KINAN Racing Teamのレイン・タラマエが、1月26日に行なわれたツアー・オブ・シャールジャ第4ステージで40秒遅れの区間9位。大会最難関の山岳ステージでライバル選手とのタイム差縮小を最小限に食い止めて個人総合首位を守り、個人総合優勝をかけて最終日へと進むことになった。
小石祐馬と橋川丈がアシストで貢献
ここまで好調をキープしているチームは、レインが得た貯金を活かしながら残り2日を送っていく。レインは鮮烈なインパクトを残した第2ステージにとどまらず、個人タイムトライアルで競った第3ステージでも好走。他選手に1分以上の総合リードを持って第4ステージを迎える。
大会4日目は、オマーン湾に面した東海岸の地域をめぐる。オマーンとの国境に位置するディバ・アル・ヒスンを出発すると、内陸の丘陵地帯へ。コース前半からアップダウンが連続し、3級、3級、2級、3級とカテゴリー山岳が立て続けに待ち受ける。いったん海沿いまで下ると、いよいよ最終登坂へ。今大会で最も難しい登坂区間である、1級山岳アル・スフブ・マウンテンの頂上を目指す。フィニッシュまでの6kmは勾配10%を超える急坂が続く。これまで、この上りでの走りが個人総合成績に反映されることが多くあり、リーダーチームとして臨むKINAN Racing Teamとしてもいかにして乗り切るかがポイントになった。
レースはまず、数人が集団から飛び出す状況が続いた。コース前半にいくつか設けられた中間スプリントポイントや、3級山岳ポイントの上位通過を狙う選手たちがたびたび仕掛ける。KINAN勢は出走5選手全員でメイン集団前方を固めて統率を図る。先行する選手たちを選別しながら、優位に進行していくべく状況を整える。
0kmを進んだあたりからは、トマ・ルバを中心に本格的なペーシングを開始。4選手が先頭グループを形成するが、効果的な集団統率によってタイム差は1分15秒程度で推移。やがて他の上位チームもアシスト選手を数人ずつ送り出してメイン集団をコントロール。KINANメンバーはできる限り消耗しないよう心掛けながら、淡々とペースを刻んでいった。
先頭グループを射程圏にとどめながら、レース終盤まで持ち込んだKINAN勢。ついに迎えるアル・スフブ・マウンテンの麓からは、トマに替わって小石祐馬と橋川丈がペーシングを担う。この上りに賭ける選手たちが散発的にアタックを繰り出すが、小石と橋川は無理に追うことはせず一定ペースで残り距離を減らしていく。残り2kmを切ったところで個人総合上位の選手たちが動き出すと、満を持してレースリーダーのレインが腰を上げた。
レインはライバル選手との差を最小限に食い止めながら、前線からこぼれた選手たちをパスしながら頂上を目指した。結果、このステージは9位でのフィニッシュ。トップからは40秒差でまとめ、ここまでの貯金を大きく吐き出すことなく走り切った。
安定した走りが奏功し、レインは危なげなくリーダージャージをキープ。チーム一丸となってのレースコントロールが実を結んでいる。個人総合2位以下とは依然1分以上のリード。大会制覇へ王手をかけ、最後の1ステージへと駒を進める。
また、最終盤での好アシストが光った小石も山岳をうまくまとめ、個人総合で2ランクアップの6位に浮上。トップ10圏内に2人を送り込んでいるほか、各ステージのチーム内上位3選手のタイム合算で競うチーム総合時間でもトップに立っている。
ここまで最高の戦いを演じるKINAN勢。最終・第5ステージは平坦基調の100.99kmで、風や要所でのライバルのアタックを注視していきながらレースをコントロールしていく。レインを中心としながら、小石、トマ、橋川、ルーカス・カーステンゼンがチームを盛り立てていく。
