垣田真穂、個人パシュート優勝確定後も激走して日本新&アジア新

2025トラックアジア選手権は大会7日目の2月27日、マレーシアのニライにあるベロドローム・ナショナル・マレーシアでエリート女子個人パシュートが行われ、垣田真穂(楽天Kドリームス/早稲田大)が優勝した。

垣田真穂がアジア選手権エリート女子個人パシュートでアジア新・日本新 ©日本自転車競技連盟

アジア選手権でなんと三冠の垣田…U23ロードを含めて4タイトル

すでにポイントレースとチームパシュートで優勝している垣田は、予選をトップタイムで通過。1-2位決定戦に進出した。韓国のシンジエウンとの1-2位決定戦でも圧倒的なスピードの違いを見せつけて、レース中盤でシンを追い抜いて優勝が確定するが、その後も最後まで走り切った垣田は4000mを4分41秒436の記録でフィニッシュ。

エリート女子個人パシュートは2025年1月1日から競技距離が男子と同じ4000mに変更されていて、垣田自身も大会では初めての距離へ。追い抜き勝ちを決めたあとも4000mを走り切ってタイムを計測。この結果、日本新記録・アジア新記録を達成した。

垣田真穂がアジア選手権エリート女子個人パシュートで優勝 ©日本自転車競技連盟

垣田は2月にタイで開催されたアジア選手権ロードのU23女子でも優勝。これを合わせるとアジア4冠となる。今後はトルコのトラックネーションズカップに出場。イタリア籍のコンチネンタルチーム「ビーピンク・ボンジョアンニ」に合流すればロード選手としてのシーズンも待っている。

アジア選手権エリート女子個人パシュートで優勝した垣田真穂 ©日本自転車競技連盟

池田瑞紀が逆転優勝…アジア選手権エリート女子オムニアム

2025トラックアジア選手権は大会6日目の2月26日、マレーシアのニライにあるベロドローム・ナショナル・マレーシアでエリート女子オムニアムが行われ、同種目に初めて起用された池田瑞紀(楽天Kドリームス/早稲田大)が優勝した。

池田瑞紀がアジア選手権エリート女子オムニアム優勝 ©日本自転車競技連盟

4種目で争われる複合競技のオムニアム。池田は第1種目のスクラッチ、第2種目のテンポレースで1位。第3種目のエリミネーションでは7選手中の6位となり、6ポイント差の暫定2位で最後のポイントレースに挑んだ。

ポイントレースで池田は優勝争いをする香港チャイナのリーを相手にポイント周回で先着、1 位のポイントを積み重ねて逆転優勝した。

アジア選手権エリート女子オムニアムを走る池田瑞紀 ©日本自転車競技連盟

兒島直樹はエリート男子オムニアムで圧倒的勝利

エリート男子オムニアムには兒島直樹(ブリヂストンサイクリング)が出場。3種目を終えて2ポイント差の暫定2位で迎えた最終のポイントレース。日本の兒島は、得意とするポイントレースでライバルを圧倒し、終わってみれば1ラップポイントを含む大差で優勝した。

アジア選手権エリート男子オムニアム手優勝した兒島直樹 ©日本自転車競技連盟

ジュニア女子エリミネーションに出場した西原夕華 (京都・北桑田高)は2位。

西原夕華がアジア選手権ジュニア女子エリミネーションで2位 ©日本自転車競技連盟

ジュニア男子マディソンには中谷友紀 (奈良北高)と松田奏太朗(愛媛・松山学院高)が出場。終始ライバルチームにリード許す苦しい展開ながら、3位でフィニッシュ。

松田奏太朗、中谷友紀がジュニア男子マディソンで3位 ©日本自転車競技連盟

ジュニア男子エリミネーションの成田光志(福島・学校法人石川高)は10位。

ジュニア男子エリミネーション10位の成田光志 ©日本自転車競技連盟

世界チャンピオンの佐藤水菜がアジア選手権ケイリンで6位に沈む

2025トラックアジア選手権は大会5日目の2月25日、マレーシアのニライにあるベロドローム・ナショナル・マレーシアでエリート女子ケイリンが行われ、この種目の世界チャンピオンである佐藤水菜(楽天Kドリームス)が6位。仲澤春香 (楽天Kドリームス)は4位で、日本勢は上位の記録を残せなかった。

世界チャンピオンのアルカンシエルを着用する佐藤水菜がアジア選手権でまさかの6位 ©日本自転車競技連盟

1回戦の上位3名が決勝に進出する女子ケイリン。日本の仲澤、佐藤はともに勝ち上がって決勝に進出。決勝では海外勢の早めの仕掛けに埋もれてしまった。優勝はマレーシアのアスリモハド。

中野慎詞がエリート男子ケイリンで優勝

エリート男子ケイリンには太田海也 (楽天Kドリームス)と中野慎詞 (楽天Kドリームス)が出場。1回戦は上位2名が準決勝に進出する。日本の中野、太田はともに1位で勝ち上がって準決勝に進出。

中野慎詞(左)がアジア選手権エリート男子ケイリン優勝。中央が3位太田海也 ©日本自転車競技連盟

上位3名が決勝に進出する準決勝では、同組で出走した太田が1位、中野が2位でともに決勝に進出。決勝では中野、マレーシアのサフロム、太田が横一線でフィニッシュしたが、中野が優勝、2位サフロム、3位太田となった。

