レッドブル・エアレース第2戦で室屋義秀が予選3位…1番はブラジョー

レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップの第2戦が6月15日にカザン(ロシア)で開幕。フランスのミカ・ブラジョーが予選トップタイム。シリーズ首位に立つ室屋義秀は予選3位と好位置につけ、16日の決勝に臨むことになった。

レッドブル・エアレース第2戦ロシア・カザン大会 ©Armin Walcher / Red Bull Content Pool

レッドブル・エアレースは2019年を最後に打ち切られることが決定し、カザン大会後は7月13〜14日にバラトン湖(ハンガリー)、9月7〜8日に千葉大会を残すのみとなった。室屋は第1戦でシリーズ首位に立ち、2年ぶりの総合優勝をねらう。

ミカ・ブラジョーのフライトをロシアダンスで応援 ©Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool
レッドブル・エアレース第2戦はロシアのカザンが舞台 ©Armin Walcher / Red Bull Content Pool

室屋は現在28ポイント。24ポイントの総合2位につけるチェコのマーティン・ションカが予選2位のタイムを出している。

室屋義秀は第2戦カザン大会で予選3位 ©Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool
ミカ・ブラジョーが予選でトップタイム ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

●室屋義秀のホームページ

「レースに集中して首位を守りたい」エアレース終了で室屋義秀コメント

レッドブルは、Red Bull Air Race World Championship(レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ)を2019年シーズン限りで終了することを決定。2017年ワールドチャンピオンで、現在シーズンランキング首位の室屋義秀がそれを受けてコメントを発表した。

室屋義秀 © Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool

今後開催を予定しているレースは以下の3戦となる。
6月15日(土)、16(日) カザン(ロシア)
7月13日(土)、14(日) バラトン湖(ハンガリー)
9月7日(土)、8日(日) 千葉

2003年の初開催以来、レッドブル・エアレースはこれまで90以上のレースを開催し、世界最高の飛行技術を持つパイロットたちが低空の空中コースを高速で旋回しながら競い合う世界最高峰のスポーツ・エンタテイメントを世の中に提供してきました。しかし、残念ながらレッドブル・エアレースは、レッドブルが世界各地で開催している他のイベントと同じレベルで世間の興味関心を得ることができなかったという。

「記憶に残る素晴らしいレースの数々を作り上げてくれたパイロットたちとチームメンバー、大会パートナー、ホストシティと地域住⺠、そしてファンにこの場を借りて感謝を申し上げたい」と同社。

今回の発表を受けて、千葉大会を主催するレッドブル・エアレース・ジャパン実行委員会もコメントした。
「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップのなかでも千葉大会は最大規模の動員数を誇り、多くのモータースポーツファンの興味関心を惹きつける一大イベントです。千葉大会にはさらなる可能性があったため今回の発表は非常に残念です。レッドブル・エアレース最後のレースが有終の美を飾れるようにレッドブル・エアレース・ジャパン実行委員会は邁進して参ります。皆さま是非千葉大会にお越し下さい」

2018年のレッドブル・エアレース千葉大会 ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool

現在シーズン首位の室屋は 「今シーズンは全4戦に変更となったので、チャンピオンシップの年間戦略を修正しながら、現在のリーディングポジションを維持できるよう全力を尽くしていきます」という。
「9月までの短期決戦となりましたので、他のことは考えず100%レースに集中していきます。スポーツ選手とは、設定されたルールや与えられた条件の中において、その能力の限界に挑戦する存在だと考えます。その挑戦の過程により、新たな未来が創造されていくと考えています」

レッドブル・エアレースは今季限り…千葉大会がラストレース

レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップは2019年を最後に継続しないことをレッドブルが決定し、5月29日に公式サイトで発表した。2019年がラストイヤーとなり、6月15〜16日に開催されるカザン(ロシア)、7月13〜14日に開催されるバラトン湖(ハンガリー)、9月7〜8日に開催される千葉大会を残すのみとなった。

レッドブル・エアレース千葉大会 © Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

レッドブルエアレースは2003年に始まり、これまで90以上のレースを世界各国で開催してきた。世界で最も卓越したパイロットが究極の操縦技術を駆使して、高速飛行するレースは空のF1とも呼ばれていた。

