【ラ・ブエルタフェメニーナ】フォレリングが第5S独走で首位に

スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月8日、ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ間の120.4mで第5ステージが行われ、FDJ・スエズのデミ・フォレリング(オランダ)が優勝。チームSDワークス・プロタイムのフェムケ・ヘリッツェ(オランダ)に替わって首位に立った。

ラ・ブエルタフェメニーナ第5ステージ ©Unipublic

首位フォレリング、45秒遅れの総合2位ファンデルブレッヘン

ディフェンディングチャンピオンのフォレリングが、ラグナス・デ・ネイラを席巻した。残り3kmで開始した破壊的なアタックでチームメイトの素晴らしいアシストを締めくくり、ステージ優勝と新たな総合リーダーの座を獲得した。モビスターチームのマルレン・ロイサー(スイス)は、フォレリングのアタックに反応した唯一の選手だったが、数mで諦め、頂上まで全力で戦い2位となり、チームSDワークス・プロタイムのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)と並んで暫定総合表彰台に上がった。

フォレリングがラ・ブエルタフェメニーナ第5ステージ優勝 ©Unipublic

132選手が、ゴルマヨからラグナス・デ・ネイラまでの120.4kmを走る第5ステージを14時03分にスタートした。体調不良のポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、チームヴィスマ・リースアバイク)はスタートできなかった。正式スタートから幾度となくアタックが行われ、4選手が第1集団を形成。57km地点で3分22秒の最大リードを記録した。

FDJ・スエズが早々に主導権を握った

リドル・トレックとFDJ・スエズは、4人のリーダーの後ろを追う最も有力なチームであり、キンタナール・デ・ラ・シエラ(87.6km)にある中間スプリントでその差を1分00秒まで縮めることに成功。第1集団は2人になり、FDJ・スエズが率いる集団が93km地点で吸収した。FDJ・スエズのアリー・ウォラストン、エヴィータ・ムジックが、アルト・デル・ロザビエントス(カテゴリー2級、98.5km)を猛烈なペースで駆け上がり、わずか15人の優勝候補ばかりの集団にした。

残り3kmでフォレリングがアタック

ラグナス・デ・ネイラ(カテゴリー1級、120.4km)に向かう下りで第1集団のペースが落ち、残り11kmでマレイユ・メイジェリング(モビスターチーム)がこのチャンスを逃さずアタックを仕掛けた。誰も追いかけようとはせず、ムジックがエースのフォレリングのためにペースメーカーとして再びペースを上げた。残り4kmでこの若きフランス人クライマーが後退すると、同じフランス人でチームメイトのジュリエット・ラブースが代わりに走り、何度か加速してメイジェリングを戻した。ファンデルブレッヘンがリードを奪おうとしたが、フォレリングは残り3kmでカウンターアタック。独走で優勝した。

ラ・ブエルタフェメニーナ第5ステージ ©Unipublic

残り2日で、差はますます広がっている。金曜日にはパレンシアでベセリル・デ・カンポスとバルタナスの間で行われるローリングステージ、そして土曜日にはアストゥリアスで最後の山岳決戦が控えている。

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)

フォレリングがかつてのボスを振り切ってストラーデ・ビアンケ優勝

FDJスエズのデミ・フォレリング(オランダ)が3月8日にイタリアで開催された第11回ストラーデ・ビアンケウイメンで、SDワーク・プロタイムのアンナ・ファンデルブレッゲン(オランダ)を振り切って優勝を達成した。

フォレリングがかつての監督で、現役復帰したファンデルブレッゲンに差をつける ©LaPresse

フォレリングはSDワークスから今季FDJスエズに移籍。ワンデークラシックで初勝利を収め、SDワークスとしての大会4連勝の記録をストップさせた。2位はフォレリングの監督をを3年間務めたファンデルブレッゲン。元世界チャンピオンは今シーズンに現役復帰した。

ストラーデ・ビアンケウイメン ©LaPresse

フォレリングはライバルたちとともにゴールのシエナに到達し、厳しいサンタ・カタリーナ通りの最後の登りでアタックした。フランスのポーリーン・フェランプレボ(ビスマ・リースアバイク)が3位に入った。

