ポガチャルの世界選手権優勝アイウエアは限定96個、3万7000円

2024年にジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、世界選手権の三冠(トリプルクラウン)を達成したタディ・ポガチャルが使用するアイウエアの世界選手権優勝記念モデルが発売される。

ブランドはSCICON(シーコン)。ポガチャルの世界選手権優勝を記念し、AEROSCOPE WORLD CHAMPION – Limited edition(エアロスコープワールドチャンピオン・リミテッドエディション)が発売される。

日本の入荷予定数は96個で限定商品。税込み3万7000円。輸入代理店はメニーズ。

●メニーズのホームページ

2025ツール・ド・フランスのコース発表は10月29日午後7時から

2025ツール・ド・フランスと女子レースのツール・ド・フランスファムのコースが10月29日・現地時間午前11時からパリで発表される。 欧州の夏時間は10月27日に終わるので、日本はプラス8時間となり午後7時から。 大会公式サイトとSNSでライブ視聴できる。

2025ツール・ド・フランス最初の3日間

2025年の第112回ツール・ド・フランスは、フランス北部のリールメトロポールとそれを取り囲むオードフランス地域圏で開幕する。すでに第1ステージから第3ステージまでのコースが発表されていて、第4ステージのスタートがアミアンメトロポールになることまでが明らかになっている。

大会は2025年7月5日から27日まで。パリ五輪が開催された2024年は史上初めてパリではなくニースで終幕したが、2025年は例年通りにパリにフィニッシュする。

カベンディッシュの新記録セレモニーもあるツール・ド・フランスさいたま

その年の夏に開催されたツール・ド・フランスで大活躍した選手らが日本を走るイベント、ツール・ド・フランスさいたまが11月2日にさいたま新都心駅周辺で行われる。10回大会を記念した限定イベントか行われるので、例年以上に盛り上がる予感がする。

2023ツール・ド・フランスさいたま ©A.S.O. Thomas Maheux

選手サイン入りグッズ抽選からアバンギャルディまで

第10回記念大会は大会史上初めて、さいたまスーパーアリーナのメインアリーナを使ってコース設定された。レースとしては13時20分から14時05分までタイムトライアル(個人・チーム)が行われ、15時からメインレースとなるクリテリウムがスタートする。

2023ツール・ド・フランスさいたま ©Yuzuru SUNADA

その前後にもさいたまスーパーアリーナの会場内でさまざまなイベントが行われる。注目したいのは7月のツール・ド・フランスで史上最多ステージ優勝記録を35勝に塗り替えたマーク・カベンディッシュの祝福セレモニーだ。さらにさいたま大会歴代優勝者のトークショーが行われる。カベンディッシュをはじめ、クリストファー・フルーム、マルセル・キッテル(現大会アンバサダー)、ジョン・デゲンコルプ、新城幸也、ヤスペル・フィリプセンの参加が予想される。

注目のパフォーマンス集団、アバンギャルディが出演するステージは14時10分から。また会場内には「ツール・ド・フランスミュージアム」が特設され、貴重なグッズを見ることができる。

アリーナへの入場は観戦チケットが必要で、当日販売もある。クリテリウムのフィニッシュは16時過ぎの予定で、その後に表彰式や歴代優勝者セレモニーが行われてフィナーレとなる。

●ツール・ド・フランスさいたま(イベント)の詳細ページ

海の向こうに3000m級の山岳が望める絶景富山湾サイクリング

登半島地震は震源地の石川県だけでなく隣接する富山県にも多くの被害をもたらした。半島の付け根にある氷見(ひみ)市、その南に隣接する高岡市の観光産業は打撃を受けた。全国からサイクリストが集まれば復興支援になると、スマホアプリを使っていつでも自由に、無料で参加できるイベントが企画された。さっそく富山の絶景とおいしいものを満喫してきた。

