報の登録が不要で、パソコン・スマホどちらでも無料で見ることができる。

インターネットストリーミングプラットフォーム・FRESH!の「サイクリングチャンネル」

3月31日に行われた同第3戦、1-1カテゴリーは、キナンサイクリングの加藤康則ゼネラルマネージャーと鈴木新史アドバイザーが解説を務め、スタートからフィニッシュまで完全中継されているほか、その他カテゴリーについてもフィニッシュシーンが見られるようになっている。

KINAN AACA CUP 第3戦(FRESH!「サイクリングチャンネル」

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新城雄大がKINAN AACA CUP第3戦でシリーズ初優勝

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新城雄大がKINAN AACA CUP第3戦でシリーズ初優勝

キナンサイクリングがホストを務める東海地区のロードレースシリーズ「KINAN AACA CUP」は3月31日、2018年シーズン第3戦を愛知県新城市・鬼久保ふれあい広場で開催。1.4kmのコースを30周回するクリテリウムとして行われたメインレースの1-1カテゴリーは、レース前半で抜け出した3選手がそのまま逃げ切り。最後は上りスプリントを制したキナンの新城雄大がシリーズ初優勝を決めた。

KINAN AACA CUP第3戦で新城雄大がシリーズ初優勝 ©︎ KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

2月に行われた第1戦、第2戦は岐阜県海津市の「国営木曽三川公園長良川サービスセンター内特設コース」。場所を移して実施された今回は周囲にスポーツ施設やペンションが建ち、あらゆるアクティビティに取り組むことができるスポットが会場となった。

1周1.4kmのコースは、コントロールラインからしばらくはおおむね下り基調。ここで勢いに乗り、最終コーナーからフィニッシュにかけてのシケインを伴う急勾配の上りを一気に駆け上がる。ルートは全体的にワインディングで、鋭角コーナーも数カ所ある、クリテリウムならではのスピードコースが用意された。

キナンからは新城のほか、椿大志、塚本一樹、中西健児、雨乞竜己がエントリー。レースシーズンが本格化し、どの選手も上々のコンディションでこの日のクリテリウムへと臨んだ。

35選手が出走したトップカテゴリーの1-1は、スタートから次、また次とアタックの応酬。しばらくは決定打が出ないまま、出入りの激しい状況が続く。こうした中で、キナン勢は1周回目に設けられる周回賞「ファーストラップ賞」を椿が獲得。さらに、散発するアタックに対しては新城が積極的にチェックし、プロトンから抜け出す機会を図った。

その流れが大きく変化したのは11周回目。筧五郎(56サイクル)の動きをきっかけに、豊田勝徳(WAKO’S)、加藤淳一(Team光)が飛び出すことに成功。ここに新城が加わり、3人の逃げグループが形成される。さらに集団から中西と雨乞のキナン勢が前を行く3人へのブリッジを試みる。2周回進んだのちに中西が逃げグループにジョイン。これと入れ替わるように加藤が後方へと下がり、豊田、新城、中西がレースをリードした。

先を急ぐ3選手に対し、メイン集団も中盤以降は追撃のペースを上げてゆく。たびたびアタックがかかり、筧や榊原健一(ぴっとレーシングチーム)、佐藤大紀(中京大)らが前方への合流を目指すが、そのたびにスピードの上がるメイン集団へと引き戻される。逃げる3人とメイン集団とのタイム差は15秒前後で推移したまま終盤へと突入した。

逃げる側と追う側、一進一退の攻防は、リードを保ち続けた逃げグループ3人優勢の展開へ。それぞれ均等に先頭交代のローテーションを繰り返しながら、周回数をこなしてゆく。そして、約10秒の差をもってラスト1周回の鐘を聞いた。単騎の豊田に対し、先頭に2人送り込んだKINAN勢だが今回はシリーズ初優勝をかけて完全な個人戦の様相。3選手真っ向からのぶつかり合いは、長い下り区間で新城が先頭に出たまま前を譲らない。その勢いで最終の鋭角コーナーをクリアしフィニッシュへの上りへと入った。

上りスプリントとなった最終局面は、「トップで入れば抜かれることはないと思っていた」との読みが当たった新城に軍配。2位には中西、3位に豊田と続き、新城から7秒ほどの差でメイン集団がなだれ込むようにフィニッシュを迎えた。

