宇都宮ブリッツェンが「たいらや」と契約…セカンドキャリア支援も

サイクルスポーツマネージメントが運営する地域密着型プロ自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」は、栃木県内で26店舗を運営する食品スーパーマーケットチェーン、たいらやと2019年シーズンのユニフォームスポンサー契約を締結した。

サイクルスポーツマネージメントの柿沼章社長(左)と、たいらやの直井則夫取締役管理本部長

2019年シーズン着用のユニフォーム両ソデに「たいらや」ロゴの掲出、また宇都宮ブリッツェン所属選手と下部育成チーム「ブラウ・ブリッツェン」所属選手へのセカンドキャリア支援や選手の家族への就業支援なども包括した契約となる。

柿沼章社長のコメント
このたび、株式会社たいらや様と2019年シーズンのユニフォームスポンサー契約を締結できましたこと、大変光栄に思います。今回の契約では、ユニフォームへのロゴ掲出だけでなく、所属選手のセカンドキャリア支援や選手家族への就業支援も含まれており、チームとしても非常に心強い限りです。
選手にとって、誰もが避けて通ることのできない引退、そしてその後のセカンドキャリアという進路に対して、運営会社としてもバックアップできる体制を整備していきたいと考えておりますが、まずはチームと同じく栃木県内で事業を展開するたいらや様にご支援いただけることは非常にありがたい限りです。
たいらや様は26店舗中、15店舗を宇都宮市内で展開しており、チームとも非常に親和性が高いと考えております。これからも地域に根差した活動を継続し、地域振興と地域発展に努めてまいりたいと思います。

ワライスがメジャー初勝利、首位はイェーツ堅持…ブエルタ・ア・エスパーニャ

第73回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月13日(木)、エヘアデロスカバジェロス~レイダ間の186.1kmで第18ステージが行われ、スタート直後に飛び出したロット・スーダルのイェーレ・ワライス(ベルギー)とUAEエミレーツのスベンエリック・ビストラム(ノルウェー)がゴールまで逃げ切った。最後はメイン集団が背後まで迫る状況での一騎打ちをワライスが制してメジャー初優勝。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第18ステージを制したイェーレ・ワライス。その後ろがスベンエリック・ビストラム © Luis Ángel Gómez

「大会中盤にケガをしてから、山岳区間のはざまにあるこの平たんステージだけを見すえていた」とワライス。
「ビストラムはスプリント力があるので彼を先行させてその背後に着いた。最後の最後までスパートしない作戦で、後続集団に飲み込まれる心配はしなかった。それが勝因だと思う」

この日は翌日から始まる最後の山岳2区間に備えて、総合成績の上位選手は動かず。首位のサイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)がその座を守った。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第18ステージを走るバルベルデ © Luis Ángel Gómez

ブエルタ・ア・エスパーニャ第18ステージ © Luis Ángel Gómez

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
マイヨベルデ(ポイント賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
マイヨルナレス(山岳賞)トマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
□マイヨブランコ(コンビネーション賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

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アルベルト・コンタドールがツール・ド・フランスさいたまのアンバサダーとして来日

スペインの元自転車ロード選手、アルベルト・コンタドール(35)が11月4日に開催されるツール・ド・フランスさいたまクリテリウムの大会アンバサダーとして来日することが発表された。

2012ブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝したコンタドール © Unipublic

ツール・ド・フランス総合優勝をはじめ、数々の戦績を残し、2017年に現役を引退した元プロロードレーサーのコンタドール。11月4日(日)に開催される「J:COM presents 2018ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」のアンバサダーとして参加し、大会を盛り上げてくれる。

コンタドールは2003年にプロデビュー後、3大ステージレース(ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ)の全てで複数回の総合優勝に輝くなど世界トップレベルの選手として活躍した。

アルベルト・コンタドールのコメント
「こんにちは! アルベルト・コンタドールです。これまでの日本での経験がどれも素晴らしいものだったので、さいたまクリテリウムへの参加を心待ちにしています。みなさん日本で待っててください!」

大会当日は、オフィシャルサポーターズ「個人プラチナ」カテゴリーの特典「バックヤード見学ツアー」にゲストとして参加。そのほかの活動は詳細が決定次第追って発表される。

