トゥールーズ…これほどまで魅力的な町だとは

ツール・ド・フランス取材者日記。トゥールーズはピレネー山脈の玄関口なので、環状線なら毎年、ピレネーに向かうときに1回、ピレネーから帰ったときに1回、つまり2回は走る。だからこれまでのツール・ド・フランス取材で50回は訪問したことがあります。

キャピトル広場に面したレストランのテラス席。向こうに見えるのは荘厳な市庁舎

と、トゥールーズ観光局の担当者に豪語したら、「でもあなた、中心街は来たことないわよね」と見破られました。そんなお話から発展し、この日の宿はトゥールーズ観光局が提供してくれることに。ありがたい限りです。

トゥールーズがツール・ド・フランスを歓迎してくれた

そんな出会いがあったので、初めてトゥールーズの街中を歩いてまわったのですが、レンガ造りの建造物が落ち着いたピンク色をしていて、「バラ色の町」と呼ばれるほどの美しさを目撃。まだボクなんてフランスの知らないところがいっぱいあることを再確認させられました。

レンガ造りの建造物に見とれ、ガロンヌ川に出てみると夏の夕日を見ながら友だちや恋人とくつろぐ人たちが多くいました。路地を含めてとても魅力的で、おいしそうな飲食店が点在します。

レンガ造りの建物がバラ色に映える

名物にはフォアグラ、鴨のマグレ、カスレ、トゥールーズのソーセージ、ワインはフロントン、ガイヤック、アルマニャックなど。ロックフォールやピレネー産トムチーズ。スミレのお菓子などがあるそうです。

意外とインド料理が多かったのですが、せっかくなので地元料理のお店を探してウロウロ。路地裏にある小さなお店を見つけて外にあるテーブルで幸せな夕ごはんをいただいたのです。

キャピトル広場のファサード

コンパクトな中心街なので歩いてどこにでも行けるのが魅力。翌朝にはGPSデバイスを起動して前日に歩いたルートをデータ記録。こうして保存しておけばお店がどこにあったかも推測できるからです。

パリよりある意味スゴい町で、パリよりも落ち着いていて。温暖な気候で。街の雰囲気に南フランスの人々の真面目で温かい気質が表れていて、そんな魅力に満ちています。

ガロンヌ川とサンピエール橋

歴史遺産の街トゥールーズ

特別な歴史的建造物が残された街。16世紀に盛んに栽培された藍の染料用植物「パステル」の黄金時代に建てられた個人の豪邸や、レンガや石による装飾の宗教建築、素晴らしいモニュメントや産業施設から姿を変えた美術館の充実したコレクションなど、訪れる場所で次々と驚きがあります。

夜になると街はライトアップされ、建物のファサードやガロンヌ川、モニュメントが新たな顔を見せます。

オープンエアがとても気持ちよくて、どこで飲むか物色中
カップルばっかりだ
写真で紹介したところを翌日にジョギングでデータ取得。クリックするとリンクページに飛びます
夕暮れ時にはガロンヌ川岸にたくさんの人たちが集まっていた

2019年5月14日には成田〜トゥールーズ間で特別チャーター機の運航を実施されました。トゥールーズを中心としたオクシタニー地方の周遊プランやスペインのバスク地方との組み合わせたものなど9つのツアーが実施され、座席はすべて埋まるほど好評だったようで、今後も継続的なチャーター便の運航が期待できるようです。

キャピトル広場からサンローム通りに入り、さらにジェストという路地を入ったところにある

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地味に30周年の取材者日記、スタートしました

ツール・ド・フランス取材者日記。2019ツール・ド・フランスはマイヨジョーヌ100周年エディ・メルクスの初制覇から50周年の節目ですが、ボクにとっても30年。じつは初取材が1989年なのです。4年で卒業できなかったフランス文学科の落ちこぼれが、いつの間にかフランス語を使わねばならぬこの旅がライフワークとなっていました。

初日のスタート前に記念撮影する広告キャラバン隊。その元気がいつまで続くかな…

経費は自分持ちなので極力切り詰める

1997年からは東京中日スポーツの現地記者として単身で全日程を取材。当時はインターネット黎明期で、使い始めたばかりのメールで送稿したり、デスクに電話をかけたり。日本の読者さんとコミュニケーションするなんて手段はなく、ただただ孤独をかみしめながら最終日のパリを目指したものです。