中野慎詞(中央)がアジア選手権エリート男子ケイリン優勝。右は3位太田海也 ©日本自転車競技連盟

エリート男女マディソンは日本勢が圧勝

エリート女子マディソンは梶原悠未(TEAM Yumi)と内野艶和(楽天Kドリームス)のペアが出場。ポイント周回12回中の11回を先頭で通過した日本が、圧倒的な力の差を強さを見せつけて優勝。

梶原悠未と内野艶和がアジア選手権エリート女子マディソン優勝 ©日本自転車競技連盟

窪木一茂(アイサンレーシング)と橋本英也(キナンレーシング)がペアを組んだエリート男子マディソンは女子以上に圧倒。2ラップで40ポイントを上積み、2位に85ポイントの大差をつけて優勝した。

アジア選手権エリート男子マディソンで窪木一茂、橋本英也ペアが優勝 ©日本自転車競技連盟

垣田真穂が実力差を見せつけてアジア選手権ポイントレース優勝

2025トラックアジア選手権は大会4日目の2月24日、マレーシアのニライにあるベロドローム・ナショナル・マレーシアでエリート女子ポイントレースが行われ、垣田真穂(楽天Kドリームス/早稲田大)が優勝。垣田はポイント周回で常に上位でコントロールラインを通過し、実力差を見せつけて優勝した。

垣田真穂がアジア選手権エリート女子ポイントレース優勝 ©日本自転車競技連盟
垣田真穂がアジア選手権エリート女子ポイントレース優勝 ©日本自転車競技連盟

エリート男子ポイントレースは山本哲央が接戦を制す

エリート男子ポイントレースには山本哲央(ブリヂストンサイクリング)が出場。最終のポイント周回まで持ち込まれた優勝争いは、最後の着順が上回った山本が優勝した。

山本哲央がアジア選手権エリート男子ポイントレース優勝 ©日本自転車競技連盟
山本哲央がアジア選手権エリート男子ポイントレース優勝 ©日本自転車競技連盟

エリート男子ポイントレースでは、同ポイントながら最終の着順で上回った吉田奏太(鳥取・倉吉西高)が逆転で優勝した。

吉田奏太がアジア選手権ジュニア男子ポイントレース優勝 ©日本自転車競技連盟

エリート男子1kmタイムトライアルは市田龍生都が後半に急伸V

エリート男子1kmタイムトライアルでは市田龍生都(JPCU福井)が全体の2位で決勝に進出。決勝で市田は1周目を3番手のタイムで回ったが、その後を最速ラップで回って逆転で優勝した。

市田龍生都がアジア選手権エリート男子1kmタイムトライアル優勝 ©日本自転車競技連盟

太田海也と佐藤水菜アジア選手権スプリントで優勝

2025トラックアジア選手権は大会3日目の2月23日、マレーシアのニライにあるベロドローム・ナショナル・マレーシアでエリート男女のスプリントが行われ、男子は太田海也 (楽天Kドリームス)、女子は佐藤水菜 (楽天Kドリームス)が優勝。男子の2位は中野慎詞 (楽天Kドリームス)。

アジア選手権エリート男子スプリント優勝の太田海也(右)と2位中野慎詞 ©日本自転車競技連盟

太田はエリート男子チームスプリントと合わせて二冠

前日に準決勝進出を決めていた太田と中野は、この日の準決勝で海外勢を2本先取で封じ込め、日本人同士の決勝1-2位決定戦に持ち込んだ。この戦いでも太田が圧倒的なパワーで2本先取して優勝を決めた。

アジア選手権エリート男子スプリント、日本人対決となった決勝は、太田海也が2本先取して優勝 ©日本自転車競技連盟

エリート女子スプリントでも佐藤が準決勝、決勝1-2位決定戦ともに2本を先取して優勝。このあとは世界チャンピオンとしてエリート女子ケイリンに挑む。

佐藤水菜がアジア選手権エリート女子スプリント優勝 ©日本自転車競技連盟
佐藤水菜がアジア選手権エリート女子スプリント優勝 ©日本自転車競技連盟

窪木一茂がアジア選手権エリート男子パシュート優勝

エリート男子個人パシュートでは1-2位決定戦に進出した 窪木一茂(アイサンレーシング)が4分08秒669の日本新記録&アジア新記録で優勝した。同日に開催されたスクラッチでも2位になった。

窪木一茂がアジア選手権エリート男子パシュートで優勝 ©日本自転車競技連盟

内野艶和と橋本英也がアジア選手権エリミネーション優勝

2025トラックアジア選手権は大会2日目の2月22日、マレーシアのニライにあるベロドローム・ナショナル・マレーシアでエリート男女のエリミネーションが行われ、女子は内野艶和(楽天Kドリームス)、男子は橋本英也(キナンレーシング)が優勝した。

内野艶和(中央)がアジア選手権エリート女子エリミネーション優勝 ©日本自転車競技連盟

エリミネーションは「最後尾の除外レース」

エリミネーションは英語で「除外」という意味で、規定周回ごとにコントロールラインを最後尾で通過した選手が1人ずつレースから除外されていく。最後は2選手による争うとなり、最終コントロールラインで先着した選手が優勝。

橋本英也がアジア選手権エリート男子エリミネーション優勝 ©日本自転車競技連盟

内野は同日に開催されたエリート女子チームパシュートとともに大会2冠。内野・橋本はともに日本では競輪選手として登録されているが、同時にプロロードチームにも所属し、長距離種目も得とする逸材。

内野艶和(中央)がアジア選手権エリート女子エリミネーション優勝 ©日本自転車競技連盟
橋本英也(中央)がアジア選手権エリート男子エリミネーション優勝 ©日本自転車競技連盟