防風・透湿性フィルムを貼ったモンベルグローブがこの冬は最強

防風・透湿性に優れるフィルム「クリマバリア」を使用した防風グローブがモンベルから発売されているが、登山などのアウトドアだけでなく日常使いでも便利。

クリマバリア サーマルグローブ Men’s(ブラック)、3300円

防風・透湿性と保温性を備える素材、クリマバリアを使用した「クリマバリアグローブ」シリーズが、防風性はそのままに、よりしなやかで使いやすくなって新登場。ストレッチ性のある生地を使用することで、高いフィット感と操作感覚を実現。日常使いから肌寒い時期や残雪期のトレッキングまで、用途に合わせて幅広いシーンで活躍している。

シンプルな見た目で、日常使いにもぴったりなモデル、クリマバリア サーマルグローブ Men’sがおすすめ。女性用モデルもある。税込み3300円。

クリマバリア サーマルグローブ Men’s(ネイビー)、3300円

BMXフリースタイルで中村輪夢7連覇、戸高千翠は初タイトル

全日本BMXフリースタイル選手権が岡山市で開催され、BMXフリースタイル・パークのエリート男子で中村輪夢(ウイングアーク1st)が7連覇、フラットランドのエリート女子で戸高千翠
(lovejamcrew)が初優勝した。

全日本BMXフリースタイル選手権フラットランドで戸高千翠が初タイトル獲得 ©️©️Satoshi Saijo/Japan Cycling Federation/JFBF

全日本BMXフリースタイル選手権は、パークが第9回、フラットランドが第7回。舞台は岡山城内の特設会場「烏城公園 岡山城 下の段」。歴史的な石垣を背景にしたステージは、国内外のBMXファンにとっても象徴的なロケーションとなり、会場には多くの観客が詰めかけ、選手たちに大きな声援が送られた。 

中村輪夢が全日本選手権フリースタイル・パークで7連覇 ©️Naoki GamanJapan Cycling Federation/JFBF

大会前半は雨天の影響を受けたものの、最終日には晴天が広がり、フラットランド・パーク両種目のエリート男女決勝が予定通り実施され、全国から集まったトップライダーたちがハイレベルなパフォーマンスを披露した。

全日本選手権フリースタイル・パークの女子エリート ©️Naoki GamanJapan Cycling Federation/JFBF
小澤美晴が全日本選手権フリースタイル・パークで2連覇 ©️Naoki GamanJapan Cycling Federation/JFBF
全日本BMXフリースタイル選手権フラットランドでは片桐悠が大会3連覇 ©️Satoshi Saijo/Japan Cycling Federation/JFBF
小澤美晴(左)と中村輪夢が全日本チャンピオンジャージを着る ©️Naoki GamanJapan Cycling Federation/JFBF

 

ポガチャル止まらない! 世界制覇の1週間後に欧州チャンピオンに

第10回UEC欧州選手権ロードは最終日の10月5日、フランスのドローム=アルデシュ県でエリート男子ロードが行われ、スロベニアのタデイ・ポガチャルが優勝した。大会は5日間で総観客数10万人を集めたが、そのうちエリート男子ロードは6万人以上が押し寄せた。

ポガチャルが2025欧州選手権エリート男子ロード優勝 ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025

ポガチャルが世界選手権に続いて75kmの独走を決める

プリヴァからギレラングランジュまでの全長202.5km、獲得標高3300mのコースは、最高レベルの壮観なレースとなった。アフリカ大陸キガリでの世界選手権優勝に続き、スロベニアのポガチャルは、ゴールまで約75kmの地点でアタックを開始し、1週間前の世界選手権と同様に見事な走りを見せ、独走優勝を果たした。

2025欧州選手権エリート男子ロード。1週間前に獲得したアルカンシエルを着用してスタートに並ぶポガチャル ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025

ポガチャルの驚異的なペースに追いつく選手はいなかった。パリ五輪のロード&タイムトライアルチャンピオンであり、この大会で欧州のタイムトライアルでも新チャンピオンとなったレムコ・エヴェネプール(ベルギー)は、ポガチャルを追いかけようとしたが、あきらめて世界選手権と同じく2位に終わった。

2025欧州選手権エリート男子ロードのタデイ・ポガチャル(スロベニア) ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025
2025欧州選手権エリート男子ロードを走るエヴェネプール、アユソ、ラピエール、スカローニ ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025
ポガチャルが2025欧州選手権エリート男子ロードで独走 ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025

フランスの19歳ポール・セシャスは、フランスの観客の声援を受け、精力的なパフォーマンスで3位に入って表彰台を飾った。

ポガチャルが2025欧州選手権エリート男子ロード優勝 ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025
ポガチャルが2025欧州選手権エリート男子ロード優勝 ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025

観客の熱狂とレースの質の高さが、この素晴らしいサイクリングウィークを締めくくった。ドローム=アルデシュ地域は、2016年にプルメレツで開催された第1回エリート大会から10年後、ジュニアカテゴリーでポガチャルが銅メダルを獲得し、すでに名を馳せていた。次回のUEC欧州選手権ロードは2026年10月3日から7日まで、リュブリャナ(スロベニア)で開催される。