さすがに現地サルドプレスでもボクより年上は数えることしかいなくなると、寄る年波を打破するために追加料金7万3000円でビジネスクラスに変更。エールフランスは出発30時間を切って空席があるとネットやアプリで簡単に変更できるのです。そして機内にはマイクロカレントとマッサージャーを持ち込んで快適に移動。

パリに到着してイビスホテルに投宿。クルマとポケットWiFiは翌日に受け取った方が1日だけ経費が節約できます。

大会通信システムからポケットWiFiに初挑戦

マイクロカレント(微弱電流)の家庭用治療器でヒーリングタイムを作ることにした

グッスリと眠れた心地よさで、ポケットWiFiの受け取り場所に行ったものの、だれもいません。しかもターミナル3なんていう、ふだん使わない場所だし。たまたまホテルから近いのでいいんだけど、いろいろ問い合わせたらあと30分で来るらしいです。

お花を持ってだれかを待っている人います。ボクも待ってるんですけど…。しばらくしてブロンドのきれいな女性が到着ゲートから現れたので、待っていた男性がお花を渡していました。しかしボクの待ち人は現れず。

仕方なくターミナル2まで戻ってツーリストインフォメーションに行くと(ポケットWiFiはインフォメーションで渡してくれるんです)、「ターミナル3はだれもいないわよ」と笑顔でボクが借りるべきトラベルWiFiを手渡してくれました。

フランスのTravel Wifiはツーリストインフォメーションで受け取ることができる。返却時は専用パックに入れてポストに投函するだけ

これまでサルドプレスで大会期間中8万円払って接続していたんですが、ポケットタイプの性能が向上したので変更しようと思ったのがきっかけ。日本の業者さんは6万円ほどの見積もりでしたが、2万円ですみました! しかも1日最大5GBの高速通信です。

フランス車は免税で新車購入できます

免税で購入した自分名義の新車。赤ナンバーは免税という印だ

次はルノー・ユーロドライブへ。今回も免税で新車買いました。クリオのマニュアル車で、ガソリンです。受付の女の子が「エサンスだから気をつけてね」っていうから、「ディーゼルじゃなくてガゾリンだよね」と確認したら、「そう。えーとキュウジュウゴとかキュウジュウハチ」(ガソリンスタンドでの表示です)。おい、日本語話せるんかよw

ブリュッセル郊外、Vilvoorde(ビルボールデ)という町

受け取ったクルマで3時間ほどして、ブリュッセルのサルドプレスへ。山岳賞のウールクレールのTシャツとカスケット、ブリュッセルのカスケットをもらったので、ほしい人いますか? 一連のセッティングが終わったらプレゼント応募方法を考えます。

宿泊は郊外にあるカンパニールホテルで、この日から3連泊。夕食に出るのが遅くなっちゃったので、小さな町にはバーしかなく、初日からまさかのケバブをアンポルテ(テイクアウト)。夕食ひとつでも宗教を感じます。

パレロワイヤル宮殿前がチームバスの駐車場

翌日はツール・ド・フランス開幕日。時差のため、いい感じで早寝早起きです。またこの生活が始まりました。ホテルから早朝ランニングで走り始めたら道路にかわいいウサギちゃんがピョンピョン。戻ってお風呂に入って、相変わらず朝食はボクだけアンテラス。こんなに気持ちいいのにこっちの人はなんで外で食べないんだろう? でもかなり着込んでますけどね。 初取材から30年、全日程を単身で追いかけて23年。孤独を感じたこともありましたが、今ではSNSで日本の人たちが毎日応援してくれます。2019年も全ステージのレポートを現地からお届けします。質問や要望はツイッター@PRESSPORTSでお気軽に。

