順当にいけば金…梶原悠未ら最強6選手が東京五輪に挑む

第32回オリンピック競技大会(2020/東京)自転車トラック競技日本代表となる6選手が6月4日に発表された。自転車競技の中で唯一「開催国枠」が与えられなかったトラック種目は、出場枠を獲得するために総力で世界と戦い、合計7種目で出場権を獲得した。

2019世界選手権の女子オムニアムで優勝した梶原悠未 ©More CADENCE

2020東京五輪で日本が出場できる自転車トラック種目とその人数

男子スプリント 1+(1)=2選手(男子ケイリンとのかけ持ち)
男子ケイリン  1+(1)=2選手(男子スプリントとのかけ持ち)
男子オムニアム  1選手
女子スプリント (1)選手
女子ケイリン  1選手
女子マディソン 2選手編成の1チーム(うち1選手は女子オムニアムとのかけ持ち)
女子オムニアム (1)選手(女子マディソンとのかけ持ち)
※カッコ内数字は他種目における参加資格獲得によるエントリー
※マディソンは2人1 チームで実施する種目

世界選手権優勝の梶原悠未が金メダルの最有力

梶原悠未が世界チャンピオンの称号である5色の虹色ジャージ、アルカンシエルを着用する ©JCF

自転車競技の五輪メダルは過去に銀1、銅3個。すべてトラック短距離男子による獲得だ。2004年のアテネ、2008年の北京は外国人コーチの功績によりメダルをゲット。ところがその後は契約問題がこじれて日本人コーチを起用する時代もあった。しかし東京五輪を見すえて実績のある外国人指導者と契約。短距離ヘッドコーチはブノア・ベトゥ、中距離ヘッドコーチはクレイグ・グリフィン。

地元開催となる東京では、日本自転車界の悲願である金メダル獲得が至上命令なのである。

日本自転車競技の五輪メダル
1984ロサンゼルス 坂本勉(スプリント)銅
1996アトランタ 十文字貴信(1kmタイムトライアル)銅
2004アテネ 長塚智広・伏見俊昭・井上昌己(チームスプリント)銀
2008北京 永井清史(ケイリン)銅

2020世界選手権ケイリン2位の脇本雄太

脇本雄太 ©JCF

競輪選手の脇本雄太は、前回大会となる 2016リオ五輪にケイリン種目で出場している。2019年にブリヂストンサイクリングに加入し、トラック競技のアジア選手権を同種目で2連覇、2020年には、世界最高峰となるトラック競技の世界選手権で銀メダルを獲得するなど、日本発祥のケイリン種目でのメダル獲得が期待される。

新田祐大 ©JCF

小林優香が女子選手として初めて競輪に

太田りゆ(ブリヂストンサイクリング)とともに、日本女子ケイリン史上初の出場枠獲得に大きく貢献したのが女子ケイリンの小林優香(ドリームシーカーレーシング)。2019‐20 年シーズンでは、トラックのアジア選手権の女子ケイリン種目で銀メダル、女子スプリント種目で銅メダルを獲得。その後行われたトラックワールドカップシリーズ戦第3戦の香港大会でも女子ケイリン種目で銅メダルを獲得した。

小林優香 ©JCF

世界チャンピオンの梶原悠未を中心に東京は動く?

金メダル獲得が期待される筆頭となるのが梶原悠未(かじはらゆうみ=筑波大大学院)だ。2020年2月28日にドイツのベルリンで開催された2020UCI世界選手権において、女子オムニアムで金メダルを獲得した。自転車トラック競技では日本女子初。同種目では男女を合わせて日本初のメダル獲得。1987年の本田晴美、俵信之以来33年ぶりの世界タイトルとなる。

世界選手権と五輪は世界のトップクラスばかり同じ顔ぶれで参加してくる。もっと正確に言えば、出場枠獲得が厳しい五輪のほうがトップ選手が出場枠を獲得できず不参加となる傾向にあるので、頂点に立つのはわずかにたやすいとされる。

それだけに梶原にとっては願ってもないチャンスとなる。アクシデントがなければ必ず金メダルに絡む走りを見せてくれるはずだ。

オムニアムとは

4つの種目の合計ポイントにより順位が決定され、1日のうちに4種目を実施する
実施順は下記の番号通り
1) スクラッチレース
2) テンポレース
3) エリミネーション
4) ポイントレース

リオオリンピックまでは2日間開催だったが、ルール改正により4種目1日開催となった。2012年ロンドン五輪大会からオリンピック正式種目。陸上の十種競技とも形容され、ゲーム性が高く大逆転チャンスもありトラックの人気種目である。