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アルベルト・コンタドール…多くのファンを魅了したグランツーリスト

ジェイミスがニューモデルを掲載したウェブサイトを公開

1979年創業のアメリカンブランド、JAMIS BIKES(ジェイミスバイクス)の最新モデルを一堂に紹介したウェブサイトが9月14日昼12時に公開された。

ジェイミスが新しいウェブサイトを公開

人気沸騰のアドベンチャーロード、RENEGADEシリーズをはじめ、新機軸のSEQUEL、HIGHPOINTなど多彩なラインナップを紹介している。お目当てのバイクが24時間いつでもチェックできるようにスマートフォンにも対応。多色展開のモデルは画面をスライドすることでカラー比較ができるようになっている。

●JAMIS BIKESのウェブサイト

JAMIS BIKESとは
1937年創業、米国ニュージャージーに本社を構えるG・Jannou Cycleを母体に持つブランド、1979年にJAMISブランドは立ち上がり、米国内において最も古い創業者が持つ総合スポーツバイクブランド。

キナンの山本元喜、新城雄大らがツール・ド・シアクに参戦

キナンサイクリングが9月18日から21日までインドネシアで開催されるツール・ド・シアクで2018年第2ピリオドを本格始動させる。

ツール・ド・シアクに参戦するキナンの5選手

インドネシア西部のスマトラ島に位置するリアウ州シアク県を舞台とする4日間・総距離522.9kmのステージレース。いずれのステージもシアク市を拠点にコースが設定されている。2017年まではアマチュアレースとして行われてきた大会だが、今回からUCI(国際自転車競技連合)公認の国際大会に昇格。8カ国・13チームがエントリー。メンバーは各チーム5名で編成される。

キナンはこの大会に山本元喜、マルコス・ガルシア、サルバドール・グアルディオラ、トマ・ルバ、新城雄大をセレクト。新城をのぞく4選手は9月7〜9日に開催予定だったツール・ド・北海道にエントリーしていたが、開幕前日に起きた北海道胆振東部地震により大会が中止。滞在していた旭川市も停電や断水といった地震の影響があったものの、ライフラインの復旧状況に合わせながらトレーニングを再開。新城を含め、今大会に向けた調整は順調に進めている。

チームは9月10日に発表された最新のUCIアジアツアーチームランキングで2位。首位チームとは5点差であることから、この大会の結果によってはトップに浮上する可能性がある。

キナンにとっての2018年シーズンの第2ピリオド(後半戦)がいよいよ本格化するが、同ランキングでの1位獲得と、この先に控えるビッグレースでのタイトル奪取を目指して取り組んでいく。この大会はその足がかりとすべく好結果を求めてレースへと挑む。

遠征メンバーは15日に集合し、翌日のフライトで開催地入り。18日からのレースに備える。インドネシアでは8月下旬から9月上旬にかけてアジア競技大会が開催され、それを受けてスポーツ熱が高まる中でのレース開催に期待がふくらむ。

ツール・ド・シアク2018
9月18日 第1ステージ シアク(Siak)-ダユン(Dayun) 154.18km
9月19日 第2ステージ シアク-セイ・アピト(Sei Apit) 115.18km
9月20日 第3ステージ シアク-シアク 161.48km
9月21日 第4ステージ シアクシティ(Siak City) 92.06km

チーマがバースデーウィン…ツアー・オブ・チャイナ1、第6ステージ

ツアー・オブ・チャイナ1の第6ステージが9月13日、中国の潜江市(せんこうし)で開催され、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのダミアーノ・チーマがスプリントを制して区間優勝。個人総合成績でも2位に浮上した。

ダミアーノ・チーマが誕生日に区間優勝

9月8日から15日までの8日間、全7ステージで構成されるツアー・オブ・チャイナ1。第6ステージは113kmの平坦ステージだった。序盤に4級山岳、またその前後に中間スプリントポイントが設定されたステージで、個人総合成績の上位が秒単位の僅差であったため、ボーナスタイムを獲得できる中間スプリントポイントをねらうチームが多く、この日のステージも序盤からハイペースで進んでいった。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニもスプリンターの吉田隼人、岡本隼、チーマが区間優勝をねらうだけでなく、総合成績の上位につける岡本とチーマで中間スプリントをねらいにいく作戦を取った。

