質感とタッチがこれまでにないシクロベーションのバーテープ日本入荷

質感とタッチが従来にない、機能性に優れたバーテープ、Ciclovation(シクロベーション)が日本で発売を開始した。シリコン素材を活用し、グルーレスなので巻きなおしが可能。ハンドルに糊の付着もない。エンドキャップはロックオンタイプで、がっちりと固定できるのが特徴。

シクロベーション・レザータッチ(ネオングリーン)

レザータッチのモデルはグラデーションのデザインに特徴がある。3Dカーボンタッチはシリコンにポリウレタンとマイクロファイバーをサンドイッチした構造で、独特のしっかり感がある。

Ciclovationはプロのメカニックや週末愛好家のために、より効率的でデザインに優れたP&A(パーツ&アクセサリー)を企画提供するブランド。台湾自転車業界で35年以上のビジネス経験を持つキーパーソンによって2年前に設立された。ユニークな商品を開発するとともに、自身も週末はサイクリングを楽しみ、自ら開発した商品のテストを行っているという。

シクロベーション・レザータッチ(イエロー)
シクロベーション・レザータッチ(ロゴオレンジ)

Ciclovationとはイタリア語のCiclo(サイクリング)と英語のInovation(イノベーション)を組み合わせた造語。多数の魅力的な商品があるが、今回日本市場に登場するのは従来にない新しい質感とフィーリングをもたらすハイエンドバーテープだ。

価格はレザータッチが3500円、シリコンタッチと3Dカーボンタッチが4000円(以上税別)。

シクロベーション・シリコンタッチ

シクロベーション・カーボンタッチ

取り扱い先のアクションスポーツ・ホームページ

●関連ニュース
ノバテックからディスクブレーキ仕様のロード用ホイールが登場

ピナレロ・ドグマF10が2018年のニューコレクションを発表

DOGMA(ドグマ)F10のデビューから1年。イタリアのピナレロが2018シーズンの新しいコレクションを発表した。

ピナレロ・ドグマの2018ニューカラーはSHADES(シェード)と呼ばれるグラデーションパターンが採用されている

DOGMA F10は、TORAYCA(トレカ)T1100G 1Kナノアロイカーボンファイバーを使用し、エアロダイナミクスを追求しながらも前作のDOGMA F8と比較してフレームの重量を6.5%軽減し、剛性は7.1%アップしている。

ピナレロ・ドグマF10はトレカT1100G 1K ナノアロイカーボンファイバーを使用

サイズは440、465、470、500、515、530、540、550、560、575、595、620(CC)。フレームセットにはAIR 8フルカーボンシートポスト付属。価格はフレームセットで68万円(税別)。

ピナレロ・ドグマ VULCANO(ヴルカーノ)
ピナレロ・ドグマ AMETISTA(アメシスト)
ピナレロ・ドグマ AMBRA(アンブラ)
ピナレロ・ドグマ DIAMOND(ダイアモンド)
ピナレロ・ドグマ TEAM SKY 2018
ピナレロ・ドグマ DIAMOND BLUE(ダイアモンドブルー)
ピナレロ・ドグマ FLUORITE(フルオライト)
ピナレロ・ドグマ RHINO TEAM SKY
ピナレロ・ドグマF10の継続カラー

ピナレロジャパンのホームページ

●関連ニュース
チームスカイが使用するピナレロ・ドグマF10登場…完成車価格は123万円

【Column】世界遺産モンサンミッシェルをツール・ド・フランス観戦がてらに訪ねよう

ツール・ド・フランスがどうして世界最大の自転車レースになったのか。いくつかの理由はあるが、その舞台が世界第1位の観光大国であることは大きな要因だ。フランスは毎年8500万人もの外国人旅行者が訪れ、そして観光産業がGNPの8%を占めているのだ。

2016ツール・ド・フランス第1ステージ。モンサンミッシェルを目指す選手たち

2013年はツール・ド・フランスの第100回記念大会として、フランス国土を一度も逸脱することなく忠実に1周した。その結果として、コース上にはユネスコの世界遺産がなんと7カ所。ただ単に走り回れば世界遺産にぶつかるというのがフランスなのである。

フランス地方都市の観光名所と言えばノルマンディー地方にある世界遺産、モンサンミッシェルが真っ先に挙げられる。海に浮かぶ小島に作られた荘厳な修道院はその独特な景観が魅力で、パリから4時間かけて観光に向かう日本人も多い。

ツール・ド・フランスは25年以上取材しているボクではあるが、モンサンミッシェルに行ったことは数回しかない。初めて訪れたのは2002年だ。この日は50kmほど離れたアブランシュにゴールした。その日の夜は日本人取材陣が珍しく10人ほど集まって、モンサンミッシェルまで仲よく観光に行ったのだ。

駐車場に着いてみると、ツール・ド・フランス関係者のクルマがズラリと並んでいたのにビックリ。主催者からチームスタッフ、キャラバン隊、取材陣までゾロゾロと観光していて、記念写真を撮ったりとまるで京都の修学旅行みたいだった。

イタリアのメカニシャンは「9ユーロを払って尖塔まで登ってきたよ」と自慢していた。あとで聞いたところによれば、世界チャンピオンとして大会に参戦していたスペインのオスカル・フレイレもホテルを抜け出しておのぼりさんの仲間になったらしい。

じつは翌日のスタート地点にフレイレの姿はなかった。落車の影響もあってスペインに帰ったという。「初めてツール・ド・フランスに出たんだから、モンサンミッシェル見てから帰るか」みたいなノリだったのかな?

