東京五輪コースからショートまで走れるツール・ド × 富士山開催へ

サイクリングアプリ「ツール・ド」を使って東京2020オリンピックロードレースレガシーの走りごたえあるロングコースから、誰でも楽しめるショートコースまでを用意したキャンペーン「ツール・ド × 富士山」が2023年3月4日から5月14日の2カ月間限定で実施される。

富士山を拝む静岡県ならではの景色とグルメを楽しめる

全国各地でサイクルツーリズム事業(自転車・サイクリングを活用した観光振興事業)を展開する一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパンが運営、TOKYO2020開催市町レガシー推進協議会が主催。

ツール・ド × 富士山
期間:3月4日(土)~5月14日(日)
持ち物:自転車、スマートフォン、自転車用スマホホルダー、スマホ用のモバイルバッテリー ヘルメット、グローブ、保険
主催:TOKYO2020 開催市町レガシー推進協議会(小山町・御殿場市・裾野市)
共催:一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン
事務局:ツール・ド・ニッポン事務局
●ツール・ド × 富士山のホームページ

◆コース紹介

小山町・御殿場・裾野のオリンピックレガシーを巡るロングコース
小山町発着(71.6km)、御殿場市発着(71.8km)

小山町・御殿場市・裾野市を中心とした「東京2020オリンピックレガ シー」を体感するロングコース。選手が走ったロードレースコースや鉄板を巡りながら、富士山麗ならではの絶景を楽しめる。コースは小山町発着と御殿場発着の2つある。
小山町発着 URL
御殿場市発着 URL

小山町を満喫するショートコース(18.8km)

小山町の魅力あふれる観光スポットやオリパラ記念モニュメントなどを巡るショートコース。サイクリストも普段自転車に乗らない人もサイクリングを楽しもう。
URL

御殿場市を満喫するショートコース(14.3km)

御殿場の魅力あふれる観光スポットやグルメ巡るショートコース。サイクリストも普段自転車に乗らない人もサイクリングを楽しもう。
URL

丸の内クリテリウムを断行したJCLが2本柱のさらなる戦略

東京駅丸の内中央口と皇居前を結ぶ行幸通りを舞台とした自転車ナイトレース「丸の内クリテリウム」が2月18日夜に開催された。仕掛け人は、自転車ロードレースのプロリーグ、ジャパンサイクルリーグ(JCL)の片山右京チェアマン(59)。自転車活用によって市民のクオリティオブライフ向上に成功した英国ロンドンやフランスのパリに追いつけという、東京都の計画が同イベントに垣間見られた。

東京駅舎を背景に全力疾走するロードレーサー

大使任命式の馬車が通る荘厳な道路が自転車サーキットに

東京五輪・パラリンピックで自転車全競技の運営責任者を務めた片山チェアマンが、レインボーブリッジを封鎖して行われたサイクリング大会「グランドサイクル・トーキョー」の一環として、東京都の後援を受けて実施した。同チェアマンがチーム代表を務めるJCL TEAM UKYOも中東遠征からこのイベントに間に合うように帰国させた。

都心部で初開催されたエキシビションだけに熱心なファンは日没前から沿道に詰めかけた

会場となった行幸通りは普段は閉鎖された都道で、皇室行事や各国大使信任状捧呈式の馬車列が通る時などに使用される。3月5日開催の東京マラソンのゴールでもあって、都の重要なイベント時に舞台となる。片道190mで、この日は行幸通りにステージや選手ピットが設置され、その側道に往復約400mのサーキットを設定。国内チームから選抜されたロードレーサーが60周するエキシビション(模擬レース)が行われた。

JCLの冠スポンサーである三菱地所のお膝元でもある。同社はJCLとともに「全世界から注目される丸の内エリアでの国際レース開催」を目指し、それに向けた第一歩となるイベントがこの日行われたものだ。