©ASO/Thomas MAHEUX

ツール・ド・フランスでもらったもの、プレゼントします

2019年から山岳賞のスポンサーになったスーパーマーケット「Eルクレール」のTシャツ

●EルクレールのTシャツとカスケット(キャップ)のセットを1名に
競合ブランドのカルフールに代わって2019年から山岳賞のスポンサーとなったEルクレール。スーパーマルシェ(スーパーマーケット)よりもさらに巨大なイペールマルシェ(ハイパーマーケット)としてフランスでは各地にあります。プレゼントアイテムはかなりデカいTシャツとカスケットです。
●応募方法: tdf2019present(アットマーク)pressports.com あてに「Eルクレールのプレゼント希望」とタイトルをつけて、本文にお名前(当選者発表で掲載するためニックネーム可)を明記して送信して下さい。
(アットマーク)部分を「@」に変えて下さい。
●応募期間:2019年7月7日から10日まで(日本時間)
●当選者の発表:2019年7月末に当ホームページで発表し、応募メールアドレスにご連絡し、プレゼント品の発送先などをうかがいます。当選メール不達の場合は当選無効とさせてもらいます。pressports.comを「受信可」に設定お願いします。応募いただいた個人情報は当選者の連絡のみに使用し、お渡し完了後はすべて破棄します。

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ワレン・バルギルがフランスチャンピオンに

アルケア・サムシックのワレン・バルギルが6月30日に開催されたフランス選手権で優勝。トリコロールのフランスチャンピオンジャージを獲得し、7月6日に開幕する第106回ツール・ド・フランスに登場することになった。

ワレン・バルギルがフランス選手権で優勝 ©Team Arkéa – Samsic

バルギル(フランス)は2019年3月11日に開催されたパリ〜ニース第2ステージで落車。第2頚椎の2カ所を骨折する重傷を負った。チームのジャンジャック・ムニェ医師は「深刻な負傷なのでバルギルが再び自転車に乗れる時期は今のところ分からない」とコメントするほどだったが、3月25日のボルタ・ア・カタルーニャ(スペイン)でレース復帰。

「選手としてだけでなく今後の生活にも支障をきたす恐れもあったが、幸いなことに最小限の頚部負傷にとどまったことが認められた。リハビリなしにレース復帰できた」と同医師。

アルケア・サムシックにとっては悲願の優勝だ ©Team Arkéa – Samsic

「落車でケガをしたときにサポートしてくれた人もいたが、復帰は無理だと思っていた人もいた。絶望のどん底にいたときもあったが、いつかはいい波が訪れると思っていた。ボクはそんなにスーパーマンではないが、心身ともにフランス選手権に勝てる状態まで戻っていた」とバルギル。

「復帰できないと思ったこともある。簡単なことではなかったので、もう自転車をやめようと思ったこともあるけど、妻が献身的にサポートしてくれて、あきらめないで頑張ろうと決心した。人生はこういうもので、困難な時もいい時もあると思う。妻と家族、チーム、そして砂漠のど真ん中で私に手を差し伸べたすべての人々に感謝したい。自転車をやめていたら、この決断は一生でとても後悔するかもしれないと自分に言い聞かせた」

フランスチャンピオンジャージを獲得したバルギル ©Team Arkéa – Samsic

「さっそく明日からこのトリコロールジャージを着て練習に出ようと思う。ツール・ド・フランスにこのジャージとナショナルカラーに塗られた自転車でツール・ド・フランスに出場できるなんてまだイメージできない。でもやり過ぎないようにしたい。このジャージはプレッシャーではなく、情熱だから」

バルギルがフランスチャンピオンジャージを着て歓喜 ©Team Arkéa – Samsic

ツール・ド・フランス2019特集サイトを公開

2019ツール・ド・フランスを総力特集する全23ステージ情報を公開しました。スタートとゴールの町から提供された観光スポット画像をあますことなく掲載するとともに、主催するASOから提供された各ステージの地図と高低表を網羅。予想通過時間の詳細もダウンロードできます。

第14ステージは標高2115mのツールマレー峠にゴールする ©Vallees de Gavarnie – Pierre Meyer

7月6日の開幕後は現地から連日にわたってレースレポート、フランスの旅情報満載の取材者日記、主催者提供のレースシーン画像を追加掲載していきます。

🇫🇷ツール・ド・フランス特集サイト

2019ツール・ド・フランスが各ステージ距離を修正

2019年7月6日から28日まで開催される第106回ツール・ド・フランスの各ステージ距離が最終的なものに変更された。2018年10月25日のコースプレゼンテーションで発表されたものは暫定距離で、およそ半年かけてルートの最終調整などを行い、距離が再計測されたため。

第14ステージは標高2115mのツールマレー峠にゴールする ©Vallees de Gavarnie – Pierre Meyer

●2019ツール・ド・フランスのコース

7月6日 第1ステージ ブリュッセル(ベルギー) 194.5km

7月7日 第2ステージ ブリュッセル 27.6km(チームタイムトライアル)