立山連峰がかすかに見える比美乃江公園

ナショナルサイクルルートのなかでも絶景

能登半島を自転車で走ると、日本地図帳を初めて開いた小学生のころを思い出す。独特の海岸線を描く半島の東岸に位置するのが氷見。半円形の富山湾をはさんで3000m級の立山連峰が一望できる。これからの季節は日本海の荒波の向こうに冠雪した剣岳などが見えるチャンスが増える。そんな絶景ルートが全国に6カ所ある国土交通省指定のナショナルサイクルルートのひとつ、富山湾岸サイクリングコースだ。

海王丸パーク。右手に見えるのが新湊大橋

今回は無料のサイクリングアプリ「トラベロ」をスマホにダウンロードし、ナビとして活用しながら富山県を走った。日本全国のサイクリングコースをアプリを使って走破しようという「サイクルボール」に、5年目となる2024年から初めて富山県を走る「とやまいち」が登場した。琵琶湖一周を「ビワイチ」と呼ぶように、一周するという意味を込めて「とやまいち」と名付けられたのだ。

富山県南砺市相倉。古風で趣のある山村。アプリ推奨ルートからは外れる

距離131kmのロングコースと40kmのショートコースが用意されているが、スタート・ゴール地点はともに氷見。画面でコースを確認できたり、途中の「ご当地スポット」にチェックインできたりする。完走するとアプリ内の通貨を貯めることができて、特典と交換できる。これまでサイクリング大会といえば年に一度の開催が多かったが、「サイクルボール」はあらかじめ決められた期間内ならいつでも申し込みなしに参加できる。「とやまいち」は11月30日まで開催されるので、スマホと自転車があればいつでも無料で参加可だ。

JR氷見線の雨晴駅近くの海岸線を走る

今回は手軽なやり方で富山の魅力を満喫した。東京駅から北陸新幹線を使って2時間ちょっとで富山駅へ。駅近くにある自転車メーカーのジャイアントストアで最新バイクを2日間8800円でレンタル。自宅から持っていったのは愛用ペダルとシューズ、ウエアのみだ。

広い更衣室もあるジャイアントストアでロードバイクをレンタル
「日本のベニス」と呼ばれる内川地区

「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟している富山湾の眺望を自転車に乗りながら楽しむ。ルートは交通量が少なく、いつでも立ち止まったり引き返したりできる。今回の訪問で思い出に残ったポイントは雨晴(あまはらし)海岸、「日本のベニス」と称される落ち着いた内川の風情など。コース途中には随所に道の駅や公園などの休憩場所があり、飲食店で口にした「のどぐろ」「しろえび」が忘れがたいほどおいしかった。これからの季節なら「ベニズワイガニ」や「ブリ」なども味わえる。

海の向こうに立山連峰を望む比美乃江公園は絶好の撮影ポイント
サイクリングアプリ「トラベロ」が富山湾沿いのコースを案内してくれる

故郷の復興支援の機運につなげたい…被災で発案

コロナ禍をきっかけにこの期間分散型サイクリングイベントを企画したのが一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン。富山県高岡市出身の中島祥元代表理事は2024年1月1日、氷見市に滞在していたときに最大震度7、氷見市は震度5強の災害に見舞われた。その後、氷見・高岡エリアのホテルがキャンセルなどの影響を受けている状況を知り、「故郷の復興支援の機運につなげたい」と、富山県庁、氷見市役所の賛同と協力を得て、「とやまいち」企画が実現。「全国から多くの方に富山に来てもらい、素晴らしいサイクリングコースやグルメなどを堪能する機会となることを願っています」と中島代表理事。

JR氷見線のディーゼル車がやってきた
ユネスコ世界遺産に登録されている相倉合掌造り集落
相倉合掌造り集落は観光地化した白川郷とは違ってゆっくりと風情を楽しむことができる

ナショナルサイクルルートとは

優れた観光資源を 自転車の走行環境や休憩・宿泊機能、情報発信などと連携させ、新たな観光価値を創造し、地域の創生を図るため一定の水準を満たすルートを国土交通省が指定。日本を代表し、世界に誇りうるサイクリングルートとして国内外にピーアールして、 サイクルツーリズムを強力に推進していくもの。
しまなみ海道サイクリングロード(広島・愛媛県)
●ビワイチ(滋賀県)
●富山湾サイクリングコース(富山県)
太平洋岸自転車道(千葉・神奈川・静岡・愛知・三重・和歌山県)
つくば霞ヶ浦りんりんロード(茨城県)
●トカプチ400

