片桐悠がBMXフラットランド世界王者…女子は日本が表彰台独占


UCI(国際自転車競技連合)が主催するBMX世界最高峰イベント、アーバンサイクリング世界選手権が2025年11月5日から8日までの4日間、サウジアラビアのリヤドで開催され、 フリースタイル種目の一つフラットランド男子で片桐悠(GLOW)が優勝した。 

片桐悠が世界チャンピオンに ©️Japan Cycling Federation / STOOP Creative

片桐が日本チャンピオンとして臨んだ大会。予選を首位で通過しながらも、決勝ではそのプレッシャーを一切感じさせない堂々たるパフォーマンスを披露。 自身のシグネチャートリックである「フルバイクフリップ」と「舞空術」を組み合わせた高難易度コンボを、極めて精度の高いコントロールで成功させ、圧巻のライディングで世界の頂点に立った。ワールドカップでの優勝経験を有する片桐が、ついに世界の舞台で初の金メダルを掴み取った。 

BMXフラットランドで世界チャンピオンになった片桐悠 ©️Japan Cycling Federation / STOOP Creative

「2024年は5位という悔しい結果で終わったのもあって今回優勝できたのは、自分にとってリベンジでもあったのですごくうれしいです。日本代表として、今大会の代表選手として選出されなかった選手の気持ちも背負って挑み、絶対に負けられないし、今回こそは優勝して帰りたいっていう気持ちが強かったです」と片桐。

フラットランド女子では戸高千翠が世界チャンピオンに

女子決勝では、戸高千翠(lovejamcrew)、本村果鈴(motelworks)、吉村想花(セントヨゼフ女子学園高)がこれまで積み重ねてきた練習と経験を存分に発揮し、それぞれの個性を生かしたライディングを披露した。 

戸高千晶・本村果鈴・吉村想奈が世界選手権の表彰台を独占 ©️Japan Cycling Federation / STOOP Creative

中でも圧倒的な存在感を放ったのが、細かなバイクセッティング調整を重ねてコンディションを万全に整え、決勝本番では狙い通りのトリックをすべてメイクした戸高。難易度の高いコンビネーショントリックを流れるように繋げ、高い完成度でまとめ上げ、堂々の世界チャンピオンに輝いた。 

戸髙は2025年に開催された全日本選手権、アジア選手権でも優勝し、3つ目のチャンピオンジャージを獲得した。 

2位には、いくつかのミスはあったものの、緊張感の中で最後まで果敢に攻める姿勢を貫いた本村が入賞。3位には吉村が入り、日本チームが2024年に続きチャンピオン獲得、そして表彰台を独占した。 

戸高千晶がBMXフラットランドで世界チャンピオンに ©️Japan Cycling Federation / STOOP Creative

「今回の世界選手権では1番決めたかった技を決めて、優勝することができてとてもうれしいです。これからも、もっともっと会場を盛り上げられるように、たくさんの凄いトリックを練習して大会で決められるように頑張りたいです」と戸高。  

BMXフリースタイルで中村輪夢7連覇、戸高千翠は初タイトル

全日本BMXフリースタイル選手権が岡山市で開催され、BMXフリースタイル・パークのエリート男子で中村輪夢(ウイングアーク1st)が7連覇、フラットランドのエリート女子で戸高千翠(lovejamcrew)が初優勝した。

全日本BMXフリースタイル選手権フラットランドで戸高千翠が初タイトル獲得 ©️©️Satoshi Saijo/Japan Cycling Federation/JFBF

全日本BMXフリースタイル選手権は、パークが第9回、フラットランドが第7回。舞台は岡山城内の特設会場「烏城公園 岡山城 下の段」。歴史的な石垣を背景にしたステージは、国内外のBMXファンにとっても象徴的なロケーションとなり、会場には多くの観客が詰めかけ、選手たちに大きな声援が送られた。 

中村輪夢が全日本選手権フリースタイル・パークで7連覇 ©️Naoki GamanJapan Cycling Federation/JFBF

大会前半は雨天の影響を受けたものの、最終日には晴天が広がり、フラットランド・パーク両種目のエリート男女決勝が予定通り実施され、全国から集まったトップライダーたちがハイレベルなパフォーマンスを披露した。

全日本選手権フリースタイル・パークの女子エリート ©️Naoki GamanJapan Cycling Federation/JFBF
小澤美晴が全日本選手権フリースタイル・パークで2連覇 ©️Naoki GamanJapan Cycling Federation/JFBF
全日本BMXフリースタイル選手権フラットランドでは片桐悠が大会3連覇 ©️Satoshi Saijo/Japan Cycling Federation/JFBF
小澤美晴(左)と中村輪夢が全日本チャンピオンジャージを着る ©️Naoki GamanJapan Cycling Federation/JFBF