ポガチャルが2025欧州選手権のチャンピオンジャージを獲得 ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025
エヴェネプール(左)は世界選手権に続いて2025欧州選手権エリート男子ロードでもポガチャルに続く2位に ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025
欧州チャンピオンのポガチャルを中央に、左が2位エヴェネプール、右は3位ポール・セシャス(フランス) ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025

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フォレリングが欧州チャンピオンに…宿敵ニエウィアドマを制す

ドローム=アルデシュ(フランス)で開催されているUEC欧州ロード選手権の4日目となる10月4日、エリート女子とU23男子のロードレースが行われ、女子はオランダが再びこのカテゴリーの絶対的なベンチマークとしての地位を確立し、10大会中9回目の優勝を果たした。

フォレリングが2025欧州選手権エリート女子ロード優勝 ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025

レースは主要な登りで決着し、オランダ勢のペースが徐々に集団を縮めていく。決定的なアタックを仕掛けたのはデミ・フォレリングで、最後の数kmでギャップを広げ、単独でフィニッシュラインを通過した。2位はポーランドのカタジナ・ニエウィアドマ、3位はオランダ人のアンナ・ファンデルブレッヘンで、非常にハイレベルな表彰台となった。

フォレリングが2025欧州選手権エリート女子ロードでアタック ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025
フォレリングが2025欧州選手権エリート女子ロード優勝。左は2位ニエウィアドマ、右は3位ファンデルブレッヘン ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025

男子U23はベルギーのヤルノ・ウィダールが優勝

男子U23レース(121.1km、ギレラングランジュ発着)は午前中に行われ、欧州選手権のタイトルはベルギーのヤルノ・ウィダールが獲得した。ヴァル・デンフェールの最終登坂で鋭いアタックを繰り出し、アイルランドのリアム・オブライエンを振り切って単独優勝を果たし、その成功を確かなものにした。

ヤルノ・ウィダール ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025

その後ろではフランスのマキシム・ドゥコンブルが14秒差で2位を獲得し、素晴らしいシーズンを締めくくった。3位争いはスペインのエクトル・アルバレスが追撃集団の先頭に立ち、優勝を飾った。

マキシム・ドゥコンブルにヤルノ・ウィダールが追走 ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025
2025欧州選手権U23男子ロード ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025

最終日となる5日にはこの選手権はメインイベントであるエリート男子ロードレース(プリヴァからギレラングランジュまでの202.5km、午前11時45分スタート)で幕を閉じる。標高差3300mの過酷なコースは、さらに過酷なレース展開となるだろう。

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自転車の欧州選手権ってどんな大会? その意義を理解するための3つのキーワード

スポーツには1つの国や地域のチャンピオンを決める選手権大会(チャンピオンシップ)がある。世界チャンピオンを決定させるのが世界選手権、その国のチャンピオンを決定させるのがナショナル選手権だ。自転車競技にも世界選手権と各国選手権があるが、その中間に位置するのが大陸選手権だと言われている。

2021欧州選手権ジュニア女子ロード ©Ilario Biondi/BettiniPhoto©2021

驚くことに欧州選手権は大陸選手権とは別枠の存在

自転車競技の大陸選手権は、UCI(国際自転車競技連合)が認定する各大陸ごとの選手権大会。主に以下の4つの大陸で開催されている。

  • アジア選手権
  • アフリカ選手権
  • アメリカ選手権(南北アメリカをまとめて1つ)
  • オセアニア選手権
欧州選手権U23男子ロード(136.5km) ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

欧州は欧州選手権として独立した大会があり、これを含めると5大陸だが、一般的に「大陸選手権」と呼ばれるのは欧州を除いた4つ。欧州選手権は欧州各国のトップ選手が集まり、ロードレース、トラック、マウンテンバイク、BMXなどさまざまな種目で競い合う国際大会。主催は欧州自転車競技連合(UEC)で、毎年開催されている。

2023欧州選手権エリート男子ロード ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

なぜ欧州選手権は大陸選手権ではないのか?

理由は主に以下の通り

欧州は別枠
自転車競技の歴史的背景から、欧州は競技人口・レベルともに突出していて、独自の欧州選手権が長い歴史を持っている。そのため、他の大陸(アジア・アフリカ・アメリカ・オセアニア)と分けて考えられている。

■ ISUやUCIの方針

フィギュアスケートや自転車競技など、国際連盟(UCIやISU)は「欧州以外の地域の競技レベル向上」を目的として、欧州以外の4大陸で選手権を開催している。欧州はすでに競技が盛んなため、他の地域の発展を促す意味合いが強い。

地理的・運営的な区分

世界の大陸区分として、欧州を除いた「アジア・アフリカ・アメリカ・オセアニア」の4つが国際大会の枠組みとして使われることが多い。アメリカは南北をまとめて1つの「パンアメリカン選手権」として扱われる。