7月8日 第3ステージ バンシュ(ベルギー)〜エペルネ 215km

7月9日 第4ステージ ランス〜ナンシー 213.5km

7月10日 第5ステージ サンディエデボージュ〜コルマール 175.5km

7月11日 第6ステージ ミュルーズ〜ラプランシュ・デ・ベルフィーユ 160.5km★★★

7月12日 第7ステージ ベルフォール〜シャロンシュルソーヌ 230km

7月13日 第8ステージ マコン〜サンテティエンヌ 200km

7月14日 第9ステージ サンテティエンヌ〜ブリウド 170.5km

7月15日 第10ステージ サンフルール〜アルビ 217.5km

7月16日 休日

7月17日 第11ステージ アルビ〜トゥールーズ 167km

7月18日 第12ステージ トゥールーズ〜バニェールドビゴール 209.5km★★

7月19日 第13ステージ ポー〜ポー 27.2km(個人タイムトライアル)

7月20日 第14ステージ タルブ〜ツールマレー 117.5km★★★

7月21日 第15ステージ リムー〜フォワ 185km★★

7月22日 休日

7月23日 第16ステージ ニーム〜ニーム 177km

7月24日 第17ステージ ポンデュガール〜ガップ 200km

7月25日 第18ステージ アンブリュン〜バロワール 208km★★★

7月26日 第19ステージ サンジャンドモリエンヌ〜ティーニュ 126.5km★★★

7月27日 第20ステージ アルベールビル〜バルトランス 130km★★★

7月28日 第21ステージ ランブイエ〜パリ・シャンゼリゼ 128km

★は難易度

最後の山岳は30km以上の上りが続くバルトランス ©C. Ducruet – OT Val Thorens

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7月28日 第21ステージ ランブイエ〜パリ・シャンゼリゼ

イネオスのエガン・ベルナル(22)がコロンビア選手として初の総合優勝を達成した。ベルナルは得意とするアルプスの山岳ステージで果敢にアタック。第18ステージで1分30秒遅れの総合2位に浮上すると、翌19ステージにおいて荒天による打ち切りの直前に通過した峠のタイム差で首位に。最後の山岳となった第20ステージでその座を守った。総合2位は前年の覇者でチームメートのゲラント・トーマス(英国)。同チームは5年連続で総合優勝者を輩出した。

ポディウムと呼ばれる総合成績のトップ3。1位のベルナルを中央に左が2位トーマス、右が3位クライスバイク ©ASO Pauline BALLET

コロンビア勢悲願のマイヨジョーヌ ベルナル総合優勝

「ボクは幸せだ。まだなにが起こったのか理解できていない。グランツールに初優勝したということも信じられない」

最終日前日、最後の山岳ステージが終了し、ゴール地点で恒例の優勝者会見が行われた。

マイヨジョーヌのベルナルがシャンゼリゼを駆ける ©ASO Pauline BALLET
パリのリボリ通りをコンコルドに向けて突き進む ©ASO Pauline BALLET

コロンビア選手がツール・ド・フランスに初参加したのは1983年。例外的にプロ・アマオープン化され、コロンビアのアマチュア選手らが「カフェドコロンビア」というチームを組んで出場した。高地で生まれ育った選手らは荒削りだったが、上りの強さには目を見張るものがあり、翌年に初のステージ優勝を挙げたルッチョ・エレラは国民的英雄に。コロンビアにロードレース人気が訪れ、レース参入する子どもたちが激増する。

「これはボクの勝利というだけでなく、コロンビアという国家の勝利だと感じている。コロンビア選手はすでにジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャでは勝っているけど、ツール・ド・フランスの総合優勝というタイトルがなかった。それをボクが達成したのだからとても名誉なことだ」

2019ツール・ド・フランス第21ステージ ©ASO Alex BROADWAY
選手のみなさん、メルシー! ©ASO Alex BROADWAY

ベルナルの父も自転車のプロを目指していた。

「優勝が確実となったとき、父は泣きそうだった。父はもう話すことができない状態だったが、なんとかボクを祝福してくれた。ボクたち家族にとって、これは夢だった。ボクたちはコロンビアの家でツール・ド・フランスのテレビを見ていて、こんなスゴい領域に到達できないと思った。子供のころに『いつか出場できたら最高にカッコいいぞ』と思ったけど、その目標は遠くにかなたに見えた。でも、いまここにいる。とても感慨深い」

