【ジロ・デ・イタリア】マリアローザのデルトロがグランツール初優勝

第108回ジロ・デ・イタリアは2025年5月28日、サンミケーレ・アッラディージェ〜ボルミオ間の154kmで第17ステージが行われ、総合1位のマリアローザを着用するイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ・XRG)がグランツールで初優勝。EFエデュケーション・イージーポストのリチャル・カラパス(エクアドル)が4秒遅れの区間3位に入り、総合成績で41秒遅れの2位に浮上した。

マリアローアのデルトロが2025ジロ・デ・イタリア第17ステージで初優勝 ©LaPresse

記録ずくめとなった若きマリアローザの勝利

デルトロはグランツール初優勝。ジロ・デ・イタリアでのメキシコ選手の勝利はフリオ・ペレス(2001年に1勝、2002年に2勝)に続く2人目。今大会のジロ・デ・イタリアでは第2ステージの個人タイムトライアルを制したジョシュア・ターリングに続く21歳という年少勝利記録。UAEチームエミレーツ・XRGは今季40勝目。2番目の記録はリドル・トレックの22勝。

デルトロはこれでマリアローザを9日間着用したが、大会史上61番目の記録。ボルミオでマリアローザを着用してステージ優勝したのは2000年のダミアノ・クネゴ以来2人目。21歳の若さでマリアローザを着用しての区間優勝は、1971年の個人タイムトライアルで勝ったジュゼッペ・サロンニ以来の記録。

2025ジロ・デ・イタリア第17ステージ ©LaPresse

ミラノ〜トリノと同じ闘牛士のポーズでフィニッシュ

「昨日は悪い日だったが、自転車レースでは誰にでもそんなときもある。みんな非常に厳しかった。正直に言うと、グランツールをリードする立場になるのは初めてで、昨日は脚が100%ではなかった。でもそれは言い訳にはならない。あまり不平を言わないようにしなければならない。私たちは人間だからだ。そう思ったことで今日の結果がよくなった」というデルトロ。

「カラパスは、今日も以前と同じように危険な存在だった。私たちはただ、進み続けて仕事を終えたいだけだ。チームは常に私のためにいるので、今日はこの立場の中で勝つことができるチャンスがわずかに見えた。だから、最後に積極的に出て下りでプレッシャーをかけた。今日、最後のコーナーと天候が私に有利に働いた。私は傲慢になりたくはない。ただベストを尽くしただけだ。後続との差が開いたので、フィニッシュラインに向かって全力を尽くした」

UAEチームエミレーツとEFエデュケーションが集団をコントロール。2025ジロ・デ・イタリア第17ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

最後のウイニングポーズは3月19日にイタリア北部で開催されたミラノ〜トリノで初優勝したときと同じ。闘牛士が大観衆に最後に見せるあいさつのように、腕を振って頭を下げるもので、「兄が冗談で言ったことから来ている」という。ミラノ〜トリノではジッパーが壊れていて、胸をはだけてのポーズだった。

「今、私を支えてくれるすべての人に感謝するしかない。私は特別な人間だとは感じていないけど、村を通り過ぎるときの群衆の応援は素晴らしい。みんなに感謝している」

2025ジロ・デ・イタリア第17ステージ ©LaPresse
2025ジロ・デ・イタリア第17ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
2025ジロ・デ・イタリア第17ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ・XRG)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)
マリアアッズーラ(山岳賞)ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア、XDS・アスタナチーム)
マリアビアンカ(新人賞)イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ・XRG)

デルトロがバルデとカラパスから逃げ切って2025ジロ・デ・イタリア第17ステージ優勝 ©LapresseMassimo Paolone/Lapresse

【ジロ・デ・イタリア】カラパスが6年ぶり勝利…デルトロが首位リード

第108回ジロ・デ・イタリアは2025年5月21日、ヴィアレッジョ〜カステルノーヴォ・ネ・モンティ間の185kmで第11ステージが行われ、東京五輪ロードの金メダリスト、リチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)が残り9kmから抜け出して、6年ぶり4回目のステージ優勝を果たした。総合成績ではマリア・ローザのイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ・XRG)が10秒遅れの2位グループの先頭でゴールし、ボーナスタイム6秒を獲得。チームメートで総合2位のフアン・アユソ(スペイン)との差を25秒から31秒に広げた。