「レッドブル・エアレースは最高品質のスポーツエンターテイメントを提供してきたが、世界中で開催されているレッドブルイベントと同じような関心は得られなかった」と今季限りでの打ち切り理由を説明。

2019シーズンはこれまで全8戦で開催されるとされ、千葉大会は第5戦として準備されていた。第6戦は開催日未定でアジア圏で、第7戦は10月19〜20日にインディアナポリス(米国)で、第8戦は11月8〜9日でサウジアラビアでの開催が予定されていたが、発表の内容からキャンセルとなるようだ。

「レッドブルはパイロットとそのチーム、パートナー、ホスト都市だけでなく、エアレースの楽しい記憶を作るために精力を注いでいたレッドブルのスタッフに感謝の意を示したい」と主催者。

●室屋義秀のコメント

レッドブル・エアレース千葉の超早割期間チケットを確実にゲットしておこう

究極の三次元モータースポーツRed Bull Air Race World Championship(レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ)2019年シーズンの第5戦が9⽉7 ⽇(⼟)、8⽇(⽇)に千葉県千葉市美浜区の千葉県⽴幕張海浜公園で開催される。2019年で5回⽬を迎える千葉⼤会のチケットが3月15⽇より発売を開始した。

2018年のレッドブル・エアレース千葉大会 ©Jason Halayko/Red Bull Content Pool

最⾼時速370kmに達するスピードでレッドブル・エアレース機が⽬の前を駆け抜けるさまは圧巻。会場では千葉名産をはじめ、⽇本各地のご当地グルメが楽しめる充実のフードコート、世界トップクラスのアスリートたちによる各種アクションスポーツの神業パフォーマンスなどを予定している。開幕戦で優勝し、年間チャンピオンの座の奪還を⽬指す室屋義秀を会場で応援しませんか?

千葉⼤会では、最⾼級のホスピタリティで贅沢なレース体験が楽しめる「スカイラウンジ」、さらにハンガーツアー(ヘリ送迎)付きの「プレミアムスカイラウンジ」、⼤型のスタンド席で迫⼒満点のレース観戦が楽しめる「クラブラウンジ by X-mobile」が⽤意された。

⽇本⼈唯⼀のパイロット室屋にアツい声援を届けるファンの熱気で包まれる「室屋応援特設スタンド」は、2019年はスポーツ観戦に最適な特設のスタンド席にグレードアップ! オリジナルの応援グッズ付きで、例年以上に盛り上がること間違いない。

レーストラックと呼ばれるエアレースのコース ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool
一般エリア ©Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool
クラブラウンジ by X-mobile

そのほか、リクライニングチェアで快適に過ごせる「デラックスシートエリア」、海岸沿いのもっとも広いスペースで観戦する「⼀般エリア」、迫⼒のレースを⾃慢のカメラで思う存分に撮影できる「カメラマンエリア」、リーズナブルな料⾦で家族そろってピクニック感覚で楽しめる「ファミリーエリア」と充実のチケット・ラインナップを取り揃えている。

2019年の「⼀般エリア」は⼤⼈1名につき⼩学⽣以下の子ども1名は⼊場無料。「室屋応援特設スタンド」「デラックスシートエリア」には専⽤ゲート(通路)を設けることで、レース観戦エリアとイベントエリアをスムーズに移動できるようになる。

デラックスシートエリア
ハンガーツアーではエアレースパイロットとコンタクトできる ©Jason Halayko/Red Bull Content Pool
ファミリーエリアでのんびり観戦

「カメラマンエリア」は例年と観戦エリアを変えて、⼀般エリア内のコースレイアウト中央付近に移動。これまでとは違ったポジションから写真撮影ができる。また⼀般エリア内に場所移動したことでレッドブル・エアレース以外のエクストリームスポーツのアスリートによるサイドアクトの数々も楽しめる。

