アラフィリップ痛恨…ログリッチに差された上に降格処分

ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が10月4日にベルギーで開催されたリエージュ〜バストーニュ〜リエージュで優勝した。世界チャンピオンの称号であるアルカンシエルを着用したドゥークニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップ(フランス)は5選手によるゴール勝負で勝利を確信して両手を広げたが、ログリッチが先着。さらにゴール前の走路妨害で5位に降格となった。

アラフィリップが両手を広げたが、左のログリッチが先着。アラフィリップはさらに降格となり、2位がマルク・ヒルシ、3位がタデイ・ポガチャルに ©A.S.O. Gautier Demouveaux

現在まで開催されている自転車ロードレースで最古の歴史を誇る大会は、ツール・ド・フランス総合優勝のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)、世界選手権3位のマルク・ヒルシ(スイス、サンウェブ)らが優勝を争って激しいゴール勝負を展開。

世界チャンピオンの称号であるアルカンシエルを着用して登場したジュリアン・アラフィリップ ©A.S.O. Gautier Demouveaux

アラフィリップがゴールスプリントで突き放してトップフィニッシュを確信したが、最後までスピードをゆるめなかったログリッチにかわされた。ログリッチは大会初優勝。アラフィリップは5人の集団の最下位に降格となり、表彰台には2位ヒルシ、3位ポガチャルが立った。

リエージュ〜バストーニュ〜リエージュが2020年はコロナ禍により10月4日に開催された ©A.S.O. Gautier Demouveaux
世界チャンピオンのアラフィリップ。左はマルク・ヒルシ ©A.S.O. Gautier Demouveaux
ツール・ド・フランスと世界選手権の雪辱を果たしたログリッチ ©A.S.O. Gautier Demouveaux
アラフィリップの降格処分を受けて表彰台下で顔を合わせたポガチャル(左)とヒルシ ©A.S.O. Gautier Demouveaux
雨模様のスタートとなり、世界チャンピオンのアンナ・ファンデルブレッゲンもアルカンシエルの上にレインウエアを着用 ©A.S.O. Thomas Maheux
女子のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュは男子と同日に距離135kmで行われた ©A.S.O. Thomas Maheux
女子はエリザベス・デイニャンが独走勝利 ©A.S.O. Thomas Maheux
女子優勝はトレック・セガフレードのエリザベス・デイニャン。左が2位グレース・ブラウン、右が3位エレン・バンダイク ©A.S.O. Thomas Maheux

●リエージュ〜バストーニュ〜リエージュのホームページ

ポガチャルがツール・ド・フランスで初の総合優勝

第107回ツール・ド・フランスは最終日となる9月20日、マントラジョリ〜パリ・シャンゼリゼ間の122kmで第21ステージが行われ、タデイ・ポガチャル(UAEエミレーツ)がスロベニア選手としてツール・ド・フランスで初優勝した。

2020ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

大会中盤から同郷のプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ビスマ)を追いかける展開となったが、最終日前日の個人タイムトライアルで逆転した。ポガチャルは山岳賞と新人賞も獲得。

最終21ステージの区間勝利はポイント賞を初受賞したドゥークニンク・クイックステップのサム・ベネット(アイルランド)で今大会2勝目。

マイヨジョーヌのポガチャル(右)は「ログリッチには申し訳ないことをした」と気遣う発言も ©A.S.O. Alex Broadway
ルーブル美術館。2020ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
マイヨジョーヌのポガチャル。コルナゴがツール・ド・フランスを制したのは初めてとなる ©A.S.O. Pauline Ballet
2020ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
サム・ベネットは最終日のパリ・シャンゼリゼを制しただけでなくポイント賞も初受賞 ©A.S.O. Alex Broadway
ポガチャルがスロベニア選手として初めてツール・ド・フランス総合優勝 ©A.S.O. Pauline Ballet
スロベニアのログリッチが2020ツール・ド・フランスを盛り上げた ©A.S.O. Pauline Ballet
総合優勝のポガチャルを中央に左が2位ログリッチ、右が3位リッチー・ポート ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)サム・ベネット(アイルランド、ドゥークニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