序盤より危険なアタックは内間康平と伊藤雅和が中心となりマーク。集団は一つのままで最初の中間スプリントポイントを迎え、チーマが首位通過に成功。15kmほど先にある2つめの中間スプリントポイントでもチーマは3位通過でボーナスタイムを獲得した。

その後、少人数の逃げが決まったが、伊藤が集団コントロールに加わり、残り10km地点を切って逃げを吸収。大集団でのゴールスプリントの展開となり、アラン・マランゴーニのリードアウトにより、3名のスプリンターたちが勝負をしかけ、残り250mからスプリントを開始したチーマが区間優勝。吉田は17位。岡本は他の選手と接触したため失速して35位。

この日25歳の誕生日を迎えたチーマは、ツアー・オブ・シンタイでの区間優勝に次ぐプロ2勝目をマーク。この日のステージではボーナスタイムを合計14秒獲得し、個人総合成績でのライバルを一気に引き離して首位と6秒差の総合2位となった。また岡本も26秒差の総合16位につけていて、最終ステージでボーナスタイム獲得、総合成績ジャンプアップをねらう。

翌日は大会最初の移動日で、600km、約9時間にわたる長距離移動が選手たちを待ち構えている。そして15日にツアー・オブ・チャイナ1の最終日、第7ステージが開催され、17日からはツアー・オブ・チャイナ2がスタートする。

ステージ制覇に笑顔がこぼれるNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのメンバー

ダミアーノ・チーマのコメント
最初から最後まで献身的な走りをしてくれたチームメートにまずは感謝したい。チームで団結して戦い、自分にとって理想的なレース展開に持ち込むことができた。今日のステージでは、考えられる最大限のいい結果を残すことができ、うれしく思っている。

吉田隼人のコメント
ダミアーノ選手、岡本選手、自分がスプリントで勝負できるようチームメートがレースを作ってくれた。その結果、ねらいどおりの集団ゴールスプリントとなり、ダミアーノ選手がステージ優勝。自分もレースを重ねるごとに、ゴール前の位置取りがよくなっていることは間違いないので、あきらめずトライし続けて、早くいい結果を報告したい。

内間康平のコメント
スプリントの展開に持ち込むべく、大人数の逃げが先行しそうな状況の場合はチェック。それを繰り返しているうちに中間スプリントポイントを迎え、うまく集団をまとめ、ダミアーノが先着した。少数の逃げが先行したところで伊藤が集団をコントロール。残り10kmを切ったところで集団は1つになり、自分もそこからアタックがかからないよう前で踏んだ。 チーマがシンタイに引き続いてステージ優勝! 誕生日に優勝と彼にとって最高の日となった自分たち、日本人選手も区間優勝を目指して、残りのステージを全力で闘っていく。

伊藤雅和のコメント
スプリンターの3人と発射台のアランは温存し、内間と自分は集団をまとめることが仕事だった。落車で痛めていた左脚はまだまだだが、徐々に動くようになってきた。2回ある中間スプリントポイントでボーナスタイムをダミアーノと岡本がとるべく、集団の先頭をスプリンターたちが飛んでいくまで2回とも引いた。2回目のスプリントポイントが終わってできた逃げを捕まえるべく、自分は残り50kmくらいから集団コントロールに入った。残り10kmを切ってから逃げを捕まえてあとは集団内でゴールした。 ダミアーノが勝って、チームのみんなもしっかり仕事していいステージとなった。

岡本隼のコメント
今日もボーナスタイムを獲り、総合順位を上げることとゴールスプリントで上位に食い込むことを目標として走った。2回目のスプリントポイントではチームメイトの協力があり、いい位置でもがき出すことができたが、5位通過となった。ゴールスプリントではラスト1kmまでは連携していたが、他チームの選手と接触してしまい、もがき切れなかった。昨日今日と、あと一歩で届かなかったり、ゴールスプリントを外してしまったりと結果を残せていない。明日は移動日、明後日の最終ステージに向けいいと思えることを全てやり尽くし、結果を残したい。