ストラーデ・ビアンケウイメンを制したフォレリング ©LaPresse

「私はとても幸せです。自分がいい状態にあることは分かっていましたが、勝つことは別のことです。プレッシャーがあるとチームメイトや家族、友人のためにそれを成し遂げたいと思います」とフォレリング。

「アンナ・ファンデルブレッゲンとレースをするのは楽しいです。始めた頃の日々を思い出させます。年月が経つにつれてどれだけ成長したかを思い出させます。私はかなり遅れて後ろにいましたが、チームメイトが追いかけていたので終わったとは思いませんでした。ジュリエット・ラブースは、砂利のセクションで非常に強いリードを与えてくれました。チェーンが外れましたが、すぐに全開で戻りました。下り坂で攻撃するのは賢明でした。そして、アンナとの最後の戦いは素晴らしかったです」

ストラーデ・ビアンケウイメンを制したフォレリング。左は2位ファンデルブレッゲン、右は3位フェランプレボ ©LaPresse

フォレリングが移籍するFDJスエズにスペシャライズドを持っていった

米国の自転車総合メーカー、スペシャライズドは2024年12月6日、2025年から女子プロチームFDJスエズとの戦略的パートナーシップを開始すると発表した。チームには、2023ツール・ド・フランスファム総合優勝者のデミ・フォレリング(オランダ)が加入する。

新しいチームメートとスペシャライズドバイクを語るフォレリング(右から2人目)

このコラボレーションは、パフォーマンスとイノベーションという共通の価値観に根ざした野心を体現。卓越性へのコミットメントと高性能の限界に挑戦する姿勢で知られるサイクリング界の二大プレーヤーを結びつけた。

FDJスエズは、2006年にガティアン・メルロによって設立された。娘のような女子選手のために機会を創出するという父親の大胆なビジョンから生まれ、近未来テーマパークのフチュロスコープやビエンヌ県(フランス)などのパートナーの支援を受けた。

2017年には、ゼネラルマネージャーのスティーブン・デルクールにより、FDJがタイトルスポンサーとなり、2022年6月にはスエズが共同タイトルスポンサーとして加わった。

UCI女子ワールドチームに参加した最初のフランスチームとなり、5つの異なる国籍の18人のアスリートを擁するまでに。ツール・ド・フランスファム、ジロ、ブエルタ、リエージュ~バストーニュ~リエージュ、アムステルゴールドレース、ラ・フレッシュワロンヌなどの名高いレースでの勝利を含む数シーズンを経て、2024年には75勝を超えた。

チーム20周年を迎える2025年シーズンは、スペシャライズドとのコラボレーションの発表と、プロサイクリングで最も有望な選手を獲得し、新たな章を迎える。新加入選手はフォレリングと、2025フランスロードチャンピオン、ジュリエット・ラブーが含まれる。クライマーのエビタ・ムジックがチームを率いて新シーズンに挑む。

【ツール・ド・フランスファム】ニエウィアドマがわずか4秒差で総合優勝

キャニオン・スラムレーシングのカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)がツール・ド・フランスファム(8月12日〜18日)で総合優勝した。

総合優勝のニエウィアドマ。左が2位フォレリング、右が3位ロイジャッカーズ ©A.S.O. Thomas Maheux

最終日の第8ステージで1分15秒遅れの総合8位デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)が逆転を狙って逃げ、区間勝利のボーナスタイム10秒も獲得。ニエウィアドマは1分01秒遅れの区間4位でゴールし、わずか4秒差で逃げ切った。

デミ・フォレリングが最終日に逆転を狙った ©A.S.O. Thomas Maheux
パック・ピーテルスは総合11位、新人賞1位 ©A.S.O. Thomas Maheux
グランドン峠を上るエビタ・ミュジック。フランス勢最上位の総合4位に食い込んだ ©A.S.O. Thomas Maheux
デミ・フォレリング。パウリナ・ロイジャッカーズ(左)は区間2位になり、総合3位でフィニッシュ ©A.S.O. Thomas Maheux
カタジナ・ニエウィアドマがラルプデュエズを上る ©A.S.O. Thomas Maheux