スピード自慢3人による勝負を制し、シリーズ初優勝を決めた新城。レース後のインタビューでは、「読み方は違うけれど、同じ漢字の“新城(シンシロ)”で“新城(アラシロ)”が勝ててよかった」とユーモアたっぷりのコメントで会場を沸かせた。キナンとして、ワンツーフィニッシュを果たしたことはもとより、メイン集団内での出入りの激しい中でチャンスを見極めて動くシーンが多くあるなど、今後のUCI国際レースに向けても弾みとなる一戦だった。

スピード感満載のスリリングな勝負が好評の新城会場でのレースは、7月7日(土)開催の今シーズン第7戦にも予定されている。次戦(第4戦)は4月21日(土)に「国営木曽三川公園長良川サービスセンター内特設コース」に戻って実施され、メインの1-1カテゴリーは102kmによって争われることとなっている。

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キナンがツアー・オブ・タイランド初参戦…目標は総合優勝

6日間のステージレース「ツアー・オブ・タイランド(Tour of Thailand)」が4月1日からタイで開催され、日本のキナンサイクリングが初出場する。総距離1080.9km。1チームの出場選手は6人だが、キナン勢は今回4人で出走する。

ツアー・オブ・タイランドに挑むキナンサイクリング ©︎ KINAN Cycling Team / Satoru KATO

出場メンバーとスタッフは3月30日に現地入り。31日は午前中から選手は早速練習に出かけ、スタッフは翌日からの準備に取りかかった。午後、練習から戻った選手はマッサージを受け、1日からのレースに備えている。また、チームミーティングでは、過去にツアー・オブ・タイランドで優勝経験のある中島康晴がポイントと注意点を説明。6日間の戦略を確認した。

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マルコ・ティッツァがヴォルタ・リンブルグ・クラシックで2位

オランダでヴォルタ・リンブルグ・クラシックが4月1日に開催され、積極的に動いたNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのマルコ・ティッツァら5選手がゴールまで逃げ切り、2位に入ったティッツァがキャリア最高の好成績をあげた。

ヴォルタ・リンブルグ・クラシックはトラットニックが優勝。ティッツァ(左)は2位 © Davy Rietbergen/Cor Vos/BettiniPhoto

NIPPOはディフェンディングチャンピオンのマルコ・カノラをエースとして挑んだオランダ南部でのワンディレース。195kmの道のりに38の急坂区間が組み込まれ、またたくさんのコーナに加えて、ときおり強い雨にも見舞われ、いくつかの落車も起こるなかでのレースとなった。

レースは序盤よりアタックが続き、小林海が含まれる大人数の集団が先行するシーンもあったが、ティッツァを含む6選手が逃げる展開で進んでいく。残り50kmを切ってメイン集団から2選手がブリッジを仕掛け、遅れる選手もあり、メンバーを一部入れ替えた6選手が先行を続けた。

メイン集団でも残り50kmを切るとアタックが頻発。エースであるカノラ自身も強烈なアタックを繰り出すなどし、集団は次第に細分化されていく。集団は唯一のUCIプロチームであるロット・ユンボやビタルコンセプトがコントロール。ペースアップと道幅の狭いコースにより、集団は長く伸びたが、カノラはファンホセ・ロバトとともに、集団前方に位置取って危険なアタックに備えた。

脚のそろった先頭は残り20kmを切ってタイム差1分半を維持。ティッツァも粘りの走りで先頭に残る。一方のメイン集団は残り18kmの登坂区間でのアタックを機にさらに活性化。ファンホセ・ロバトが積極的にアタックに反応していき、メイン集団は50名ほどに絞られていく。

残り10km、激しい雨のアップダウン区間で逃げ切りを見越して、先頭からヤン・トラットニック(CCC)が単独で先行したが、これはティッツァの懸命な牽引により吸収。最後の6kmの周回コースに入っても、集団とのタイム差が1分から縮まらず、最後は5選手でのスプリントとなり、ティッツァが2位でゴールした。優勝は積極的な走りをしたトラットニック。

現在26歳のティッツァ。勝利にあと一歩届かず悔しさもあったが、力強い走りで先頭集団に残り最後の勝負に挑んだ。今大会での2位は彼にとってキャリア最高の好成績となり、最後は笑顔で表彰台に立った。

