ロードとシクロクロスの全日本女王小林あか里がLivと契約

ロードレース全日本選手権女子エリート(2025)、シクロクロス全日本選手権女子エリート(2023⁻24, 2024⁻25)のチャンピオン、小林あか里がジャイアントの女性ブランドであるLivと機材サポート契約を締結した。

3競技で全日本王者となった初の女子選手

小林はMTB選手だった両親の元に生まれ、幼少期からMTBに親しむとともにレースに出場。ジュニア時代から優勝を重ねてきた。高校時代より海外でのレース経験を積み、UCI(国際自転車競技連合)が主宰する若手育成チームにも所属。大学時代からはMTBに加えてシクロクロスやロードレースにも取り組み、2022年のMTB XCOを皮切りに、2024年にシクロクロス、そして2025年にロードレースで全日本選手権女子エリートカテゴリーを初制覇。3競技で全日本王者となった初の女子選手だ。

2024年シーズンからは自転車競技大国の1つであるオランダへと渡り、ツール・ド・フランスファムや五輪出場を目標に、プロロードレーサーになるべく武者修行を開始。来季からはベルギー籍のチームに移籍し、Livのバイクとともにさらなる活躍を誓う。

小林選手のコメント
「女性のために開発されたLivのバイクに初めて乗ったとき、これまで乗ってきたどのバイクとも異なる印象を受けました。それは『バイクと自分が一体になっている』という感覚です。バイクを操る、あるいは操られているというものではなく、呼吸を合わせながら共に走れるような感覚でした。そのため、どんな路面でも恐怖心なく、限界まで攻めることができます。Livのバイクと共に、より多くの結果を残せるよう日々努力を重ねていきます。

ロードレース/シクロクロス全日本王者の小林あか里

来シーズンもヨーロッパを拠点に活動していきます。目標は全日本選手権での優勝、そしてヨーロッパのレースで表彰台に上がることです。そこから確実にステップを重ね、ヨーロッパのプロチームに所属し、ツール・ド・フランスファム、そしてオリンピック出場を目指します。応援よろしくお願いいたします」

小林あか里がエリート女子の全日本チャンピオン…男子U23は森田叶夢

第93回全日本自転車競技選手権ロードが6月21日に開幕し、エリート女子で小林あか里(Mtd Ladies)が2位に1分16秒差をつける独走で初優勝した。母は1996年アトランタ五輪MTB女子代表の谷川可奈子。

小林あか里が独走でエリート女子の日本チャンピオンに ©日本自転車競技連盟

女子U23レースも同走で行われ、山下歩希(弱虫ペダルサイクリングチーム)がクラス1位でフィニッシュしてU23日本チャンピオンになった。

男子U23は森田叶夢(京都産業大)が橋川丈(愛三工業レーシング)をゴール勝負で制して優勝した。

森田叶夢(左)が橋川丈を制して男子U23の日本チャンピオンに ©日本自転車競技連盟

沢田時がアジア競技大会MTBで3位…小林あか里リタイア

アジア圏のオリンピックとして4年に一度開催される第19回アジア競技大会が中国の杭州で2023年9月23日から10月8日まで開催される。自転車競技は9月25日が初日となり、MTBクロスカントリー男子で沢田時が3位、女子で小林あか里がリタイア。

沢田時が2023アジア競技大会MTBで銅メダル ©日本自転車競技連盟

MTBクロスカントリー男子で沢田が我慢の銅

25.5km(スタートループx0.8km + 5周回x4.94 km)に14名が出走したMTBクロスカントリー男子。日本代表の沢田は、1周回目を上位2名に食らい付いてレースを進めた。2周回目以降は単独走となる我慢の展開となったが、マイペースを維持して最後まで粘り切り3位でフィニッシュ。銅メダルを獲得した。

2023アジア競技大会MTBで銅メダルを獲得した沢田時 ©日本自転車競技連盟

沢田時のコメント
「3度目の出場で、過去2回はメダルを取れずに悔しい思いをしたので、本当は金メダルを取りたかったのですが、最低限の銅メダルを持ち帰ることができてうれしいです。1周目に中国の選手2人についていってオーバーヒートしてしまい、そこからは本当に苦しかったです。来月にはオリンピック出場枠がかかったアジア選手権があるので、今日の結果を自信にして次は勝てるように頑張ります」

女子の小林は体調不良で1周目にリタイア

距離20.56km、15名が出走したMTBクロスカントリー女子。日本代表の小林は、当日の天候に体調がフィットできず、1周回目でバイクを降りるという、本人にとっても不本意な結果でレースを終えた。

2023アジア競技大会MTBクロスカントリーを走る小林あか里 ©日本自転車競技連盟

小林あか里のコメント
「今までに走ったことのないようなコースでした。登りも下りも急で、休むところがない、きついコースでした。昨日までは、曇りの日が多く、気温もそれほど上がっていなかったのですが、今日は晴れて体感温度としても40度くらいあって、レース中に身体がオーバーヒートしている感覚と、身体に力が入らない状況で1周目が終わるところで降りてしまいました。自分が思い描いていた結果ではないですし、応援して下さった人たちには申し訳ない結果になってしまいました。気持ちを切り替えて、来月のアジア選手権に向けて改めて頑張っていきたいと思います」

9月26日の日本代表の参戦スケジュール
・トラック 男子チームスプリント 女子チームスプリント 男子チームパシュート 女子チームパシュート

●アジア競技大会のホームページ(JOC)