【ツール・ド・フランス旅日記 episode10-2】アデュー、思い出多き中央山塊

アデュー、中央山塊! アルプスとピレネーに続くフランス第3の山岳は日本では知名度がないですが、夏のバカンスを楽しむならここをオススメします。ちょうどいいんですよ。日本でたとえたら軽井沢とか那須って感じかな。安価でリラックスできる宿はやはりここです。

フランスには移動メリーゴーランドがよく設営される

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革命記念日の夕方にテラスでテナーサックスを奏でる音色が

リモージュでは盟友の死に勝利を捧げるあの男の姿が

例年なら大会10日目の月曜日は休息日となりますが、今年はフランス革命記念日だったので10ステージ連続開催。20年前はこの最初の9日間がものすごく長く感じましたけど、今回はあっという間です。第10ステージはゴールから数kmくだった湯治場に宿が取れたので、大会11日目の休息日を使って南西フランスの大都市トゥールーズを目指しました。

ラ・ブールブールの朝市

ツール・ド・フランスの休息日はたまっている三種の神器(原稿、疲労、洗濯物)を処理するとともに、20年ほど前は600kmの大移動があたりまえでした。近年はそれほどでもないです。昨年までは休息日の前後を含めて3日間その町とその周辺で2ステージと関連イベントを開催していました。今回はそれはなく大会のトレンドも変貌しています。

中央山塊の湯治場、ラ・ブールブールのカテドラル

この日の移動は340km程度。フランスの中央部を南北に走るA20高速を使います。ボクが全日程を追いかけ始めたころはまだなくて、谷と尾根が連続する下道をひたすら走っていた記憶が。しばらくして高速道路が建設されて、開通直後は無料で、パーキングも駐車するところしかなかったと思います。

トゥールーズの快適なアパルトマンに連泊

移動しながらカオールとかリモージュとか、ひたいに汗した経験がある町を通過して昔の思い出ばかりがよみがえりました。リモージュってがんに罹患する以前のアームストロングが、ピレネーの峠の下りで激突死したチームメートの冥福を祈るために、両方の人差し指を天に突き立てて独走勝利した町です。この優勝はその後のドーピング違反で抹消されていますが、ボクにとってそれはどうでもよくて、あのときの興奮の生き証人になれただけで御の字。記録は消されたけど、それを含めてツール・ド・フランスであると拙著に書いてあります。

気温20度なのでピシーヌ(プール)はちょっと無理w

バラ色の町で期せずしてサーモンのバター炒めを作る

そしてバラ色の町トゥールーズへ。中心街の建造物がピンク色の石を使っているのでこんなニックネームなんです。かつて観光局の責任者に「トゥールーズなんて30回行ったことある」と豪語したら、「あなた、一度も町中に泊まってないわね」と見破られ、中心地のホテルを提供されたところです。

アパルトのキッチンで晩ごはんを作る

今回のボクのアパルトマンは郊外にあって2連泊。経費節約のために格安案件を探し当てて予約し、予算以上に快適な空間を手に入れることを信条としています。キッチン・電子レンジ付きなので食料品を買い込みました。スモークサーモンを買ったつもりが生の切り身だったので、朝ごはん用に買ったバターで炒めました。気温は20度くらいなのでプールは寒くて無理w

ベン・ヒーリーが2025ツール・ド・フランス第10ステージでマイヨジョーヌ ©A.S.O.

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【ツール・ド・フランス旅日記 episode10】どうしてツール・ド・フランス記者になったのか?

7月14日は革命記念日。この日は花火が打ち上がりますが、午後11時にならないと暗くならないのでボクが気持ちよく寝入ったころに爆音で起こされます。迷惑な話ですよ。

ラ・ブールブールという湯治場で革命記念日を迎えた

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2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.

革命200年のパリへ…「夢ってかなうんだ!」と思った

高2のときに週に1時間ある選択授業で、英語の文献を読むというコースを選択。課題として与えられたのが『フランス革命の指導者たち』という本でした。1789年7月14日にバスチーユ監獄を襲撃して始まったフランス革命で、恐怖政治を推進したロベスピエールなどが登場。英語がわからないので辞書を引きながら夢中で読み進めた記憶があります。革命200年となる1989年が数年後に迫っていて、「その日にパリに行ってみたいな」と漠然と夢見ていました。

小さな村のシャンブルドットに泊まった翌朝にランニング。いつも思うが「もうここには二度とこないだろうなあ」

大学はフランス文学科を受験してしまい、勉強好きなもので5年間も在学(入るときも1年の空白あり)。出版社に入社し、配属された自転車雑誌では「フランス語ができるから(実際はできません)ツール・ド・フランス担当になれ」と。1989年7月、「お前、ツール・ド・フランス行って来い」と言われ、7月14日パリへ。シャンゼリゼの下のメトロ乗換駅で記念式典の喧騒を耳にして、「夢ってかなうんだ!」と思いました。

