ログリッチが連覇…第75回ブエルタ・ア・エスパーニャ

第75回ブエルタ・ア・エスパーニャは最終日となる11月8日、ザルツエラ〜マドリード間の124.2kmで第18ステージが行われ、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)がイネオス・グレナディアスのリチャル・カラパス(エクアドル)を24秒差で振り切り、連覇を達成した。

総合優勝のログリッチを中央に左が2位カラパス、右が3位ヒュー・カーシー ©PHOTOGOMEZSPORT2020

優勝争いは大会初日にログリッチがステージ優勝して、深紅のリーダージャージ「マイヨロホ」を着用すると、カラパスとの奪い合いとなった。第6ステージでカラパスへ。第10ステージでログリッチとカラパスはタイム差なしで並んだが、着順の累計でログリッチが首位。I12ステージの山岳でカラパスがこれを奪い返したが、翌13ステージでログリッチのもとに戻った。

最終的なタイム差は24秒だったが、ログリッチは合計で48秒のボーナスタイムを獲得し、これに対してカラパスは16秒だった。タイムトライアルを含めて区間4勝を挙げたログリッチはゴールスプリントでも上位に入ってボーナスタイムを集め、これが総合優勝につながった。カラパスはステージ優勝なしだった。

左からポイント賞2位のカラパス、新人賞のマス、総合優勝のログリッチ、山岳賞のマルタン ©PHOTOGOMEZSPORT2020

「最後の走りをただただ楽しんでいた。コロナ禍で混乱したシーズンだったけど、こうなふうに優勝で締めくくることができたのは美しい」とログリッチ。

「いつもすべての勝利が美しいと言っているけど、勝つのは本当に難しい。だから2019年の初優勝と比較するのは難しい。(ツール・ド・フランスなど)勝てなかったレースはまだあるが、今日はまずお祝いしたい」

「特別な年であったし、みんなの健康を願っている。間違いなく主催者に感謝したいと思う。彼らはそれを実現した。レースは本当によく組織され、選手は毎日楽しかった。すべての選手、特にチームメイトに感謝したい。来年お会いしましょう」

ジュニア時代はスキーのジャンプ選手。スロベニア代表としてW杯長野大会に参戦したこともあるアスリートがツール・ド・フランス逆転負けの雪辱を晴らした。

完走を果たしたクリストファー・フルーム ©PHOTOGOMEZSPORT2020

3度目の総合優勝を目指したイネオス・グレナディアスのクリストファー・フルーム(英国)は大ケガからの復調が見られず、初日から低迷。エースの座をカラパスに譲ってアシスト役に徹し、3時間32分14秒遅れの総合98位で完走した。

アレハンドロ・バルベルデも最終日を楽しむ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

第75回大会は20日間の全日程を終えるとともに、コロナ禍で混乱した2020ロードシーズンも終幕した。

最終ステージは ボーラ・ハンスグローエのパスカル・アッカーマン(左)が優勝  ©PHOTOGOMEZSPORT2019
2連覇を達成したログリッチがチームメートとゴールを祝う ©PHOTOGOMEZSPORT2020

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨルナレス(山岳賞)ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
□マイヨブランコ(新人賞)エンリク・マス(スペイン、モビスター)

2020ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝のログリッチとユンボ・ビスマチーム ©PHOTOGOMEZSPORT2020

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カラパスの逆転をかけたアタックも24秒届かず…ブエルタ・ア・エスパーニャ

第75回ブエルタ・ア・エスパーニャは11月7日、セクエロス〜アルトデラコバチラ間の178.2kmで第17ステージが行われ、首位のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)を45秒差で追う総合2位リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアス)が、逆転をかけてゴールまでの上りでスパートしてログリッチを振り切ってゴール。しかしログリッチはその21秒後にゴールし、総合成績での差を24秒まで詰め寄られたものの首位を死守。最終日を残して大会連覇を確実にした。

ログリッチを振り切ろうとするカルパス ©PHOTOGOMEZSPORT2020

6つの峠を越える最後の山岳ステージはグルパマFDJのダビ・ゴデュ(フランス)が第11ステージに続いて優勝した。

2020ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

「2連覇でシーズンを締めくくることができそうでとてもうれしい」とログリッチ。

「全力をかけて戦って2位なのだから最高のシーズンになると思う」とカラパス。

ともにコロナ禍で苦闘したシーズンに万感の思い。

2020ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2020
逆転をかけて最後の上りでアタックしたカルパス ©PHOTOGOMEZSPORT2020
ログリッチは総合成績での差を24秒まで詰め寄られたものの首位を死守 ©PHOTOGOMEZSPORT2020

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨルナレス(山岳賞)ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
□マイヨブランコ(新人賞)エンリク・マス(スペイン、モビスター)

ゴデュがステージ2勝目 ©PHOTOGOMEZSPORT2020

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ログリッチ区間2位でボーナスタイム6秒獲得…ブエルタ・ア・エスパーニャ

第75回ブエルタ・ア・エスパーニャは11月6日、サラマンカ〜シウダーロドリゴ間の162kmで第16ステージが行われ、EFのマグナス・コルトニールセン(デンマーク)がゴール勝負を制し、4年ぶり3度目の区間優勝。

顔認証による出走サインをするログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

首位のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)が区間2位に入ってボーナスタイム6秒を獲得。総合2位リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアス)との差を39秒から45秒に広げた。