カラパスがアタック、マリアローザのデルトロが追走を見送った ©Marco Alpozzi/Lapresse
ジロ・デ・イタリアのピンクトレインも運行 ©Marco Alpozzi/Lapresse
山岳賞のフォルトゥナートが上り坂で単独となる ©Marco Alpozzi/Lapresse
カラパスが6年ぶり4度目のステージ優勝 ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ・XRG)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)
マリアアッズーラ(山岳賞)ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア、XDS・アスタナチーム)
マリアビアンカ(新人賞)イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ・XRG)

デルトロがチッコーネ(左)、ピドコック(右)とともにゴール ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

【ツール・ド・フランス第19S】ポガチャルがマイヨジョーヌでアルプス制覇

19/07/2024 – Tour de France 2024 – Étape 19 – Embrun / Isola 2000 (144,6 km) – CARAPAZ Richard (EF EDUCATION – EASYPOST), Col de la Bonette
ヒンドレーやカラパスら実力者がステージ勝利を狙って飛び出した ©A.S.O. Charly Lopez

【東京中日スポーツ】
今大会初勝利を逃したヒンドレー 豪州代表選出を信じ「このままフランスに残るつもり。五輪で一泡吹かせる」~山口和幸の「マイヨジョーヌを追いかけて」~

2024ツール・ド・フランス第19ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ラ・ボネット峠からのダウンヒル。2024ツール・ド・フランス第19ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
アダム・イェーツが先頭で牽引する。2024ツール・ド・フランス第19ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)リチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

自転車を飾ってツール・ド・フランスを歓迎する
ギレストルのツーリストオフィス
ツーリストオフィス前の広場に24時間利用できる工具コーナーがあった。自転車を吊るして整備台としても使え、QRコードで整備方法の動画もチェックできる
ギレストルの朝
早朝から行列ができていたが、パン屋さんだった
この日の宿は林間学校。そしてその質素な朝食
バール峠を目指すサイクリスト
アルプスを走る
クルマの窓から山岳賞のTシャツを投げ込まれた
欧州最高峰のラ・ボネット峠を目指す
ラ・ボネット峠の中腹。すでに標高は1600m
欧州最高峰のラ・ボネット峠を目指す
アルプスでも最南端で、地中海沿岸のニースからもそれほど遠くない
欧州最高峰のラ・ボネット峠は1700m付近での尾根の反対側に出られるが、さらにループ状の道路があって1800m超の最高峰に到達する
欧州最高峰のラ・ボネット峠
欧州最高峰のラ・ボネット峠を目指す
左の道路でくびれた部分が欧州最高峰となる
この日の宿はニースから80kmほど、アルプスの山小屋で、部屋は10人利用のドミトリー
建物内は通信環境が悪く、大自然の中で原稿執筆

【ダイヤモンド・オンライン】
ツール・ド・フランス2024の副読本
ツール・ド・フランスで超重要な役割を担うまさかの日本企業とは?

【ツール・ド・フランス第17S】カラパスが悲願のステージ優勝

17/07/2024 – Tour de France 2024 – Étape 17 – Saint-Paul-Trois-Châteaux / Superdévoluy (177,8 km) – CARAPAZ Richard (EF EDUCATION – EASYPOST)
ワウト・ファンアールト ©A.S.O. Charly Lopez
2024ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
2024ツール・ド・フランス第17ステージを走るルイ・コスタ ©A.S.O. Charly Lopez
2024ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
□マイヨブラン(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

快適な部屋で日本から持ってきた非常食とスーパーで買ったワインで夕食
アパートシティ・コンフォートニームは円形闘技場まで歩いてすぐのところにある
アレーヌ・ド・ニーム(ニーム円形闘技場)
アレーヌ・ド・ニーム(ニーム円形闘技場)の入場料はおとな10ユーロ

【ダイヤモンド・オンライン】
ツール・ド・フランス2024の副読本
ツール・ド・フランスは世界最高の自転車旅だ!3500km大移動の舞台裏と自転車がもたらす観光革命

