冨田千愛らがボート世界選手権の日本代表に内定

日本ボート協会は、2022年9月18日から25日までチェコで行われるボート世界選手権の代表内定選手として冨田千愛(東京大学RSL)らを選出した。

2019世界選手権では冨田千愛が日本勢女子として初めて2位に

東京都江東区の海の森水上競技場で4月7日~12日に日本代表候補選考レースとクルー決定レースが行われ、その結果をふまえて12日に海の森水上競技場で開催した選考委員会を経て、世界選手権をはじめ、アジア競技大会・ワールドユニバーシティゲームズの代表内定選手を決めた。正式決定は臨時で行われる理事会の承認後となるという。

世界選手権(9月18日〜25日、チェコ)
【男子軽量級ダブルスカル】武田匡弘(関西電力)、宮浦真之(NTT東日本)
【女子軽量級ダブルスカル】冨田千愛(東京大学RSL)、廣内映美(明治安田生命)
【女子シングルスカル】米川志保(トヨタ自動車)

アジア競技大会(9月7日~12日、中国)
【男子軽量級ダブルスカル】西村光生(アイリスオーヤマ)、古田直輝(NTT東日本)
【男子フォア】高野勇太(NTT東日本)、新井勇大(明治安田生命)、西知希(NTT東日本)林、靖晴(NTT東日本)
【男子シングルスカル】山尾圭太(トヨタ紡織)
【女子軽量級ダブルスカル】大西花歩(デンソー)、木野田沙帆子(明治安田生命)
【女子ペア】西田結惟(NTT東日本)、高榊原春奈(トヨタ自動車)、西原佳(プリントパック)
【女子シングルスカル】大石綾美(アイリスオーヤマ)

ワールドユニバーシティゲームズ(6月30日~7月2日、中国)
【男子軽量級ダブルスカル】阿部光治(早稲田大学)、一瀬卓也(NTT東日本)
【男子ダブルスカル】菅原陸翔(日本大学)、岡山凛之(早稲田大学)
【女子軽量級シングルスカル】角谷真緒(アイリスオーヤマ)
【女子シングルスカル】米澤知華(明治安田生命)
【女子ペア】西田結惟(NTT東日本)、高野晃帆(関西電力)

●日本ボート協会のホームページ

アデュー戸田…ボート第100回全日本は海の森水上競技場

2022年5月12日から15日まで行われる第100回全日本選手権の競技会場が海の森水上競技場(東京都江東区)になった。日本ボート協会が2021年12月17日に開催した理事会で決定した。

強豪大学や実業団の艇庫が並ぶ戸田ボート場

2020年に創立100周年を迎えた同協会は、2021年11月に「日本ボート協会2020ビジョン」を発表した。ビジョンでは「2020東京オリンピック・パラリンピックのレガシーを活用する」としていて、このビジョンに沿って第100回という記念大会を行うことにした。

1964東京五輪の会場だった戸田漕艇場は現在の国際大会を開催する基準に満たないことから、2020東京は新設された海の森水上競技場で行なわれた

協会は、2022年度以降の国内外の大会も海の森水上競技場で開催していくとともに、選手権大会開催だけではなく、日本代表候補選手の選手選考や、普及のための市民レガッタ開催などビジョンに沿って行動していくという。

●日本ボート協会のホームページ

五輪開催可否にぶれず集中したい…ボート冨田千愛

ボート女子軽量級ダブルスカルで東京五輪代表となった関西電力の冨田千愛(とみたちあき)が5月14日、リモート会見に応じ、コロナ禍での揺れ動く心境と五輪への思いを語った。軽量級ダブルスカルでは大石綾美(アイリスオーヤマ)とペアを組むが、2016年リオデジャネイロ五輪に続くペアとなる。

冨田千愛。2019年世界選手権では日本女子ボート界初の快挙である2位に

選考から外れたクルーを思って喜びは封印

鳥取県出身。明大大学院卒。現在は福井県に活動拠点を置いての選手活動。女子軽量級シングルスカルの第一人者でもあり、2019年世界選手権では日本女子ボート界初の快挙である2位に入った。ただし軽量級のこの種目は五輪になく、もう1人とペアを組んでダブルスカルにエントリーする必要がある。

今回の代表選手選考はかなり複雑だった。

5年前はアジア予選で勝てば代表になれたが、今回は勝つだけではなく、日本の4クルーの中で「上位進出が期待できる」というパーセンテージによって2クルーが選考されるという条件だった。

5月5日から7日まで海の森水上競技場で行われるアジア・オセアニア大陸予選で、大石と冨田は女子軽量級ダブルスカルで優勝し、最終日のレース終了後に開催された日本ボート協会選考委員会が行われ、男子シングルスカルとともに女子軽量級ダブルスカルが東京五輪に派遣されることになる。

「アンチドーピングの検査が長くなってしまい、会場に戻ったときに大石選手に決まったと耳打ちされました。でも4クルーのうち2クルーしか五輪代表となれなかったので、他の2クルーのことを考えてあまり喜ぶのは失礼だなと思ました」

選考から外れたのは男子軽量級ダブルスカルの西村光生(アイリスオーヤマ)と古田直輝(NTT東日本)、女子シングルスカルの米川志保(トヨタ自動車)だったが、世界最終予選が5月15日から17日までスイスのルツェルンで開催されここで2位以上に入ると東京五輪出場権が与えられる。