マグナス・コルトニールセン優勝。ログリッチが2位になりボーナスタイム6秒を獲得 ©PHOTOGOMEZSPORT2019

「激坂ゴールのアングリル峠で6秒獲得するよりも、スプリントで6秒もらうほうが簡単だ」とログリッチ。
「上りもスプリントもできる完ぺきな選手になりたいのさ」

大会は残り2区間で、翌17ステージが天王山となる最後の山岳。ログリッチが上りを得意とするカラパスから45秒以内でゴールすれば大会2連覇を確実にする。ログリッチは9月のツール・ド・フランスでは最終日前日に首位から陥落している。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第15ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2020
総合優勝を争うイネオス・グレナディアスとユンボ・ビスマがレースをコントロール ©PHOTOGOMEZSPORT2020

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨルナレス(山岳賞)ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
□マイヨブランコ(新人賞)エンリク・マス(スペイン、モビスター)

初日から脱落したクリストファー・フルームはアシスト役として完走を目指す ©PHOTOGOMEZSPORT2020

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フィリプセンがメジャー初V…ブエルタ・ア・エスパーニャ

第75回ブエルタ・ア・エスパーニャは11月5日、今大会最長となるモス〜プエルバデサンブリア間230.8kmで第15ステージが行われ、UAEエミレーツのジャスパー・フィリプセン(ベルギー)が上りゴールの集団スプリント合戦を制して、メジャー初勝利した。

EAUエミレーツのジャスパー・フィリプセンがチームメートと抱き合う ©PHOTOGOMEZSPORT2020

最長距離に加え、強い風と雨で濡れた路面により過酷な戦いとなった。22歳のフィリプセンは三大大会初参戦。この日は区間勝利を目指して先行集団が形成されたが、逆風で思うように走れずメイン集団に吸収された。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第15ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

「序盤はまさか大集団のゴール勝負になるとは思えなかったが、上りゴールは得意だった。この大会は今シーズン最後のレースだけど、この初勝利をはずみにしてキャリアを積み上げていきたい」とフィリプセン。

出走サインに登壇したログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

総合成績ではユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)がタイム差なしのメイン集団でゴールして難なく首位を守った。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第15ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨルナレス(山岳賞)ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
□マイヨブランコ(新人賞)エンリク・マス(スペイン、モビスター)

ジャスパー・フィリプセン(ベルギー)が上りゴールの集団スプリント合戦を制した  ©PHOTOGOMEZSPORT2020

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逃げ屋ウェレンス2勝目…ブエルタ・ア・エスパーニャ14S

第75回ブエルタ・ア・エスパーニャは11月4日、ルーゴ〜オウレンセ間の204.7kmで第14ステージが行われ、ロット・スーダルのティム・ウェレンス(ベルギー)を含む7選手が抜け出して第1集団を形成し、ウェレンスが最後の力勝負を制して第5ステージに続く今大会2勝目を挙げた。

ロット・スーダルのティム・ウェレンスが優勝 ©PHOTOGOMEZSPORT2020

前日に総合成績を左右する個人タイムトライアルをこなした選手らは、区間勝利を目指して積極的に展開。アタックを決めようとする選手とそれをつぶす選手の動きでレースは高速化した。「逃げ屋」の異名を取るウェレンスら7選手がようやく先行に成功し、協力し合いながら走行。ゴールが近くなると一転してアタックの応酬を見せた。

ブエルタ・ア・エスパーニャの出走サインは顔認証システムが導入された。写真はフアン・ロペス(スペイン)©PHOTOGOMEZSPORT2020

「今日は自分に向いていると分かっていた」というウェレンスが他選手をふるい落としてゴールした。

総合成績ではユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が首位を守った。大会は残り4ステージ。

マイヨロホのログリッチとポイント賞ジャージを繰り下がりで着用するカラパス ©PHOTOGOMEZSPORT2020
ポイント賞でも1位を守るログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨルナレス(山岳賞)ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
□マイヨブランコ(新人賞)エンリク・マス(スペイン、モビスター)

山岳賞のギヨーム・マルタン ©PHOTOGOMEZSPORT2020

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ログリッチがタイムトライアル優勝で首位奪還…ブエルタ・ア・エスパーニャ

第75回ブエルタ・ア・エスパーニャは11月3日、ミュロス〜ミラドルデエザロ間の33.7kmで第13ステージとして個人タイムトライアルが行われ、前日に首位を陥落したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)が執念のトップタイム。今大会4勝目、大会通算5勝目を挙げた。

個人タイムトライアルで最速記録をたたき出したログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

首位リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアス)は49秒遅れの7位。その結果、総合成績でログリッチがカラパスに39秒差をつけて首位を奪還した。

首位を陥落したカラパス ©PHOTOGOMEZSPORT2020

今大会唯一の個人タイムトライアル。ログリッチは9月のツール・ド・フランスで、最終日前日にあった個人タイムトライアルで首位を陥落した苦い経験があった。

「ボクがカラパスに遅れるだろうとみんなが思っていたが、今日は脚に余力があって自分を追い込むことができた」とログリッチ。

「他の選手も強いけど、総合優勝のために最後まで全力で戦いたい」と大会連覇に向けて意欲を見せた。

新人賞ジャージのエンリク・マス ©PHOTOGOMEZSPORT2020

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨルナレス(山岳賞)ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
□マイヨブランコ(新人賞)エンリク・マス(スペイン、モビスター)

総合1位のマイヨロホを奪還したログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

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