アレーヌ・ド・ニーム(ニーム円形闘技場)
アレーヌ・ド・ニーム(ニーム円形闘技場)
ニームの旧市街を早朝に歩く
ニームの旧市街を早朝に歩く
ニームの神殿。円形闘技場から歩いて10分ほど
ニームの神殿
ニーム
日中は強烈な日差しだが、朝や夕方はテラス席が心地よい
円形闘技場(右)と近代的なローマ博物館
ミュゼ・ドラ・ロマニテ(ローマ博物館)

【東京中日スポーツ】
地元期待の若手グレゴワールが敢闘賞 大会終盤「その日の1勝」を狙う伏兵たち ~山口和幸の「マイヨジョーヌを追いかけて」~

【ツール・ド・フランス第3S】カラパスがエクアドル勢初のマイヨジョーヌ

01/07/2024 – Tour de France 2024 – Étape 3 – Plaisance / Turin (230,8 km) – CARAPAZ Richard (EF EDUCATION – EASYPOST)

【東京中日スポーツ】
カラパスがエクアドル勢初のマイヨジョーヌ 東京五輪金メダリストが快挙 ~山口和幸の「マイヨジョーヌを追いかけて」

2024ツール・ド・フランス第3ステージ ©A.S.O. Billy Ceusters
2024ツール・ド・フランス第3ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)リチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)
マイヨベール(ポイント賞)ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー、ウノXモビリティ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー、ウノXモビリティ)
□マイヨブラン(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

APP PLAYでスマホのGoogle Mapナビを車載モニターに表示する

【ダイヤモンド・オンライン】
ツール・ド・フランス2024の副読本
ツール・ド・フランス取材用に“新車25台”を購入!?ベテラン記者が使う「お得すぎる裏ワザ」

第3ステージはトリノにゴール
トリノのゴール地点にはイタリアのファンが集まった
第1カメラマンと第2カメラマンの撮影位置
時速100km近くで走る広告キャラバン隊の車両にくくりつけられた販促スタッフ。もはや命がけだ
ゴールラインを通過したキャラバン隊。かなり疲れている模様
Googleでレストラン検索。ホテルの隣が高評価店でとてもおいしかった

エベネプールがブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝を確実に。区間Vは山岳王カラパス

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月10日、モラルサルサル〜プエルト・デ・ナバセルラダ間の181kmで第20ステージが行われ、イネオスグレナディアーズのリチャル・カラパス(エクアドル)が優勝。第12、14ステージに続く今大会3勝目。山岳賞の獲得も確実にした。

山岳賞ジャージを着るカラパスが第20ステージ優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

首位のレムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)は総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)わずか2秒遅れたが、前日までのタイム差を利して総合1位を死守。初の総合優勝に王手をかけた。

エベネプールが2022ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝を確実にした ©Unipublic Charly López

自転車競技最強国ベルギーのグランツール制覇は1978年以来

すべての山岳とタイムトライアルを終えたレースは最終日にマドリードでの凱旋パレードを残すのみ。エベネプールは史上最年少の総合優勝者となるのは確実で、ベルギー勢のグランツール総合優勝は1978年にヨハン・デミュインクがジロ・デ・イタリアで勝って以来となる。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©Unipublic Charly López

「ステージ優勝はまったく狙っていなかった。総合1位のポジションを守りたかっただけだ。そのために自分の力をコントロールし、すべてを信じて流れに乗ることだけに務めた。最終的にレースは非常に厳しいものになったが、ボクたちのチームは本当にうまくやった」とエベネプール。

「ボクの人生で最も美しい日になった。そして素晴らしい年になった。モニュメントのリエージュ〜バストーニュ〜リエージュで優勝し、サンセバスティアンでも優勝し、このブエルタ・ア・エスパーニャでは2つのステージと総合1位。冬に結婚する。願うことができる最高の年だと思う」

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2022年で引退するバルベルデが積極的な走りを見せ、敢闘賞を獲得した ©Unipublic Sprint Cycling Agency
最後の山岳ステージでマイヨロホを死守して総合優勝を確実にしたエベネプール ©Unipublic Charly López

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)
マイヨルナレス(山岳賞)リチャル・カラパス(エクアドル、イネオスグレナディアーズ)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

2022ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ3勝目のカラパス ©Unipublic Charly López

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