佐藤水菜が悲願のケイリン世界チャンピオン…名実ともに世界のサトミナに

世界選手権の女子ケイリンで過去2回2位に甘んじていた佐藤水菜(楽天Kドリームス)がついに世界チャンピオンになった。デンマーク・バレラップで開催されていたUCIトラック世界選手権は大会最終日(5日目)の10月20日、女子ケイリンでサトミナの愛称で知られる佐藤水菜が優勝した。同じ決勝に出場した梅川風子は5位。

ケイリン世界チャンピオンの佐藤水菜 ©日本自転車競技連盟

佐藤はこれまでの世界選手権女子ケイリンで2021年と2022年に2位の実績があった。今回の世界選手権では大会3日目の女子スプリントで同種目初の3位に食い込んだ。

佐藤水菜が世界選手権女子ケイリンでトップフィニッシュ ©日本自転車競技連盟

佐藤と梅川の日本代表は、各組上位2選手が勝ち上がる1回戦をそれぞれ2位で突破して準々決勝に進出。各組上位4選手が勝ち上がる準々決勝では佐藤が3位、梅川が4位で準決勝へ。各組上位3選手が1-6位決定戦に進出する準決勝では佐藤、梅川はそれぞれ別組で3位を確保して揃って1-6位決定戦に進出。

ケイリン世界チャンピオンとなり声援に応える佐藤水菜 ©日本自転車競技連盟

1-6位決定戦で佐藤はフィニッシュライン手前で完全に身体一つ抜け出す完勝で、悲願の世界チャンピオンになった。

ケイリン世界チャンピオンの佐藤水菜(中央)。左は2位ファンデオーウ(オランダ)、右は3位マーチャント(英国) ©日本自転車競技連盟
世界チャンピオンの称号であるアルカンシエルを着用した佐藤水菜 ©日本自転車競技連盟

太田海也は男子スプリントで3位を確保

男子スプリントでは前日に準決勝進出を決めていた太田海也が出場。準決勝では強豪ラブレイセン(オランダ)と対決し、2本を先取されて3位決定戦へ。3位決定戦ではトリニダードトバゴのポールに2本先取して3位になった。

太田海也(右)が世界選手権男子スプリント3位 ©日本自転車競技連盟

20歳の池田瑞紀は世界の強豪を相手にポイントレース10位

24人で争われた女子ポイントレースで日本の池田瑞紀は上位勢と同一周回でレースを進めるものの、ポイント周回でのポイント獲得に苦戦して、全体の10位でレースを終えた。

世界の強豪を相手に女子ポイントレースで10位になった池田瑞紀 ©日本自転車競技連盟

世界のサトミナがトラック世界選手権女子スプリントで3位

デンマーク・バレラップで開催されているUCIトラック世界選手権は大会3日目となる10月18日、女子スプリントが行われ、サトミナの愛称で知られる佐藤水菜が3位になった。梅川風子は前日の1回戦で敗退。

佐藤水菜が世界選手権女子スプリント3位 ©日本自転車競技連盟

女子スプリントでの3位は日本初の快挙

佐藤は1回戦、2回戦、準々決勝と勝ち上がり、この日は準決勝で英国のフィヌケーヌに2本を取られて3位決定戦に回った。同じ英国のケープウェルに対して佐藤は力の差を見せつけて2本選手。3位の表彰台に上った。

世界選手権女子スプリントに挑む佐藤水菜 ©日本自転車競技連盟

佐藤はこれまで世界選手権の女子ケイリンで2位を2回獲得した実績があるが、女子スプリントでの3位は日本初。

世界選手権女子スプリントに挑む佐藤水菜 ©日本自転車競技連盟
世界選手権女子スプリント3位で声援に応える佐藤水菜 ©日本自転車競技連盟