東京五輪の次となる2024パリ五輪において追加種目の有力候補として挙げられるスカイランニング。その第一人者である上田瑠偉(うえだるい)が2018シーズンを本格始動した。標高2000m超の山岳を走るスカイランニングはいわゆるトレイルランの1カテゴリーだが、距離は比較的短いがそれゆえハイスピード。難易度のあるコースが設定され、競技性が極めて高いのが特徴。
上田をインタビューしたのは5月7日の渡欧直前。この日は究極性能のサングラスブランド「ESS」のショールームでスポンサー契約、上田瑠偉モデル発売を記念した記者発表が開催された。10日にスペイン領カナリア諸島でトランスブルカニアに出場。さらにスペイン、イタリア、ピレネー山中にあるアンドラ、スイス、英国のスコットランドと転戦。10月20日からの南アフリカ大会まで海外遠征の予定が続く。
「ワールドシリーズ戦は欧州がメインなので、毎月のように欧州に飛び、現地にできるだけ滞在してしっかりと練習するつもりです。今年9月にはフランスで世界選手権があります。2年に一度の重要な大会で、一昨年はスカイレース12位、バーチカルという上りだけのレースで10位に。今年は5位以内を目標にしてステップアップしていきたい。目指すのは2020年の世界選手権で優勝することです」
国内で数々の優勝歴を持ち、海外でもトップクラスのランナーとして活躍する上田が愛用するのはESSの「CROSSBLADE(クロスブレイド)」。発売予定される上田モデルはフレームカラーを空のイメージにしたスカイブルー。上田が主戦場とする標高2000m以上を走るスカイランニングをイメージしたもの。米国をはじめ全世界の軍隊、警察、消防、レスキューなど過酷な現場で活躍する人のアイウエアブランドが、アスリートモデルを一般販売するのは初めてという。
上田はすでに1年以上ESSのサングラスを実戦使用している。ESSサングラスは「曇らない」こと、そしてその「強度」を絶賛する。
「トレイルランニングは運動量が多く、発汗量も多い。山では気候、気温の変化も大きく、普通のサングラスでは曇ってしまう。これでは木の根っこ、石ころなどの多い不整地では危険です。曇りにくいESSは視界が確保できるので捻挫などのリスクも減る。ずば抜けた強度はコースに張り出した木の枝などに接触しても目を保護してくれて安心」と語る。
スカイランニングがオリンピックの正式種目に採用される可能性はある。国際競技団体が2024年のパリ五輪の競技入りを目指して精力的に活動している。
「欧州が強いスポーツが五輪種目にはなりやすい。ウルトラトレイルランは十何時間もかかってしまうけど、競技時間がテレビ中継できる時間内に終わるというところでもスカイランニングは可能性があります。パリ五輪を逃してしまうとロサンゼルスになってしまうので、2024年に期待したい。それを目指してボクもさらに頑張りたい」
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