「コロナ禍で苦労してきた全員がチームという思いが私にはあって、みんなで五輪に出場したいという気持ちも強いです」と冨田。

女子軽量級シングルスカルの冨田千愛(写真は準決勝のもの)

五輪をやる・やらないは選手としてはどうすることもできない

初参加のリオ五輪はどんなものかわからなかったので、がむしゃらになるしかなかったという。そして今回の東京五輪は1年延期になり、依然としてコロナ感染拡大も収束の兆しが見えず、「うれしいというだけの気持ちではありません」という。

苦しい時代が続いた。「どうなるのかなと思っていました」という。

「いまはスポーツをやっている場合ではないのかもという気持ちもありました。(五輪へのアプローチとなる)予選会さえできるかわからない状況でした。五輪をやる・やらないは選手としてはどうすることもできないので、五輪に出るという気持ちを抑え、レースに勝つことに集中していました」

目標は五輪ではなく、とにかく目の前にあることに淡々と集中していたという。

17日からスイスのワールドカップへ。2019年の世界選手権が最後の国際大会だったので、じつに2年ぶりの海外有力勢との対決となる。

「出場選手は五輪のセミファイナルに進出できる実力者ばかりなので、そこでどれだけ戦えるか、次の課題が見えてくる。東京五輪では決勝進出が目標です」

リオ五輪が終わって調子を落としていたときに福井県に活動拠点を移した。嶺南と言われる県の西部に住み、三方五湖で練習を積んでいる。

「湖だけど海水も混ざっていて、かなり荒れたコンディションになる」

東京五輪のボート会場である海の森水上競技場もいわゆる海上コースで、潮に流されたりする。それを修正しながらのレースになることが想定され、同様のコンディションで対応する力をつけていきたいという。

「福井県の食べものと言えばへしこが有名です。あまり食べたことがなくて、おいしくないよといわれていたけど、私は口に合いました。もともと鳥取なので海のものは慣れていたんだけど、こちらもおいしいものばかりです」

住み始めたときは、方言が関西弁に似たところがあって怖かったという。

「自動車教習所で私が鈍くさいこともあったんですけど、結構怒られました。でも福井の人たちは本当は優しく、みな家族のように接してくれます」

●日本ボート協会のホームページ

大石綾美、冨田千愛、荒川龍太が東京五輪ボート代表に

日本ボート協会は5月7日、東京五輪代表として女子軽量級ダブルスカルの大石綾美(アイリスオーヤマ)と冨田千愛(関西電力)、男子シングルスカルの荒川龍太(NTT東日本)を選出した。東京パラリンピックのPR1女子シングルスカルで市川友美(湖猿Rowing Team)を代表選手として選考した。

冨田千愛が日本勢女子として初めての表彰台。2019世界選手権軽量級女子シングルスカルで銀メダル

7日まで、五輪パラ会場となる海の森水上競技場で行われたアジアオセアニア大陸予選で、日本チームはパラリンピック予選のPR1女子シングルスカル、オリンピック予選の男女軽量級ダブルスカル、男女シングルスカルの計5種目で優勝した。

東京パラリンピックは今回の大陸予選で優勝することが出場権獲得の条件で、優勝した市川がそのままパラ代表選手に決まった。

一方、東京五輪は優勝したクルーが2種目以上あった場合、最大で2種目を日本ボート協会が選択する必要があり、レース終了後に海の森水上競技場で日本ボート協会選考委員会が行われ、女子軽量級ダブルスカル、男子シングルスカルを選択した。

世界最終予選が5月15日から17日までスイスのルツェルンで開催され、男子軽量級ダブルスカルの西村光生(アイリスオーヤマ)と古田直輝(NTT東日本)、女子シングルスカルの米川志保(トヨタ自動車)が派遣された。世界最終予選で2位以上に入ると東京五輪出場権が与えられる。

●日本ボート協会のホームページ

大石綾美・冨田千愛が東京五輪をかけた大陸予選へ

東京五輪アジア・オセアニア大陸予選のクルー決定レースが3月3日に行われ、女子軽量級ダブルスカルで大石綾美(アイリスオーヤマ)・冨田千愛(関西電力)クルーが上田佳奈子(明治安田生命)・山領夏実(デンソー)クルーに先着。大石・冨田クルーが大陸予選代表に決定した。

5月5日から7日まで海の森水上競技場で行われるアジア・オセアニア大陸予選で五輪出場権を獲得すれば、この2人が東京五輪代表選手となる。

男子軽量級ダブルスカルは、シングルスカル評価レースで1位・2位だった宮浦真之(NTT東日本)・武田匡弘(関西電力)クルーが3位・4位だった西村光生(アイリスオーヤマ)・古田直輝(NTT東日本)クルーに敗北。この結果、3月4日と5日に組み合わせを変えて選考を行う。男子はすべての組み合わせのダブルスカルで3本漕いだタイムを合計し、タイムが速かった上位2名が代表クルーとなる。

体重制限のないオープンクラスの種目であるシングルスカルでは、男子が荒川龍太(NTT東日本)、女子が米川志保(トヨタ自動車)がともに2月24日から25 日に行われたシングルスカル評価レーストップタイムを記録し、アジア・オセアニア大陸予選の代表に決まっている。

●日本ボート協会のホームページ