【ツール・ド・フランスファム第5S】フォレリングがまさかの落車で首位陥落

ツール・ド・フランスファムは8月15日、ベルギーのバストーニュからフランスのアムネビルまでの152.5kmで第5ステージが行われ、首位デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)が残り6km地点で落車に巻き込まれた。1分47秒遅れの50位でゴールするのがやっとで、総合成績で1分19秒遅れの9位に陥落した。

マイヨジョーヌのフォレリングをライバルチームのキャニオン・スラムが取り囲む ©A.S.O. Charly Lopez

SDワークス・プロタイムのチームメートで、ハンガリーチャンピオンのカタブランカ・バシュが、キャニオン・スラムレーシングのカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)とのゴール勝負を制して初優勝。バシュは4月のラ・ブエルタフェメニーナでも首位に一時首位に立った注目の若手選手。東京五輪でMTBで4位、パリ五輪ではロードレース4位、MTBで10位。

総合成績では前日まで34秒遅れの総合3位につけていたニエウィアドマが首位に立った。

2024ツール・ド・フランスファム第5ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

メダルを逃したパリ五輪と同じミスはしたくなかった(バシュ)

「無線が機能していなかったので、後ろでなにが起こっているのか分からなかった。デミがクラッシュしてマイヨジョーヌを失ったので残念で、今は複雑な気持ち」とバシュ。

「4位でメダルを逃したパリ五輪と同じミスをしたくなかった。とても苦しんだが、小さなグループにいれば勝てるかもしれないと分かっていた。五輪では先頭でレースしていたので、とても自信が持てた。だから今は調子がよければ勝てると思う」

2024ツール・ド・フランスファム第5ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

とにかく前方にいることが重要だった(ニエウィアドマ)

「今日のステージは全体的にとてもカオスだった。これまでのステージはすべてとても慌ただしかったので、とにかく前にいなければならないと分かっていた」というニエウィアドマ。

「最初のステージでクラッシュに巻き込まれたので、事故やカオス、クラッシュを避けるためにとにかく前にいることを心がけた。だから、いいポジショニングと周りにチームメイトがいたおかげで首位に立てたのだと思う」

2024ツール・ド・フランスファム第5ステージ ©A.S.O. Thomas Maheux
2024ツール・ド・フランスファム第5ステージ ©A.S.O. Thomas Maheux
山岳賞のパック・ピーテルス ©A.S.O. Thomas Maheux
2024ツール・ド・フランスファム第5ステージで首位を譲り渡したフォレリング ©A.S.O. Charly Lopez

【ツール・ド・フランスファム第3S】連覇を目指すフォレリングがTTを制して首位に

ツール・ド・フランスファムは8月13日、オランダのロッテルダムなどで集団スタートの第2ステージ(距離69.7km)、個人タイムトライアルの第3ステージ(6.3km)が行われ、大会連覇を目指すデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)が個人タイムトライアルでトップタイムを記録。

トップタイムを叩き出したデミ・フォレリング ©A.S.O. Thomas Maheux

フォレリングはこの日の前半戦として行われた第2ステージ終了後の総合成績、20秒遅れの総合24位から一気に首位に立ち、DSMフィルメニッヒポストNLのシャルロット・クール(オランダ)からマイヨジョーヌを奪った。

2024ツール・ド・フランスファム第3ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

「個人タイムトライアルでは期待していなかったので、第2ステージをフィニッシュしてから二度寝した」というフォレリング。

「じつは翌日のリエージュのことばかり考えていた。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュが得意なのでわたしの出番だと思っていた。まさか優勝できるとは思っていなかったけど、家族が喜んでくれてうれしかった」

マイヨジョーヌのシャルロット・クールがタイムトライアルを走る ©A.S.O. Thomas Maheux
デミ・フォレリングが暫定1位のホットシートに座る ©A.S.O. Charly Lopez
デミ・フォレリングが第3ステージでマイヨジョーヌを獲得 ©A.S.O. Charly Lopez