2016ツール・ド・フランスはモンサンミッシェルで開幕した

2011年ツール・ド・フランスの第6ステージでも訪れた。この日は46.5km地点で、和訳すると「きれいに見える」という意味を持つボーボワール村を通過した。たいていの取材陣はモンサンミッシェルを遠望するこの町で撮影などをしていたが、ボクだけコースから離脱して、修道院を見学してきた。ツール・ド・フランスの交通規制があって観光客がモンサンミッシェルにアクセスするのは困難で、ボクは貸し切り状態のモンサンミッシェルを楽しめたというわけだ。

2013年には第11ステージで個人タイムトライアルのゴール地点となった。絶好調の新城幸也もこのときの個人タイムトライアルを走ったが、ゴール後に「モンサンミッシェル、意外に小さかったな」と周囲を笑わせた。

2016年の第103回ツール・ド・フランスはグランデパールと呼ばれる開幕地をフランス北西部のラ・マンシュ県にした。そのラ・マンシュ県にモンサンミッシェルがあった。ツール・ド・フランスは1911年から2013年まで同県を23回通過しているが、グランデパールとなるのは初めてだ。「死ぬまでに一度は訪れてみたい世界の絶景」というたぐいの本が話題だが、モンサンミッシェルはそのなかでは手っ取り早い絶景だと思う。ぜひツール・ド・フランス観戦がてらに訪問してみては。

現在のモンサンミッシェルは大規模な掘削工事によって満潮時は完全に海の中の島となる

【これまでのColumn】

eバイクで箱根の山登り区間賞記録を更新…ただし上りでは敗北


ボクのツール・ド・フランスはマルセイユから始まった


洋菓子のパリ〜ブレストは自転車の車輪に似ているから命名された


海外ホテルのネット予約で失敗しないためのテクニック


フランスには外国人が免税で新車を購入できるシステムがある


GPSデバイスはあえてセカンドグレードを選んだ、これだけの理由


ボクのツール・ド・フランスはルーアンから始まった


死ぬまでに泊まってみたいホテル…天文台で満天の星空を見る

ホテル予約ならHotels.com

ストラーデビアンケ…イタリアの「白い道」を走破する美しきレース

世界にはいろいろなロングライド(長距離サイクリング)イベントがある。3月3日と4日にイタリア中部で開催されるのは「ストラーデビアンケ」だ。イタリア語で「白い道」という意味で、未舗装路を含む丘陵コースを走破するのが特徴。白っぽい砂利道なので路面から白い埃が舞い上がる。それがレース名の由来だ。

2017ストラーデビアンケ。©LaPresse/Fabio Ferrari

3日にはこのルートで世界最高カテゴリーのプロレースがあり、翌日には5000人の参加者が白い道に挑む。プロと自分の実力を同じ物差しで測ることができるのが魅力。

イタリア中央部にあるローマよりもちょっと北。州都フィレンツェとともにトスカーナ州の代表的な古都であるシエナ。その周辺にはオリーブ畑の広がる美しい丘陵地があり、サイクリングするには絶好の環境だ。農作業などのために使用される道は、踏み固められているものの未舗装路。そんな道をつなぎ合わせるようにして舞台設定した自転車レースが、ストラーデビアンケだ。

イタリア・トスカーナ地方の未舗装路を走る。©LaPresse/Fabio Ferrari

プロロードレースとしてのストラーデビアンケは2017年からUCI(国際自転車競技連合)ワールドツアーという最高カテゴリーに昇格。主要大会の多くが100年以上の歴史を有するのに比べ、ストラーデビアンケは2018年で12回目の開催となる。男子レースは総距離184kmで、そのうち未舗装路は11カ所、合計63kmになる。レースはシエナからスタートし、周辺の丘陵地を走ってシエナに戻り、最後は激坂を上って町の中心となるカンポ広場にゴールする。

長距離サイクリング大会はイタリアでは「グランフォンド」と呼ばれる。一般参加のストラーデビアンケはジロ・デ・イタリアを主催するRCSスポルト社が運営する人気イベントで、引退したプロ選手らも参加した。要所に補給地点が設けられ、着順を争うトップ選手以外はマイペースでゴールを目指す。

一般の人も参加できるストラーデビアンケ・グランフォンド。©LaPresse/ Gian Mattia D’Alberto

2017年も5000人の参加者が砂利道に挑戦したのだが、この日は雨模様で参加者は泥まみれ。しかしゴール後は地元食材を使ったパスタがふるまわれ、参加者にも笑顔が戻った。こうしたロングライドイベントは、プロレースの激闘で使われるコースをゴールしたという達成感とともに、食や交流といった旅情も味わえるのが魅力。

ツール・ド・フランスの主催社ASOもプロレースとまったく同じコースを使った一般参加イベント「エタップ・デュ・ツール」を毎年開催している。日本からも参戦ツアーが催行するなどで足慣らしに挑戦する愛好者もいる。「自分が苦しんだコースをプロはとんでもないスピードで疾走していく。彼らのスゴさとともにツール・ド・フランスの過酷さを肌で感じることができる」と参加者。

2017ストラーデビアンケの女子レースはエリーザ・ロンゴボルギーニが優勝。©LaPresse/ Gian Mattia D’Alberto

●関連ニュース
ツール・ド・フランスの過酷さをイヤでも体験してしまうのがエタップ・デュ・ツール