お早めに購入すると割引価格(超早割/早割)となるチケットもある。お得な「グループチケット」(⼀般エリアに1組4名)もお⾒逃しなく。

詳しくは「レッドブル・エアレース千葉2019」特設サイト

フードコートも充実
エクストリームスポーツのアスリートによるサイドアクトも楽しみ ©Jason Halayko/Red Bull Content Pool

■Red Bull Air Race World Championship 2019 総合順位(第1戦アブダビ⼤会終了時点)
1 室屋義秀 ⽇本 Edge 540 V3 28
2 マルティン・ソンカ チェコ Edge 540 V3 22
3 マイケル・グーリアン アメリカ Edge 540 V2 22
4 ニコラス・イワノフ フランス Edge 540 V2 18
5 マット・ホール オーストラリア Edge 540 V3 14
6 フアン・ベラルデ スペイン Edge 540 V2 13
7 ミカエル・ブラジョー フランス MXS-R 12
8 カービー・チャンブリス アメリカ Edge 540 V3 11
9 ピート・マクロード カナダ Edge 540 V3 5
10 ペトル・コプシュタイン チェコ Edge 540 V3 4
11 マティアス・ドルダラー ドイツ Edge 540 V3 3
12 フランソワ・ルボット フランス Edge 540 V3 2
13 ベン・マーフィー イギリス Edge 540 V2 1
14 クリスチャン・ボルトン チリ Edge 540 V2 0

■⼤会スケジュール
2⽉8⽇(⾦)、9⽇(⼟) アブダビ (アラブ⾸⻑国連邦) …ニュース記事
未定 ヨーロッパ
6⽉15⽇(⼟)、16⽇(⽇) カザン(ロシア)
7⽉13⽇(⼟)、14⽇(⽇) バラトン湖(ハンガリー)
9⽉7⽇(⼟)、8⽇(⽇) 千葉
未定 アジア
10⽉19⽇(⼟)、20⽇(⽇) インディアナポリス (⽶国)
11⽉8⽇(⾦)、9⽇(⼟) サウジアラビア

■レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップとは
世界最⾼の⾶⾏技術を持つレースパイロットたちが、最⾼時速370km、最⼤重⼒加速度12Gの中、操縦技術の正確さ、知⼒、体⼒、そして精神⼒の限りを尽くしてタイムを競うFAI(国際航空連盟)が公認する究極の三次元モータースポーツです。⾼速で機動性に優れたレース専⽤⾶⾏機を使⽤し、1機ずつペナルティを回避しながら⾼さ25m の空気で膨らませたパイロン (エアゲート)で構成する低空の空中コースを周回して⾶⾏タイムを競います。

2003年に第1回⼤会を開催し、2005年より世界選⼿権として2010年まで毎年開催。2011年からの休⽌後、3年のブランクの間に安全⾯やルールをさらに向上させて2014年に再開。2019年で12シーズン⽬を迎えました。

室屋義秀がレッドブル・エアレース開幕戦を0.003秒差で優勝

2019年レッドブル・エアレースの開幕戦、アブダビ大会がUAEで2月8、9日に開催され、2017年の総合優勝者である室屋義秀が優勝した。2位は2018年の総合優勝者マーティン・ションカ(チェコ)でその差は0.003秒。千葉大会は第5戦。9月7〜8日に開催される。

開幕戦のアブダビを制してガッツポーズの室屋義秀 ©Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool

2003年に第1回大会、2005年に世界選手権となり、12シーズン目を迎えたレッドブル・エアレースは、2005年以来毎年アブダビで開幕戦を開催している。今大会は、8日(金)の予選、9日の決勝を合わせてのべ 5万人が会場で観戦。室屋がアブダビで優勝したのは初めて。

開幕戦のアブダビを飛ぶ室屋義秀 ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

2009年の初参戦以来、2019年で参戦8シーズン目を迎えた室屋のアブダビでの戦績は、2009年13 位、2010年10位、2011年〜2013年の中断期間を経て再開した 2014年9位、2015年6位、2016年7位(オーバーG)、ワールドチャンピオンに輝いた2017年も13位(オーバーG)とあまり振るわず。しかし2018年に初の表彰台(2位)を獲得し、そして2019年に念願の開幕戦アブダビ大会での優勝を手に入れた。

