女子舵手つきクォドルプルは早大が5年ぶり12回目V…ボート全日本新人選手権

第59回全日本新人選手権が11月9日から11日まで埼玉県戸田市の戸田ボートコースで開催され、最終日に男女7種目の決勝が行なわれた。女子舵手つきクォドルプルは早稲田大が5年ぶり12回目の優勝、男子エイトは明治大が3年ぶり6回目の優勝を果たした。

全日本新人選手権女子舵手つきクォドルプルは早稲田大学が5年ぶり12回目の優勝 撮影:日本ボート協会 宅島正二

各種目の決勝結果。氏名の後の学校名は出身校。

【男子シングルスカル】
1位 日本体育大学C 遠山 秀雄 市立伏見工業高 7:27:59(2年連続2回目)
2位 早稲田大学 田中 海靖 今治西高 7:39:15
3位 関西電力美浜 兼康 慎 敦賀工業高 7:42:22
4位 日本体育大学D 江畠 慧斉 都立千歳丘高 7:45:05
5位 立教大学A 渋井 大生 城北埼玉高 8:01:29

【女子シングルスカル】 
1位 中央大学B   米澤 知華 県立浦和第一女子高 8:30:47(初優勝)
2位 鹿屋体育大学A 四方 美咲 府立朱雀高 8:31:19
3位 金沢大学 柿島 麗 県立七尾高 8:40:27
4位 龍谷大学A 菅沼 奈津美 浜松太平台高 8:47:40

【男子ダブルスカル】  
1位 富山国際大学A 6:58:22(初優勝)
S 柘植 実 美濃加茂高
B 及川 城 佐沼高
2位 日本体育大学B 7:00:07
S 日田 駿 熊本学園大学付属高
B 六平 人 県立東郷高
3位 仙台大学A 7:00:33
S 阿部 亮平 県立今治南高
B 佐竹 洸紀 県立阿賀黎明高
4位 日本体育大学A 7:09:31
S 大輪 龍斗 県立本荘高
B 村上 真之輔 県立潮来高

【女子ダブルスカル】  
1位 法政大学A   8:00:41(9年ぶり3回目)
S 石垣 優香  都立本所高校
B 市田 佑来  県立加茂高校
2位 中部電力 8:08:17
S 國元 悠衣 唐津商業高校
B 宮住 真奈 宇和島東高
3位 早稲田大学B 8:08:80
S 宇都宮 沙紀 今治西高校
B 尾嶋 歩美 南稜高校
4位 明治大学 8:10:90
S 岡田 葵衣 県立舘林女子高校
B 種田 奏子 県立米子東高校

【男子舵手つきフォア】   
1位 法政大学 7:13:44(6年ぶり6回目)
S 西岡 俊太郎 県立越ケ谷高
3 ポンシアノ・ ルカス 県立小松明峰高
2 堀川 拓実 県立阿賀黎明高
B 藤吉 俊樹 熊本学園大学付属高校
C 秋葉 雄貴 都立本所高校

2位 明治大学 7:17:56
S 鈴村 勇人 都立小松川高
3 小林 駿斗 県立岡谷南高
2 境 凌輔 県立米子工業高
B 加藤 未来斗 都立小松川高
C 岡部 龍成 徳島市立高

3位 早稲田大学A 7:19:04
S 中川 大誠 都立小松川高 
3 瀧川 尚歩 高松高
2 舩越 湧太郎 膳所高校 
B 鈴木 利駆 浜松西高
C 菱谷 泰志 米子東高 

4位 龍谷大学A 7:23:80
S 斉藤 雅人 関西高
3 開地 祐斗 県立小松明峰高
2 宮川 侑也 県立美方高
B 門岡 泰地 熊本学園大学付属高校
C 飛永 晃助 桜宮高

【女子舵手つきクォドルプル】
1位 早稲田大学 7:34:20(5年ぶり12回目)
S 安井 咲智 都立小松川高
3 松井 友理乃 今治西高
2 宇野 聡恵 日田高
B 藤田 彩也香 都立小松川高
C 奈良岡 寛子 青森高

2位 仙台大学 7:35:51
S 柴田 寿音 市立横浜商業高
3 加藤 彩香 県立由利工業高
2 佐々木 遥香 市立横浜商業高
B 玉田 夢子 県立むつ工業高
C 上浦 実咲 県立猿投農林高

3位 明治大学 7:36:43
S 塩田 遥香 熊本学園大学付属高校
3 西田 結惟 県立加茂高校
2 増田 萌 関東学園大学付属高
B 黒沼 実生 市立横浜商業高
C 東 夢 県立浦和第一女子高