アジア敵なしの橋本英也もオムニアムでメダルを狙う

橋本英也 ©JCF

競輪選手の橋本英也は2018年にブリヂストンサイクリングに加入し、同年のトラックのアジア選手権および4年に1度のアジア大会のオムニアム種目で優勝。2019‐20年シーズンでは、トラックのアジア選手権を同種目で3連覇。さらにトラックワールドカップ第5戦となるオーストラリア大会で銅メダルを獲得するなど、開催国枠のない自転車競技トラックにおいて日本チームのオリンピック出場枠獲得に大きく貢献した。

中村妃智 ©JCF

●日本自転車競技連盟のホームページ

梶原悠未・中村妃智が東京五輪種目であるエリート女子マディソンでアジア王者

マレーシアのニライで開催されてきた第38回アジア自転車競技選手権トラックレース、第25回アジア・ジュニア自転車競技選手権トラックレースは大会最終日(5日目)となる2月20日にエリート女子マディソン(30km)が行われ、梶原悠未・中村妃智の日本が優勝した。

アジア選手権エリート女子マディソンで優勝した梶原悠未(左)と中村妃智 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権エリート女子マディソンで優勝した梶原悠未(左)と中村妃智 ©Kenji NAKAMURA/JCF

エリート男子マディソン(50km)の日本(近谷涼・沢田桂太郎)は5位。優勝は香港チーム。

アジア選手権エリート男子マディソンで近谷涼・沢田桂太郎は5位 ©Kenji NAKAMURA/JCF

エリート女子スクラッチ(10km)は中村妃智(日本写真判定)が4位。1位は台湾のハンティンイン。

アジア選手権ジュニア男子オムニアムで日野泰静(2番目奥) ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア男子オムニアムの日野泰静 ©Kenji NAKAMURA/JCF

ジュニア男子オムニアムの日野泰静(愛媛・松山城南高)は6位。1位は韓国のパクヨンキュン。

アジア選手権ジュニア男子オムニアムの日野泰静 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア男子オムニアムで日野泰静(2番目奥) ©Kenji NAKAMURA/JCF

ジュニア女子ケイリンは岩元杏奈(宮崎・都城工業高)が3位、増田夕華(岐阜・岐阜第一高)が7位。1位は韓国のパクスラン。

アジア選手権ジュニア女子ケイリンの岩元杏奈 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア女子ケイリンで3位になった岩元杏奈(右) ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア女子ケイリンで3位になった岩元杏奈 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア女子ケイリンで7位になった増田夕華 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア女子ケイリンの増田夕華(右から3人目) ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア女子ケイリンの岩元杏奈 ©Kenji NAKAMURA/JCF

エリート女子ケイリンは前田佳代乃(京都)が7位。1位は香港のリワイゼ。

アジア選手権エリート女子ケイリンで先頭を走る前田佳代乃 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権エリート女子ケイリンを走る前田佳代乃 ©Kenji NAKAMURA/JCF

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深谷知広がアジア選手権エリート男子1kmタイムトライアルで優勝

マレーシアのニライで開催されている第38回アジア自転車競技選手権トラックレース、第25回アジア・ジュニア自転車競技選手権トラックレースは大会3日目となる2月18日にエリート男子1kmタイムトライアルを行い、深谷知広(競輪選手)が1分01秒686で優勝した。

アジア選手権エリート男子1kmタイムトライアル1位の深谷知広 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権エリート男子1kmタイムトライアルで優勝した深谷知広(中央) ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権エリート男子1kmタイムトライアル予選を走る深谷知広 ©Kenji NAKAMURA/JCF

ジュニア男子1kmタイムトライアルの松本秀之介(熊本・九州学院高)が1分04秒115で4位。優勝は1分03秒397でタイのサエンカムホン。

アジア選手権ジュニア男子1kmタイムトライアルで4位の松本秀之介 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア男子1kmタイムトライアルで4位の松本秀之介 ©Kenji NAKAMURA/JCF

ジュニア女子2km個人パーシュートの髙橋吹歌(埼玉・筑波大坂戸高)は2分30秒520で2位。優勝は2分29秒150で韓国のシンジェウン。

アジア選手権ジュニア女子2km個人パーシュートを走る髙橋吹歌 ©Kenji NAKAMURA/JCF

アジア選手権ジュニア女子2km個人パーシュート2位の髙橋吹歌(左) ©Kenji NAKAMURA/JCF

エリート女子3km個人パーシュートの中村妃智(日本写真判定)は3分40秒583で4位。優勝は3分35秒170で韓国のリジュミ。

アジア選手権エリート女子3km個人パーシュート4位の中村妃智 ©Kenji NAKAMURA/JCF

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