サーキットは意外と暗いのでカメラマン泣かせ ©JCL

JCLとしての狙いは世界に飛び出すこと。日本国内リーグという限定された運営団体の殻を破って、国際レースを開催していけるほどの体力強化を目指している。ひとつの手段としては海外で開催されている有名レースとの連携。新たな国際大会を日本で開催することと、いまある日本のレースを国際化することの2本柱を展開していく計画だ。

プロデューサーでありながら会場で解説も務めた片山チェアマン

この日は前日までの寒さが過ぎ去り、日没後も春を思わせるような暖かな空気に恵まれた。ナイトレースは仮設照明と駐車したサポートカーのヘッドライトで照らし出された。出場選手は自転車の前後にライトを、車輪には華やかなイルミネーションライトを装備。それでも昼間のレースとは違って、走行している選手を特定するのは難しいほどの暗さだ。まずは幻想的な雰囲気を楽しむのがいいという印象を受けた。

1周400メートルなのであっという間に選手がやってくる ©JCL

自転車イベントに積極的な東京都の力強いバックアップ

週末のオフィス街でもあり、沿道に詰めかけた観衆はそれほど多くなかったが、買い物や食事のために丸ビルや新丸ビルを訪れた人たちが、これまで見たこともない自転車ナイトレースに足を止める光景も見られた。

優勝はクリテリウムを得意とする宇都宮ブリッツェンの小野寺玲(左) ©JCL

東京都は、環境にやさしく、健康にもよい自転車をさらに身近なものとするため、さまざまな自転車イベントを積極的に開催している。自転車安全利用の促進も常にテーマとなる。模範例は2012年に五輪を開催したことが契機となり、地球温暖化抑制と市民の健康増進に効果をもたらせたロンドン。またパリも五輪開催に先駆けて、市内の自転車通行安全対策を実施し、注目されている。

ツール・ド・フランスならばこの場所はいわば大統領府エリゼ宮もあるパリ・シャンゼリゼに相当する。いつの日かこんな場所で模擬ではないマジレースが開催されることになれば、日本の自転車界も世界に誇れるレベルに到達するのかも。

JCL TEAM UKYOのアフターパーティーも丸の内で行われた ©JCL

佐藤水菜が女子ケイリン優勝、太田海也が男子スプリント2位

トラックネイションズカップ第1戦は最終日となる2月26日に女子ケイリンが行われ、佐藤水菜(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU神奈川)が優勝、梅川風子(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU 東京)が3位になった。男子スプリントでは太田海也(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU岡山)が2位になった。

トラック ネイションズカップ第1戦の女子ケイリンで佐藤水菜が優勝。左は2位マチルド・グロ、右は3位梅川風子 ©JCF

太田は予選の200mフライングで6位。1/16決勝、1/8決勝、準々決勝、準決勝と勝ち上がり、決勝へ。現世界チャンピオンのハリー・ラブレイセン(オランダ)との決勝となった太田は2本とも完敗したが、2位の表彰台に上った。

太田海也(左)がトラック ネイションズカップ第1戦の男子スプリントで2位。優勝は世界チャンピオンのハリー・ラブレイセン(中央) ©JCF

エベネプールがUAEツアーで総合優勝…7日間のステージレースでも強さを見せる

中東を舞台とした唯一のUCIワールドツアー大会、UAEツアーは最終日となる2月26日に第7ステージが行われ、世界チャンピオンのレムコ・エベネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が首位を守って初の総合優勝を遂げた。

エベネプール(左)とアダム・イェーツがゴールまでのラストバトル。UAEツアー第7ステージ ©LaPresse

最終ステージはUAEエミレーツのアダム・イェーツが独走勝利したが、エベネプールが10秒遅れの2位でゴールし、逆転を許さなかった。

UAEツアー第7ステージ ©LaPresse

「ジロ・デ・イタリアまでに改善の余地がある」エベネプール

「ジェベル・ハフィートの下から上まですべて全力疾走のオールアウトだった」とエベネプール。

「今年はあまりクライミングトレーニングをしていなかったので、自分のパフォーマンスに満足している。このレースに勝つとは思わなかった。いい結果が出たが、1分差で勝てるとは思っていなかった。今週はずっと調子がよかったし、今日はレッドジャージを守るために戦いたかった。ジロ・デ・イタリアまでに改善の余地があるが、この勝利には満足している」