マイヨジョーヌと新人賞のベルナルを中央に左がポイント賞のサガン、右が山岳賞のバルデ ©ASO Pauline BALLET

大会は地元フランス勢も決死の戦いを展開。ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)は14日間もマイヨジョーヌを着用したが、打ち切りレースとなった第19ステージで首位陥落した。期待が高かったグルパマFDJのティボー・ピノ(フランス)も優勝争いに加わったが、大腿部を痛めて涙を流しながらリタイアした。

ベルナルがコロンビア選手として初めてツール・ド・フランスを制した ©ASO Pauline BALLET
前年の覇者トーマスがマイヨジョーヌのベルナルを祝福する ©ASO Pauline BALLET

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)
□マイヨブラン(新人賞)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)

2019ツール・ド・フランス第21ステージのコースマップ(クリックすると拡大します)
© Paris Tourist Office – Photographer : © Jair Lanes
Tour de France / Paris Champs-Élysées © ASO/G.Demouveaux
パリのエトワール凱旋門 ©Paris Tourist Office – Amélie Dupont
パリのエッフェル塔とセーヌ川 ©Paris Tourist Office – Amélie Dupont
パリのエッフェル塔 ©Cmjn

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第20ステージにもどる≪≪

7月27日 第20ステージ アルベールビル〜バルトランス

最後の山岳ステージは大雨による土砂崩れの危険性が高い前半部分の山岳を回避。距離59.5kmに短縮されて行われ、前日に初めて首位に立ったイネオスのエガン・ベルナル(コロンビア)が17秒遅れの区間4位でゴールし、コロンビア選手として初の総合優勝を確実にした。前日まで首位だったドゥークニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップ(フランス)は大きく遅れ、総合5位に後退。第20ステージの優勝はバーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)。

最後の山岳ステージをフィニッシュしてベルナル(左)はトーマスから祝福される ©ASO Alex BROADWAY

まさかの区間短縮もベルナルがコロンビア勢初栄冠へ

大混戦となった2019年の大会は、最後の勝負どころであるアルプスで2日連続の予想外の事態が発生した。どちらも悪天候が原因。前日はレース中に最後のルートがカットされ、直前の峠を通過したタイム差が総合成績に反映された。その結果、マイヨジョーヌを獲得したのがベルナルだ。前年の覇者であり、チームメートであるゲラント・トーマス(英国)はその峠で遅れていたことからベルナルが総合優勝をねらうエースとなり、トーマスの連覇はその時点でほぼなくなった。

マイヨジョーヌのベルナルをイネオス勢がガードする ©ASO Pauline BALLET

そして大会最後の山岳ステージはカテゴリー超級とは言え、35kmの上り坂を有するバルトランスのみとなった。しかも当日はバルトランスの気象状況を憂慮して、一時はステージ打ち切りの可能性もあったという。幸運にもレースは短縮コースで行われることになった。

2019年の総合成績をほぼ確定させる最後の山岳では、これまでマイヨジョーヌを守り続けてきたアラフィリップがたまらず脱落。前日の総合2位から5位に陥落し、パリの表彰台を取り逃がした。

マイヨジョーヌのベルナルをアシストするトーマス(前から2番目) ©ASO Pauline BALLET

意地を見せたのは2014年の総合優勝者ニーバリ。前半前でマイヨジョーヌ争いから脱落していたが、この日は35kmの上りはじめからアタック。ゴールでは単独となり、4年ぶり6度目の区間優勝を果たした。

「区間勝利から遠ざかっていたから、これはその日々へのリベンジ。最後に勝利できてホッとしている」とニーバリ。

第20ステージで意地を見せたニーバリが区間勝利 ©ASO Alex BROADWAY

ニーバリから17秒後にベルナルと、そのアシスト役に回っていたトーマスが一緒にゴール。トーマスはベルナルの肩をたたいて祝福し、チームとして総合優勝を継続できることを喜んだ。

最終日となる第21ステージは慣例的な凱旋パレードとなり、総合成績の上位が変動することはほとんどない。南米選手初のマイヨジョーヌが誕生する瞬間をシャンゼリゼの観客が目撃するのみだ。