今大会で室屋は終始安定し、3回のフリープラクティスのタイムは3位、1位、3位、そして予選は1位(自身4度目のポールポジション)。これにより2019年から導入された予選ポイントを獲得した。その後の決勝も危なげなく勝ち進み、決勝のファイナル4を1番手で飛んだ室屋は、 最終コーナーからゲート14に侵入する際に機体の体勢を崩しかけたが持ちこたえ、ペナルティを得ることなく53秒780のタイムでゴール。

残る3選手は、ニコラス・イワノフ(フランス)がエンジントラブルで離陸できず DNS(Did Not Start)で不戦敗に。2018年のアブダビ大会で優勝し、2018シーズンのワールドチャンピオン争いを繰り広げたマイケル・グーリアン(米国)が54秒009で終わると、最後に現ワールドチャンピオンのションカが登場。

第一セクター0.007秒、第二セクターでも0.005秒と室屋を先行し、2回目の VTM(Vertical Turn Manuva)中に0.212秒遅れたものの、最終コーナーで再び追い上げたものの、わずか0.003秒室屋に届かなかった。ゴール通過時のおおよその速度は時速300kmなので、その距離はわずか30cmという決勝戦まれにみる僅差で室屋が勝利した。

開幕戦のアブダビを飛ぶ室屋義秀 ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

レース後に室屋は「FP1(フリープラクティス 1)からファイナルまで非常に安定して飛べていたので、それで予選も首位で3ポイントを取ることができましたし、ファイナルもギリギリでしたけど勝ち抜くことができ、最終的に最大28ポイントを獲得できたので非常にいいスタートを切れたと思います」と語った。

「2017年の(最終戦)インディアナポリスから今まで1年以上勝ちがなかった。1位は非常にハッピーなんですけど、2位だとどうしても『こうしたら勝てた』『ああしたら勝てたんじゃないか?』という思いが出てくるので、1位は別格ですね。今はこの1位を味わいたいと思います」と喜びをコメントしている。

●レッドブル・エアレース大会日程
第1戦 2月8〜9日 アブダビ(UAE)
第2戦 ヨーロッパ(未定)
第3戦 6月15〜16日 カザン(ロシア)
第4戦 7月13〜14日 ブダペスト(ハンガリー)
第5戦 9月7〜8日 千葉(日本)
第6戦 アジア(未定)
第7戦 10月19〜20日 インディアナポリス(米国)
第8戦 11月8〜9日 サウジアラビア

室屋義秀の使用するチームファルケンの機材 ©Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool

2019シーズン マスタークラスパイロット
クリスチャン・ボルトン:Cristian Bolton Racing(チリ)
ミカ・ブラジョー:#11 RACING Team Eyetime(フランス)
カービー・チャンブリス:Team Chambliss(米国)
マティアス・ドルダラー:Mathias Dolderer Racing(ドイツ)
マイケル・グーリアン:Team Goulian(米国)
マット・ホール:Matt Hall Racing(オーストラリア)
ニコラス・イワノフ:Team Hamilton(フランス)
ペトル・コプシュタイン:Team Spielberg(チェコ)
フランソワ・ルボット:FLV Racing Team 12(フランス)
ピート・マクロード:Cashback World Racing Team(カナダ)
室屋義秀:Team Falken(日本)
ベン・マーフィー:Blades Racing Team(英国)
マーティン・ションカ:Red Bull Team Šonka(チェコ)
フアン・ベラルデ:Team Velarde(スペイン)

2019年のレッドブル・エアレース千葉大会は9月7〜8日開催

2019年レッドブル・エアレースの日程が1月29日に発表された。2月8日に第1戦がUAEのアブダビで開幕し、日本の千葉大会は第5戦。9月7〜8日に開催される。

2019年のレッドブル・エアレースは全8戦。千葉大会は9月7〜8日に開催される

●レッドブル・エアレース大会日程
第1戦 2月8〜9日 アブダビ(UAE)
第2戦 ヨーロッパ(未定)
第3戦 6月15〜16日 カザン(ロシア)
第4戦 7月13〜14日 ブダペスト(ハンガリー)
第5戦 9月7〜8日 千葉(日本)
第6戦 アジア(未定)
第7戦 10月19〜20日 インディアナポリス(米国)
第8戦 11月8〜9日 サウジアラビア

