鹿屋体育大自転車部が20年後の創部50年に向けて復活クラファンに賭ける

鹿児島県にある国立の鹿屋体育大で、伝統の自転車部がクラウドファンディングで資金調達を呼びかけ、低迷する現状からの復活をかけて最終段階にある。目標金額を達成した場合のみ集まった支援金を受け取ることができるAll-or-Nothing方式で、支援募集は12月10日午後11:00まで。

頑張ってはいるけど元気を失いかけている現状

1995年に同大教員の黒川剛によって創部された鹿屋体育大学自転車競技部。黒川監督時代は教え子の50%となる61選手が全国覇者となり、のべ335回の全国優勝を決めた。日本代表選手も50名を数え、そのうち10%の5名がオリンピアンとなった。

この30年で大成功と言える躍進を遂げてきた同大。1995年の創部当初から地域密着活動を熱心に行ってきたことなどから生まれた縁で、多くの市民に愛してもらい育ててもらった結果でもある。

一方で、長期の目で見るとかなり好成績を残してきたのは事実だが、中期で分析すると近年その成績には明らかに陰りが出始めている。「強い鹿屋」「輝く鹿屋」の復活には、道標となる「体制の確立」と「実際の指導」の両方が必要。黒川監督は山口大貴に新監督を託すとともに、育てる価値に満ち溢れる逸材たち(選手たち)の指導と支援に全力を尽くすためにその資金を獲得したいとクラウドファンディングを実施した。

●鹿屋体育大自転車部クラウドファンディング

鹿屋体育大が廃校利用体育館に練習拠点を…協賛金募集

鹿屋体育大学自転車競技部とシエルブルー鹿屋が、大学近くの菅原小学校跡の体育館に、自転車プロショップ併設のトレーニング施設を作っている。一般の人も利用できる施設へと増強するためクラウドファンディングによって資金を募集している。

すでに数台のトレーニング器具類を導入。一般来場者も使えるようにクラウドファンディングを成功させてさらに充実させたいという

鹿屋体育大学自転車競技部の創部から23年。これまで58名の全国チャンピオンが誕生し、全国優勝の回数は延べ325回。さらに40名を超える日本代表選手も輩出し、ロンドン五輪2名、リオ五輪2名と関係者から4名のオリンピアンも誕生させた。

なぜ、鹿児島県の田舎の国立大学で、そんなチームが生まれたのか?

それは、地域の多くの方々に支えられ、よい環境で過酷な練習に打ち込むことができたおかげです!

施設名称はRINJIN BASE(リンジンベース)
施設を「隣人=市民」と「輪人=サイクリスト」をつなぐ「リンジンベース」と名づけ、地域の人たちに楽しんでもらえる場所として創出していく計画。「自転車界における鹿屋」のネームバリューを最大限に活かして、この質素な施設を大隅半島の自転車のランドマークに育て、ここから自転車を活用して、地域を元気にしていきたいという。

物品購入を含む総工費は約2000万円で、スタートに必要な500万円をクラウドファンディングで集める。しかし締め切りが近づきながら、いまだ150万円ほどしか支援が集まらず、かなりの危機感を抱いているという。
「ぜひとも学生たちの自転車を通じた社会貢献への挑戦をご支援願います! 」と 鹿屋体育大学自転車競技部の黒川剛監督。

RINJIN BASE(リンジンベース)のクラウドファンディングページ