フランスのほぼ中央に位置する村を訪問

初取材のツール・ド・フランスで史上最も劇的な展開を目撃

1989年の最終日はシャンゼリゼで個人タイムトライアル。ボクにとってはロベスピエールやマリー・アントワネットが粛清されたコンコルド広場で、腕時計の秒針を見ながら米国のグレッグ・レモンが8秒で逆転劇を演じたその時・その場所に居合わせました。それから何年になりますかね。いまなおツール・ド・フランスを追いかけています。

ケバブ屋は休日でも開いているので救世主となることが多々

そんなフランス革命記念日ですが、夕ごはんはケバブ屋でアンポルテ(テイクアウト)という悲劇。10ユーロなのでレストランの1/5のお金で満足できますが…。宗教上このお店にはアルコールがないので飲み物はジュースなど。いらないというと1ユーロおまけしてくれますw

レストランに入れず、革命記念日なのにケバブで部屋飲みとは

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【ツール・ド・フランス第10S】革命記念日にS・イェーツ優勝、ヒーリー一躍首位に

7月14日のフランス革命記念日に開催された2025ツール・ド・フランスの第10ステージは、チーム ヴィスマ・リースアバイクのサイモン・イェーツ(英国)が少人数の逃げから最後の上りで単独になり、6年ぶり3度目のステージ優勝をあげた。

ベン・ヒーリーが2025ツール・ド・フランス第10ステージでマイヨジョーヌ ©A.S.O.

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サイモン・イェーツが2025ツール・ド・フランス第10ステージ優勝 ©A.S.O.

前日までの総合成績で3分55秒遅れの11位につけていたEFエデュケーション・イージーポストのベン・ヒーリー(アイルランド)が31秒遅れの区間3位でボーナスタイム4秒を獲得。首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)が4分51秒遅れて、総合成績でヒーリーが初めてトップに立った。アイルランド選手がマイヨジョーヌを着用したのは史上4人目。1987年に総合優勝したステファン・ロッシュ以来となる。

2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.
ヒーリーとテイメン・アレンスマンが先頭で走る。2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 サイモン・イェーツ(英国、チーム ヴィスマ・リースアバイク)4時間20分05秒
2位 テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)9秒遅れ
3位 ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)31秒遅れ

●総合成績
1位 ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)37時間41分49秒
2位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)29秒遅れ
3位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)1分29秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)
□マイヨブラン(新人賞)ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)

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【ツール・ド・フランス旅日記 episode9】長寿番組「風雲たけし城」に負けた

ボクのツール・ド・フランス引退か、番組終了か。勝負していたフランステレビジョンの風雲たけし城に負けそうです。ツール・ド・フランス取材と思いっきり重なる番組はなんと35年の長寿でいまなお元気に毎週土曜日放送中です。

2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.

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チェーン系ホテルの壁に据え付けられた液晶テレビ

ツール・ド・フランス中継でも「フォールボワヤール、今夜」

全日程の取材を始めた当時、街道筋のさびれたホテルはシャワーからお湯が出ないけどテレビはスイッチが入りました。孤独でどうしようもなかったときにフランスのどうでもいい娯楽番組があって、少しは気がまぎれました。

シャトールーのサッカー場がこの日の仕事場

大西洋に面した海岸にフォールボワヤールという歴史的建造物があります。海中に要塞が建設され、当初は英国海軍の攻撃から守る軍事庫として建設されましたが、それが監獄に。米国のアルカトラズ島みたいな感じですね。この要塞をテレビ局が買い取って、監獄脱出ゲームのような番組「フォールボワヤール」を打ち出しました。

この日初めて卓上扇風機を稼働させた

まさに風雲たけし城なんですが、チャレンジするのは1チームで、それがマッチョ男子とグラマー女子ばかりでフランス的です。番組には身長の低いキャラクターさんも登場するので、日本では放送できないと思います。1990年に始まったので本当にボクのツール・ド・フランスと同じ。取材中のホテルでは疲れ果てて、ご飯を食べたら寝ちゃうような日々ですが、気になるんですよ。

ツール・ド・フランスのプレスセンターでレース中継するモニターは、日本と違ってコマーシャルも入るのですが、番組宣伝として「フォールボワヤール、今夜。見てね!」と、レース展開の途中にインプットされます。

フランステレビジョンのフォールボワヤール

テレビを見ることはほとんどありませんが、土曜日の夜は存在を確認するためにたまにスイッチを入れます。35年前と中身は全く変わっていません。そしてボクは寝落ちして、いまだに番組の流れがわかっていません。

近年のプロ自転車チームはホテルで食事を取らず、帯同するシェフが作るシステムが主流
給水用ボトルを作るチームスタッフ

ちょっと前にフランスで「うる星やつら」が放送されていて、フランス語の吹き替えで聞くラムちゃんがかわいいこと! キャプテン翼は日本語音声にフランス語訳が字幕表記されるので完璧に理解できました。