4位 日本体育大学 7:41:48
S 天池 奈桜 美濃加茂高
3 宮本 公香 熊本学園大学付属高校
2 濱中 愛生 県立七尾高
B 小松原 杏 県立舘林女子高
C 山上 真弥 熊本学園大学付属高校

男子エイトは明治大が3年ぶり6回目の優勝 撮影:日本ボート協会 宅島正二

【男子エイト】
1位 明治大学 6:06:57(3年ぶり6回目)
S 鎌原 康陽 岡谷南高
7 木村 奨 今治西高
6 佐々木 心 田名部高
5 茂見 輝 熊本学園大学付属高
4 藤長 寿哉 美方高
3 佐藤 雅也 本荘高
2 河畑 晴斗 美方高
B 小野田 実 越ヶ谷高
C 対比地 祐希 太田東高

2位 中央大学 6:13:06
S 石塚 慎之助 県立田村高
7 千種 蒼大 県立松山東高
6 齋藤 拓馬 県立酒田光陵高
5 二本松 慎也 県立富山工業高
4 白鳥 翼 県立石巻高
3 久木 隆一郎 県立米子東高校
2 中曽根 祐太 都立小松川高
B 高村 信音 県立吉田高
C 小島 発樹 熊本学園大学付属高

3位 仙台大学A 6:15:90
S 信夫 涼 宮古高
7 桑村 潤 小松明峰高
6 村野 滉太郎 佐野高
5 鳥居 勢矢 山田高
4 横尾 剛士 長崎明誠高
3 梶原 龍将 石巻高
2 藤岡 駿平 高鍋高
B 古賀 健嗣 大村城南高
C 別府 弘崇 今治南高

4位 慶應義塾大学 6:23:42
S 鍛治田 有史 慶應義塾高
7 王田 恭之 慶應義塾高
6 村上 廉太郎 慶應義塾志木高
5 小宮山 息吹 慶應義塾高
4 田村 直親 慶應義塾高
3 永田 大智 清風高
2 浦 敬太郎 攻玉社
B 古谷 高章 慶應義塾志木高
C 向井 新 慶應義塾高

アラン・マランゴーニが引退レースのツール・ド・おきなわで逃げ切り優勝

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのアラン・マランゴーニが11月11日に沖縄県で開催されたツール・ド・おきなわで逃げ切り優勝。チームにとって2018シーズン最終戦で、マランゴーニはこの大会で引退することになっていて、感動的なプロ初勝利でキャリアを締めくくった。

アラン・マランゴーニが逃げ切り優勝

コースは沖縄北部やんばる地域を巡る国内UCIレース最長距離の210km。2回登る与那と、終盤に組み込まれる羽地ダムへの登りが勝負所。また終盤には細かいアップダウンが多く組み込まれていて、体力面の強さも要求されるコースだ。

まだ夜が明け切らない6時45分に選手たちは名護の街からスタート。なかなか逃げは決まらずに進んだが、約40km地点で今回が引退レースとなるマランゴーニを含む10名のやや大きな逃げが形成された。

有力チームが選手を一人ずつ送り込んだ逃げ集団は協調体制が取られ、本島の西側を北上する海岸線で、タイム差は一気に8分台まで広がった。本島北端を周り、2回目の与那の登りに入るとタイム差は6分台まで縮まり、メイン集団はアタックがかかり活性化。下り終えた時点でタイム差を4分半まで詰めていく。

ツール・ド・おきなわ(UCIアジアツアー1.2)

そしてメイン集団から5人が飛び出して追走集団を形成。一方の先頭からは2選手が脱落し先頭は8名に。しかし先頭と追走との差は縮まらず、逃げ切りの展開が濃厚となっていく。そして最後の長い登坂となる羽地ダムへの登坂区間で先頭からアタックがかかり、先頭集団はマランゴーニを含む4名に絞られた。

冷静さを失わないマランゴーニは、勝負をしかけるタイミングを待ち続け、残り5kmの緩やかな登坂区間で一気にアタック。それが決定的な動きとなり、そのままフィニッシュラインへ独走で飛び込んだ。

現在34歳のマランゴーニは、2009年のプロデビュー以来、ワールドツアーチームにも長く所属していたが、アシストとしての走りに徹し、自身が勝利するレースはなかった。そして迎えたキャリア最後のレースで、念願だったプロ初勝利をつかみ、フィニッシュ後には大勢の方の祝福に大粒の涙を見せた。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのアラン・マランゴーニ

ツール・ド・おきなわ結果
1 MARANGONI Alan NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ  5:05:04
2 OVETT Freddy オーストラリアン・サイクリングアカデミー・ライド・サンシャインコースト  +0:19
3 FENG Chun Kai 台湾ナショナルチーム  +0:19

