KINAN Cycling Teamがシーズン再開の日を待ちながら過ごしているチームの様子をお届けする「Stay Homeインタビュー」。今回は椿大志選手。現在の生活、シーズン再開への思い、そして今後の目標…いまの選手の姿をお見せします。
-元気に過ごせていますか?
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ意味で、人との接触は最低限にとどめて、トレーニングも1人で行うようにしています。トレーニング中にサイクリストとすれ違うことがあっても、一言あいさつ程度に済ませるといった点も心がけて過ごしています。いまのところは体調に問題ありません。
-現在トレーニングはどのように行っていますか?
本来であればシーズン真っ盛りの時期なので、ハードかつ長時間のトレーニングをしているところですが、レース日程が確定していないので、ひとまずは夏にシーズン再開することを前提に、コンディションを整えるようなメニューや、体を作り直すようなトレーニングを行っています。
-あらゆる面で自粛が求められている中、1日をどのように過ごしていますか?
基本は、朝起きて、トレーニングを行って、あとは食事して寝る…くらいですね。リカバリーの日は軽くトレーニングをしてから、たまっていた掃除をしたり、買い出しに行ったりしています。
-こうした状況下で、モチベーションはいかにして保っていますか?
もともと自転車に乗ることが好きなので…、まぁ確かにレースがなくてつまらなさを感じることもありますが、淡々と、サイクルコンピュータとにらめっこしながらトレーニングすることが好きなので、この状況をそれほど気にはしていなくて、「まぁ仕方ないか」くらいの感覚でいます。
-自転車に限らず、日々何か楽しみを見つけていますか?
空いた時間に何をするかが最近一番困っていることですね。アウトドア系の趣味が多いので、どこにも行けないこの状況はなかなか厳しいものがあります。最近は読書をしたり、映画を観たり、ゲームをしたり…というのが多いですかね。最近観た映画ですか…好きな映画を何回も観るタイプなのですが、すでに10回くらい観ている「ディパーテッド(THE DEPARTED)」という香港映画をリメイクした作品を、この期間中に改めて2,3回観ました。
こういう時だからこそ何か新しいことをやってみようとも思っていて、本当にちょっとだけですけどスペイン語を…手元に辞書だけしかないですが、勉強してみようかなと。あと、チームのオリジナルグッズとして、本を書いてみようかなと思っていて。まだなにも手はつけていないのですけど、とりあえずタイトルは「幻のツール・ド・モルッカ(※1)」に決めていて、それを書こうかなと。さすがに(山本)元喜の本(※2)のようにはいかないですけど、冊子レベルでなにか書いてみようかなと思っていたり…。とにかくなにかいろいろやってみたいですね。まだなにひとつ手をつけられていませんが(笑)。
※1 2017年のツール・ド・モルッカ第4、第5ステージで2連勝し、ポイント賞を獲得
※2 山本元喜著「僕のジロ・デ・イタリア」
-「Stay Home」が叫ばれる中で、なにか健康を維持する効果的な方法があれば教えてください
自転車に限らず、ウォーキングでも何でもよいので、軽い運動に取り組んだ方がよいと思います。感染を防ぐ意味では家から一歩も出ないのがベストですが、そればかりにとらわれると、かえって筋力や免疫力が下がってしまいかねないので、30分程度でも歩いたり自転車に乗ったりしてみてほしいですね。きっとストレス発散にもつながるので、無理のない範囲でぜひ行ってほしいです。
-食生活で気を付けていることはなにかありますか?
いつも通りですね。最低限、体重が増えないようにだけは注意して、おやつを欲している時でも食べ過ぎないようにだけはしています。
-レースに目を向けて、ニュージーランドとオーストラリアで走ったシーズン序盤戦を振り返って、どんな走りができましたか?
日本だとまだオフシーズンの時期(1~2月)にニュージーランド、オーストラリアで走ることができたのはプラスに働くと思います。次の目標に向かっていくタイミングでのシーズン中断になりましたが、体調の維持ができていますし、この先段階を追って徐々に体力レベルを上げていければシーズン再開後にも順応できると感じています。
-UCI通達により7月に入ってからのレースシーズン再開に向けた動きが出てきました。これからはどこを目標にすえて取り組んでいきますか?
すべてが順調に運んでシーズン再開に至れば、8月から10月にかけて重要レースが多く入ってくるのではないかと思っています。これからは、そこに向けて調子を上げていきたいと考えています。
聞き手:KINAN Cycling Teamメディアオフィサー 福光俊介
インタビュー実施日:2020年4月18日
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