内野艶和が世界チャンピオン…ジュニア女子ポイントレース

内野艶和(うちのつやか=福岡・祐誠高)がジュニア世界チャンピオンに。2019UCIジュニアトラック世界選手権の大会4日目となる8月17日に行われたジュニア女子ポイントレースで優勝した。自転車競技における日本人の世界チャンピオンは2015年の同大会ジュニア男子ポイントレースにおける今村駿介以来、4年ぶり。

ジュニア女子ポイントレースで世界チャンピオンになった内野艶和

ドイツのフランクフルトで8月14日に開幕した2019UCIジュニアトラック世界選手権で内野が金メダルを獲得し、ジュニア世代の世界チャンピオンとなった。内野はジュニアトラック世界選手権に初出場ながら、同種目で圧勝。

内野のこれまでの海外実績は2019年1月のジュニアアジア選手権トラックでのスクラッチ2位オムニアム2位2018全日本ロードU17で2位

大会は18日まで。

マルコ・カノラがツアー・オブ・ユタ第4ステージ優勝

米国西部に位置するユタ州で8月12日に開幕した7日間のツアー・オブ・ユタ(UCIアメリカツアー2.1)は折り返しを過ぎ、17日に第4ステージが州都のソルトレイクシティで開催され、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネのマルコ・カノラが少人数のスプリントを制して優勝した。

ツアー・オブ・ユタ第4ステージでNIPPOのカノラがステージ優勝

第4ステージは、市街地を駆け巡る10.8kmの周回コースを8周回する86.4kmのステージ。スタート/フィニッシュ地点の先を山頂とする登坂区間が組み込まれ、周回のうちの半分が登り、半分が下りという、毎周回アップダウンを繰り返すノコギリの歯のような特徴的なコース設定だ。平坦区間はほとんどなく、ショートステージながら獲得標高は1300mを超える厳しいものだった。

コースプロフィール

2017年大会も最終日に同じサーキットを使ったステージが組み込まれ、カノラが制していることから、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネはコースと相性のいいカノラを絶対的エースとする作戦でスタートした。

序盤からアタックの攻防が繰り返される展開になり、毎周回あわただしくレースが動いていくが、中盤になるとライバルであるワージープロサイクリングのエース級選手が2名で抜け出しを図り、そこに他チームのエースも合流。16名の非常に危険な逃げが先行し、集団から1分弱のリードを奪った。

総合成績には影響しない動きだったため、リーダーチームに代わり、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネが集団の主導権を取り、総力をかけて先頭16名を猛追。そしてタイム差約25秒、先頭集団の背中がはっきりと見え始めたところで、カノラが数名の選手を引き連れてブリッジを仕掛けた。

1年半ぶりに勝利したマルコ・カノラ

ラスト2周目でカノラは先頭集団に合流し、そのタイミングで先頭集団からアタックがかかり始めた。最終周回へと入り、2選手が先頭集団から抜け出す展開となり、カノラらの追走集団はいったんメイン集団に吸収された。メイン集団でもアタックが頻発し、終盤にはトレーニー(研修生)のフィリッポ・フィオレッリが力強い走りで追走を仕掛けるシーンもあった。

そして残り1kmでカノラの集団は先頭を吸収することに成功。これまでの激しい攻防により、集団はわずか18名に絞られていて、チームメイトの素晴らしい献身的な走りにより、チャンスを得たカノラが残り300mからスプリントを開始して先着。カノラは今大会第1ステージ、ゴールスプリント時に落車し全身を負傷。この日も包帯が残る痛々しい身体だったが、満面の笑みで表彰台の頂点に立った。

チームのエースを担うカノラだが、2017年のジャパンカップを最後に勝利に恵まれず、1年半以上ものあいだ、あと一歩のところで悔しい思いを積み重ねてきた。満身創痍の状態ながらも、勝利への執念でつかんだこの日の勝利をカノラはとても喜んでいて、「これで今までのよくなかった時期を終わりにしたい」とコメント。またチーム全員が全力を尽くして作り上げたレースが勝利につながり、チーム全員にとっても素晴らしい勝利となった。

マルコ・カノラのコメント

3日前の落車のあとは、心身ともにドン底で、まさか今大会で勝つことができるなんて思ってもいなかった。また勝利することができて、この勝ったときの素晴らしい気持ちを取り戻すことができて本当にうれしく思う。危険な逃げを捕まえるためにチームメイトたちは本当に力を尽くしてくれた。彼らに勝利で恩返しすることができてよかった。最後のスプリントでは、気持ちがコントロールできていたので、冷静にスプリントを仕掛ける最善のタイミングをしっかりと見極め、残り300mで開始した。今大会に向けて、非常にいい調子だったが、落車のあとは夜もしっかり眠れないような状態だった。今回の勝利をこれまでのよくない期間を終わらせる転機にしたい。

初山翔のコメント

15時間の時差がある地でのレースというのはかなり稀で高地ということも合わせて、現地入りしてからかなり感触が悪い日々が続いていた。理想を言うならばレースまで2週間ほどの順応期間が欲しいところだが、現地入りして5日間でレースだったのでいたし方のないところだと思う。 それでも日に日に体調もよくなり、今日いい報告をすることができた。

自分たちのチームが勝負できるステージは数多くなく、今日に賭けていたといっても過言ではない。 エースをカノラ一本に絞り、自分たちで集団をコントロールすることにスタート前から決めていた。 想定より人数の多い逃げが決まり、たった3人での追走は困難を極めたが、全力を尽くし、エースはそれに応えてくれた。

自分がチームに貢献できたと自信を持って言えるときのチームの勝利は自身の勝利のように嬉しい。 チームの皆に感謝している。 明日からもレースは続くが今日ように、力を尽くさなくてはいけない場面で全力を尽くせるように、プロチームの一員だということを忘れずに走りたい。

マリオ・マンゾーニ監督のコメント

今日の目標は逃げを捕まえ、カノラで勝つこと。自分たちが勝ちたいと願い、勝つために集団をコントロールし、そして勝った。選手一人一人のコンディションがどうだったかはよくわからないが、とにかく選手全員が最高の仕事をした。カノラは今日のスプリントだけでなく、落車のあと、本当に辛い思いをして、そこからこの勝利をつかんだ。その過程は賞賛に値する素晴らしいもの。このようなレースができたことを幸せに思う。