マイヨジョーヌのポガチャルとポイント賞のサム・ベネット。ポガチャルは山岳賞と新人賞も獲得した ©A.S.O. Pauline Ballet

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21歳のタデイ・ポガチャルがツール・ド・フランス逆転優勝へ

第107回ツール・ド・フランスは9月19日、リュール〜ラプランシュ・デ・ベルフィーユまでの36.2kmで第20ステージとして個人タイムトライアルが行われ、57秒遅れの総合2位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)がトップタイム。総合1位のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)は1分56秒遅れの区間5位。

ポガチャルが2020ツール・ド・フランス第20ステージで首位に ©A.S.O. Pauline-Ballet

厳しい上り坂にゴールする大会唯一の個人タイムトライアルの結果、総合成績でポガチャルがログリッチに59秒差をつけて首位に。パリにゴールする最終日で総合成績が大きく変動することはなく、ポガチャルの逆転優勝が確実になった。

2020ツール・ド・フランス唯一の個人タイムトライアル ©A.S.O. Alex Broadway
フランスチャンピオンのレミ・カバニャ(ドゥークニンク・クイックステップ) ©A.S.O. Alex Broadway
タデイ・ポガチャルがゴール ©A.S.O. Alex Broadway
フィニッシュ後にログリッチのタイムを待つポガチャル ©A.S.O. Alex Broadway
ログリッチは区間5位のタイムで座り込む ©A.S.O. Alex Broadway
2020ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O. Pauline-Ballet
総合1位のタデイ・ポガチャル ©A.S.O. Alex Broadway
山岳賞のタデイ・ポガチャル ©A.S.O. Alex Broadway
新人賞のタデイ・ポガチャル ©A.S.O. Alex Broadway

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)サム・ベネット(アイルランド、ドゥークニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

ポイント賞のサム・ベネット ©A.S.O. Pauline-Ballet

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ポガチャル2勝目、ベルナル脱落…ツール・ド・フランス第15S

第107回ツール・ド・フランスは9月13日、リヨン〜グランコロンビエール間の174.5kmで第15ステージが行われ、44秒遅れの総合2位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)が首位のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)を振り切って今大会2勝目を挙げた。

マイヨジョーヌのログリッチとアシスト陣。2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

ポガチャルがボーナスタイム10秒、ログリッチが6秒を獲得し、タイム差は40秒となった。

エガン・ベルナルが第15ステージで苦戦 ©A.S.O. Pauline Ballet

前年の総合優勝者エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)は7分20秒遅れで、総合優勝争いから一気に脱落した。

2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
NTTのミヒャエル・ゴグル(オーストリア)とB&Bホテルズ・ビタルコンセプトのピエール・ロラン(フランス)が抜け出す ©A.S.O. Pauline Ballet
2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Thomas Maheux
2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Alex-Broadway
メイン集団を引っ張るユンボ・ビスマのトニー・マルティン。2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Alex-Broadway

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)サム・ベネット(アイルランド、ドゥークニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ブノワ・コズネフロワ(フランス、AG2Rラモンディアール)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2020ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Thomas Maheux

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マルティネスV、ポガチャル総合2位へ…ツール・ド・フランス13S

ツール・ド・フランスは中央山塊にある7つの峠を越える過酷な区間へ。9月11日にシャテルギヨン〜ピュイマリーカンタル間の191.5kmで行われた第13ステージは、EFのダニエル・マルティネス(コロンビア)が初優勝。

2020ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Alex Broadway

総合成績では44秒遅れの7位につけていたUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)がアタック。これに着いていけたのは首位のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)だけで、2019年の覇者イネオス・グレナディアスのエガン・ベルナル(コロンビア)はスロベニア勢2人から38秒遅れた。ログリッチが首位を守り、ポガチャルが総合2位に浮上した。

