世界チャンピオンのガンナが最速…ジロ・デ・イタリア開幕

第103回ジロ・デ・イタリアが10月3日にシチリア島で開幕し、第1ステージとして行われた距離15.1kmの個人タイムトライアルで、この種目の世界チャンピオン、フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)が初優勝。総合成績でも首位に立った。大会は25日にミラノにゴールする。

フィリッポ・ガンナ ©LaPresse

モンレアーレ〜パレルモ間で異例のジロ・デ・イタリアがスタートした。本来なら開幕はハンガリーのブダペストで5月9日。ハンガリーで3ステージを行う予定だった。しかしパンデミックによりハンガリー政府が非常事態を宣言。大規模なイベント開催を禁止したため、国際的なイベントを開催することが不可能になった。

シチリア島で開幕した2020ジロ・デ・イタリア ©Fabio Ferrari/LaPresse

大会はまず開催延期を発表し、10月3日開幕を決定。新たな開幕地を模索してシチリア島に決定。シチリア島はこれで9回目のグランデパールとなる。今回は4ステージが行われる。

当初計画でもシチリア島はハンガリーで3ステージをこなした選手らが次に迎えるレースコースだった。第4〜第6ステージが行われる予定だったが、新コースでは一部を修正して合計4ステージとした。

タイムトライアル世界チャンピオンのアルカンシエルを着るガンナ ©Fabio Ferrari/LaPresse

初日は1週間前にイタリアのイモラで行われた世界選手権でタイムトライアル世界チャンピオンとなったガンナがその貫禄を示してトップタイム。その平均時速は58.831kmで、これまでのグランツールにおける個人タイムトライアルで最速記録。またジロ・デ・イタリアでの初日の個人タイムトライアルでイタリア選手として優勝したのは、2006年のパオロ・サボルデッリ以来。

ガンナはステージ優勝だけでなく、総合1位のマリアローザ、ポイント賞、新人賞の3部門でいきなりトップに立った。

世界チャンピオンのガンナが初日のたい美海トライアルで優勝 ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

「これは自分自身のプライドだけでなく、イタリア国家とイタリアサイクリング界の誇りだ」とガンナ。

「とにかくきれいに乗ることを心がけた。トラック競技で4つ、タイムトライアルで1つの世界チャンピオンになったが、今日はこの素晴らしいジャージを獲得できた。これだけでキャリアを終えないことを願っている。これからもっと実績を積み上げたい。明日からはキャプテンのゲラント・トーマスを助けるために働く」

第1ステージで優勝し首位に立ったガンナ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse
アンバサダーのフィギュアスケート世界チャンピオン、カロリーナ・コストナーがフィリッポ・ガンナと記念撮影 ©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)
マリアアッズーラ(山岳賞)リック・ツァベル(ドイツ、イスラエルスタートアップネーション)
□マリアビアンカ(新人賞) フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)

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