マルコ・ティッツァ

マルコ・ティッツァのコメント
メイン集団にいるリーダーのために、そして逃げ切りの展開も考えたうえでの長い長い逃げだった。逃げ切りが濃厚となってからは、調子がよかったので自分の勝利を狙いにいくことを考えた。しかし、滑りやすい最終コーナーで減速してしまい、フィニッシュライン手前の直線でも1選手しか抜かすことができず、勝利にはあと一歩届かなかった。しかしこの素晴らしいチャンスを与えてくれたチームや、一緒に逃げにのったメンバーに感謝している。

小林海(まりの)

小林海のコメント
チームから与えられた役目は前半から中盤にかけて逃げや、集団が分裂した時に前に入ること。そして働いたあともしっかり走りきること。スタートからとても速いが、しっかり前で展開し、5人ほどで少し逃げ、そこに少しずつブリッジしてきて20人ほどの強力なメンバーの集団に。こういうレースは序盤の集団分裂でそのまま最後まで行くということも多いので自分も積極的に走る。しかしメンバーが多く、強力だったので、後ろもすぐに追ってきて40分ほどで捕まり、リセット。
1回脚を回復させるために集団待機。道が細くコーナーが多く常にアップダウン。また前に上がるのに苦労したが、そこからはずっと前で展開した。途中カノラが逃げた時にもしっかり後ろで追走をチェックに入るなど、身体は動いている。危険な位置取りにも不安はない。そのままキツい登りがある周回に入り、しっかり前でクリア。自分のリザルトはもちろん、カノラとロバトの最後のサポートもしっかりできると思っていたラスト20km、いきなり踏めなくなる。いっぱいいっぱいというよりスカスカ。1人で集団から遅れる。最初はなんでか分からなかったが、ハンガーノックだった。常に位置取りを繰り返して全開で走っていたので、ちゃんと補給を取っているつもりでも足りなかった。
そのまま後ろから来たグルペットに合流。5kmほどの小さな周回をしてゴールだが、まだ10分も遅れていないはずだが、ゴール地点をいったん通るため、審判に止められ、レース終了を伝えられた。途中までとてもうまくいってるようだったが、補給不足で最後に一気に台なしにし、挙げ句の果てに降ろされて本当に悔しかった。しかし、このようなレースでしっかり自分も前で展開する力とうまさも付いてきたことは本当に自信になった。詰めが甘かったが、次戦ではしっかり改善して、チームの役に立ち、自分のリザルトも残したい

西村大輝

西村大輝のコメント
監督からの指示は、4チームほどが行ったら逃げに入ること。しかし、20人ほどが先行したときに前に入ることができなかった。その後、集団前方に位置して走るようにするが、上りの急坂でペースが上がると、前で上り始めて上りでズルズルと後ろに後退してしまうという形だった。そして約150km地点でチームカーの隊列からも完全に遅れてしまい、レースを終えた。毎回同じことを感じるが、とにかく力を付けることが必要だと強く感じた。

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AJOCCシクロクロス大会日程発表…JCXシリーズは12大会

不整地を自転車で走るシクロクロスの2018-2019シーズン大会日程「AJOCCシクロクロス」が日本シクロクロス競技主催者協会(AJOCC)から4月1日に発表された。2018年9月から2019年3月まで日本全国で63大会が開催される予定。

© Satoshi ODA / Kasukabe Vision FILMz

AJOCCレースへの参加者数は、統計にある2013年以降で毎年10%の伸びを見せ、2017-2018シーズンは延べ参加人数が2万人を超えた。毎年多くの初参加者がこの「おもしろ苦しい」自転車クロスカントリーレースの世界に足を踏み入れているという。
「ビギナーからエキスパートまで楽しめる、そして世界を目指すトップレーサーが競い合える舞台を日本全国で展開していきます」と同協会。

© Satoshi ODA / Kasukabe Vision FILMz

全国から選定された12大会を「ジャパンシクロクロスシリーズ」(JCXシリーズ)対象レースとし、順位に応じて与えられるポイントの集計によりJCXシリーズランキングを発表していく。男女エリート(C1/CL1)カテゴリーのシリーズ上位3選手には賞金が授与される。ポイント集計は「シーズン上位7大会のポイント+全日本選手権のポイント」で行う。

AJOCCシクロクロス2018-2019レースカレンダー

© Satoshi ODA / Kasukabe Vision FILMz
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