UAEツアー第7ステージ ©LaPresse
第5回UAEツアー第7ステージ ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
アダム・イェーツがUAEツアー第7ステージの最後の坂でエベネプールを突き放した ©LaPresse
UAEツアー第7ステージで独走勝利したアダム・イェーツ ©LaPresse
総合優勝のエベネプールを中央に左が2位プラップ、右が3位アダム・イェーツ ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

ポイント賞はベルギーチャンピオンのティム・メルリール(スーダル・クイックステップ)で、区間2勝を挙げた。

区間2勝のティム・メルリールがUAEツアーでポイント賞を獲得 ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

メルリール2勝目、エベネプールが首位で最終日へ…UAEツアー第6S

中東を舞台とした唯一のUCIワールドツアー大会、UAEツアーは2月25日に第6ステージが行われ、ベルギーチャンピオンのティム・メルリール(スーダル・クイックステップ)がゴール勝負を制して第1ステージに続く区間2勝目を挙げた。

メルリールがUAEツアー第6ステージ優勝 ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

総合成績では世界チャンピオンのレムコ・エベネプール(ベルギー)が首位を守った。

UAEツアー第6ステージ ©LaPresse
UAEツアー第6ステージ ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
UAEツアー第6ステージ ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
メルリールがUAEツアーでステージ2勝目 ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
エベネプールが首位を守った ©LaPresse

橋本英也がトラックネイションズカップ男子エリミネーション優勝

自転車トラックネイションズカップ第1戦は大会2日目となる2月24日、橋本英也(JPCA ブリヂストンサイクリング/JPCU岐阜)が男子エリミネーションを制して優勝した。窪木一茂(JPCA ブリヂストンサイクリング/JPCU福島)は4位。

橋本英也がトラックネイションズカップ第1戦男子エリミネーションで優勝 ©JCF

女子エリミネーションの垣田真穂(楽天Kドリームス/愛媛・松山学院高)は8位。内野艶和(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU福岡)は9位。

橋本英也がベルギー、オランダ勢を抑えて男子エリミネーション優勝 ©JCF

女子チームパシュートはさらに日本記録を更新

女子チームパシュートの池田瑞紀(楽天Kドリームス/福岡・祐誠高)、梶原悠未(Team Yumi)、内野、垣田で編成された日本チームは1回戦に進出し、前日の予選で記録した日本新をさらに2秒近く短縮して4分18秒510をマーク。

トラックネイションズカップ第1戦の女子チームパシュート1回戦、池田瑞紀、梶原悠未、内野艶和、垣田真穂が再び日本記録を更新 ©JCF

大会前までの日本記録を3秒以上更新する成果を残したが、全体の6位で1回戦で敗退となった。優勝はニュージーランドで、記録は4分10秒651。

男子チームパシュートは1回戦に進出したが、スタートしなかった。

男子チームスプリントは最後に4位に順位落とす

佐藤水菜(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU神奈川)、太田りゆ(JPCA ブリヂストンサイクリング/JPCU埼玉)、梅川風子(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU 東京)で臨んだ女子チームスプリント予選。日本記録更新が予選突破のターゲットタイムとみられていたが、日本記録にコンマ4秒、予選通過ラインにコンマ2秒届かず予選敗退。

トラックネイションズカップ第1戦の女子チームスプリント ©JCF

小原佑太(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU青森)、長迫吉拓(ブリヂストンサイクリング)、太田海也(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU岡山)の男子チームスプリントは1回戦では従来の日本記録を4/100秒更新する新記録で3-4位決定戦に進出し。再び42秒台の好タイムを出すがフランスに敗れて4位。

トラックネイションズカップ男子チームスプリントは4位 ©JCF