2020ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
モビスターのマルク・ソレル。2020ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
マイヨジョーヌのログリッチ ©A.S.O. Pauline Ballet
2020ツール・ド・フランス第13ステージを走る先頭集団 ©A.S.O. Pauline Ballet
エガン・ベルナルとイネオス軍団 ©A.S.O. Pauline Ballet
EFのダニエル・マルティネス(コロンビア)が初優勝 ©PresseSports Stéphane Mantey

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)サム・ベネット(アイルランド、ドゥークニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ブノワ・コズネフロワ(フランス、AG2Rラモンディアール)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2020ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Thomas Maheux

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ポガチャルV、ログリッチ首位…ツール・ド・フランス第9S

第107回ツール・ド・フランスは9月6日、ポー〜ラランス間の153kmで第9ステージが行われ、スロベニア旋風が吹き荒れた。90kmを逃げ続けたサンウェブのマルク・ヒルシ(スイス)を残り2kmで4選手が捕らえ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)がゴール勝負を制して初優勝。ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)がタイム差なしの区間2位に入り、総合成績で首位に立った。

ログリッチがツール・ド・フランス第9ステージでマイヨジョーヌを獲得 ©A.S.O. Alex Broadway

首位のアダム・イエーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)は途中の山岳で遅れ、1分02秒遅れの総合8位に後退した。

ユンボ・ビスマのトム・デュムラン ©A.S.O. Alex Broadway
90kmを逃げ続けたマルク・ヒルシ ©A.S.O. Alex Broadway
ワウト・バンアールトがメイン集団を引っ張る ©A.S.O. Alex Broadway
マイヨジョーヌのアダム・イェーツがピレネー2日目に脱落 ©A.S.O. Alex Broadway
2020ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Alex Broadway
イネオス・グレナディアスのエガン・ベルナル ©A.S.O. Alex Broadway
逝去したイネオスのニコラ・ポルタル監督の家族がポーのスタートに招かれた ©A.S.O. Alex Broadway
UAEエミレーツのデラクルス、ポガチャル、クリストフ ©A.S.O. Alex Broadway
敢闘賞を獲得したマルク・ヒルシ ©A.S.O. Alex Broadway

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ブノワ・コズネフロワ(フランス、AG2Rラモンディアール)
□マイヨブラン(新人賞)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)

2020ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

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ファンアールト2勝目、ポガチャル脱落…ツール・ド・フランス第7S

第107回ツール・ド・フランスは9月4日、ミヨー〜ラボール間の168kmで第7ステージが行われ、41人のゴール勝負をユンボ・ビスマのワウト・ファンアールト(ベルギー)が制した。第5ステージに続く区間優勝で、大会通算3勝目を挙げた。

世界で一番高いミヨー橋 ©A.S.O. Alex Broadway

この日は強い追い風により集団が分断。首位のアダム・イエーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)は第1集団に残りマイヨジョーヌを守ったが、ポイント賞のサム・ベネット(アイルランド、ドゥークニンク・クイックステップ)、新人賞のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)が脱落。それぞれリーダージャージーを失った。

マイヨジョーヌのアダム・イェーツ ©A.S.O. Alex Broadway
エガン・ベルナル ©A.S.O. Alex Broadway
2020ツール・ド・フランス第7ステージはミヨーをスタート ©A.S.O. Pauline Ballet
中間スプリントポイントはマッテオ・トレンティン(右)が1着、サガンが2着で通過 ©A.S.O. Pauline Ballet
2020ツール・ド・フランス第7ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
ボーラ・ハンスグローエが追い風の中で超ハイペースの戦いを仕掛ける ©A.S.O. Alex Broadway
ポイント賞のマイヨベールを奪ったペテル・サガン ©A.S.O. Alex Broadway

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)アダム・イエーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ブノワ・コズネフロワ(フランス、AG2Rラモンディアール)
□マイヨブラン(新人賞)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)