2018年のレッドブル・エアレース千葉大会 ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool

2019年、レッドブル・エアレースは12シーズン目のワールドチャンピオンシップを迎える。経験豊かなライバル勢とルール変更が各パイロットに戦術の再考を促し、各チームに才能あふれる新メンバーが加わる2019シーズンは、開幕戦から最終戦まで激しい戦いが続くことが予想される。

2019シーズンは2018シーズンを戦った全パイロットが参戦する
2018シーズンを制したチェコ人パイロットのマーティン・ションカが連覇をねらう。2019シーズンのマスタークラスはルーキーパイロットがいないため、これまで以上にタイトな戦いになることが予想される。日本の室屋義秀も王座奪還を目指す。 

2019シーズン マスタークラスパイロット
クリスチャン・ボルトン:Cristian Bolton Racing(チリ)
ミカ・ブラジョー:#11 RACING Team Eyetime(フランス)
カービー・チャンブリス:Team Chambliss(米国)
マティアス・ドルダラー:Mathias Dolderer Racing(ドイツ)
マイケル・グーリアン:Team Goulian(米国)
マット・ホール:Matt Hall Racing(オーストラリア)
ニコラス・イワノフ:Team Hamilton(フランス)
ペトル・コプシュタイン:Team Spielberg(チェコ)
フランソワ・ルボット:FLV Racing Team 12(フランス)
ピート・マクロード:Cashback World Racing Team(カナダ)
室屋義秀:Team Falken(日本)
ベン・マーフィー:Blades Racing Team(英国)
マーティン・ションカ:Red Bull Team Šonka(チェコ)
フアン・ベラルデ:Team Velarde(スペイン)

チェコのマーティン・ションカが第8戦を制し、総合優勝を決めた © Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool

2019シーズンはチャンピオンシップポイントを含む複数のルールが変更される
2019シーズンは、2010シーズン以来となる「予選でのチャンピオンシップポイント付与」が決定したため、パイロットは各レースの予選首位通過で3ポイント、2位通過で2ポイント、3位通過で1ポイントを獲得する。
また、これまで通り決勝レース日の最終順位に応じたチャンピオンシップポイントも付与されるが、各順位の獲得ポイント数が変更され(下図参照)、さらにはラウンド勝利ごとにボーナスポイントが加算される(ラウンド8進出で5ポイント、ファイナル4進出で3ポイント)。
2018シーズンのワールドチャンピオンが5ポイント差、2017シーズンはさらに僅差で決まったことを踏まえると、このような追加ポイントはタイトル争いに非常に大きな影響を与えることが考えられる。今回のチャンピオンシップポイントに関するルール変更は、各パイロットの戦術にも影響を与えるはずだ。

予選
1位: 3 / 2位: 2 / 3位: 1 

決勝レース
1位: 25 / 2位: 22 / 3位: 20 / 4位: 18 / 5位: 14 / 6位: 13 / 7位: 12 / 8位: 11 / 9位: 5 / 10位: 4 / 11位: 3 / 12位: 2 / 13位: 1 / 14位: 0

2019シーズンは、マスタークラスの最大荷重倍数超過 “オーバーG”に関するルールも変更
2018シーズンのマスタークラスでは「10Gが0.6秒続けば2秒ペナルティが加算され、12G記録時点でDNF(Did Not Finish / 途中棄権)」というルールが採用されていたが、2019シーズンのマスタークラスでは「11G記録時点で1秒ペナルティが加算され、12G記録時点でDNF」に変更される。

2019シーズンのマスタークラスパイロットの顔ぶれに変更はないが、チームメンバーには変更がある
フアン・ベラルデ(スペイン)は、コーチ / メンタルコーチとしてマニュエラ・ロドリゲス・マロテを迎え入れ、ニコラス・イワノフ(フランス)は、2008シーズンのワールドチャンピオン、故ハンネス・アルヒと組んだ経験を持つテクニシャン、マリウス・ハイスを迎え入れた。もうひとりのアルヒの旧チームメイト、ヴェルナー・ヴォルフルムも、ピート・マクロード(カナダ)のテクニシャンに就任した。さらに、元マスタークラスパイロット、ピーター・ポドランセックと組んでいたマーク・トラウネルが、チーム再編中のペトル・コプシュタイン(チェコ)のテクニシャンに就任した。