アイスクロスのATSX100長野大会が2月2日に長野県小諸市の高峰高原にあるスキーリゾート、アサマ2000パークで開催され、長野県出身の山本純子が女子クラスで優勝した。地元長野県の軽井沢を拠点とする佐藤つば冴が2位になった。
アイスホッケー、ダウンヒルスキー、スノーボードクロスの要素を取り⼊れたアイスクロス競技。2001年に誕生したこの競技は、世界選手権のRed Bull Ice Cross World ChampionshipとしてATSX主催で開催されている。大会は規模と獲得ポイントでATSX100、ATSX250、ATSX500、ATSX1000の4クラスに分かれる。長野大会はATSX100、また2月15日に開催される横浜大会は最上級カテゴリーのATSX1000だ。
今シーズンは2019年12月28日(土)にオーストリアのユーデンブルクで開催した ATSX500 を皮切りに、2020年1月11日にフランスのプラルー、そして1月18日に米国ウィスコンシン州モンデュラックで3戦続けてATSX500を開催している。
そしてATSX250を2月1日にペルセ(カナダ)、ATSX100を2月2日に長野で開催。2月8日に再びATSX500 をラウタランピ(フィンランド)で開催した後、2月15日に横浜でATSX1000の大会を開催する。
「アイスクロスが好きですという若い女性も参加してくれるようになり、とてもうれしいです」と第一人者の山本は自らの優勝よりも新たに参加してくれた競技者が誕生したことに笑顔を見せた。
「欲をいえば女性選手がもっと増えてくれたら。フィギュアスケートやスピードスケートを含めたスケート人口は日本でもあるわけで、アイスクロスの競技者が増える基盤はあるはずです」
反省点を挙げ、これからの課題とすることも忘れない。今回は、「アイスクロスの大会がここで開催される」ということを伝えきれなかったという。積極的に発信できなかったわけは、コースがきちんとできるのかが不安だったという要因もあったはずだ。前年は温暖化でアイススロープの設営がかなわず、大会中止となっていたからだ。今回は出場選手総出で見事なアイススロープを作り上げた。
「女子選手のカテゴリーがあって、スケート靴と防具があればだれでも滑れるということを発信していきたい。アイスクロスをやってみたいと思っている人はいるはずです。女子選手層を増やすのは、女子選手である私がやることなんだと思います」
札幌が冬季五輪開催に名乗りを挙げたことも追い風にしたい
2018年12月に日本で初めて横浜大会が行われたことで、山本選手が地元北海道の苫小牧に帰ったときに、子どもたちがその存在を認知してくれていたことに喜びを隠さない。さらに2026年冬季五輪誘致に札幌市が乗り出したこともビッグニュースだ。アイスクロスは冬季五輪の正式種目入りを目指しているからだ。
「具体的な話は出てきていないんですが、アイスクロス国際団体のATSXや各国の競技団体が最終目標としているのが冬季五輪。だから私も、アイスクロスの普及につながることは全部やっていきたいです」
2月15日の横浜大会は、2回目だけにとても楽しみにしているという。
「前回はたくさんの人たちがフェンス際で応援してくれました。来場してくれた人たちに盛り上げていただいて、その中で私たちもいいレースができれば、このスポーツはさらに広がっていくと思います。その中で表彰台、そして優勝できるように頑張っていきたいです」
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