2020ツール・ド・フランス第7ステージ ©A.S.O. Alex Broadway

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ログリッチェ、ポガチャル…2019年はスロベニア勢台頭

グランツールと呼ばれる三大ステージレースの最後を飾る第74回ブエルタ・ア・エスパーニャが8月24日から9月15日までスペイン全土で開催され、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチェが総合優勝。スロベニア勢としてのグランツールも初制覇だったが、総合3位と新人王も同国のタデイ・ポガチャル(UAEエミレーツ)が獲得した。

先行するポガチャル、それに追従するマイヨロホのログリッチェ ©Photogómez Sport

南米勢のグランツール全制覇を阻止

5月のジロ・デ・イタリアはエクアドル選手、7月のツール・ド・フランスはコロンビア選手。どちらも大会史上初の優勝者国籍だった。迎えたブエルタ・ア・エスパーニャも開幕前はコロンビア選手の総合優勝が濃厚という大方の予測。2018年は英国勢がグランツールを完全制覇したが、今季は南米勢が席捲するのでは言われていた。

その予測通り、初日はコロンビアのミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ)が首位に。2日目はコロンビアのナイロ・キンタナ(モビスター)が区間勝利。ロペスは7日目までに3度も首位に躍進し、そして大会9日目の山岳でついにキンタナが首位となった。

総合優勝のログリッチェを中央に左が2位バルベルデ、右が3位と新人賞を獲得したポガチャル ©Photogómez Sport

最初の休息日を過ごした翌日、第10ステージの個人タイムトライアルで圧勝したのがログリッチェだ。5月のジロ・デ・イタリアでは開幕にピークを合わせ、初日の個人タイムトライアルに勝って首位に。ところが23日間の長丁場という戦いで、終盤に調子を落として優勝争いから脱落した。ジロ・デ・イタリアで疲れ果てたログリッチェは、ツール・ド・フランスを回避。ブエルタ・ア・エスパーニャをパスすることも選択肢のひとつだったが、将来に向けて経験値を積むことを選んだ。

現在29歳のログリッチェはもともとスキーのジャンプ選手。ジュニア時代の世界選手権では団体種目で金メダルを獲得している。21歳の時に自転車競技に転向した。ジャンプ選手時代から瞬発力と持久力のバランスに優れていて、集団走行に慣れるとすぐに好成績をマークしていく。2017、2018年とツール・ド・フランスの終盤ステージで各1勝。2018年は総合4位に。ジロ・デ・イタリアでは個人タイムトライアルで2016年に1勝、2019年に2勝した。

タデイ・ポガチャルが第20ステージで2019ブエルタ・ア・エスパーニャ3勝目 ©Photogómez Sport

「今年のジロ・デ・イタリアでは総合優勝を争っていた終盤に失速してしまったが、それ以外は最終週に好成績を挙げている。今回のブエルタ・ア・エスパーニャも最後に調子を上げるつもりで調整した」とログリッチェ。第10ステージの個人タイムトライアルで首位に立つと、鉄壁のアシスト陣の援護もあって最終日までコロンビアやスペイン勢の攻撃をしのいだ。

さらにスロベニア勢はポガチャルが区間3勝と大活躍し、いきなりの総合3位に。第9ステージで初勝利したときは、「最終日の表彰台でログリッチェの隣に立てたらうれしい」と夢を語ったが、それを実現してしまった。

総合1位のログリッチェ(右)と新人賞のポガチャル ©Photogómez Sport

スロベニアの格下チームに所属していた2018年にアマチュア版ツール・ド・フランスと言われるツール・ド・ラブニールで総合優勝したのがポガチャルだ。今季になって現在のトップチームに移籍し、グランツールは初参戦だった。

スロベニアは自転車競技が盛んなイタリア北部に隣接することから、強豪国となる下地はあった。ジロ・デ・イタリアが国境を越えてスロベニアを訪問することもある。最新の世界ランキングは、個人でログリッチェが1位、国別でスロベニアが3つ順位を上げて8位に浮上している。

ブエルタ・ア・エスパーニャを終えて世界ランキング1位になったログリッチェ ©Photogómez Sport

●ブエルタ・ア・エスパーニャのホームページ