エガン・ベルナルが第20ステージを終えて総合優勝を確実にした ©ASO Alex BROADWAY

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)
□マイヨブラン(新人賞)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)

2019ツール・ド・フランス第20ステージのコースマップ(クリックすると拡大します)
バルトランスのゴール地点 ©T. Loubere – OT Val Thorens
バルトランスへ ©C. Ducruet – OT Val Thorens
バルトランスのゴール地点 ©T. Loubere – OT Val Thorens
バルトランス
バルトランスへ ©C. Ducruet – OT Val Thorens
バルトランスの入口に到着 ©C. Ducruet – OT Val Thorens
バルトランス ©C. Ducruet – OT Val Thorens

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第19ステージにもどる≪≪   ≫≫第21ステージにすすむ

7月26日 第19ステージ サンジャンドモリエンヌ〜ティーニュ

アルプス2日目はイズラン峠からの下り坂が突如の降雪で危険な状態となり、レース打ち切り。89km地点のイズラン峠頂上を通過したタイムが総合成績に反映されることになった。前日まで1分30秒遅れの総合2位の位置にいたイネオスのエガン・ベルナル(コロンビア)が、頂上で首位ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)に2分以上の差をつけていて、初めて首位に立った。

2019ツール・ド・フランス第19ステージでマイヨジョーヌを獲得したエガン・ベルナル ©ASO Pauline BALLET

突如のレース打ち切りでベルナルがマイヨジョーヌを獲得

大波乱の1日。そしてフランス中が失意のどん底に。前日までベルナルから15秒しか遅れていなかった総合5位のグルパマFDJのティボー・ピノ(フランス)が左太もものケガでレース途中にリタイア。涙を流しながら自転車から降り、チームカーに乗り込んだ。

さらにレースは思いもよらぬ事態に襲われる。標高2770mのイズラン峠で波乱があった。前年の覇者でベルナルとダブルエースを組むゲラント・トーマス(英国)が急加速。たまらずアラフィリップが脱落すると、ベルナルがアタック。トーマスや先行していた選手らを追い抜き、イズラン峠をトップ通過したのはベルナルだ。トーマスらの有力選手は50秒遅れ、アラフィリップは2分07秒遅れてこの頂上を通過した。

先頭からゲラント・トーマス、エガン・ベルナル、ジュリアン・アラフィリップ ©ASO Alex BROADWAY

ベルナルらが下り坂を全力で走っているときに、その先のコースが冠雪。みぞれが雪崩のように路面になだれ込んだことで、レースディレクターが安全上の理由でレース中止を決定。ステージ優勝者はなしとし、総合成績はイズラン峠を通過したタイム差を反映することを全チームと関係車両に無線で通告した。

この結果、ベルナルがアラフィリップを逆転して首位に。チームメートのトーマスは1分03秒遅れの3位となった。

冠雪がなければ、レースは下り切ってもうひとつの山岳を上っていた。アラフィリップが下りを利用して差を詰めたか、最後の坂でさらに差をつけられるという2つの可能性があった。またトーマスが最後の上りでどんな走りをしたかマイヨジョーヌの着用者が変わっていた可能性もある。

2019ツール・ド・フランス第19ステージ ©ASO Alex BROADWAY
風雲急を告げる第19ステージ ©ASO Pauline BALLET

優勝候補として最も注目されたベルナルがこんな異例の事態でマイヨジョーヌを獲得したのだ。

「なにが起こっているのかまったく分からなかった。無線でレースが終わったと言われ、立ち止まったら監督からマイヨジョーヌだと言われた」と感激で涙ぐむベルナル。

「明日は短いステージなので最後まで全力で行く。もしコロンビアで初めての総合優勝者となったらそれは快挙だよ」

第19ステージの打ち切り決定後、チームカーの監督にマイヨジョーヌを獲得したことを聞くベルナル ©ASO Alex BROADWAY

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)
□マイヨブラン(新人賞)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)

2019ツール・ド・フランス第19ステージのコースマップ(クリックすると拡大します)
ティーニュ ©andyparant.com
ティーニュでSUP ©andyparant.com
ティーニュの夏 ©andyparant.com
イズラン峠【ボーナスポイント】【アンリ・デグランジュ記念賞】

新ルール解説【ボーナスポイントとは?】

ティーニュの上り
ティーニュの村の教会 Greg Mistral
ティーニュはウインターリゾートだ ©andyparant.com

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