社会インフラが日進月歩する中で、実はテレビって35年前とあんまり変わっていないんですね。

快適な朝食付きのシャンブルドット(民食)

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【ツール・ド・フランス第9S】これがマチュー! レースのほぼすべてを逃げて最後に捕まる

第112回ツール・ド・フランスは7月13日、シノン〜シャトールー間の174.1kmで第9ステージが行なわれ、スーダル・クイックステップのティム・メルリール(ベルギー)がリドル・トレックのジョナタン・ミラン(イタリア)らをゴールスプリント勝負で制して優勝。第3ステージに続く今大会2勝目、大会通算3勝目。アルペシン・ドゥクーニンクのマチュー・ファンデルプール(オランダ)は0km地点からアタックし、残り700m地点まで逃げたが捕まった。

リカールトとファンデルプールが2025ツール・ド・フランス第9ステージのテレビ画面を独占 ©A.S.O.

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欧州チャンピオンジャージを着用するメルリールが優勝 ©A.S.O / Charly Lopez

個人総合成績ではタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)がトップとタイム差なしの第1集団でゴールし、その座を守った。

2025ツール・ド・フランス第9ステージ、山岳賞ジャージはティム・ウェレンス ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.
アルペシン・ドゥクーニンクのヨナス・リカールトとマチュー・ファンデルプールがレースのほとんどを逃げた ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.
第7ステージで肋骨骨折したアルメイダがリタイア ©A.S.O.
アンテルマルシェ・ワンティのゲオルク・ツィマーマン(ドイツ)が落車のケガを治療 ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.
最後の700mで捕まったファンデルプール。2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)3時間28分52秒
2位 ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)同タイム
3位 アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット)同タイム

●総合成績
1位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)33時間17分22秒
2位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)54秒遅れ
3位 ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)1分11秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブラン(新人賞)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

ポガチャルがマイヨジョーヌを守った ©A.S.O.

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【ツール・ド・フランス旅日記 episode8】走り続けてきた道を振り返ってみると

運河沿いのサイクリングロードが気持ちよくて、ちょっと走りすぎてしまいました。引き返すために現在位置を確認すると、出発したシャンブルドット(民宿)まで相当の距離であることが発覚。道を間違えました。牧草地の丘陵をひとつ越えてスタートした村に帰る必要がありました。

ナントとブレストを結ぶ運河に沿ってサイクリング・乗馬・散策路がある

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朝もやの牧草地

いままで走ってきた道は思っていた以上に長かった

朝はもやがかかって、薄い月も幻想的に浮かんでいましたが、走っているうちに太陽が高い位置に昇り、気温も上昇していました。朝ご飯はまだ食べていなく、給水も持っていなかったので、長い牧草地の上り坂で「無事にたどり着けるかな」とちょっと弱気に(心配性なんです)。

サイクリングコースはほとんど木陰なので真夏が気持ちいい
運河の向こうに牧草地

でも不安になってもなんとかならなかったことは一度もないんですよね。これまでひたすら前しか見ずに走り続けてきたよなとつくづくと感じ、不意に立ち止まっていま来た道をながめてみようと思いました。そんな感情はこれまで一度も持ったことがないのに…。

運河の水面を調整する閘門(こうもん)が随所にあり、次の閘門までの距離も管理棟の壁に記されている

180度振り返って見たものはなんの変哲もない光景でしたが、ここまで走ってきた距離は自分が考えていたよりも長くて、それに比べればゴールまではそんなにないな。そう思うと霧が晴れたように足取りも軽くなり、スタートの村にあっという間に到着することができたのです。

サイクリストの休憩所がかわいい

ボクがランニングを始めたのはツール・ド・フランス対策でした。まだ30歳も若かったのに、取材の後半で疲労困ぱいになるんです。23日間を無事に取材できるだけの体力をつけようとラン練習を始めました。伸びしろがあるので年々成績は向上していますが、ツール・ド・フランスを楽に取材するために必要なのは体力じゃなくて経験値だなと数年前に気づきましたw

GPSで走ったところを記録しておくと思い出になる

フランスのサイクリングコースはランニングもできる

フランスの広大な大地には長距離のサイクリングコースがはりめぐらされています。平坦な地方は運河沿いにコースが整備されていて、快適に走ることができます。この日見つけたのは西フランスの都市ナントと、ブルターニュ半島の最西端にあって「地の果て」と呼ばれるブレストを結ぶ運河沿い。

川の流れはほとんどありませんが、1kmに満たない間隔で閘門(水面に高低差のある場所で、2つの門によって水面を昇降させて船を行き来させるための装置)があって、建物の壁に距離表示が貼られています。よく整備されたルートは自転車以外にも、ここは馬や徒歩でも利用できると案内されていました。

これまで走ってきた道を振り返ってみた

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