アラン・マランゴーニが自らの引退に花を添えた

アラン・マランゴーニのコメント
今日はすべてのことが完璧に進み、まるで映画のなかにいるような気分。今日のレースに向けて、1カ月以上イタリアには帰れず、多くの犠牲を払ってきた。知らない土地で、一人でトレーニングすることになったが、素晴らしい友人の助けもあり、今日の勝利をつかむことができたと思う。助けてくれた全ての人に感謝している。レース中はいままでのキャリアが走馬灯のようによぎり、勝ちたいという一心でペダルを踏んだが、なぜか今日は冷静さを失うことはなく、最後までタイミングを待つことができた。ミラノ〜サンレモのようなビッグレースではないけれど、今回の勝利は自分のなかで特別な意味をもつ。考えられる最高の形でキャリアを締めくくることができ、本当に幸せに思う。

内間康平のコメント
いつもどおりの展開であれば、逃げは捕まると思い、最初のアタックには吉田に動いてもらい、自分は最後の展開に向けて温存しているなかで、アランの逃げが決まった。メンバーを聞いて、脚が揃っていたこと、今までは羽地ダムへの登りで逃げは捕まるが、2回目の与那で8分差があったため、逃げ切りが濃厚だと思った。
メイン集団はアタックが頻発してペースが上がらなかった。伊藤と二人だったが、枚数が足りず、脚も攣りそうだったため、追走には乗れなかった。入らないといけないグループだったが、そこに入れなかったことは、優勝できる脚がなかったと感じた。
しかし、シーズン最後の地元のレースで、大勢に応援してもらっていたので、全力をつくしてゴールしようと思った。最初は無謀かと思ったが、アランがいいメンバーとともに逃げ切り、優勝したと聞いて、とても嬉しかった。キャリア最後のレースで勝てることはそう簡単ではない。アシスト人生を送って来た彼のキャリアにおいて、本当に素晴らしいと感じた。チームは4人での出走だったが、最後のレースで勝って、シーズンを終えられるということはとてもうれしい。来年以降も今回のことを思い出して、頑張っていきたい。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニの4選手と福島晋一監督(左)

BMX世界選手権フリースタイルパークで大池水杜10位…中村輪夢は転倒

中国の成都で11月7日から開催されているUCI世界選手権アーバンサイクリングは、11月11日にBMXフリースタイルパークで男女の決勝が行われ、女子エリートに出場した大池水杜(岡山JFBF)が62.40ポイントで10位に入った。大池は朝の試走で転倒し、足首を痛めての出走。1本目はラン序盤の大技バックフリップで転倒し37.00ポイント。2本目はバックフリップを成功させ、最後のテイルウイップで転倒してしまい62.40ポイントとなり、この得点が最終結果となった。

UCI世界選手権BMXフリースタイル・パークの大池水杜 ©2018 JCF

BMXフリースタイルパークの世界選手権は2回目の開催で、大池は2017年も出場してメダルまであと一歩の4位に入った。前日に行われた予選を自身初の1位で通過。準決勝は2本目での転倒が響き、点数を落とすものの8位で決勝に進出していた。

男子の中村輪夢(ウィングアーク1st)は予選を前年の最終順位を上回る6位で通過するものの、準決勝での転倒が響き17位。決勝進出はならなかった。

UCI世界選手権BMXフリースタイル・パークの中村輪夢 ©2018 JCF

BMXフリースタイルパーク 女子エリート決勝結果
1位 BENEGAS Perris(米国)93.00
2位 MARINO Angie(米国)87.80
3位 ROBERTS Hannah(米国)86.30
10位 大池水杜(岡山JFBF)62.40

大池水杜のコメント
優勝を狙って調整中の技を初めて大会で挑戦していくなかで、朝の試走で転倒して足を痛めてしまった。決勝でも2本とも転倒してしまった。課題も見える大会であったし、この経験を次につなげていきたい。

出口智嗣監督のコメント
大池がいま持っているすべての技を出し切らないとメダルには届かないと思っていた。彼女自身、調整中の技にも挑戦するという気持ちで決勝に臨んだ。その結果転倒したが次への課題も見つかり、来年や東京オリンピックに向けていく姿勢も確認できた収穫のある大会だった。
全体を通しては、ジャッジの傾向が今後の課題になってくると感じた大会だった。これまでは技の難易度を重視していたが、全体の流れや高さ、スピード感を重視したものになっている傾向だった。こちらもそれらを考えながら作戦を組み立てて臨んでいきたい。

中村輪夢のコメント
準決勝1本目は、パフォーマンスを上げてだいぶうまく走れていたが、ラスト1秒で転倒してしまって悔しい。転倒がなければ決勝に進出できていたと思う。ただ2本目で自分の思いどおりの走りができた。もっと練習して体力をつけて、次につなげたいと思う。