2023欧州選手権ジュニア女子ロード ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

スロベニアのリュブリャナが2026欧州選手権ロードの開催地に決定

フランスのドローム=アルデシュで10月1日から5日まで開催されている欧州選手権で、UEC(欧州自転車競技連合)理事会は正式に2026年UECロード欧州選手権をスロベニアとその首都リュブリャナに決めた。大会は2026年10月3日から7日まで開催され、リュブリャナは国際的な自転車競技の中心地となる。

UECエンリコ・デッラ・カーザ会長は、「私たちはいくつかの高品質な提案を受け取った。これにより、ロード欧州選手権が国際スポーツ界で重要な地位を確立していることが確認された。スロベニアを選んだ理由は、この国がもはや新興国ではなく、確立されたリーダー的存在であるから。今日、スロベニアではスポーツと自転車競技が密接に結びついている。この国はオフロード自転車競技において常に活発であり、近年では世界最高レベルで活躍するチャンピオンたちのおかげで、成長を続けるムーブメントを牽引している。2026年UEC欧州選手権は、何千人ものファンをひき付け、自然の美しさと文化的豊かさにあふれる地域を紹介する大規模なイベントとなるだろう。スロベニア自転車連盟とその会長パヴェル・マルジョノヴィッチ氏、そしてこの提案を可能にしたパートナーに心から感謝したい」とコメント。

2025欧州選手権ジュニア男子ロードを制したカール・ヘルツォーク ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025

2026年ロード欧州選手権(リュブリャナ – スロベニア、2026年10月3日~7日)

10月3日: 男子ジュニア – 女子エリートロードレース
10月4日: 女子ジュニア – 男子エリートロードレース
10月5日: 男子U23 – 女子U23ロードレース
10月6日: 混合チームリレー(エリートおよびジュニア)
10月7日: 個人タイムトライアル(全カテゴリー)

スペインが女子のU23とジュニア、ドイツが男子ジュニアを制す

フランスのドローム=アルデシュで開催中の欧州ロード選手権は大会3日目となる10月3日、ギルラングランジュを発着点とするロードレース種目に移行し、女子U23(85.7km)でスペインのパウラ・ブラージ、女子ジュニア(62.9km)でスペインのパウラ・オスティス、男子ジュニア(103.4km)でドイツのカール・ヘルツォークが優勝した。

2025欧州選手権U23女子ロード優勝のパウラ・ブラージ ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025

女子U23はブラージが抜け出して優勝

女子U23(85.7km)のレースは序盤から活発な展開となった。20km地点でリンダ・リードマン(ドイツ)とソレーヌ・ミュラー(フランス)がアタックを試みた。その後、ドイツのリードマンが単独で抜け出し、サンロマンドレルプスの登りで最大1分30秒のリードを築いた。 しかし、終盤で差が縮まり、ヴァルダンフェールの最後の登りでブラージが決定的な加速を見せ、単独で優勝を果たした。その後ろでは、エレオノーラ・チャボッコが銀メダルを獲得し、イタリアチームの好調ぶりを証明した。

2025欧州選手権U23女子ロード ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025
2025欧州選手権U23女子ロード優勝のパウラ・ブラージ(中央)。左は2位エレオノーラ・チャボッコ、右は3位ジュリー・ベゴ 
©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025

スペインのオスティスが世界選手権を含めて三冠

2つ目のレースは女子ジュニア(62.9km)で、オスティスの絶好調ぶりが再び証明された。2日前の欧州選手権個人タイムトライアルで優勝し、前週のアフリカ大陸キガリでの世界選手権ロードレースでも優勝したスペインのオスティスは、今回のロードレースでも勝利を収め、見事な三冠を達成した。スイスのアンジャ・グロスマンが銀メダルを獲得し、イタリアのシャンタル・ペゴロが3秒差で3位に入った。 このレースは大きな逃げがない展開だったが、徐々に選手が絞られ、最終的に20人ほどの先頭集団が形成され、オスティスがスプリントで勝利を収めた。

パウラ・オスティスが2025欧州選手権ジュニア女子ロード ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025
2025欧州選手権ジュニア女子ロード ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025

ヘルツォークが男子ジュニアで欧州チャンピオンに

締めくくりは男子ジュニア(103.4km)のレースで、多くのアタックとカウンターアタックが繰り広げられた。レースの決着はヘルツォークの見事な追い上げによってもたらされた。ドイツのヘルツォークは終盤で遅れを取り戻し、イタリアのロベルト・カペッロを追い抜いて単独でゴールラインを越えた。最後の周回で主役となったイタリアのロベルト・カペッロは2位に入り、堅実な走りを見せたアイルランドのデイビッド・ガフニーが3位になった。

2025欧州選手権ジュニア男子ロードを制したカール・ヘルツォーク ©Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2025
2025欧州選手権ジュニア男子ロードを制したカール・ヘルツォーク ©Ivan Benedetto/SprintCyclingAgency©2025

UEC欧州ロード選手権は10月4日、注目の2レース、男子U23(121.1km、ギルラングランジュ発着)と女子エリート(116.1km、プリヴァス発、ギルラングランジュ着)が行われる。

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